ホームページ制作の目的は、制作会社がヒアリングでサポートしながら一緒に決めることもできます。ただ、自社で何のためにホームページを作るのかを考えておくと、課題に合ったページや機能を提案してもらいやすくなります。
この記事では、ホームページ制作の目的の決め方と、目的によって変わる要素を解説し、目的を決めるときの注意点も紹介します。
ホームページ制作で目的を決める理由
ホームページ制作の目的は、制作を進めるうえで多くの判断の基準になります。目的を決めておくことで得られる主なメリットは次の3つです。
目的に合わせてターゲットを決められる
ホームページのターゲットは、目的が決まって初めて定められます。同じ会社のホームページでも、新規の問い合わせを増やすことが目的なら見込み客、採用につなげることが目的なら求職者がターゲットになります。目的があいまいなままターゲットを決めると、誰に向けたホームページなのかが定まらず、掲載する内容もぶれやすくなります。
ホームページ制作の目的を先に決めておけば、その目的を達成するためにどのようなユーザーに見てもらう必要があるのかを考えられます。ターゲットが目的とつながっていることで、デザインや原稿の方向性も決めやすくなります。
正確な見積もりと制作期間を出してもらえる
ホームページ制作の見積もりや制作期間は、必要なページ数や機能によって大きく変わります。目的が決まっていないと、制作会社はどのようなページや機能が必要かを判断できず、一般的な内容で見積もりを出すことになります。その結果、制作を進める中で必要なページや機能が増え、追加の費用や制作期間の延長が発生することがあります。
目的が決まっていれば、採用が目的なら募集要項や社員紹介のページ、エントリーフォームが必要になるといったように、制作会社が必要な内容を具体的に洗い出せます。最初から目的に合った内容で見積もりと制作期間を出してもらえるので、予算やスケジュールの計画が立てやすくなります。
制作会社の提案が目的に合っているか判断できる
制作会社からは、サイト構成やデザイン、機能などについてさまざまな提案を受けます。ホームページ制作の目的が決まっていないと、提案された内容が自社にとって必要なのかを判断する基準がなく、見た目の印象や価格だけで決めてしまいがちです。
目的が決まっていれば、提案された内容がその目的の達成につながるかどうかで判断できます。問い合わせを増やすことが目的なら、問い合わせまでの導線が考えられているか、実績や料金など問い合わせの判断材料になる内容が入っているかを確認できます。目的に合わない提案に気づければ、制作会社に修正を相談することもできます。
ホームページ制作の目的の決め方
ホームページ制作の目的は、いきなり決めるのではなく、自社の課題から順番に考えると決めやすくなります。
ホームページで解決したい課題を洗い出す
ホームページ制作の目的を決める前に、まずホームページで解決したい自社の課題を洗い出します。新規の問い合わせが少ない、求人を出しても応募が集まらない、電話での同じ問い合わせ対応に時間を取られている、取引先から会社の情報を確認されることが多いなど、日々の業務で困っていることを書き出していきます。
課題は経営者だけでなく、営業や採用、問い合わせ対応など、実際に現場で業務をしている担当者に聞くと見つけやすくなります。この段階では課題を絞り込まず、思いつくものをできるだけ多く出しておくと、目的を定めるときの材料になります。
課題が解決されるまでの流れを考えて目的を定める
課題を洗い出したら、その課題がホームページによってどのように解決されていくのかの流れを考えます。課題を解決するには、誰がホームページを見て、どのような情報を得て、どのような行動を取るのかをつなげて考える必要があります。
求人を出しても応募が集まらない課題であれば、求職者が求人サイトや検索エンジンからホームページを訪れ、仕事内容や職場の雰囲気、社員の声を見て働くイメージを持ち、応募フォームから応募する、という流れが考えられます。この流れから、ホームページ制作の目的は、求職者に働くイメージを持ってもらい応募につなげることと定められます。
