- SEO・SEM
- 2020.10.17
ロングテールSEOとは
多くの企業サイトでは、SEO対策は実施しており、検索エンジンからの訪問者の獲得を狙っています。
しかし、まだまだ効果的なSEO対策を実施できているホームページは少なく、ビッグワードだけのSEO対策に依存し、さらにはそのビッグワードでも上位表示できていることが少なくなります。
確かに、ビッグワードでSEO対策を実施し、上位表示を狙うことは重要なことですが、ビッグワードだけで集客を考えたSEO対策では、成果が出るまでに多くの時間がかかりますし、またすぐに訪問者数が頭打ちしてしまうホームページとなってしまいます。
また、さらには現在のSEO対策については、このロングテールSEO対策をしっかりと行うことで、ビッグワードでの上位表示が可能になるのです。
今回は、これからSEO対策を実施しようとご検討の企業さまや、狙い通りにビッグワードでの検索順位が伸びない企業さま、ビッグワードだけでSEO対策をしてしまい、思ったほど訪問者数の増加に繋がらなかった企業さま向けに、ロングテールSEOの考え方をご紹介します。
より効果的なSEO対策を実施するためのご参考になりましたら幸いです。
目次
ロングテールとは

従来の商品販売戦略においては、パレートの法則が一般的でした。
パレートの法則とは、例えば「上位20%の売れ筋商品が全体の売上の80%を占める」や、「顧客の20%が全体の売上の80%を占める」などという経験則からくる法則のことを言います。
そのため、営業活動においては、上位20%の商品や顧客に対して、集中的に営業を行うことが効率的であり、効果的であると言われていました。
しかし、インターネットにおいては、パレートの法則が当てはまらず、上位20%の商品が80%の売上を上げるのではなく、その他80%の売上が、上位20%の売上よりも高くなるという結果が出ており、この法則のことをロングテールの法則と言います。
ロングテールと言う名前の由来は、縦軸を売上とし、売上の高い順に商品を並べたグラフを見たときに、左側が恐竜の体、右側が恐竜のしっぽのように見えることからロングテールと言われるようになりました。
ロングテールで成功している代表的なウェブサイトのアマゾンの例で言うと、アマゾンで販売している全書籍のなかで、売れ筋上位20%の大ヒットセラーの書籍の売上げよりも、年間数冊しか売れないような残り80%の書籍の売上げのほうが高くなっているというデータが出ているためロングテールと言われるようになりました。
ロングテールで最も重要なことは、この恐竜のしっぽをいかに長くしていくかを検討し対策することであり、しっぽが長くなればなるほど、下位80%の売上げを大きく伸ばすことが可能になります。
ロングテールSEOとは

ロングテールSEOとは、ロングテールの考え方をSEO対策に当てはめ、検索エンジンから訪れるユーザのキーワードをロングテール化させることを言います。
検索エンジンから、御社のwebサイトに訪れる検索キーワードをグラフ化させると上記のようになります。
ビッグワードでは、主に会社名やブランド製品名、業種などのキーワードが並び、ニッチワードでは、検索者の具体的なニーズのキーワードが並びます。
このニッチワードは、検索者の具体的なニーズがキーワードとなっているため、月間の検索回数は1回とか2回かもしれませんが、成約率が非常に高いキーワードである可能性が高く、キーワード数が増えれば増えるほど、ホームページの訪問者数の増加はもちろん成果も向上させることが可能なキーワードとなっております。
このように、月間検索回数は少ないけれども、具体的なニーズの絞り込まれた成約率の高いキーワードを多数集客し、ホームページの訪問者数はもちろん、成果も向上させる手法をロングテールSEOと言います。
ロングテールSEO導入のメリット

