ホームページで使う写真は、自社で撮影したほうが会社や店舗の実際の様子がユーザーに伝わります。今はスマートフォンでも十分にきれいな写真が撮れますが、撮影した写真をそのまま制作会社に渡すと、写ってはいけないものが写り込んでいて後から加工が必要になることがあります。
このページでは、ホームページで使う写真を撮影する前に決めておくことや撮影するコツ、制作会社に渡す前に確認することを紹介します。
素材サイトの写真だけをホームページに使う問題点
写真素材サイトを使えば、ホームページで使う写真を手軽にそろえられます。ただし、素材サイトの写真だけでホームページを制作すると、次のような問題が出てきます。
他社のホームページと同じ写真になる
素材サイトの写真は誰でもダウンロードして使えるので、同じ業種の他社のホームページで同じ写真が使われていることは珍しくありません。ユーザーは問い合わせる前に複数の会社のホームページを見比べることが多く、どこかで見た写真が並んでいると、その会社ならではの印象が残りにくくなります。
この問題は無料の素材サイトに限りません。有料の素材サイトの写真や、制作会社が用意する素材の写真でも、ほかの会社が使える写真であることに変わりはありません。素材サイトの写真で他社との違いを出すのは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
会社や店舗の実際の様子が伝わらない
素材サイトの写真に写っているのは、モデルや撮影用に用意された場所です。ホームページに載せても、実際に働いている人や事務所、店舗の様子をユーザーに伝えることはできません。
ユーザーは問い合わせや来店の前に、どのような人が対応してくれるのか、どのような場所なのかをホームページの写真で確かめています。素材サイトの写真ばかりだと、実際の様子が分からず不安が残ります。来店したときにホームページの写真と印象が違うと、かえって信頼を落とすこともあります。
写真ごとに利用規約を確認する必要がある
素材サイトの写真は、素材サイトごとに利用規約が決められています。商用利用ができるか、クレジットの表記が必要か、加工してよいか、使える媒体や回数に制限があるかなど、確認する項目は少なくありません。同じ素材サイトの中でも、写真によって条件が違う場合があります。
ホームページで使う写真が多いほど、1枚ずつ利用規約を確認する手間が増えます。確認を怠って規約に反する使い方をすると、後から削除や利用料の支払いを求められることがあります。自社で撮影した写真であれば、素材サイトの利用規約を確認する必要はありません。
撮影した写真は制作会社が加工してホームページに使う
撮影した写真は、そのままホームページに載せることはほとんどありません。制作会社は、デザインに合わせて写真をトリミングしたり、明るさや色味を整えたり、表示速度を落とさないようにサイズを調整したりしてからホームページに使います。多少暗い写真や、被写体が少しずれている写真であれば、加工で使える状態に整えられます。
ただし、加工でできることには限りがあり、手間がかかる加工は別途費用になることがあります。写ってはいけない物を消す、背景を差し替える、ピントが合っていない写真を補正するといった作業は、1枚ずつ時間をかけて手作業で行う必要があります。
当社でも、電柱が写り込んだ外観写真を受け取り、電柱をすべて消してほしいと依頼されたことがありました。電柱は消せましたが、手間がかかる加工だったため別料金をいただいています。ピンぼけやブレがひどい写真は、加工しても使えずに撮り直しになることもあります。
写真の加工が増えるほど、制作の費用と期間に影響します。加工に頼らず使える写真を撮影しておけば、制作会社に渡した後の手間が減り、ホームページの仕上がりもよくなります。ホームページで使う写真は、撮影する時点で気をつけておくことが大切です。
ホームページで使う写真を撮影する前に決めておくこと
ホームページで使う写真は、何をどう撮るかを決めてから撮影すると、撮り漏れや撮り直しを防げます。撮影する前に、次の5つを決めておきましょう。
ページごとに使う写真を決める
撮影を始める前に、どのページにどのような写真を使うのかを決めておきます。トップページには会社の雰囲気が伝わる写真、会社案内には外観や事務所の写真、サービスのページには作業の様子や商品の写真、採用ページには社員が働いている写真というように、ページによって必要な写真は変わります。
使う写真が決まったら、それぞれの写真を撮影する場所も決めておきます。外観ならどの方向から撮るか、事務所ならどの部屋で撮るかまで決めておくと、撮影当日に迷わずに済みます。場所が決まっていれば、写り込んで困る物を事前に片付けておくこともできます。
制作会社からワイヤーフレームが届いていれば、それを見ながら、ページごとに必要な写真と撮影する場所をメモにまとめておくと撮り漏れを防げます。撮り漏れがあると、後から追加で撮影する手間がかかり、制作のスケジュールが遅れる原因になります。
撮影する人を決める
