ホームページ制作では、デザインが完成するまでに何度か修正指示を出す場面があります。ただ、どの段階で何を確認すればよいのか分からないまま進めると、後になって大きな修正が必要になり、納期が延びたり追加の費用がかかったりすることがあります。修正指示の内容が制作会社に正しく伝わらず、思っていたデザインと違うものになることもよくあります。
このページでは、デザインの修正指示を出す段階を、ワイヤーフレーム・デザインカンプ・テストサイトに分けて紹介します。修正指示を出す前に社内で決めておくことや、制作会社に伝わりやすくするポイント、デザインの修正指示を制作会社がそのまま反映しない場合もあわせて解説します。
デザインの修正指示を出す前に社内で決めておくこと
デザインの修正指示をスムーズに進めるには、制作会社に修正指示を出す前に、社内で役割と判断の基準を決めておくことが大切です。
制作会社とやり取りする窓口の担当者
デザインの修正指示は、制作会社とやり取りする窓口の担当者を1人に決めて、その担当者から出すようにします。
複数の社員がそれぞれ制作会社に連絡すると、同じ箇所に違う修正指示が届いたり、ある人の指示で直した部分が別の人の指示で元に戻ったりすることが起こります。制作会社はどの指示を優先すればよいか判断できず、確認のやり取りが増えて制作の進みが遅くなります。
窓口の担当者は、社内の意見を集めて整理し、まとめて制作会社に伝えます。社内で意見が分かれている部分は、窓口の担当者が社内で調整してから伝えるようにすると、制作会社も迷わずに修正できます。窓口の担当者が不在のときに連絡が止まらないよう、代わりの担当者を決めておくと安心です。
デザインを最終判断する人
デザインの修正指示を出す前に、デザインを最終判断する人を決めておきます。窓口の担当者と最終判断する人が違う場合、担当者の判断で修正指示を出して進めた後に、社長や役員が確認して大きくやり直しになることがあります。テストサイトの段階まで進んでからデザインカンプの段階で決めた内容が覆ると、修正の量が増え、納期や費用にも影響が出ます。
当社でも、窓口の担当者と何度もデザインの修正指示のやり取りを重ね、担当者が納得するデザインができあがったものの、決裁者の確認で採用されなかったことがあります。最終的には、調整を始める前の最初のデザイン案を出してほしいと言われ、そちらが採用されました。決裁者が最初のデザイン案の段階で確認していれば、何度も重ねた調整は必要ありませんでした。
最終判断する人が決まっていれば、各段階で確認してもらうタイミングを前もって決めておけます。忙しくて確認の時間が取れない場合でも、ワイヤーフレームやデザインカンプなど大きな方向を決める段階だけは、最終判断する人に必ず見てもらうようにしましょう。
デザインの良し悪しを判断する基準
デザインの修正指示が個人の好みで決まらないよう、デザインの良し悪しを判断する基準を社内で決めておきます。この色は好きではない、もっと派手なほうがいい、といった好みで判断すると、見る人によって意見が変わり、修正指示がまとまりません。
判断する基準は、ホームページを見てほしいターゲットに合っているかどうかです。たとえば、学生に向けた採用サイトと、取引先の担当者に向けた会社案内のホームページでは、合う色や雰囲気が違います。ターゲットが見たときに分かりやすいか、信頼できる会社だと感じてもらえるかを基準にすると、社内の意見も整理しやすくなります。
制作会社との打ち合わせで決めたホームページの目的やターゲットを社内で共有しておくと、判断する基準がぶれにくくなります。
当社をはじめホームページ制作会社は、判断する基準が定まらないまま修正指示が出ることのないよう、ワイヤーフレームやデザインを提出するときに、なぜその構成や色、レイアウトにしたのかを説明しています。デザインの修正指示を出す前に、制作会社の説明がターゲットに合っているかを確かめると、好みに左右されずに判断できます。
ホームページ制作でデザインの修正指示を出す段階
ホームページ制作では、ワイヤーフレーム・デザインカンプ・テストサイトの3つの段階でデザインを確認し、修正指示を出します。段階ごとに確認する内容が違うので、それぞれで何を見ればよいかを押さえておきましょう。
ワイヤーフレームの段階
