ホームページを見直す際に、デザインの良し悪しを判断できず迷う担当者は少なくありません。見た目が整っていても成果につながらない場合がある一方、デザインの問題に気づかないまま運用が続いているケースも多くあります。
このページでは、良いWebデザインと悪いWebデザインの違いや判断基準を整理し、改善に取り組む際の考え方と注意点を解説します。
良いWebデザインとは
良いWebデザインとは、見た目の美しさよりも目的を達成できるかどうかを基準に評価されるものです。どれだけ洗練されたビジュアルであっても、訪問者が必要な情報にたどり着けなければ、そのデザインは機能していないと言えます。
ホームページにはお問い合わせの獲得、商品の購入、会社の信頼づくりなど、ホームページごとに明確な目的があります。良いWebデザインとは、その目的に向かってユーザーの行動を自然に促す設計が整っているものです。
見た目の印象と使いやすさが両立し、訪問者がストレスなく目的を達成できる状態をつくることが、良いWebデザインの本質といえます。
悪いWebデザインとは
悪いWebデザインとは、見た目の問題だけでなく、ユーザーが目的を達成しづらい設計になっているものを指します。情報が多すぎて何を見ればよいかわからない、ボタンの位置がわかりにくい、文字が小さくて読みにくいといった状態は、すべて悪いWebデザインの典型です。
こうした問題は、制作者側の主観や好みを優先した結果として生まれることが多くあります。見た目にこだわるあまりユーザーの使いやすさが後回しになったり、情報を詰め込みすぎて何が重要かが伝わらなくなったりするケースも少なくありません。
悪いWebデザインは離脱率の上昇や問い合わせ数の減少に直結するため、早期に気づいて改善することが重要です。
良いWebデザインと悪いWebデザインの判断基準

Webデザインの良し悪しは感覚だけで判断しようとすると、見る人によって評価が変わってしまいます。判断に迷ったときは、以下の4つの視点で確認することが有効です。
ファーストビューで伝えるべき情報が伝わるか
ファーストビューとは、ページを開いた瞬間にスクロールせずに見える領域のことです。
ユーザーは数秒で自分に関係があるホームページかどうかを判断します。良いWebデザインは、誰に向けたホームページなのか、何を提供しているのか、次にどこを見ればよいのかがひと目でわかる構成になっています。
反対に、キャッチコピーが抽象的だったり、画像ばかりで情報が少なかったりすると、ユーザーはすぐに離脱してしまいます。
ターゲットに合ったデザインになっているか
Webデザインの適切さは、誰に向けて作られているかによって大きく変わります。
たとえば、シニア層が対象であれば文字サイズや配色の見やすさが優先されます。若い世代向けであれば、視覚的なインパクトやテンポのよい情報提示が求められます。ターゲットとデザインの方向性がズレていると、内容が良くても伝わりにくくなります。
デザインを確認する際は、自分の好みではなくターゲットの視点で見ることが重要です。
ホームページの目的に合ったデザインになっているか
ホームページの種類によって、デザインに求められる役割は異なります。
問い合わせ獲得が目的であれば、導線がわかりやすく設計されているかどうかが重要です。採用サイトであれば、企業の雰囲気や働く環境が伝わる構成が必要です。見た目が整っていても、ホームページの目的に沿った設計になっていなければ成果にはつながりません。
デザインを評価するときは、そのホームページが何のために存在しているかを起点に判断することが大切です。
デバイスごとに使いやすい設計になっているか
現在、ホームページへのアクセスの多くはスマートフォンから行われています。
PCで見やすいデザインであっても、スマートフォンで表示が崩れていたり、ボタンが小さくて押しにくかったりすれば、それは良いWebデザインとは言えません。
PC・スマートフォン・タブレットのそれぞれで実際に確認し、どのデバイスでも情報が正しく伝わり、操作に支障がない状態になっているかをチェックすることが必要です。
悪いWebデザインを改善して良いWebデザインにする方法