写真を撮影する人は、1人に決めておきます。複数の人がばらばらに撮影すると、明るさや構図の好みがそれぞれ違うので、ページによって写真の印象が変わってしまいます。担当者を1人にしておけば写真の雰囲気がそろい、サイト全体にまとまりが出ます。
社内で撮影する場合は、ホームページ制作の窓口になっている担当者が撮影すると、ワイヤーフレームを見てどのページにどの写真が必要かを分かったうえで撮れるので、撮り漏れが起きにくくなります。窓口の担当者が撮影に慣れていなければ、スマートフォンの写真を撮り慣れている人に任せ、窓口の担当者が立ち会って必要な写真を伝える方法もあります。
社内に撮影を任せられる人がいない場合や、トップページの写真など特に大事な写真がある場合は、プロのカメラマンに依頼することも考えましょう。
撮影に使う機材を決める
社内で写真を撮影する場合は、撮影に使う機材を決めておきます。今のスマートフォンであれば、ホームページで使う写真として問題のない画質で撮影できるので、まずはスマートフォンで十分です。担当者が普段から使っているスマートフォンであれば、操作に迷うこともありません。
トップページの大きな写真など、ホームページの印象を左右する写真をよりきれいに撮りたい場合は、一眼レフやミラーレスなどのカメラを購入するという選択肢もあります。カメラは背景をぼかしたり、暗い場所でも明るく撮ったりしやすく、スマートフォンより表現の幅が広がります。
撮影に使う機材を先に決めておけば、撮影当日に準備で慌てずに済みます。
写真に写る人の掲載許可を取る
社員やお客様など、写真に人が写る場合は、撮影する前に本人から掲載許可を取っておきます。顔がはっきり写る写真はもちろん、後ろ姿や遠くに小さく写っている場合でも、本人が分かる写真であれば許可が必要です。
許可を取るときは、ホームページに載せることだけでなく、SNSやパンフレットなど、ほかに使う予定がある媒体も伝えておきます。口頭だけで済ませると、後から聞いていないと言われることがあるので、同意書などの書面で残しておくと安心です。
撮影した後に許可が取れず使えない写真が出ると、撮り直しが必要になります。
撮影する日にちと時間を決める
撮影する日にちと時間は、写真に写る人や場所の都合に合わせて決めておきます。社員が写る写真であれば、写ってほしい人がそろう日を選ぶ必要があります。店舗や事務所の写真は、お客様がいる時間に撮影すると、お客様が写り込んだり営業の邪魔になったりします。営業時間外や定休日など、落ち着いて撮影できる日にちと時間を選びましょう。
撮影する写真が多い場合は、1日で撮りきろうとせず、ページごとに日を分けて予定を立てると無理なく進められます。制作会社に写真を渡す期限から逆算して、撮り直しができる余裕を持たせておくことが大切です。
ホームページで使う写真を撮影するコツ
少しの工夫で、ホームページで使いやすい写真を撮影できます。撮影するときは、次のコツを意識しておきましょう。
明るい時間帯に自然光で撮影する
写真は、明るい時間帯に自然光で撮影すると、色味が自然できれいに仕上がります。屋外で撮影する場合は、日中の明るい時間帯を選びます。ただし、真夏の昼などの強い日差しの下では影が濃く出やすいので、薄曇りの日や、午前中など日差しがやわらかい時間帯のほうが撮りやすくなります。
室内で撮影する場合は、カーテンやブラインドを開けて窓から光を入れ、部屋の照明もつけておきます。営業時間の都合で朝早くや夜しか撮影できず、窓からの光が入らない場合は、照明をすべてつけて明るい状態で撮影すれば問題ありません。窓を背にした人を撮ると顔が暗くなるので、窓からの光が被写体に当たる向きで撮影しましょう。
スマートフォンのフラッシュは光が強く当たりすぎて不自然な写真になりやすいので、使わないほうが無難です。
スマートフォンは横向きにして撮影する
スマートフォンで撮影するときは、横向きに構えて撮影します。スマートフォンは普段縦向きで使うので、そのまま撮ると縦長の写真になりがちです。ホームページは横長の写真を使う場所が多く、縦長の写真を横長の枠に入れると上下を大きく切り取ることになり、写したかったものが入りきらないことがあります。
ワイヤーフレームで縦長の枠に使うと決まっている写真だけは、縦向きで撮影してかまいません。
被写体の周りに余白を残して撮影する
写真を撮影するときは、被写体を画面いっぱいに写さず、周りに余白を残して撮影します。制作会社はデザインに合わせて写真をトリミングして使うので、被写体のぎりぎりまで写っている写真だと、切り取れる範囲がなくなってしまいます。
トップページの大きな写真では、写真の上にキャッチコピーなどの文字を重ねることがあります。被写体の横や上に空いている部分があると、文字を置く場所を確保できます。パソコンとスマートフォンで写真の切り取り方を変えることもあるので、余白を残しておくと1枚の写真をさまざまな場所で使えます。
同じ場面を角度を変えて何枚も撮影する
同じ場面でも、1枚だけでなく、角度や距離を変えて何枚も撮影しておきます。正面から撮った写真、斜めから撮った写真、近づいて撮った写真、引いて全体を撮った写真があれば、制作会社がデザインに合う写真を選べます。
