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ホームページをそのまま崩れず印刷するには?Chromeでできる設定方法
ホームページを印刷しようとすると、レイアウトが崩れたり内容が途中で切れたりすることがあります。これは、表示と印刷で処理されるルールが異なるためです。正しい設定を知っておけば、見たままの形で印刷できるようになり、資料作成や保存の作業がスムーズになります。
このページでは、ホームページをそのまま崩れずに印刷する方法と、うまくいかない時の対処法を紹介します。
ホームページの印刷が崩れる原因
ホームページを印刷しようとすると、画面上では整って見えていたレイアウトが崩れたり、要素が重なったり、内容が途中で切れてしまったりすることがあります。これは、Webページがもともと印刷を前提に作られていないことが多く、印刷時に表示が変化するためです。
ここでは、そうした現象が起こる原因について解説します。
印刷用の設定がされていないため
Webページは、画面表示と印刷時で表示の仕組みが異なります。多くのホームページは、パソコンやスマホの画面で見やすいようにデザインされていますが、印刷した際にそのままのレイアウトになるとは限りません。
印刷用のスタイルが用意されていないと、ブラウザが自動的にレイアウトを調整しようとし、その結果として余白のずれや配置の崩れが発生する場合があります。
画面上と印刷結果が一致しないと感じるのは、こうした印刷設定の不足によるものです。
ヘッダーやメニューが固定表示になっているため
現代のホームページでは、ページをスクロールしても常に表示される固定ヘッダーや追従ナビゲーションがよく使用されています。これらは便利な機能ですが、印刷時にもそのまま表示されてしまうことがあり、本文に重なって印刷されることがあります。
こうした表示の重なりは、印刷用に画面の構成が最適化されていないことが原因です。特にヘッダーが何度も繰り返し印刷されるような場合、ページ設計と印刷処理のずれが関係しています。
ページの途中で分割を防ぐ設定がされていないため
ホームページを印刷する際に、表や画像などがページの途中で切れてしまうことがあります。これは、印刷時にどこでページを区切るかを調整する設定がされていないためです。
コンテンツの構造が複雑だったり、印刷されることを考慮せずに作られたレイアウトでは、ブラウザが自動的に切りのよい場所を探して区切ろうとします。その結果、意図しない箇所での分割が起こり、見づらい印刷結果につながります。
背景や画像の印刷がブラウザで無効になっているため
ホームページを印刷したときに、背景色が印刷されなかったり、一部の画像が抜け落ちてしまうことがあります。これは、ブラウザの設定で背景や画像の印刷が無効になっていることが原因です。
多くのブラウザでは、インクの節約や見やすさのために、背景の印刷を初期状態でオフにしていることがあります。そのため、画面上と印刷結果でデザインの印象が大きく変わってしまうことがあります。
印刷を制限するスクリプトや非対応要素が含まれているため
一部のホームページでは、印刷時に表示が制限されるようなJavaScriptや埋め込み要素が使用されています。たとえば、iframeやcanvasといった要素、または印刷を意図的にブロックするスクリプトなどが含まれていると、正常に印刷できない場合があります。
また、フォームや動的に読み込まれるコンテンツが印刷に対応していないケースもあります。こうした技術的な構成が、印刷時に白紙になる、表示が抜けるなどの原因となります。
Chromeの印刷プレビューでホームページをそのまま印刷する方法
Chromeには、印刷前にレイアウトや表示内容を確認できる印刷プレビュー機能があります。この画面でいくつかの設定を調整することで、印刷時の崩れを軽減し、画面に近い状態で出力することが可能になります。
ここでは、Chromeの印刷プレビューでホームページをそのまま印刷する方法を紹介します。
用紙サイズを調整してレイアウト崩れを防ぐ
印刷プレビューでは、用紙サイズを「A4」「A3」「レター」などから選択できます。
ページ内のコンテンツが横に広く作られている場合、用紙サイズが小さいと、画像や表がはみ出してしまうことがあります。たとえば、横長のテーブルや画像がカットされたり、余白のバランスが不自然になったりすることがあります。
