見積もり依頼の図面や採用の履歴書などを受け取るために、問い合わせフォームにファイル添付の機能を付けたいと考える企業は少なくありません。しかし添付機能は、ウイルスや改ざん、個人情報の漏洩の入り口になることがあります。
この記事では、問い合わせフォームの添付機能が使われる場面と危険な理由を解説し、当社がホームページ制作で添付機能の代わりに案内しているファイルの受け取り方も紹介します。
問い合わせフォームの添付機能が使われる場面
問い合わせフォームに添付機能を付けたいという相談は、文章だけでは内容が伝わりにくい依頼を受け付ける業種で多くあります。
建設業や製造業、印刷業の見積もり依頼で図面や仕様書を受け取りたい場面や、採用の応募で履歴書や職務経歴書をそのまま受け取りたい場面、修理や不具合の相談で症状の写真を見たい場面、印刷やデザインの依頼で入稿データを受け取りたい場面などです。
どの場面でも、問い合わせと同時にファイルを受け取れれば、やり取りの回数が減り、ユーザーにとっても手間が少なくなります。問い合わせフォームの添付機能は便利に見えますが、ホームページに付けるときには知っておきたい危険があります。
問い合わせフォームの添付機能が危険な理由
問い合わせフォームの添付機能は、誰でもファイルを送れる入り口をホームページに作ることになります。ここでは、添付機能を付けたときに起きる危険を紹介します。
ウイルスが入ったファイルを送られる
問い合わせフォームの添付機能では、送られてくるファイルの中身を受け取る側で選べません。
見積もり依頼や応募書類を装って、ウイルスが入ったWordやExcel、PDFのファイルが送られてくることがあります。担当者が普段の問い合わせだと思ってファイルを開くと、社内のパソコンがウイルスに感染し、社内の情報が盗まれたり、取引先にウイルス付きのメールが送られたりする被害につながります。
知らない相手からのメールの添付ファイルには注意していても、自社のホームページから届いた問い合わせは安心して開いてしまいやすく、気づかないうちに感染が広がることもあります。
不正なファイルをサーバーに置かれて改ざんに使われる
問い合わせフォームの添付機能で送られたファイルは、一度ホームページのサーバーに保存されてから通知されるのが一般的です。
画像やPDFに見せかけたプログラムのファイルを送られ、サーバー上で動く状態で置かれてしまうと、ホームページを書き換えられたり、迷惑メールの送信や別の攻撃の足場に使われたりする危険があります。送れるファイルの種類を制限する設定はできますが、設定の不備やプラグインの脆弱性を突かれると防ぎきれないことがあります。
一度改ざんされると、ホームページを見たユーザーに被害が及ぶ可能性があり、企業の信用に影響します。
サーバーに残ったファイルから個人情報が漏れる
問い合わせフォームの添付機能で受け取ったファイルが、サーバーに残ったままになっていることがあります。
履歴書や職務経歴書、図面などには、個人情報や取引先の情報が含まれていることが多く、サーバーに不正にアクセスされたり、保存場所の設定の不備でファイルが外部から見られる状態になっていたりすると、情報が漏れてしまいます。受け取ったあとに削除するルールを決めていても、担当者が忘れればファイルは残り続けます。
ホームページから個人情報が漏れた場合、本人への連絡や報告などの対応が必要になり、企業にとって大きな負担になります。
大量のファイルを送られてサーバーの容量を圧迫される
問い合わせフォームは誰でも送信できるので、添付機能があると、容量の大きいファイルを何度も送られることがあります。
迷惑な送信が続くと、サーバーの容量がいっぱいになり、ホームページの表示が遅くなったり、メールが届かなくなったりする場合があります。多くのレンタルサーバーはホームページとメールで同じ容量を使っているので、ホームページへの迷惑な送信が業務のメールにまで影響することがあります。
容量を増やせば対応できますが、そのぶんサーバーの費用が上がります。
当社がホームページ制作で添付機能の代わりに案内しているファイルの受け取り方
当社では、問い合わせフォームに添付機能は付けず、問い合わせや申し込みを受けたあとにファイルを送ってもらう方法を案内しています。
基本は、ギガファイル便などのファイル送信サービスを使ってもらう方法です。ユーザーは問い合わせフォームで内容を送ったあと、案内に沿ってファイルをアップロードし、ダウンロード用のURLを送るだけなので、手間はそれほど増えません。
ファイルはホームページのサーバーを通らないので、改ざんの足場に使われたり、サーバーの容量を圧迫されたりする心配がありません。受け取ったファイルを開く前にウイルス対策ソフトで確認することは、どの方法で受け取る場合でも必要です。
お客様によっては、ホームページとは別にサーバーを用意し、ファイル送信専用の小さなホームページを作って、そこから送ってもらう方法を案内しています。
ホームページとは別のサーバーなので、送られたファイルがホームページのサーバーの容量を圧迫することはなく、万が一のときもホームページに被害が及びにくくなります。ファイル送信専用のホームページは一般のユーザーが入れないようにしており、ファイルを送ってもらう相手だけが使える形にしています。
ただし、ファイルを受け取る仕組みである以上、情報漏洩のリスクはなくなりません。そのため、PHPのバージョンアップやWAFの設定など、セキュリティ対策を徹底しています。
まとめ
問い合わせフォームの添付機能は便利に見えますが、ウイルスや改ざん、個人情報の漏洩の入り口になります。ファイルを受け取りたい場合も、ホームページには添付機能を付けず、問い合わせのあとに別の方法で送ってもらう形にするのが安全です。
当社では、ホームページ制作で問い合わせフォームに添付機能は付けず、ファイル送信サービスやファイル送信専用のホームページなど、御社の業務に合ったファイルの受け取り方を提案しています。
安全に使えるホームページを制作したいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。御社の業務や問い合わせの流れをヒアリングしたうえで、最適なホームページをご提案します。
