会社のホームページを自分で制作したいと考えても、初心者にとっては何から始めればいいのか分からないことが多いものです。ホームページ作成ツールやWordPressのテーマを使えば、専門知識がなくても会社のホームページを自作できます。ただ、作り始める前に決めておくことや調べておくことを飛ばしてしまうと、公開後の作り直しや思わぬトラブルにつながります。
このページでは、初心者が会社のホームページを自作する始め方や作り方を、8つの手順として解説します。自作で起こりやすい注意点や、自作したホームページでGoogleから多くのアクセスを集めた事例も紹介します。
初心者でも会社のホームページを自作できる
ホームページ作成ツールやWordPressのテーマには、デザインのひな形やスマートフォンでの表示への対応など、会社のホームページに必要な仕組みがあらかじめ用意されています。HTMLやCSSといったコードを書かなくても、ひな形に文章や画像を入れていけばホームページ制作を進められるので、初心者でも会社のホームページを自作できます。
一方で、自作で難しいのは操作よりも、何を載せるかを決めることと、公開後も更新を続けることです。
ホームページ作成ツールやWordPressのテーマはホームページの形を作ってくれますが、誰に向けて何を伝えるか、どのページで問い合わせにつなげるかまでは決めてくれません。ここが曖昧なまま作り始めると、見た目は整っていても成果につながらないホームページになりがちです。
作り始める前に決めることを押さえておけば、初心者が自作した会社のホームページでも十分に成果を出せます。
会社のホームページを自作する8つの手順

会社のホームページを自作するときは、いきなり制作に取りかかるのではなく、決めることと調べることを先に済ませておくのが重要です。ここでは、初心者が会社のホームページを自作する手順を、作り始める前の準備から公開後の設定まで8つに分けて紹介します。
誰に見てもらうかを考える
最初に、会社のホームページを誰に見てもらいたいのかを考えます。新規の見込み顧客なのか、すでに取引のある会社なのか、求職者なのかによって、ホームページに載せる内容や言葉づかいは大きく変わります。
たとえば、新規の見込み顧客に向けたホームページなら、どんなサービスを提供していて、ほかの会社と何が違うのかを分かりやすく伝える必要があります。一方で、求職者に向けたホームページなら、仕事の内容や職場の雰囲気、働く人の様子が知りたい情報になります。
見てもらう相手を1つに絞りきれない場合も、一番見てほしい相手は決めておきます。相手がはっきりしていれば、その相手にどんな行動をしてほしいのか、どんな内容を載せればいいのかを考えるときに迷いにくくなります。
どんな成果を出したいかを決める
誰に見てもらうかが決まったら、そのユーザーにどんな行動をしてほしいのか、ホームページで出したい成果を決めます。会社のホームページの成果には、問い合わせや資料請求、見積もりの依頼、求人への応募、来店などがあります。
成果が決まっていないと、ホームページを公開しても、うまくいっているのかどうかを判断できません。問い合わせを増やしたいなら問い合わせフォームへの導線を目立たせる、応募を増やしたいなら募集要項のページを充実させるなど、成果によって力を入れるページも変わります。
最初は成果を1つに絞り、月に何件の問い合わせを目指すかのように数字で決めておくと、公開後に振り返りやすくなります。
継続して更新ができるコンテンツや作成するページを検討する
成果が決まったら、ホームページに作成するページと、公開後に継続して更新できるコンテンツを検討します。
会社のホームページでは、会社概要、事業内容、サービス紹介、お問い合わせのページが基本になります。そのうえで、成果につなげるために必要なページを加えていきます。問い合わせを増やしたいなら実績や事例のページ、応募を増やしたいなら採用情報のページといった形です。
あわせて考えておきたいのが、公開後に更新し続けるコンテンツです。施工事例や導入事例、お知らせ、コラムなど、自社の業務の中で無理なく続けられるものを選びます。更新するコンテンツが決まっていれば、ホームページ作成ツールかWordPressのテーマを選ぶときにも、そのコンテンツを更新しやすいかどうかで判断できます。