ワイヤーフレームは、ページのどこに何を載せるかを線や枠で示した設計図です。
色や写真はまだ入っていないので、見た目ではなく、掲載する内容と並び順を確認する段階になります。トップページに載せたい情報が入っているか、ユーザーが知りたい内容が上のほうにあるか、メニューの項目に過不足がないかを見て、足りない部分や順番を変えたい部分があれば修正指示を出します。
問い合わせや資料請求のボタンをどこに置くかも、ワイヤーフレームの段階で確認しておきたい部分です。ページの構成はこの後のデザインの土台になるので、デザインカンプやテストサイトの段階で構成を変えると、作り直す範囲が大きくなります。ページの構成に関わるデザインの修正指示は、ワイヤーフレームの段階で出し切るようにしましょう。
デザインカンプの段階
デザインカンプは、ワイヤーフレームをもとに色や写真、フォントを入れて、実際の見た目に近い形にしたデザイン案です。
ホームページの印象が決まる段階なので、色の組み合わせや写真の使い方、文字の大きさや読みやすさを確認します。会社のイメージに合っているか、ターゲットが見たときに信頼できる会社だと感じてもらえるかを基準に見て、デザインの修正指示を出します。
デザインカンプはパソコンで確認することが多いですが、スマホでの見え方も確認しておきましょう。スマホ用のデザインカンプがある場合は、文字が小さすぎないか、ボタンが押しやすい大きさかを見ます。
色やレイアウトなど見た目に関わる修正指示は、テストサイトの段階になるとページ全体に影響するので、デザインカンプの段階でまとめて出しておくと修正の手間を抑えられます。
テストサイトの段階
テストサイトは、公開前のホームページを実際のブラウザで確認できる状態にしたものです。
デザインの大きな変更ではなく、公開に向けた最終確認の段階として、文章や写真の誤り、リンクやボタンが正しく動くか、ページの表示が崩れていないかを確認します。会社名や電話番号、住所、営業時間など、間違っていると問題になる情報は特に注意して見るようにしましょう。
パソコンとスマホの両方で表示を確認し、使っている端末やブラウザによって崩れがないかも見ておきます。
テストサイトの段階でデザインの修正指示を出すと、公開日に影響することがあります。色やレイアウトを変えたくなった場合は、すぐに修正指示を出すのではなく、公開日に間に合うかを制作会社に相談してから決めると安心です。
デザインの修正指示を制作会社に伝わりやすくするポイント
デザインの修正指示は、言葉だけで伝えようとすると、制作会社と受け取り方がずれることがあります。修正指示を出すときは、次のポイントを意識しましょう。
修正箇所をキャプチャで示す
デザインの修正指示を出すときは、修正したい箇所をキャプチャで示します。トップページの上のほうの写真、2つ目の見出しの下の文章、のように言葉だけで伝えると、制作会社がどこを指しているのか迷うことがあります。似た見た目のパーツが複数あるページでは、別の箇所を直してしまい、もう一度修正指示を出すことにもなりかねません。
キャプチャを使う場合は、修正したい箇所を赤い枠や矢印で囲み、その近くに修正内容を書き込むと分かりやすくなります。修正箇所が多いときは、キャプチャに番号を振って、番号ごとに修正内容をまとめると、制作会社が1つずつ確認しながら修正できます。パソコンとスマホで修正内容が違う場合は、それぞれの画面のキャプチャを用意しましょう。
参考サイトを伝える
色の雰囲気やレイアウトなど、言葉で説明しにくいデザインの修正指示は、参考サイトを伝えると制作会社にイメージが伝わりやすくなります。もっと明るい感じに、高級感を出したい、といった言葉は人によって思い浮かべるデザインが違い、制作会社が修正しても思っていたものと違う結果になることがあります。
参考サイトを伝えるときは、URLだけでなく、そのホームページのどこを参考にしたいのかを具体的に伝えましょう。トップページの写真の見せ方、ボタンの色、見出しの文字の大きさなど、参考にしたい部分を絞って伝えると、サイト全体をまねるのではなく、必要な部分だけを取り入れたデザインに修正してもらえます。
修正したい理由を添える
