2025年9月25日公開のGoogle検索オフィスアワーでは、クロールの統計情報の見方やhead内のHTML要素、サイト移転時のドメイン評価、著作権侵害に関するインデックス除外など7件の質問にGoogleが回答しています。
本記事では各質問に対するGoogleの回答と、当社の見解をあわせて解説します。
2025年9月25日のGoogle検索オフィスアワーはこちら
「クロールの統計情報」で提示されるURL
Search Console「クロールの統計情報」で提示されるURLについて、Googlebotがクロール試行したURLの一例が提供されますが、このとき提示されるURLの傾向は、実際にサイト内の膨大な数のURLをクロールする際の傾向と一致しているのでしょうか。
たとえば同ツールで提供された特定日のURLにおいて、/aaa/を含むURLが7割、/bbb/を含むURLが3割だった場合、実際のサイトクロール時においても、その7割3割という割合でクロールされているのか?というのがご相談になります。
またサンプルURLの割合が突然/aaa/が2割、/bbb/が8割などと変わった場合、そのタイミングで「Googlebotのサイト全体のクロール傾向が変わった」と捉えて宜しいものでしょうか?
Googleの回答
そのような仮定は保証できないと思います。
サンプルURLの傾向は、実際のクロール結果全体に当てはまるものではありません。つまり、サンプルはあくまでサンプルであり、全て同じサブディレクトリから取得されている場合もあれば、全て異なるサブディレクトリから取得されている場合もあります。
そのため、質問者さんのご認識の通り、最終的にはサーバーログを確認する必要があります。
当社の見解
サンプルURLはあくまで一例であり、実際のクロール比率を正確に反映するものではありません。
Google公式ヘルプでも、日別の重み付けにより特定タイプのリクエストのサンプル数が偏ることがあり、この不均衡は時間の経過とともに解消すると明記されています。
サンプル比率が変化したからといって、それだけでクロール傾向の変化と断定するのはリスクがあります。ディレクトリ単位でのクロール実態を正確に把握したい場合は、クロールの統計情報だけに頼らず、サーバーログを確認する運用を基本としてください。
head内に記述されたHTML要素
headタグ内に、divやiframeなど「本来bodyタグ内にしか書いてはいけない要素」を記述すると、それ以降のheadタグ内記述が無効化される可能性があると伺いました。例えば下記HTMLでは2行目のdivタグがそれに該当します。
<head>
<div>※ご相談の箇所になります</div>
<link rel=”canonical” href=”https://www.example.com/”>
<title>テスト</title>
</head>
実際にhead内要素は無視されるという認識で相違ございませんでしょうか。
上記div要素が(1)サーバーサイドで出力された場合と、(2)Javascriptで追加された場合とで、divより下に記述されたcanonical等が無視されるか、有効になるかの差はございませんでしょうか?
Googleの回答
今回はより一般的に技術的な話をしようかなと思います。
技術的にはですね、ブラウザはheadで許可されていない要素を見つけると、自動的にbodyを開くようになっています。そのためですね、その下の全てがbodyの一部と見なされ、多くの制御タグが無効になります。
当社の見解
HTMLパーサーはhead内で許可されない要素を検出した時点でheadを終了しbodyを開始するため、以降に記述されたcanonicalタグなどの制御タグは無効になります。これはブラウザだけでなくGooglebotのHTML解析にも共通する挙動です。
サーバーサイドで出力されたdivは初期HTML取得時点ですでに解析対象へ含まれるため影響を受けますが、JavaScriptで後から追加された場合は初期DOM構築後の変更となるため、扱いが異なる可能性があります。
いずれにせよcanonicalなどの重要タグはhead内のできるだけ早い段階に記述し、head内にはbody用の要素を挿入しない実装を徹底してください。
サイト移転に伴いドメインの評価は分散するか
特定のクエリで検索を行うと、すでに使用していない旧ドメインのURLが検索結果に表示されます。
該当の検索結果をクリックすると、旧ドメインから現行のドメインへリダイレクトされます。現行ドメイン配下のページやサイトマップには旧ドメインを一切記載していないため、外部サイト経由のクロールにより旧ドメインがインデックスされている可能性を考えております。
また旧ドメイン側のSearch Consoleは社内で管理しておらず、旧ドメイン側のSearch Consoleから詳細な状況を確認することもできません。
で、ご質問は2点。
本事象の原因と、解消に向けた具体的な対処方法、そして旧ドメインから現行ドメインへは301リダイレクトを設定済みですが、これにより現ドメインの評価が分散してしまうリスクがあるのでしょうか?
