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画像をスライドするカルーセルでホームページの魅力を上げる方法
ホームページの目立つ場所で複数の画像が横に流れていく表現は、多くの企業サイトで導入されている定番の手法です。これをカルーセルと呼び、限られた範囲でたくさんの情報を発信できる強みがあります。しかし、読み込みが遅くなってユーザーが離脱してしまったり、2枚目以降の画像が視界に入らなかったりと、運用の難しさも抱えています。
この記事では、カルーセルのメリットとデメリット、実装方法を紹介します。失敗しないための注意点やデザイン例を通じ、ホームページの魅力を引き出す方法を解説します。
目次
画像をスライドできるカルーセルとは
カルーセルとは、限られたスペース内で複数の画像を横にスライドさせて表示する仕組みのことです。
カルーセルは遊園地のメリーゴーラウンドが語源となっており、情報がくるくると循環して切り替わる様子から名付けられました。

上記はBIGLOBEモバイルのホームページで実装されているカルーセルになり、4枚の画像がスライドで表示されています。
数秒ごとに自動で流れるだけでなく、ユーザー自身が矢印などを押して手動で切り替えられる、さらに両方の機能を持たせたタイプもあります。目立つ場所でたくさんのキャンペーンやおすすめ情報を伝えられるのが大きな特徴といえます。
この記事のメインテーマは画像をスライドさせる見せ方ですが、四角い枠を用意してそこにテキストを入れ、その枠ごと横にスライドすることも可能です。後ほど事例で紹介するお知らせやブログの新着記事などを並べるデザインにおいて、非常によく使われるテクニックとなっています。
カルーセルを導入するメリット
カルーセルを導入することには、デザインと機能の両面で大きなメリットがあります。トップページはもちろん、商品や実績の紹介など、配置する場所を問わず情報を整理して魅力的に見せることができます。ここでは、カルーセルを取り入れることで得られるメリットを解説します。
限られたスペースで複数の情報を訴求できる
カルーセルの最大の強みは、画面の領域を節約しながら複数の情報を訴求できる点です。
複数のキャンペーンバナーや、数多くの実績、商品の詳細画像などをそのまま縦や横にすべて並べてしまうと、画面が窮屈になり、ユーザーはスクロールするのに疲れてしまいます。
カルーセルを使えば、一定のスペース内でコンテンツを横にスライドさせて見せることができます。ページ全体のデザインをすっきりと保ちつつ、必要な情報をしっかりとユーザーに届けることが可能です。
動きがあることでユーザーの視線を惹きつけられる
カルーセルを取り入れると、自然と人の目を引くことができます。
静止した画像が1枚だけ配置されているよりも、横にスライドするといった動きがある方が、ユーザーの視線を圧倒的に集めやすくなります。新しい情報が次に出てくるという期待感を持たせ、思わず画面に注目してしまう心理的な効果もあります。
結果としてホームページの滞在時間が延び、より多くのコンテンツに触れてもらえるきっかけになります。
優先順位の高いコンテンツへスムーズに誘導できる
カルーセルは、売り出したい新商品や期間限定のキャンペーンなど、優先順位の高いコンテンツへスムーズに誘導するのに適しています。
複数のリンク先を一つのエリアにすっきり整理できるため、ユーザーは興味のある画像を直感的に選んでクリックしてくれます。
このようにカルーセルを導線として活用すれば、目的のページへスムーズに誘導でき、お問い合わせや購入といった成果に繋がりやすくなります。
カルーセルを導入するデメリット
カルーセルは、魅力的な機能である一方で、実装前に知っておくべきデメリットも存在します。メリットばかりに目を向けて安易に導入すると、かえってホームページの成果を落としてしまうかもしれません。ここでは、導入する前に知っておきたいデメリットを解説します。
ページの表示速度が低下しやすくなる
カルーセルは複数の画像を同時に読み込む仕組みになっているため、データ容量が大きくなりがちです。さらに、画像を動かすためのプログラムも処理しなければならず、どうしてもサイト全体の動作が重くなる傾向にあります。
ページの表示速度が低下すると、待ちきれなくなったユーザーが離脱してしまう原因になります。
表示速度の低下は検索順位にも悪影響を及ぼす可能性があるため、画像のデータサイズを圧縮するなどの対策が欠かせません。
2枚目以降の画像がクリックされにくい