デザインの修正指示には、なぜ修正したいのかという理由を添えます。文字を大きくしてほしい、という修正指示だけでは、制作会社は言われたとおりに文字を大きくすることしかできません。理由が分からないまま修正すると、ページ全体のバランスが崩れたり、本来解決したかった問題が残ったりすることがあります。
たとえば、年配のお客様が多く、文字が読みにくいと言われた、という理由が分かれば、制作会社は文字の大きさだけでなく、行の間隔や文字と背景の色の組み合わせまで含めて、読みやすくする方法を提案できます。修正したい理由を伝えることで、修正指示をそのまま反映するより良いデザインに仕上がることもあります。
デザインの修正指示を制作会社がそのまま反映しないケース
制作会社は、受け取ったデザインの修正指示をすべてそのまま反映するわけではありません。修正するとホームページにとってマイナスになると判断した場合は、反映する前に相談し、別の修正方法を提案します。
サイト全体でデザインのバランスが崩れる場合
デザインの修正指示でよくあるのが、サイト全体で見るとバランスが崩れるケースです。
お客様は気になった箇所だけを見て修正指示を出すことが多く、サイト全体を見たうえで判断することはあまりありません。たとえば、あるページの見出しだけ色を変えてほしい、このボタンだけ大きくしてほしい、という修正指示をそのまま反映すると、ほかのページと見た目がそろわなくなります。
ページによってデザインがばらばらだと、ユーザーに同じ会社のホームページとして統一感のない印象を与えてしまいます。
制作会社は、1か所の修正でもサイト全体を見て判断します。
このような修正指示を受けた場合は、サイト全体のデザインのルールに合わせた修正方法を提案します。見出しの色を変えたいのであれば、すべてのページの見出しの色をそろえて変える、目立たせたいボタンがあるなら、ほかのボタンとの違いを決めて使い分ける、といった形です。
修正する目的を伝えておけば、制作会社はサイト全体を見たうえで、どのように修正すればバランスを崩さずに目的をかなえられるかを考えて提案できます。
ユーザーにとって見づらく使いにくくなる場合
デザインの修正指示の中には、ユーザーにとって見づらく使いにくくなるものがあります。
背景の色と文字の色が近くて読みにくくなる、1ページに情報を詰め込みすぎて目的の情報が見つけにくくなる、スマホで押しにくいほどボタンが小さくなる、といった修正指示です。社内で見ていると気にならなくても、初めてホームページを訪れたユーザーにとっては使いにくいデザインになっていることがあります。
このような修正指示を受けた場合、制作会社はどこが見づらく使いにくくなるのかを説明したうえで、修正したい理由をかなえられる別の方法を相談します。ホームページを使うのは社内の人ではなくユーザーなので、ユーザーの立場で判断することが大切です。
ホームページの目的に対して効果が期待できない場合
ホームページの目的に対して効果が期待できないデザインの修正指示は、そのまま反映せずに相談することがあります。
たとえば、問い合わせを増やすことが目的のホームページで、問い合わせボタンを目立たない色に変えたい、トップページの上のほうにある問い合わせの案内を下に移したい、といった修正指示です。見た目は好みに合っても、問い合わせが減る原因になる可能性があります。
制作会社は、打ち合わせで決めたホームページの目的やターゲットをもとにデザインを作っています。目的に合わない修正指示を受けたときは、なぜそのデザインにしたのかを改めて説明し、目的を損なわない形で修正できる方法を提案します。
まとめ
デザインの修正指示は、出す段階と伝え方によって、仕上がりや制作の進み方が大きく変わります。社内で判断する人と基準を決めたうえで、各段階で見るべき部分を確認し、修正したい理由とあわせて制作会社に伝えることが大切です。
当社では、ワイヤーフレームやデザインを提出するときに、なぜその構成や色、レイアウトにしたのかを説明しています。デザインの修正指示を受けたときも、サイト全体のバランスやホームページの目的を踏まえて、より良い修正方法を提案しています。
ホームページ制作をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。御社の目的やターゲットをヒアリングしたうえで、納得して進められるホームページ制作をご提案します。