現在のホームページ制作に必要な基本的な対策を調べる
作り方を選ぶ前に、現在のホームページ制作で必要とされる基本的な対策を調べておきます。ここを知らないまま作り方を選ぶと、後から必要な対策ができないと分かり、作り直しになることがあります。
まずはSSLです。SSLはホームページとユーザーの間の通信を暗号化する仕組みで、対応するとURLがhttpsで始まるホームページになります。SSLに対応していないホームページは、ブラウザに保護されていない通信と表示され、ユーザーに不安を与えます。
次に、ドメイン名の決め方です。会社のホームページは、会社名やサービス名を入れた独自ドメインで公開するのが基本です。ドメイン名を後から変えると、検索エンジンの評価や名刺などに載せたURLに影響が出るので、短く覚えやすいものを最初に決めておきます。
レスポンシブ対応も欠かせません。パソコンとスマートフォンのどちらで見ても読みやすく表示される作りのことで、スマートフォンから見るユーザーが多い今では必須の対策です。
セキュリティ対策は、作り方によって誰が行うかが変わります。ホームページ作成ツールはサービスの提供会社が対策してくれますが、WordPressは本体やプラグインの更新、ログインの保護などを自分で行う必要があります。また、WordPressを使う場合は、レンタルサーバーの契約と独自ドメインの取得も自分で行うことになります。
あわせて、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを設定できるかも確認しておきます。ホームページ作成ツールの中には、プランによってアクセス解析ツールを設定できないものがあります。
ホームページ作成ツールかWordPressのテーマを選ぶ
基本的な対策を調べたら、その内容をもとに、ホームページ作成ツールかWordPressのテーマを選びます。
ホームページ作成ツールは、申し込んだその日から制作を始められ、操作も分かりやすいのが特徴です。会社概要やサービス紹介など、少ないページで早く公開したい会社に向いています。
一方で、デザインや機能はツールの範囲内に限られ、独自ドメインの利用や広告の非表示が有料プランのみのツールもあります。また、作ったページはほかのツールやWordPressにそのまま移せないので、後から作り方を変えるときは作り直しになります。
WordPressのテーマは、前の手順で調べたサーバーの用意やセキュリティ対策を自分で行う手間がかかるものの、デザインや機能の自由度が高いのが特徴です。事例やお知らせなどのページを増やしながら、ホームページを育てていきたい会社に向いています。
HTMLやCSSを書いて一から作る方法もありますが、コードを学ぶ時間がかかるうえ、レスポンシブ対応やセキュリティ対策もすべて自分で組み込む必要があります。初心者が会社のホームページを自作する方法としてはおすすめしません。
原稿や画像を入れながらホームページを制作する
作り方を選んだら、原稿や画像を入れながらホームページを制作していきます。ホームページ作成ツールもWordPressのテーマも、ひな形の文章や画像を差し替えていく流れは同じです。
自作で一番差が出るのが、原稿と画像の質です。ひな形のデザインが整っていても、文章が分かりにくかったり、どこかで見たような素材写真ばかりだったりすると、会社の印象は良くなりません。
会社概要やサービス紹介の原稿は、誰に見てもらうかと出したい成果を意識して、ユーザーが知りたいことから書きます。写真は、社員や社内、商品、仕事の様子など、自社で撮影したものを使うと信頼感が伝わります。
AIツールで原稿の下書きを作る方法もありますが、内容に誤りがないか、自社の言葉になっているかは、必ず自分の目で確かめます。
ホームページを公開する
ホームページが完成したら、公開する前に表示と動作を確認します。パソコンとスマートフォンの両方で、文字や画像の崩れがないか、リンクが正しく移動できるか、問い合わせフォームから送信してメールが届くかを確かめます。誤字や脱字、電話番号や住所の誤りも、公開前に見直しておきたい項目です。