ロングテールSEOを導入するメリットをご紹介します。
訪問者数が伸び悩まない
例えば、【ホームページ制作 大阪】で1ヵ月間に検索される回数が3,000回だとします。
【ホームページ制作 大阪】でのSEO対策が成功し、1位表示された場合の獲得訪問者数は、大体1位表示のクリック率が40%になるので、検索者数のうちの40%の1,200人になります。
そのうち、0.8%がお問い合わせしてくれたとしても、約10件しかお問い合わせを獲得できないホームページとなってしまいます。
【ホームページ制作 大阪】だけでSEO対策を実施しているホームページでは、訪問者数が1,200人、お問い合わせ数は10件が限界になり、これでは期待通りの成果を上げているとは言えません。
さらに【ホームページ制作 大阪】は、ライバルサイトも力を入れているキーワードとなるため、1位表示させるためには、非常に多くの予算と手間が必要になり、さらに1位表示させたとしても、10件しかお問い合わせを獲得できないのであれば、費用対効果の高い対策であると言うことはできないかと思います。
そのため、【ホームページ制作 大阪】などのキーワードももちろん重要ですが、それら以外のニッチワードでも、多数の訪問者を集客できるホームページとし、訪問者数やお問い合わせ数が頭打ちしないSEO対策を実施することが重要となるのです。
ニッチワードの成約率が高い
検索回数の少ないニッチな検索ワードは、検索者の悩みや不安がキーワードになります。
例えば、ビッグワードである【ホームページ作成 大阪】で検索しているユーザのニーズは、「大阪でホームページを作成したい」というニーズもいれば、「大阪のホームページ制作会社に営業をしたい」などのニーズも存在します。
しかし、ニッチワードにおいては、よりニーズが絞り込まれ、例えば【成果向上 ホームページリニューアル 大阪】のキーワードであれば、「成果が向上するホームページへとリニューアルしたいから、大阪のホームページ制作会社を探したい」ですし、また【ホームページの改善提案 大阪】であれば「ホームページから成果を上げたいから、改善提案してくれる大阪のホームページ制作会社を探したい」になり、より具体的な検索ワードであると言うことができます。
これらの具体的なニーズを持って訪れたユーザに対して、自社の強みやサービスを紹介できるページがあれば、そのユーザは御社でお問い合わせを行ってくれる可能性が非常に高いと言えます。
ロングテールSEOの実施方法

ロングテールSEOの実施方法は、ホームページ制作時から御社自身で更新のできるコンテンツを作成し、しっかりとホームページの更新を行っていくことになります。
例えば、製品情報やよくあるご質問、用語集、スタッフブログなど、一般的にはどのような業種のホームページであっても利用するコンテンツを活用し、その内容をユーザ目線で作成していくことでニッチな検索ユーザを多数集客できるSEO対策とすることが可能です。
更新する際には、必ず御社のビジネスと関連する内容のページを作成すること、またしっかりと自分の言葉で意味のある内容で更新していくことが重要です。
ロングテールキーワードの選び方

では、ロングテールSEOのメリットを実際に理解できたと思いますので、実際のキーワードの選び方をご紹介いたします。
ロングテールSEOでは、とにかく闇雲にページを作成したら良いものではなく、ある程度検索ニーズに対してページ作成が必要になってきます。
その時に利用するのが、関連キーワードのチェックになっており、本来であれば、キーワードプランナーなどを使って、関連するキーワードを探すのが理想ですが、そこまでしなくても手軽に選ぶことが可能です。
まず例えば、当記事を例にご紹介すると、このページは弊社がロングテールSEOで検索したユーザを集客するページになっています。
その時に、闇雲なページ作成を行っているのではなく、上記の写真のようにグーグルで【ロングテールSEO】で検索を行い、その関連キーワードのチェックを行っているのです。
【ロングテールSEO】においては、【ロングテール キーワード 選び方】や【ロングテール キーワード メリット】などが関連キーワードになっているので、それらのキーワードをこちらのページで集客するための記事を作成しているのです。
このように対策を行うことで、グーグルは「このページは検索者に対して非常に有益なページを作成している」と考えてくれ、弊社のホームページがロングテールに対して非常に詳しいホームページになり、ロングテールに関するキーワードでの上位表示が可能になります。
また、内容を作成していて、例えば【ロングテール キーワード 選び方】があまりに長くなるのであれば、「ロングテールキーワードの選び方」のページを作成して、当ページから「ロングテールキーワードの選び方」のページへと内部リンクを設置することで、非常に効果的なSEO対策になるのです。
ただし、この別ページに分ける際に注意点が一つあり、それは文字数があまりに少ない時は、当ページで紹介したほうが効果的になると言うものになります。
上記がロングテールキーワードの選び方になっており、これらをしっかりと行うことで、御社のホームページはその効果を飛躍的に高めることが可能になります。
ロングテールキーワードの検索ボリュームについて