人を撮影する場合は、目をつぶっていたり表情が硬かったりする写真が混ざりやすいので、同じ場面で多めに撮っておくと安心です。撮影した直後には問題がないように見えても、パソコンの大きな画面で見るとピントが合っていないこともあります。後から撮り直すより、撮影の時点で枚数を多く撮っておくほうが手間を減らせます。
ホームページ制作会社に写真を渡す前に確認すること
撮影が終わったら、ホームページ制作会社に写真を渡す前に、次の点を確認しておきましょう。渡した後に問題が見つかると、撮り直しや加工が必要になります。
写ってはいけないものが写り込んでいないか
写真を渡す前に、写ってはいけないものが写り込んでいないかを確認します。撮影中は被写体に気を取られているので、背景や端のほうに写っているものには気づきにくくなります。
特に注意したいのは、書類やパソコンの画面、ホワイトボードなど、文字が読める状態で写っているものです。お客様の名前や取引先の情報、社内の資料などがホームページに載ってしまうと、情報漏洩につながります。
当社が受け取った写真でも、よく見ると個人情報が入った資料が写り込んでいたことがありました。このときはお客様から依頼を受け、資料の文字をすべて消してからホームページに使いました。
ほかにも、お客様や通行人の顔、車のナンバープレート、他社の商品のロゴなどは、ホームページに載せると問題になることがあります。スマートフォンの小さな画面では見落としやすいので、パソコンの画面で写真を拡大し、隅々まで確認しましょう。
ピントが合っていてブレていないか
ピントが合っていて、ブレていないかを確認します。スマートフォンの画面で見るときれいに撮れているように見えても、パソコンの画面で拡大すると、ピントがずれていたり手ブレでぼやけていたりすることがあります。
ホームページでは、トップページなどで写真を大きく表示することがあります。小さく見たときには気にならないピンぼけやブレでも、大きく表示すると目立ちます。ピンぼけやブレがひどい写真は加工で直すことが難しいので、確認して使えない写真があれば、制作会社に渡す前に撮り直しておきましょう。
画像が圧縮されて小さくなっていないか
写真を渡すときは、画像が圧縮されて小さくなっていないかを確認します。LINEなどのメッセージアプリやメールで写真を送ると、送信するときに自動で画像が圧縮され、画質が落ちたりサイズが小さくなったりすることがあります。小さくなった写真は、ホームページで大きく表示すると粗く見えてしまいます。
写真は、撮影したままの元のサイズで渡すのが基本です。枚数が多い場合は、GoogleドライブなどのクラウドストレージやGigaFile便などのファイル転送サービスを使うと、元のサイズのまままとめて渡せます。どの方法で渡せばよいか分からない場合は、事前に制作会社に確認しておくと安心です。
どのページに使う写真か分かるようになっているか
写真を渡すときは、どのページに使う写真か分かるようにしておきます。写真がまとめて届くだけでは、制作会社がどの写真をどこに使えばよいのか判断できず、確認のやり取りが増えてしまいます。
ページごとにフォルダを分けて入れておくか、ファイル名にページ名を付けておくと、制作会社が写真を整理しやすくなります。ワイヤーフレームで写真を使う場所が決まっている場合は、その場所に合わせて分けておくと、制作会社が迷わずに写真を配置できます。
撮影が難しい写真はAIで作成する
ホームページで使う写真の中には、自社で撮影するのが難しいものもあります。
季節や天候が合わない風景の写真、サービスの考え方を表すイメージ写真、撮影の場所や小道具を用意できない写真などです。撮影が難しい写真は制作会社に相談する方法もありますが、制作会社が用意する写真は素材サイトの写真であることが多く、他社のホームページで同じ写真が使われている可能性があります。
できるだけ他社と同じ写真を避けたい場合は、画像生成AIで写真を作成する方法があります。作りたい写真の内容を文章で指示すれば、ほかにはない画像を作れるので、素材サイトの写真のように他社と重なる心配がありません。何枚も作り直して、ホームページの雰囲気に合う画像を選ぶこともできます。
ただし、AIで作成するのはイメージ写真に限ります。社員や店舗、商品など、実際の様子を伝える写真をAIで作ると、実物と違う印象をユーザーに与えてしまいます。また、画像生成AIはサービスごとに商用利用の条件が決められているので、ホームページに使う前に利用規約を確認しておきましょう。
まとめ
ホームページで使う写真は、自社で撮影したほうが会社や店舗の実際の様子がユーザーに伝わります。撮影する前に使う写真や撮る人を決め、撮影するコツを押さえておけば、スマートフォンでもホームページで十分に使える写真を撮影できます。制作会社に渡す前に写り込みや画質を確認しておくことで、加工の手間や費用も抑えられます。
当社では、お客様が撮影した写真をデザインに合わせてトリミングや明るさの調整を行い、ホームページに使っています。写真の用意に不安がある場合でも、御社のお話を伺ったうえで、ホームページに必要な写真を一緒に考えます。ホームページ制作をお考えの際は、お気軽にご相談ください。