流れを考えずに課題をそのまま目的にすると、応募を増やすという目標だけが決まり、ホームページで何をすればよいのかが分からないままになります。解決までの流れから目的を定めることで、その目的のために必要な情報やユーザーに取ってほしい行動が見えてきます。
目的が複数ある場合は優先順位を付ける
課題によっては、ホームページ制作の目的が複数になることがあります。新規の問い合わせを増やしたい、採用につなげたい、取引先への情報発信をしたいなど、目的が複数ある場合は優先順位を付けます。
すべての目的を同じ重さで扱うと、トップページに載せる内容やメニューの並び、問い合わせボタンと応募ボタンのどちらを目立たせるかなど、判断が必要な場面で決められなくなります。どの目的に向けた内容も中途半端になり、結果的にどの目的も達成しにくいホームページになってしまいます。
優先順位は、どの課題が経営に与える影響が大きいか、どの課題を早く解決したいかで考えると付けやすくなります。一番の目的を決めておけば、2番目以降の目的は一番の目的の邪魔をしない範囲で取り入れるといった判断ができます。
ホームページ制作の目的によって変わる要素
ホームページ制作の目的が決まると、ホームページを作るうえで必要な要素が具体的になります。目的によって主に変わるのは次の要素です。
サイト構成
サイト構成は、ホームページ制作の目的によって必要なページが変わる要素です。新規の問い合わせを増やすことが目的なら、サービス紹介や料金、実績、よくある質問など、問い合わせを迷っているユーザーの判断材料になるページが中心になります。採用が目的なら、仕事内容や募集要項、社員紹介、福利厚生など、求職者が知りたい情報のページが必要です。
目的に関係のないページを増やしすぎると、ユーザーが必要な情報にたどり着きにくくなります。目的を基準に、どのページを用意し、どのページを主役にするのかを決めることで、目的を達成しやすいサイト構成になります。
必要な機能
ホームページに入れる機能は、目的を達成するためにユーザーにどのような行動をしてもらうかで決まります。問い合わせを増やすことが目的なら問い合わせフォーム、採用が目的なら応募フォーム、商品を販売することが目的ならカートや決済の機能が必要になります。来店予約を増やしたい店舗であれば、予約フォームや予約システムとの連携を検討します。
反対に、目的に関係のない機能は入れる必要がありません。使わない機能を入れると、制作費が上がるだけでなく、画面が複雑になってユーザーが迷う原因になります。
デザイン
ホームページのデザインは、目的によって重視するポイントが変わります。
問い合わせを増やすことが目的なら、問い合わせボタンを目立たせ、実績や料金などの情報を見やすく整理したデザインが求められます。採用が目的なら、職場の写真や社員の表情を大きく見せ、働く雰囲気が伝わるデザインにします。会社の信頼性を伝えることが目的なら、落ち着いた配色で会社概要や沿革などの情報を整然と見せるデザインが向いています。
見た目の好みだけでデザインを決めると、目的の達成につながらないことがあります。目的に合わせてどの情報を目立たせるのかを決めておくことで、デザインの判断がしやすくなります。
原稿
原稿は、ホームページ制作の目的によって書く内容や伝え方が変わります。問い合わせを増やすことが目的なら、サービスの特徴や他社との違い、依頼したときの流れなど、ユーザーが問い合わせを決めるための情報を具体的に書きます。採用が目的なら、仕事内容や一日の流れ、先輩社員の声など、働く姿をイメージできる原稿が必要です。
同じ会社紹介の原稿でも、取引先に向けて信頼を伝えるのか、求職者に向けて社風を伝えるのかで、書く内容は変わります。目的が決まっていると、原稿を書く担当者が何を伝えればよいかに迷わず、ページごとに伝える内容がぶれにくくなります。
公開後に更新するページ
ホームページには、公開後も定期的に更新していくページがあります。
どのページを更新していくかは、ホームページ制作の目的によって変わります。問い合わせを増やすことが目的なら、制作実績や施工事例、お客様の声などを追加していくことで、問い合わせの判断材料が増えていきます。採用が目的なら、求人情報や社員インタビュー、社内の様子を伝えるブログなどを更新していきます。