カルーセルに設定した画像は、すべてが均等に見られるわけではありません。ユーザーの多くは画像が自動で切り替わるのを待たずに、すぐに画面を下にスクロールしてしまいます。
実際に見られるのは最初に表示される1枚目がほとんどで、2枚目、3枚目と後ろにいくほどクリックされる確率は極端に下がります。そのため、絶対に見てほしい重要な画像をカルーセルの後半に配置するのは避けるべきです。
重要な情報は、最も見られるカルーセルの1枚目に優先して配置したり、カルーセルの中ではなくページの目立つ場所に単独のバナーとして大きく設置するなど、ユーザーが絶対に見落とさないレイアウトを心がけてください。
カルーセルの実装方法と選び方
ホームページの目的や運用体制によって、最適な導入方法は異なります。ここでは、3つの実装方法とその選び方を解説します。
CSSで実装する方法
もっともシンプルで、表示速度を極限まで高められるのがCSSのみでカルーセルを実装する方法です。複雑なプログラムを読み込まないので、画面の表示が非常に軽く、SEOの観点でも有利に働きます。
しかし、その一方で運用面においては無視できない制約も存在します。
たとえば、CSSのみの実装では基本的に「前の画像に戻る」や「次の画像を見る」といった操作ボタンを設置できません。CSSでは画像が一定のスピードで一方的に流れ続けます。ユーザーが「今の情報をもう一度見たい」と思っても、流れていく画像を止めることができず、一周回ってくるのを待たせることになり、離脱を招く要因となります。
さらに、現在の表示位置を示すドットなどのナビゲーションを、画像と連動させられない点もデメリットです。ユーザーは「全部で何枚の情報があるのか」「今は全体のどのあたりか」を視覚的に把握できず、出口の見えない情報の羅列に不安を感じてしまいます。その結果、せっかく用意した重要なキャンペーン情報を見逃されるリスクが高まります。
このように、CSSでの実装は表示の速さという強力な武器がある反面、ユーザーの自由な操作を妨げてしまう側面があるため、じっくり中身を見てほしいバナーには不向きと言えるでしょう。
JavaScriptで実装する方法
自動再生や無限ループ、矢印ボタンといった動きのあるリッチな演出を加えたい場合は、JavaScriptを用いたカルーセルの実装が標準的です。世界的にシェアの高いプログラムを活用することで、あらゆるブラウザやデバイスで安定して動作し、細かなカスタマイズが可能になります。
JavaScriptの最大の強みは、ユーザーの利便性を損なうことなく、攻めの訴求ができる点にあります。CSSでは難しかったマウスを乗せた時だけ自動再生を止めるといった制御ができるため、ユーザーが気になる情報を自分のペースで確認できます。
また、左右の矢印ボタンや現在地を示すドットも設置できるため、ユーザーは情報の全体像を把握しながらストレスなく操作可能です。
このように、ホームページの顔となるメインビジュアルで、ブランドの魅力を最大限に引き出しつつ、確実にキャンペーン情報を届けたい場合に最適な手法といえます。
WordPressで導入する方法
WordPressでホームページを運用している場合は、専門的な知識がなくてもプラグインを使って手軽に導入できます。
最大のメリットは、管理画面から直感的に画像を登録したり、表示順を入れ替えたりできる点にあります。世界的にシェアの高い「Smart Slider 3」や、スライダー作成の定番である「MetaSlider」といったプラグインを活用すれば、プログラミングのスキルがなくても、ドラッグ&ドロップの操作だけで動きのあるカルーセルを完成させられます。
ただし、手軽に導入できる反面、慎重な検討も必要です。多機能すぎるプラグインは、使用していない余分なプログラムまで読み込んでしまい、ホームページの表示速度を大幅に低下させる原因になり得ます。
SEOへの影響やユーザーの待ち時間を考慮すると、何でもプラグインに頼るのではなく、サイト全体のパフォーマンスに悪影響を与えないよう、あらかじめ必要な機能だけに絞った最適なツールを選定することが重要です。
自社の運用体制とホームページの読み込みスピードのバランスを見極めた上で、もっとも効率的な手法を選びましょう。
カルーセルを効果的に活用するためのポイント
カルーセルは限られたスペースで多くの情報を伝えられる便利な機能ですが、見せ方を間違えると逆にユーザーを迷わせてしまうこともあります。本来の役割をしっかりと果たし、ホームページの成果に繋げるために、導入前に必ず押さえておくべきポイントを解説します。
掲載情報の優先順位をつける
