- 2023.06.20
サーチコンソールの未登録を減らすSEO効果は低い
お客さまからの依頼で、サーチコンソールのインデックス作成>ページにある未登録を減らしたいと相談を受けました。
未登録を減らせば、SEO効果が高まるのではないかと考えての依頼です。
今回は、制作実績のお客さまが、どのように未登録を減らし、その結果、SEO効果を出すことに成功したのかを紹介します。
サーチコンソールの未登録とは
サーチコンソールのインデックス作成>ページを見ると、未登録という項目があります。
この未登録には、ページがインデックスに登録されなかった理由とインデックスされなかったページのURLが掲載されています。
未登録に該当したページは、検索結果に出てきませんし、他のページのSEOにも影響がありません。
そのため、お客さまは、SEOとしてマイナス評価を受けていると考え、未登録を改善することで、SEO効果は発揮できる可能性があると判断して改善を依頼いただきました。
ただ、昨今のSEOは、数値データを使ったテクニックによる対策ではなく、品質がもっとも大切なポイントになっています。
そのため、未登録を改善しても、ホームページが低品質と見なされてしまうと、まったく効果を出せないとお伝えし、了承をいただいて対策を行っています。
では、具体的に未登録を改善するために行った内容を紹介します。
サーチコンソールの未登録を減らす対策法
サーチコンソールに表示されているインデックスされなかった理由を、1つずつ改善していった対策法を紹介します。
見つかりませんでした(404)
制作実績のホームページは、当社でリニューアルを行ったのですが、その際に、結構なページ数を削除していました。
そのため、多くの「見つかりませんでした(404)」が存在していて、時間はかかりましたが、7割程度の改善を行っています。
行い方はURLの復活で、新規ページを作成する際に、「見つかりませんでした(404)」から関係しそうなURLを選んで流用しました。
その結果は、確かに新規ページ作成の効果で、サーチエンジンからの訪問者数は増えていますが、平均掲載順位をほとんど伸ばすことができませんでした。
そのため、当社の結論としては、「見つかりませんでした(404)」を改善するだけでは、期待通りのSEO効果は難しいと感じ、SEO効果を狙ってまでは行う必要はないと思います。
わざわざ、過去に公開していた内容に寄せた記事を書くのは時間がかかるので、新規URLでページを作成したほうが、運営効率は高くなると感じます。
ページにリダイレクトがあります
リダイレクトとは、転送設定のことを言います。
サーチコンソールの"ページにリダイレクトがあります"は、グーグルが認識しているリダイレクト元のページがリストアップされます。
毎日、検索順位を見ながら、リダイレクト数を少しずつ減らしていく作業を行い、削除したリダイレクト元のURLで新規ページを作成しています。
単にリダイレクト数を減らすと、404 NOT FOUNDが増えてしまうため、リダイレクトを減らし、404 NOT FOUNDが増えないように注意しました。
効果としては、「見つかりませんでした(404)」と同様に、検索からの訪問者数は増えましたが、平均掲載順位は動きませんでした。
代替ページ(適切なcanonicalタグあり)
canonicalとは、URLの正規化を行えるタグのことを言い、ワードプレスが初期設定でリダイレクトしている箇所をcanonicalタグで対応しています。
そのため、代替ページの数は増えていますが、もともとも少なかったので、改定前で10件程度が20件程度に増えただけです。
当然、SEO効果は見られず、検索順位もサーチエンジンからの訪問者数も変化はありませんでした。
noindexタグによって除外されました
noindexとは、インターネットに公開はしているけれども、サーチエンジンに認識される必要がないページに実装するタグです。
当社は、一般的に、お客さまはnoindexを知る必要がないと考えていて、制作会社やSEO会社が適切な対応ができれば十分であると思います。
このnoindexが付与されたページは、サーチコンソルにnoindexタグによって除外されましたにリストアップされます。
当事例では、ブログのカテゴリーに設置していましたが、noindexタグを取って、サーチエンジンに認識させていますが、結果はSEO効果が見られませんでした。
検出 - インデックス未登録
検出 - インデックス未登録とは、サーチエンジンがURLは把握していますが、そのページを見ている途中で、何かしらの問題が発生して見るのを辞めたページがリストアップされます。
検出 - インデックス未登録の対策は、ホームページ制作段階で行っていて、唯一対策を行っていなかったのが、画像のWebP化になります。
そのため、すべての画像をWebPに変換してアップロードし直してみました。
その効果かどうかは分かりませんが、対策を行って約1ヶ月後には、400ページのうち、検出 - インデックス未登録が20ページ前後から10ページ前後になっています。
クロール済み - インデックス未登録
クロール済み - インデックス未登録とは、グーグルがページの内容を閲覧した上で、品質が低いので検索結果に表示する価値がないと判断したページがリストアップされます。
お客さまは、検索順位こそ高かったのですが、クロール済み - インデックス未登録が多く、400ページ中100ページがリストアップされていました。
対策法は、コンテンツの品質を高めたり、内部リンク数を増やすリライトを継続して行っています。
クロール済み - インデックス未登録は、短期で改善した事例がないので、現在でも変わらず100ページ前後という結果になっています。
まとめ
サーチコンソールの未登録を減らしてみましたが、SEO効果は見ることができなかったと判断しても良いでしょう。
確かに、サーチエンジンからの訪問者数は増えていますが、それは新規ページを作成した効果になると感じます。
サーチコンソールが示す平均掲載順位は、期待通りには向上していなかったので、未登録を減らすことはSEOとして大きな影響がないと判断しました。
SEOで大切なのは、良質な新規ページを作成したり、品質を高めるリライトを繰り返し行うことです。
現在SEOを行っている会社は、サーチコンソールの未登録は気にせずに、本当にユーザーに役立つホームページへと成長させることが重要だと理解しましょう。