確認が終わったら、独自ドメインを設定してホームページを公開します。公開した直後は、検索エンジンにまだホームページが認識されておらず、検索しても表示されないことがほとんどです。検索結果に表示されるまでには時間がかかるので、公開してすぐに検索結果に出てこなくても慌てる必要はありません。
アクセス解析ツールを導入する
ホームページを公開したら、アクセス解析ツールを導入します。アクセス解析ツールがないと、どれだけの人が訪れ、どのページが見られているのかが分からず、ホームページを改善する手がかりがつかめません。
必ず導入しておきたいのが、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールです。Googleアナリティクスでは、訪問者の数や見られているページ、問い合わせなどの成果につながったかどうかを確認できます。Googleサーチコンソールでは、どんなキーワードで検索結果に表示されているか、ホームページが検索エンジンに正しく認識されているかを確認できます。
余裕があれば、Microsoft Clarityも導入しておくと便利です。ユーザーがページのどこをクリックし、どこまで読み進めたかを画面の記録やヒートマップで確認できるので、ページのどこを直せばいいかが見えやすくなります。
会社のホームページを自作する時の注意点

会社のホームページは、自作したからこそ公開後に困ることがあります。ここでは、自作したホームページについて当社に寄せられた相談も交えながら、注意しておきたいことを紹介します。
公開しただけでは人が集まらないので集客方法を決めておく
ホームページは、公開しただけではほとんど人が訪れません。成果を出すには、ホームページへユーザーを呼び込む集客方法を決めておく必要があります。
集客方法はSEOだけではありません。SEOは、検索エンジンで調べたユーザーに見つけてもらう方法で、ユーザーの疑問に答えるページを作り続けることで検索結果に表示されやすくなります。上位に表示されれば継続してアクセスが集まりますが、成果が出るまでに時間がかかり、しっかりした文章を書く時間も必要です。
SNSは、XやInstagramなどで発信し、投稿からホームページへ誘導する方法です。写真や短い文章で発信できるので、文章を書く時間を取りにくい会社でも始めやすく、フォロワーが増えれば反応も早く得られます。ほかにも、Googleビジネスプロフィールや広告、チラシや名刺からホームページへ誘導する方法もあります。
文章をしっかり書く時間が取れるならSEO、取れないならSNSというように、自社が続けられる方法を選ぶのがおすすめです。
ホームページから成果を出すには継続的な更新が必須になる
SEOとSNSのどちらを選んでも、更新を続けなければホームページから成果は出ません。SEOでは新しいページや情報が増えていかないと検索結果に表示される機会が増えず、SNSでは投稿が止まると見てもらえる機会がなくなります。
ただ、自作した会社のホームページは、担当者が本業と兼ねて更新していることが多く、忙しくなると更新が止まりがちです。公開した直後は意欲があっても、数か月で更新が途絶えてしまうケースは少なくありません。
更新を続けるには、無理のない頻度で更新日を決め、誰が更新するかをはっきりさせておくことが大切です。月ごとに何を更新するかの予定を立てておけば、忙しい時期でも手が止まりにくくなります。
サーバーやドメインのログイン情報などを記録して保管する
自作したホームページのリニューアルや修正の相談を受けたときによくあるのが、サーバーやドメインのログイン情報、FTP情報が分からず、探すところから始まるケースです。契約したときのメールや資料を探したり、サーバー会社に問い合わせたりしているうちに、本来の作業に入るまでに時間がかかってしまいます。
ホームページを作った担当者が退職していると、ログイン情報がどこにあるのか社内の誰にも分からないこともあります。ドメインの更新手続きができず、ホームページが表示されなくなるおそれもあります。
サーバーとドメインの契約情報、管理画面のログイン情報、FTP情報、WordPressのログイン情報は、ホームページを公開した時点で一か所にまとめて記録し、会社として管理しておきます。あらかじめ記録しておけば、制作会社に相談するときも担当者が変わったときも、すぐに必要な情報を伝えられます。
WordPressやプラグインを更新してウイルス感染を防ぐ