カルーセルは複数の情報をまとめて発信できる便利な機能ですが、ただ闇雲に情報を詰め込んでしまうとユーザーを迷わせてしまい、結果的にどれもクリックされないという事態を招きかねません。
まずは、そのページに関連する情報をしっかりと選定し、ユーザーをどこに一番誘導したいのかという優先順位をつけることが不可欠です。
スライドで表示する以上、すべての画像が確実に見られるわけではありません。したがって、一番クリックしてほしい目玉情報を確実に見られる1枚目に配置し、次に重要な情報を2枚目、3枚と、優先順位の高い順に配置していく構成が基本となります。
画像の枚数は3〜5枚程度に絞り込む
掲載する情報の優先順位を決めたら、次は画像の枚数を厳選します。結論から言えば、カルーセルに設置する画像は3〜5枚程度に留めるのが鉄則です。
ホームページを訪れたユーザーは、基本的にページを縦にスクロールして素早く情報を探す傾向にあります。わざわざ立ち止まって横へ何度もスワイプする操作には消極的なため、7枚も8枚も詰め込んでも後半の情報はほとんど誰の目にも触れません。また、枚数が多すぎるとページの読み込み速度を低下させる原因にもなります。
この厳選した2枚目・3枚目を確実に見てもらうための工夫として、画面の画面端に次の画像の一部を少しだけ見せるレイアウトが効果的です。横にスワイプできるという操作を直感的に伝えることができ、スライドの閲覧率を大きく引き上げることができます。
クリックを促すデザインを取り入れる
カルーセル内の画像は、単なるお知らせの看板ではなく、目的のページへの入口です。ただ綺麗な画像を並べるだけでは、ユーザーがクリックできることに気づかず素通りしてしまう可能性があります。
そのため、画像の中に「詳しくはこちら」や「キャンペーン詳細へ」といった、一目でリンクだとわかるデザインを配置することが重要です。ユーザーが迷わず次の行動に移れるよう、わかりやすい導線を設計することで、目的のページへの誘導率を最大化できます。
現在地がわかる操作パーツを配置する
カルーセルを設置する際は、ユーザーが自分のペースで画像を切り替えられるよう、左右の矢印ボタンや、下部に並ぶドットといった操作パーツを配置しましょう。
これらのパーツは、単にスライドを動かすだけでなく、全体で何枚の画像があり、現在地はどこかを視覚的に伝える重要な役割を持っています。全体像が把握できることで、ユーザーの心理的なハードルが下がり、次の画像を見てもらいやすくなります。
また、気になった画像をもう一度見たいと思ったときに、ワンクリックですぐに戻れる仕組みがあることは、親切なホームページ制作の基本です。
デザインの美しさを重視するあまり操作パーツを隠してしまうと、かえって使い勝手を損ねて離脱を招く原因になるため、一目でわかる位置への配置を心がけましょう。
スマートフォンでの操作性を優先する
現在、ホームページの閲覧はスマートフォンが主流です。カルーセルを導入する際も、パソコンでの見栄え以上に、モバイル端末での操作性を重視しなければなりません。
指で直感的に左右に動かせるスワイプ操作に対応しているか、ボタンのサイズが小さすぎて押しにくくないかといった点は、必ず実機で確認しましょう。
画面の横幅が狭いスマートフォンでは、画像内の文字が小さくなりすぎて読めなくなることもあるため、デバイスごとに最適な見せ方を検討する必要があります。
アクセシビリティを確認する
アクセシビリティとは、年齢や身体的な制約に関わらず、すべての人がスムーズに情報を取得し、操作できる使いやすさのことです。
例えば、自動再生のスピードが速すぎると、内容を読み取る前に画像が切り替わってしまい、ユーザーを混乱させてしまいます。また、マウスカーソルを乗せたときや、キーボードで操作した際に一時停止できる仕組みを整えるといった配慮も、親切なホームページには欠かせません。
閲覧する側のペースに合わせて情報を確認できる環境を整えることが、結果としてサイト全体の信頼性を向上させます。
画像サイズを最適化して表示速度を落とさない
カルーセルは一度に複数の大きな画像ファイルを読み込むため、ホームページの表示速度を低下させる要因になりやすいという側面があります。特にメインビジュアルに高画質な画像を何枚も使用すると、表示速度が遅くなり、ユーザーの離脱を招きかねません。
画像サイズを最適化したり、WebPなどの次世代画像形式を活用したりして、データの軽量化を徹底しましょう。ユーザーを待たせない軽快な表示と、視覚的なインパクトを両立させることが重要です。
カルーセルのデザイン事例
ここでは、単に見栄えが良いだけでなく、ユーザーの目を引きつけてクリックに繋がる、効果的なカルーセルのデザイン事例を紹介します。
