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- 2022.06.24
なぜ?!ホームページ制作実績の会社でコンバージョンが大幅ダウン
弊社のホームページ制作実績の会社さまで、ある日突然コンバージョンレートが落ちた例があります。
こちらの企業さまのホームページは、基本的には定期的にSEO効果のための新規ページ作成と成約率向上のためのリライトなどを行っていただけでした。
そのため、何をしたわけでもないのに、いきなり成約数が減ったとご相談を受けて調査と改善提案を実施しました。
成果がなくなったと連絡
そちらのホームページはネットショップになっています。
実際に弊社が把握していたのが、連絡前までは、日に20件くらいは売上を上げていて、大体ですが、売上として1日20万円を稼いでいるホームページでした。
ホームページを公開して、1年くらいが立っていたので、よほど変な対策を行わない限りは安定したかなと思って、こちらから連絡することは一切ありませんでした。
そういった情報で、一見すれば非常に安定していたホームページなのですが、ある日突然成果の数が0になったとご連絡をいただいたのです。
始めは信じられなかったので、取り敢えずお客さまの売上の確認をして見たところ、確かに売上は前日から突然0になっていました。
そのため、何かしらの作業を行った結果、例えばSEO効果が一気に弱まり売上がなくなったのではないかと思い、状況確認のため、会社にご訪問をさせていただきました。
訪問前にグーグルアナリティクスをチェック
手ぶらで訪問をしても話が前に進まないため、当たり前ですが、訪問前に調査をしています。
この調査では、グーグルアナリティクスを利用して、集客ルートごとの効果や、なぜ成約率がそこまで落ちたかの調査を行いました。
そして確認すると、実はSEO効果がほとんど出ておらず、検索からの訪問者数が1/10まで落ちていて、さらにはソーシャルメディアや外部リンクからの流入も0になっていたのです。
そのため、成約対策の以前に集客力が飛躍的に落ちたため、結果として、成約数が少なくなったと把握をしてお打ち合わせにお伺いいたしました。
なぜ集客力が落ちたのか
お打ち合わせでは、なぜホームページ制作後、少しずつ高まっていたSEO効果やソーシャルメディア運用の効果が落ちたかが主なテーマでした。
そうすると、半年くらい前からどうやらSEO会社と契約をしていて、そこに集客アドバイスをもらっていたようです。
もちろん、サイト運営は継続していたのですが、やはり専門業者に依頼したほうが、より効果的な対策が行えると考えたようで、成果報酬でお申し込みをされたと言うことです。
そちらの業者さまは、運用量が足りないので、ソーシャルメディアの閉鎖をおっしゃったようです。
さらには、SEOにおいては、ホームページの内部も触っておられて、結構ページタイトルなんかも変えられていました。
さらには最大の問題は被リンクです。
当時はまだグーグルサーチコンソールに被リンクが表示されていなかったようですが、提案書を拝見すると被リンク対策を行うと書いておりました。
そのため、その場でグーグルサーチコンソールにアクセスし、手動ペナルティーを受けてるかを確認しましたが、ペナルティーにはなっていないようです。
お恥ずかしい話、もともとのページタイトルは覚えていなかったので、こちらはホームページ制作で良く行うタイトルの作成法にすべて変更するように提案をしています。
もちろん有料であったのですが、お客さまとしては、早く成果を戻したかったので、即決で話をいただきました。
ただ、問題は被リンクになっていて、一応SEO業者に、契約解除の旨を伝えていただき、すべての被リンクを解除して欲しいとお伝えをいただきました。
ソースコードについては、触っている可能性もあったのですが、これについては調査などを行うと大幅な予算がかかるので、今回は見送るとのことでした。
もちろん弊社はSEO業者を否定はしていませんし、弊社よりもSEOの知識は高いと思います。
ただ、昨今の検索エンジンの仕様を見たときには、被リンク対策は本当にリスクの高い対策であると考えています。
被リンクの解除連絡がなく外してもらえなかった
実際に噂では聞いていたのですが、SEO業者によっては、被リンクを解除してくれないケースがあります。
今回は、当社クライアントさまのホームページで被リンクの解除を申請したにもかかわらず、1ヶ月くらい待っても無視をされていました。