WordPressは世界中で使われているぶん、ウイルスや不正アクセスに狙われやすいCMSです。WordPressの本体やテーマ、プラグインに見つかった弱点は更新で修正されますが、更新せずに放置していると、その弱点を突かれて感染することがあります。
当社にも、自作したホームページがウイルスに感染し、意味の分からないページが大量に作られてしまったという相談がありました。こうしたページが検索エンジンに認識されると、会社のホームページの評価が下がったり、ユーザーに不審なホームページだと思われたりします。
元に戻すには不正なファイルやページを探して削除する作業が必要になり、自分では対応できないことも少なくありません。
WordPressで自作した場合は、本体やテーマ、プラグインの更新を定期的に確認し、使っていないプラグインは削除しておきます。更新の前にバックアップを取っておけば、不具合が出たときも元に戻せます。
自分で制作したホームページで成果を出した事例

ここでは、自分で制作したホームページで成果を出した2つの事例を紹介します。どちらの事例の数字も、Googleの検索結果から訪れたユーザーの数です。
Jimdoで自作して1日400人以上を集めたホームページの事例
赤岩治療院様は、Jimdoを使ってホームページを自分で制作されていました。特別なSEOツールは使わず、ユーザーが求める情報を的確に掲載し、ブログ記事やサービス内容を見直しながら運用を続けたことで、検索エンジンからの評価が高まり、Googleからのアクセスだけで1日400人以上の訪問者を集めていました。
集まった訪問者は、一度きりでは終わりませんでした。ブログ記事を継続して読むユーザーが生まれ、ホームページを繰り返し確認したうえで来院される方もいらっしゃいました。
一方で、デザインのクオリティに限界を感じられ、リニューアルを検討されていました。ただ、これまで積み上げてきた検索順位が下がることへの不安もあり、SEOに強い制作会社を探す中で、当社にご相談をいただきました。
既存のURLを維持したままリニューアルした結果、下層ページの検索順位を保ったまま、トップページの検索順位が大幅に上昇しています。あわせて、自作では実現できなかった信頼感のあるデザインに刷新できました。
SWELLで自作して1日に2,000人弱のアクセスに伸ばしたホームページの事例
WordPressのテーマであるSWELLを使って、ホームページを自分で制作されたお客様の事例です。公開から3年ほどたった時点で、Googleからのアクセスは1日に30人前後でした。
当社にご相談をいただいてから、まず表示速度の改善やフッターリンクの整理など、ホームページの基本的な調整を行いました。そのうえで、1日2ページの新規ページ作成を目標にした運用スケジュールを立てました。
新規ページを作成するときに気をつけたのは、3つです。1つ目は、すでにあるページと内容が重複するページを作らないことです。2つ目は、スケジュールどおりに更新を続け、休まないことです。3つ目は、ページごとにテーマを決め、そのテーマについての情報を網羅することです。その結果、1ページあたり1万文字ほどのページが、1年で700ページを超えました。
お客様がスケジュールどおりに更新を続けた結果、2年後にはGoogleからのアクセスが1日に2,000人弱まで伸びています。自作したホームページでも、基本的な調整と更新の続け方を整えれば、大きな成果につなげられる事例です。
まとめ
初心者でも、ホームページ作成ツールやWordPressのテーマを使えば、会社のホームページを自作できます。ただし、いきなり制作に取りかかるのではなく、誰に見てもらうか、どんな成果を出したいか、何を更新し続けるかを決め、必要な対策を調べてから作り方を選ぶことが大切です。
公開した後は、アクセス解析ツールで成果を確認しながら、自社に合った集客方法で更新を続けていきます。あわせて、サーバーやドメインのログイン情報の記録や、WordPressの更新などの管理も欠かせません。
紹介した事例のように、自作した会社のホームページでも、ユーザーが求める情報を載せて更新を続ければ、Googleから多くのアクセスを集められます。このページの手順を参考に、会社のホームページ制作を始めてください。