更新するページが決まっていれば、制作の段階で、自社で簡単に更新できる仕組みを用意できます。WordPressなどで更新しやすい作りにしておけば、制作会社に頼まなくても担当者が実績や求人情報を追加できます。反対に、更新するページを決めずに制作すると、公開後に更新したいページが出てきたときに改修が必要になることがあります。
ホームページ制作の目的を決めるときの注意点
ホームページ制作の目的は、決め方によっては制作の判断基準として役に立たなくなります。目的を決めるときは、次の点に注意が必要です。
ホームページを作ること自体を目的にしない
ホームページがない、今のホームページが古いといった理由で制作を始めると、ホームページを作ること自体が目的になってしまうことがあります。この場合、公開することがゴールになり、問い合わせや採用などの成果につながる内容になっているかを考えないまま制作が進んでしまいます。
ホームページは、公開後にユーザーに見てもらい、行動してもらうことで役に立つものです。
古くなったホームページをリニューアルする場合でも、新しいホームページで何を解決したいのかを考え、ホームページ制作の目的として定めることが大切です。デザインを新しくしたいという理由であっても、新しいデザインで会社の印象を良くして問い合わせにつなげたいのか、求職者に見てもらいたいのかで、作るべきホームページは変わります。
ホームページだけでは達成できない目的にしない
ホームページ制作の目的が大きすぎると、ホームページだけでは達成できないことがあります。売上を2倍にする、業界で一番の知名度にするといった目的は、営業活動や商品・サービスの改善など、ホームページ以外の取り組みが必要です。ホームページにすべてを求めると、公開後に期待した成果が出ず、ホームページが役に立たなかったと判断してしまう原因になります。
目的を決めるときは、ホームページが担う役割を切り分けて考えます。売上を増やしたい場合でも、ホームページの役割は、見込み客からの問い合わせを増やすことや、商談の前に会社や商品を知ってもらうことなどに絞れます。ホームページで実現できる範囲で目的を定めることで、必要なページや機能を具体的に決められます。
当社はホームページ制作のヒアリングの最初と最後に目的を確認する
当社では、ホームページ制作のヒアリングで、最初と最後の2回、ホームページ制作の目的を確認しています。
ヒアリングの最初には、ホームページで何を解決したいのか、何のためにホームページを作るのかをお聞きします。目的がはっきり決まっていない場合でも問題ありません。今困っていることや、ホームページを作ろうと考えたきっかけをお聞きしながら、目的を一緒に考えていきます。
目的をお聞きした後は、ターゲットや掲載するコンテンツについて話し合います。どのようなユーザーに見てもらいたいのか、どのような情報を載せるのかを具体的に話していくと、最初にお聞きした目的とは別の課題が見えてきたり、目的の優先順位が入れ替わったりすることがあります。
そのため、ヒアリングの最後にもう一度目的を確認し、話し合った内容を踏まえて目的が変わっていないかをお客様とすり合わせます。目的を確かめたうえで提案に進むので、目的に合ったサイト構成や機能、デザインをご提案できます。
まとめ
ホームページ制作の目的は、サイト構成や機能、デザイン、原稿などを決めるときの判断の基準になります。目的は自社の課題から考え、ホームページで実現できる範囲で定めることが大切です。
当社では、ヒアリングの最初と最後に目的を確認したうえで、目的に合ったホームページ制作をご提案しています。目的が決まっていない段階でも、課題をお聞きしながら一緒に考えます。そのうえで、問い合わせや採用などの成果につながるホームページに仕上げます。
何のためにホームページを作ればよいか分からない、今のホームページが成果につながっていないといったお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