Googleの回答
サイト移転に関しては、こちらの公式ブログサイトを移転する方法をご一読ください。
こちらのページ内でも記述があるように、301や302などのサーバーサイドのリダイレクトによって、ページランクの損失が生じることはありません。
当社の見解
301リダイレクトによるページランクの損失は生じないため、現行ドメインの評価が分散するリスクは低いと考えられます。
旧ドメインのURLが検索結果に表示される現象は、Googleが正規URLと代替URLの両方を記録する仕様に起因するもので、リダイレクトが正しく機能していれば一時的な挙動として扱われます。
ただし新ドメインのサーチコンソールでは権限のない旧ドメインのURLを直接検査することはできません。リダイレクトの動作確認はブラウザやツールでの直接アクセスで行い、新ドメイン側では該当ページのインデックス状況やパフォーマンスの推移を継続的に確認する運用が現実的です。
クロールリクエスト数が激減
運営中のサイトのクロールリクエスト数が、8月9日を境に大幅に減少してしまいました。
エンジニアによる調査も行い、こちらのサーバー側ではファイアウォールのブラックリストなどもありませんでした。下がった原因と戻すために出来ることについてお伺いしたいです。
Googleの回答
具体的なサイトの情報が添えられていたために、状況を確認することができました。
一般的にですね、Google側の変更によりシステムによりクロール量が減少することがあります。で、通常は再び増加するような傾向にあります。
いただいたサイトの情報から確認してみたところ、今回が今回の件はまさにこれに当たるとのことでした。
当社の見解
Google側のシステム変更によってクロール量が一時的に減少するケースは実際に発生しており、多くの場合は自然に回復に向かいます。ファイアウォールやブラックリストに問題がない場合、サイト側から能動的に働きかけられる対処は限られます。
有効な取り組みとしては、クロールの統計情報でサーバーエラーやレスポンス時間の推移を継続的に監視し、5xxエラーの多発や表示速度の低下がないかを確認することです。あわせてホームページの更新頻度を保ち、良質なコンテンツを提供し続けることで、クロール頻度が回復しやすい状態を維持できます。
検索アナリティクスの平均順位
Search Consoleの検索アナリティクスの平均順位について質問です。
AI Overviewsが最上位に表示された際、そのひとつ下、通常の検索の1位に表示され、AI Overviewsには表示されていないURLの順位は1位でしょうか?2位でしょうか?
Googleの回答
今回の様な場合、最上位に表示されたAI Overviews内に記載されたURLが掲載順位の1位となり、そしてその下、通常の検索の1位に表示されAI Overviewsには表示されていないURLの掲載順位は2位となります。
掲載順位の計算方法に関しては、公式ページ表示回数、掲載順位、クリック数とはに記述がありますので、ぜひこちらのヘルプ記事をご確認ください。
当社の見解
AI Overviewsに含まれる複数のリンクは、すべて同一の掲載順位として1つにまとめて計算されます。
そのすぐ下に表示される通常の検索結果は、AI Overviewsとは別の検索結果ブロックとして扱われますが、順位のカウント自体はページ上から下へ通しで進みます。そのためAI Overviewsのブロックが1位を占め、次に現れる通常検索結果のブロックは自動的に2位となります。
質問のケースで通常検索の1位に表示されたページが全体では2位になるのはこの仕組みによるものです。平均掲載順位が上がっていてもクリック数が伸びない場合は、AI Overviewsによる影響を疑い、CTRの推移とあわせて確認してください。
サイトが検索結果に表示されない
Google Bloggerを使用して、とあるサイトを運営しております。東日本大震災をテーマに写真1枚に短いキャプションで13年間ほぼ毎日更新しています。
インデックスの登録はブログ開設当初にしましたが、いつの間にか外れていることに気づきました。最近いろいろと試しましたが、なかなか登録に至りません。
現在、私のサイト名で検索しても何も出てきません。理由と対応策を教えてください。
Googleの回答
具体的なサイトの情報が添えられていたために、状況を確認することができました。
URLはブログスポットの付いていないドメインにリダイレクトされていました。そのため、おそらくどこかのタイミングでドメインを変更されたのではないかと思います。
また、サイト名で検索すると、私の環境では検索結果ページの1位にそのリダイレクトされたサイトのトップページが表示されております。そのため特に問題ないように思いますが、いかがでしょうか。
当社の見解
今回の事象は、独自ドメインへの移行に伴いGoogleが評価をリダイレクト先へ引き継いだ結果と考えられます。
旧ドメインがインデックスから外れたこと自体は移行後によく起こる正常な挙動であり、サイト名検索で新ドメインのトップページが表示されているのであれば、実質的には問題が解消している状態です。
運用者側で移行の経緯を把握していない場合は、新ドメインをサーチコンソールに登録し直し、所有権の確認とサイトマップの送信を行っておくことをおすすめします。これによりインデックス状況を継続的に把握でき、今後同様の混乱を防げます。
作品名より略称で検索した方が上位表示される
こちらのページはGoogleにインデックスされており、タイトル・本文ともに漫画作品名を含んでいます。ところが正式な作品名で検索すると、このページは検索結果に出ません。一方で、短縮形の文字列で検索すると、公式ページが上位に表示されます。
作品名で検索した場合、検索結果の件数が極端に少なく(20件程度)、かつ「著作権侵害に関する申し立てにより一部結果を削除しました」というDMCA通知が表示されます。実際にLumen Databaseに公開されている削除リストを確認しましたが、公式URLは削除対象に含まれていません。それにもかかわらず、正式名称で検索したときにのみ公式サイトが出ない状況です。
このように「削除対象URLには含まれていないが、特定クエリで公式ページが表示されない」ケースは想定されるのでしょうか。また、公式ページが正しく表示されるようにするにはどのような対応が可能でしょうか。
Search Consoleのフィードバック、検索結果でのフィードバック送信は実施済みとなりますが、その他こちら側で何かできることがありましたらご教授いただければ幸いです。
Googleの回答
具体的なサイトの情報が添えられていたために、こちらに関しても状況確認することができました。
本件について担当チームに報告いたしました。フィードバックありがとうございます。
当社の見解
今回のような、削除対象URLに含まれていないにもかかわらず特定クエリでのみ表示されなくなる事象は、Googleからも明確な原因が示されておらず、検索アルゴリズム上の個別判定によるものと考えられます。
順位を下げる仕組みは、削除通知を実際に受け取ったサイト自身に働くものであり、公式サイトが直接その対象になっているわけではありません。ただし同じクエリに対して大量の侵害コンテンツの削除処理が行われている状況が、そのクエリの検索結果全体の構成に何らかの形で影響している可能性は否定できません。
フィードバックはすでに実施済みとのことなので、現時点では担当チームからの対応を待つほか有効な手段は限られます。