そしてこのロングテールキーワードを選んだ際に、そのキーワードがどれくらいの検索ボリュームがあるかを意識する方もいるでしょう。
弊社の提案では、実はこの検索ボリュームについては無視をしていいと思っており、実際の検索ボリュームは確かに大切になるのですが、その検索ボリュームよりも、良く検索されている内容を網羅していくことの方が大切だと考えています。
検索ボリュームの測定には、グーグルの広告代理店のアドワーズが提供するキーワードプランナーを利用することで、調べることができますが、基本的には、これらのツールを使い、検索ボリュームの調査を行うのであれば、その時間で原稿作成や画像作成を行ったほうが効率的であると考えております。
関連キーワードから作成しているコンテンツになるので、検索回数がないということは絶対にありませんので、ホームページ全体のSEO効果を上げるためには、検索ボリュームを気にするよりも、そのコンテンツをしっかりと作成していくことに注力をしていくことの方が大切だと思います。
そのため、弊社では、もちろんホームページ制作会社やSEO会社などが提案する際には、ボリュームは必要になってくると思いますが、お客さま自身でロングテールSEO対策を行う際には、そこまでの意識をしなくても良いと思っております。
すでにページがあるホームページのロングテールSEO対策

そして、このロングテールSEO対策の実施は、まったくスタッフブログなどの制作を行っていない会社さまよりも、すでにある程度新規ページを作成している会社さまのほうが難しいものになっています。
その理由は、ロングテールSEOを行うにあたり、既存ページをしっかりと把握することから始めなくてはならなず、すでに新規ページがあるホームページは原稿のリライト作業が必要になっているのです。
基本的には、SEOにそれほど関係がないページがあっても良いと思いますが、しかしSEOを考えた場合には、検索ユーザのニーズをしっかりと満たしていかなくてはならないので、検索キーワードとしてよく利用されている内容の記述が必要になるのです。
そのため、自分が作成したそれぞれのページの内容と関連キーワードのリストをチェックして、不足している情報がないかを確認していくこと、そして不足があった場合は情報を追加していくことで、本当に効果的なページ作成になるのです。
そのため、すでにブログ記事を作成している方においては、既存ページの見直しから行う必要があり、これらをしっかりと行うことで、御社のホームページは飛躍的にSEO効果を高めることが可能です。
ロングテールSEOは必ず順位が上がる

そしてこのロングテールSEOを実施することで、御社のホームページの検索者数を増やすだけではなく、御社のトップページの検索順位も必ず上がります。
現在のSEO対策において大切なのは検索者のニーズを満たせるホームページかですので、これらの調査方法によって作成したページは、非常に効果的なものになっています。
もちろん、ホームページによっては、大量に被リンクを獲得して検索順位を上げているホームページもありますが、それらは本当に被リンク数が多いホームページになるので、それらの被リンクを獲得するよりもロングテールSEO対策を行い、被リンク数を最小限にしたほうが効率が良いと思われます。
ロングテールSEOは非常に面倒な作業になりますが、しっかりと行うことで、そのページのタイトルに関連しているキーワードでのその他のページの順位が高まりますので、しっかりと行うようにしましょう。
ただし、このロングテールSEO対策だけで、御社がトップページで狙っているキーワードでの上位表示を行うことは難しくなるので、このロングテールSEO対策の施策を行うこと、そしてある程度記事が完成したら少し被リンクを行うことで、本当にホームページ全体のSEO効果が高まるのです。
2020年のSEOはロングテールSEOが必須

こちらは2020年10月の追記になっております。
現在のSEOにおいては何をすれば上がると言うのが非常に分かりづらいものになっております。
基本的には弊社が提案している内容としては、ロングテールSEO対策のための新規ページ作成と被リンク対策になっているのですが、これらの作業をバランスよく行うことが最も効率の良いSEO対策であると思います。
例えば、こちらは実際の事例になりますが、ある会社さまのホームページのSEO対策の案件で、そのホームページにはまったく被リンクがなかったので、最初に提案した対策は被リンク対策になっておりました。
そして最初はこの被リンク対策が成功をして、2ページ目の上位にまで検索順位を上げることができたのですが、そこからは一向に検索順位が上がりませんでした。
そのため、被リンク対策は効率が悪いのではないかと考え、上記でご紹介したキーワードの選び方から、ロングテールSEO対策を実施していただきました。
そうすると、時間はかかりましたが、ある程度このロングテールSEO対策で作成したページ数が増えてくると、検索順位が少しずつ向上をしていき、期待通りのホームページの成果まで向上したのです。
そのため、弊社では、基本的には被リンク対策が上位表示に大きな影響を与えるとは思っておりますが、2020年のSEO対策においては、被リンク対策だけでは上位表示ができないと思い、今後は被リンク対策にプラスアルファしてロングテールSEO対策の提案を行おうと考えております。