一応解約はできているかが不安だったので、電話をしていただき、解約通知書のような書類のやり取りをして解約はできたそうです。
ただ、そこからさらに1ヶ月が経過した当たりで、グーグルサーチコンソールにおかしなリンクが表示されたのですが、どうやら被リンクの解除はされていませんでした。
実際にどのようなホームページかと言うと、明らかに被リンク目的のホームページっぽさはありましたが、スパムはしていないように思われます。
ただ、原稿をどこかからコピーしてきたかどうかまでは調べていないので、何とも言えませんが、10ページほどのホームページが数件表示されていたのです。
ただ、恐らくはこれですべてではないと思われます。
そのため、弊社の判断としては非常に難しく、すべてが出てからすべてを否認するか、もしくは出てくるたびに否認してみるかになっていました。
否認をしてみた
すべてが出てくるまでにどれくらいの時間がかかるか分かりませんし、さらにはSEO業者も被リンクリストの開示はしてくれませんでした。
そのため、被リンクが出てくるたびに否認をして見ることにして見ました。
ただ、残念ながらその効果はなく、どんだけ否認してもまったく検索順位が戻る気配がなく、一向に検索順位は上がりませんでした。
そのため、さすがにその時点で1年経過していて、サイト運営は計画的に継続されていたので、もうドメインを変更しませんか?と提案をして見ました。
SEOを行われた経験がある方はご存知だと思います。
SEOは新規ドメインで上げるだけであれば結構簡単に行えます。
しかし、一度グーグルから見放され、検索順位が落ちたホームページは上げれないことはありませんが、しかし膨大な作業量が必要になっています。
もちろん戻る保証もないので、それであればまた1からにはなりますが、ドメインを移転してしまったほうが早いのではないかと提案をしました。
結果としてはドメイン移管が認められ、そちらのドメインはメールアドレス用のドメインになり、新ドメインでの運用が開始されました。
少しずつ戻ったけど2年かかった
結局ドメインを移管して、またデザインはそのままで、コーディングを全ページやり直しております。
また、自動スパムも301リダイレクトをするとマイナス評価が引き継がれる可能性があるため、301リダイレクトは行わずに、移管をしています。
ただ、例えば加盟している協会などからのリンク先は変更をしていて、被リンクはすべて差し替えています。
もちろんスタッフブログについても原稿や画像はすべて移管しています。
そのため、公開当初から500ページ以上あるホームページとなったのです。
ただ、一点だけ問題があり、それは、旧ドメインの他サイトとまったく原稿が同じであると言う点です。
一応対策としては、まずはグーグルサーチコンソールでコンテンツ削除を行い、さらにはしばらくしてから、そのホームページに鍵をかけて、コンテンツを削除しています。
そして半年が過ぎたあたりで鍵を外して、ステータスコード404をグーグルに見て貰うようにしました。
実際に、この作業は効果があったかは謎ですが、成果を着実に戻すことに成功いたしました。
まず新規ドメインで公開して3ヶ月目くらいに検索順位が上がり始めそこからゆっくりと売上も増えています。
そしてソーシャルメディアが閉鎖された状態でも元とほぼ売上が変わらない状態になったので、取り敢えずは案件として終了となりました。
ちなみにソーシャルメディアは、一時は真剣に運用されていましたが、当時からすでにほぼ運用されていなかったため、再開はしない方向で話がまとまっています。
SEO業者はリスクを考えよう
SEO商社をすべて否定はしませんし、大手SEO業者はどこも優れたSEOを提案しています。
もちろん中小のSEO業者も同様ですが、中にはスパム行為を成果報酬で受けている会社もあるのです。
確かにWebサイト制作会社が提案するSEOは本当に地味で時間と労力が必要です。
しかし、SEO業社を利用してスパム的な対策を行われてしまうと、一時的に上がるかもしれませんが、時間が立てば検索順位が落ちてしまうケースがほとんどです。
そのため、業者を利用するのではなく、しっかりと自社で良質な新規ページ作成やリライトを継続し、少しずつSEO効果を高めるのをおすすめします。
また、ソーシャルメディアにおいても、利用しなくなかったから消すのではなく、そのアカウントを利用して、運用できるテーマで更新するのが重要だと思います。