Webデザインに問題があると感じたとき、感覚だけで修正を進めると的外れな対応になりがちです。改善を効果的に進めるには、原因を正しく把握したうえで順序立てて取り組むことが重要です。
問題点をデザインに絞って洗い出す
改善の第一歩は、問題点を正確に把握することです。
ただし、コンテンツの内容や機能面の課題と混在させると、何を優先すべきかが見えにくくなります。文字が読みにくい、情報が詰まりすぎている、余白がなく窮屈に見えるなど、デザインそのものに絞って問題を洗い出すことが大切です。
主観を交えず、ユーザーの目線で「何が伝わりにくいか」「どこで迷うか」を具体的に言語化することで、改善すべき箇所が明確になります。
競合サイトのデザインから改善のヒントを見つける
自社サイトの改善方針に迷ったときは、同業他社や上位表示されているホームページのデザインを参考にすることが有効です。
成果を出しているホームページには、情報の整理の仕方、ボタンの配置、余白の使い方など、ユーザーが使いやすい工夫が随所に施されています。業界内で共通して採用されているデザインパターンを把握することで、自社サイトに不足している要素が見えてきます。
参考にする際は模倣するのではなく、自社のターゲットや目的に合った形に置き換えて取り入れることが重要です。
社内や関係者のフィードバックをもとに改善する
Webデザインの問題は、制作に関わっていない人の目線から発見されることが多くあります。
営業担当者やサポートスタッフなど、日常的に顧客と接している社内メンバーは、ユーザーが感じる疑問や不満をよく把握しています。こうした現場の声をフィードバックとして集め、どの部分がわかりにくいのか、どこで離脱が起きやすいのかを整理したうえでデザインの改善に反映させることが効果的です。
意見を集める際は、感想としてではなく具体的な根拠とともに確認することが、改善の精度を高めるポイントになります。
悪いWebデザインを良いWebデザインにする時の注意点

Webデザインの改善を進める際は、的外れな修正を繰り返さないよう、あらかじめよくある落とし穴に注意しておくことが重要です。
目的からズレた修正を繰り返さない
修正を重ねるうちに、個別の意見や要望が積み重なり、本来の目的から外れた方向に進んでしまうことがあります。
目立たせたい箇所の色を変える、余白があるから情報を追加するといった判断を繰り返すと、全体の一貫性が失われ、何を伝えたいホームページなのかが曖昧になります。修正のたびに、このデザインは誰に何を伝えるためのものかという原点に立ち返る習慣をつけることが、正しい改善につながります。
Webデザインに手を加える際は、個々の修正がサイト全体の目的と一致しているかどうかを常に確認しながら進めることが重要です。
スケジュール優先で判断を急がない
公開日が迫っているときほど、十分な検討をしないまま判断を下してしまいがちです。
しかし、検討不足のまま公開したデザインは、後から伝わらない、使いにくいといった問題が出やすくなります。デザインはユーザーの行動に直接影響を与える要素であり、見た目の話にとどまらず、問い合わせ数や離脱率にも影響します。時間的な制約がある場合でも、最低限の確認と検討の時間を確保することが、公開後の手戻りを防ぐことにつながります。
スケジュールと品質のバランスを意識しながら進めることが大切です。
主観だけで判断しない
自分がこのデザインを気に入っているから、社内の評判が良いからという理由だけでデザインを決めてしまうと、ターゲットユーザーの視点から大きくズレる可能性があります。
デザインの判断基準は常に、ターゲットにとってわかりやすいか、目的を達成しやすい設計になっているかに置くことが重要です。社内の意見を参考にする場合も、それがユーザー目線での評価かどうかを意識しながら取り入れることが必要です。
主観を完全に排除することは難しくても、判断の根拠をユーザー視点に置く意識を持つだけで、デザインの精度は大きく変わります。
効果検証まで含めて改善とする
デザインを修正して公開しただけでは、改善が完了したとは言えません。
修正後にアクセス解析ツールで数値の変化を確認し、問い合わせ数や直帰率などに改善が見られるかどうかを検証することが不可欠です。数値に変化がなければ、原因を改めて分析して次の手を考える必要があります。必要に応じてABテストを実施し、どちらのデザインがより効果的かを比較することも有効な手段です。
施策の実施から効果検証までを一連の流れとして捉えることで、デザインの改善は本来の意味で完結します。
まとめ
良いWebデザインと悪いWebデザインの違いは、見た目の美しさではなく、ターゲットに情報が正しく伝わり、目的を達成しやすい設計になっているかどうかです。ファーストビューの情報設計、ターゲットとの一致、ホームページの目的への適合、デバイスごとの使いやすさといった視点で判断することが、デザインの良し悪しを見極める基本となります。
改善に取り組む際は、問題点をデザインに絞って洗い出し、競合や関係者の意見も参考にしながら進めることが大切です。修正の際は目的からブレずに、効果検証まで含めて改善と捉える姿勢が、質の高いWebデザインの実現につながります。
