- Web制作・運営
- 2014.06.25
ECサイト(ネットショップ)を制作する前の基礎知識
ECサイトの制作は、コーポレートサイトに比べ、検討することが非常に多くあります。
例えば、決済システムについてや、商品の発送についてなど、様々なことを検討しなくてはなりません。
もちろん、それらについては、ECサイトを制作する業者に確認することで、すべて解決するかと思いますが、スムーズな打ち合わせを行ったり、業者に任せっきりにしないホームページ作成を行うためにも、最低限の基礎知識はあったほうが良いこともあります。
そこで、今回は、ECサイト作成をご検討の企業様向けに、ホームページ制作会社に問い合わせる前に、最低限知っておくべきECサイト作成の基礎知識をご紹介します。
目次
ショッピングカートシステムについて
ネットショップを開業するためには、必ずショッピングカートシステムが必要になります。
ショッピングカートシステムとは、「お買い物かご」のことで、訪問者が商品購入ボタンを押したときに、決済画面で「どの商品を購入するのか」や「合計金額はいくらなのか」、「購入者は誰なのか」、「発送先はどこなのか」、「支払方法はどうするのか」などの情報を入力できるシステムのことを言います。
このショッピングカートシステムの導入方法は、大きく分けて2つあり、1つはEC-CUBEやショップサーブ、カラーミなどの既製品を利用する方法と、もう1つは御社独自のオリジナルシステムを構築する方法になります。
どちらの方法が良いとは一概には言えませんが、ネットショップ開業後の運営方法やコストが大きく変わるため、慎重に選ばなくてはなりません。
既製品のメリットとデメリット
EC-CUBEやショップサーブ、カラーミーなどの既製品のショッピングカートシステムを利用することで、オリジナルのショッピングカートシステムを構築するよりも、初期費用を安くできるというメリットがあります。
また、ポイントやアフィリエイトなどの機能が標準装備されていることはもちろん、システムのバージョンアップは、システム提供会社が行ってくれるため、常に最新の技術を搭載したECサイトを運営することが可能になります。
しかし、既製品のショッピングカートシステムの多くは、レンタル契約となっており、月々の利用料であったり、売上に応じたロイヤリティーが発生してしまうなどのデメリットがあります。
また、サーバ契約がセットとなっていることもあり、ショッピングカートシステムを解約すると、ECサイトを制作しなおさないといけなかったり、webデザインのカスタマイズに制限があったりなどのデメリットもあります。
オリジナルシステムのメリットとデメリット
オリジナルのショッピングカートシステムを構築することで、システムのレンタル料や売上に応じたロイヤリティーが必要とならないため、月々のランニングコストを安く抑えることが可能になります。
また、webデザインは完全に御社独自のものを作成することができたり、細かなシステムの仕様なども自由にすることができます。
しかし、ポイントやアフィリエイトなどの機能を導入する際には、システムを構築しないといけないため、システム構築費が必要となるり、初期費用が高くなってしまうデメリットがあります。
決済方法について
決済方法とは、商品代金の支払方法のことを言います。
多くのネットショップでは、「クレジットカード決済」、「銀行振込」、「代金引換」、「コンビニ決済」など複数の決済方法を用意し、ユーザが最も都合の良い支払方法を選択できるようにしていますが、ECサイトを公開後すぐに複数の決済方法を導入することは、手間と予算がかかるため、なかなか難しいことかと思います。
そのため、ネットショップ開業当初には、最低限必要な決済方法だけを用意し、軌道に乗り安定した段階で、決済方法を追加し、ECサイトの利便性の向上を図ることが良いかと思います。
ネットショップ開業当初にオススメの決済方法
ネットショップ開業当初は、なるべく手間と予算を抑えたいとお考えになるのではないでしょうか。
そのため、「郵便振替」「銀行振込」「代金引換」の3つの決済方法がお薦めになります。
郵便振替
郵便振替は、郵便振込口座を作るだけで、導入することが可能です。
銀行振込
銀行振込は、現状の口座を利用するか、ネットショップ用の振込口座を作るだけで、導入することが可能です
代金引換
代金引換は、郵便局を利用する場合は、振込口座があればそのまま利用可能ですが、宅配業者を利用する場合は、その宅配業者との契約が必要になります。
代金引換については、多少手間は掛かりますが、人気の決済方法となるため、開業当初から導入しておいたほうが良いでしょう。
軌道に乗ればクレジットカード決済の導入
クレジットカード決済は、ネットショップにおいてユーザの利用率も最も高いものとなるため、必ず導入しておきたい決済方法であると言えます。
しかし、クレジットカード決済を導入するためには、ネットショップのセキュリティーの強化が必要だったり、決済代行業者への初期費用や手数料が発生してしまいます。
そのため、ネットショップ開業当初から導入するには、多くの予算と手間が必要となるため、軌道に乗り安定した段階での導入が効果的になります。
配送業者について
ネットショップでは商品の配達も行わなくてはならないため、配送業者と配送サービスについても検討が必要になります。
「送料」「補償」「配送にかかる時間」から検討し、最も良いサービスの選定を行わなくてはなりません。
送料からの選定
最近は、送料無料のネットショップも増えていますが、開業当初に送料無料にすることは非常に難しいかと思います。
発送業務を効率化し人件費などのコストダウンや、発送数がある程度確保し運送業者との個別契約によるコストカットなどを行いながら、利益率を高めることで、送料を無料にしていくことが効率的であると思います。
そのため、開業当初は、複数の業者の話を聞き、御社のネットショップに合った最も割引率の高いサービスを選定することが重要になります。
補償からの選定
配達事故による補償を行っているかも非常に重要です。
購入者に商品が届いた段階で、商品が破損していては、今後御社のネットショップを利用してくれることは無くなるため、必ず補償のあるサービスの利用を行わなくてはなりません。
配送にかかる時間からの選定
ネットショップで商品を購入したユーザは、購入ボタンを押したときに商品が欲しいと感じています。
そのため、なるべく早く届けなくては、ユーザの満足度の低下に繋がる可能性があります。
選定時になんとなく選んでしまうと、サービスによっては、通常であれば、1日や2日で到着するにもかかわらず、3日や4日かかってしまうこともあるため、早く正確に配送してくれるサービスの選定が重要になります。
商品の返品について
商品の返品については、明確にしなくてはなりません。
例えば、「初期不良の場合はどうするのか」や、「初期不良が無かった場合はどうするのか」など、より具体的な記載を行っていく必要があります。
商品の返品についての記載をしっかりと行っておくことで、御社を守ることはもちろんですが、ユーザも安心して御社のECサイトを利用できるようになるため、ECサイトを制作する前に必ず明確にしておく必要があります。