ファーストビューに表示して重要コンテンツを視覚的に伝える
株式会社アンドエスティが運営する「studio CLIP」では、トップページのファーストビューにカルーセルを導入し、キャンペーンやおすすめ商品などの重要コンテンツを発信しています。
この事例の魅力的な点は、1画面内に5枚の画像を並べて表示していることです。通常、スライドの枚数が多いと後半はクリックされにくくなりますが、複数枚を同時に見せるレイアウトを採用することで、全体で8枚という多めの情報を配置しつつ、閲覧率の低下を防ぐ巧みな設計になっています。
また、左右の矢印ボタンを無くし、一定時間での自動切り替えと、直感的なスワイプ操作、下部のドットに操作を絞っています。自動で動かすことでスライドであることを自然に伝えつつ、写真の魅力を邪魔しない洗練された見栄えになっています。
さらに、ユーザーが求めているカテゴリーのタブをクリックすると、それに連動してカルーセルの内容も変化する仕組みを取り入れています。扱う商品やカテゴリーが多く、多様な情報を整理して打ち出したいホームページにとって、まさに理想的なお手本といえます。
実績やブログなどをカード形式で並べて最新情報を網羅する
株式会社ハートスのホームページでは、トップページの実績紹介にカルーセルを導入しています。
この事例における最大の特徴は、操作を上下のスライドのみに絞り込んでいる点です。矢印やドットなどのパーツをあえて省くことで画面をすっきりと見せ、ユーザーがページの下部へとスクロールして読み進める動きに合わせて、自然とすべての実績が視界に入ってくるよう工夫されています。
全体で9つという多めの実績を掲載していますが、一つひとつの実績が整理されたカード型のデザインで配置されているため、視覚的な圧迫感を与えません。ユーザーは普段通りの縦スクロールを行うだけで、迷うことなくスムーズに閲覧できる設計に仕上がっています。
過去の実績やブログの最新記事など、ユーザーにできる限り多くのコンテンツを見てほしい情報があるホームページにとって、非常に参考になるアプローチです。
サムネイルで可視化して興味を喚起する
株式会社ベイクルーズグループホールディングスが運営する「JOURNAL STANDARD」の商品詳細ページでは、サムネイルタイプのカルーセルを導入しています。
メインとなる商品画像の下に、別角度や色違いなど多数のサムネイル画像が配置されており、見たいものをクリックするだけで瞬時にメイン画像を切り替えられる設計です。また、メイン画像にマウスカーソルを合わせると拡大表示され、生地の質感や細部のディテールなど、ユーザーが知りたいポイントを詳しく閲覧できる点も非常に魅力的です。
こうしたカルーセルの使い方は、商品をより細かく確認したいというユーザーのニーズを的確に満たしてくれます。
アパレルをはじめとするECサイトに大変おすすめの設計であり、オンライン特有の不安を払拭することで確実な売上向上へと繋がります。
ホームページの魅力を上げるカルーセルを提案します
カルーセルは、とりあえず画像がたくさんあるからといった理由で安易に実装してしまうと、期待した効果は得られません。
当社では、お客様のホームページの目的やターゲット層を深く理解したうえで、売上やお問い合わせに繋がる設計とデザインのカルーセルをご提案しています。
単に見栄えを良くするだけでなく、どの情報を1枚目に持ってくるべきかという構成案から、クリック率を高めるUIデザイン、さらにはページの表示速度を落とさないための技術的な最適化まで、トータルでサポートが可能です。
「現在のカルーセルがまったくクリックされていない」「スマートフォンで見づらい」といったお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。扱う商品やサービスの魅力を最大限に引き出し、ユーザーを迷わせない最適なカルーセルを提案します。
まとめ
カルーセルは、限られたスペースで多くの情報を発信できる便利な機能です。しかし、ただ闇雲に綺麗な画像を並べるだけではユーザーを迷わせてしまい、本来の目的であるクリックや売上向上には繋がりません。
見栄えの良さだけでなく、ホームページの成果を出すためには、掲載する情報の優先順位を明確にし、表示する枚数を3〜5枚程度に厳選することが不可欠です。クリックを促す明確な導線や全体像がわかる操作パーツの配置、スマートフォンでの直感的なスワイプ操作への対応といった設計も求められます。
情報を的確に届ける構成と使いやすさを両立させ、目的のページへ迷わず誘導できる魅力的なホームページを制作しましょう。