印刷結果を整えるには、ホームページの表示に合わせて用紙サイズを選ぶことが大切です。設定は印刷プレビュー画面の「用紙サイズ」から変更できます。
余白を調整して見た目を整える
余白の設定を変更することで、印刷時のレイアウトや要素の配置が大きく変わります。
デフォルトでは「デフォルト」が選ばれていますが、これが原因でテキストが詰まりすぎたり、逆にスカスカになったりする場合があります。特に、ヘッダーやフッターにスペースが必要なデザインや、ページ全体のバランスが重要な場合には、余白設定を手動で調整するのが効果的です。
また、ページの上下左右で異なる余白があることで、印刷時に不自然な空白が生まれることもあるため、設定を見直すだけで印象が大きく変わります。
倍率を調整して内容が切れないようにする
Chromeの印刷プレビューでは、印刷する内容の倍率を調整できます。
たとえば、既定の倍率のままだと、ページの右端がカットされたり、画像が途中で途切れて印刷されることがあります。こうした印刷崩れを防ぐには、倍率を手動で少し下げることで、すべての要素を用紙内に収めることが可能です。逆に内容が小さすぎて読みにくい場合は、倍率を上げて見やすく調整することもできます。
内容の多いページや、長いテーブルなどを含むページでは、倍率設定の見直しが印刷品質に大きく影響します。
印刷オプションを調整して画面と同じデザインを再現する
ホームページを印刷すると、画面で見えていた背景色や装飾が印刷されないことがあります。これは、Chromeの印刷オプションで「背景のグラフィック」の印刷がオフになっていることが原因です。
デフォルトではこの設定は無効になっており、背景色・背景画像・シャドウ効果などが省略されます。
印刷プレビュー画面の「詳細設定」から「オプション」の「背景グラフィックを印刷」にチェックを入れることで、画面上のデザインをそのまま再現できるようになります。
特に、色使いやレイアウトが重要な資料を作成する場合には、この設定が印刷の仕上がりに大きく影響します。
どうしても印刷が崩れるときの対処法
設定を見直しても印刷結果がうまく整わない場合、ページ自体の構造やコードに問題があることがあります。
ここでは、印刷の制御が難しいホームページに対して、さらに一歩踏み込んだ対処法を紹介します。
拡張機能を利用する
どうしても印刷が崩れてしまうWebページには、ブラウザの拡張機能を使って対応する方法があります。
たとえば、Google Chromeには「FireShot」や「GoFullPage」など、Webページを画面表示そのままに画像やPDFとして保存できる拡張機能があります。
これらは、ページ全体をキャプチャし、崩れることなく1枚のファイルとして出力できます。そのファイルを印刷すれば、ブラウザの印刷機能では対応しきれないレイアウト崩れを回避できます。
特に、長いページや複雑な構造のページに効果的で、専門知識がなくても簡単に扱えるのが特徴です。
印刷用CSSを作成する
ホームページの印刷品質を根本から改善したい場合は、印刷専用のCSSを用意するのが確実な方法です。
印刷用CSSでは、画面表示とは異なるスタイルを定義することができ、ヘッダーやナビゲーションなど印刷に不要な要素を非表示にしたり、テキストの大きさや余白を調整したりできます。
たとえば、@media printを使って、印刷時だけ適用されるスタイルを指定することで、崩れや重なりを防ぐことが可能です。ただし、CSSの知識が必要になるため、制作会社の対応が前提となります。
自社サイトで印刷対応が重要な場合には、制作段階で印刷用スタイルの実装を検討すべきです。
まとめ:ホームページをそのまま印刷するには正しい設定が必要
ホームページを印刷するときにレイアウトが崩れてしまう原因は、表示と印刷でスタイルの扱いが異なることや、印刷用の設定が不十分であることがほとんどです。
特にChromeでは、用紙サイズや余白、倍率、印刷オプションの調整によって、見た目を大きく改善することができます。また、どうしても崩れが直らない場合は、拡張機能の利用や印刷用CSSの導入といった別の対処法も効果的です。
正しい手順と設定を理解することで、ホームページを画面に近い状態のままきれいに印刷できるようになります。この記事を参考に、ご自身の環境に合った方法を試してください。