ホームページ制作を依頼するとき、複数の制作会社から見積もりを取る相見積もりは欠かせません。ただ、各社から提案や見積書が届いても、金額の違いばかりに目が向き、どこを比べて依頼先を決めればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
このページでは、ホームページ制作の相見積もりで比べる項目を解説します。あわせて、相見積もりを依頼するときに各社へ伝えることや、依頼する社数の目安も紹介します。
ホームページ制作の相見積もりを必ず取るべき理由
当社では、相見積もりを取らずに問い合わせをいただいたお客様には、ほかの制作会社にも問い合わせて比べていただくようお願いしています。依頼先を決める前に複数社の提案や見積もりを見ておくことは、ホームページ制作においてそれくらい大切なことだと考えています。
自社に必要なページや機能が見えてくる
ホームページ制作を依頼する段階で、必要なページや機能をすべて把握できているお客様は多くありません。
相見積もりを取ると、同じ要望を伝えても、制作会社によって提案されるページ構成や機能が異なります。たとえば、採用を強化したいという要望に対して、ある制作会社は募集要項のページだけを提案し、別の制作会社は社員インタビューや仕事の1日の流れを載せた採用ページを作り、応募フォームまで用意する提案をするといった違いが出てきます。
各社の提案を見比べると、自社だけでは思いつかなかったページや、反対に今回は必要ないと分かるページがはっきりします。1社だけの提案では、その内容が自社に合っているかを判断する材料がありません。複数の提案に目を通すことで、自社のホームページに本当に必要なものが見えてきます。
高い成果を出せそうな制作会社を見極めやすくなる
ホームページ制作で成果が出るかどうかは、依頼する制作会社によって大きく変わります。ただ、1社だけとやり取りしていると、その会社の提案や対応が良いのか悪いのかを比べる相手がありません。説明が丁寧に感じても、ほかの会社と比べてみると、目的に対する考え方が浅かったと気づくこともあります。
相見積もりを取って複数の制作会社と話をすると、各社の考え方や進め方の違いが見えてきます。違いが見えることで、自社の目的に合わせて成果を出せそうな会社とそうでない会社の差がはっきりし、依頼先を判断しやすくなります。
作業内容に対して見積金額が高いか安いかを判断できる
ホームページ制作の費用は、ページ数や機能、デザインの作り込み、原稿や写真の用意をどこまで任せるかなどで大きく変わります。決まった定価がないので、1社の見積もりだけを見ても、その金額が作業内容に見合っているかは判断できません。
相見積もりを取ると、同じ要望に対して各社がどのくらいの金額を出すのかが分かり、おおよその相場感がつかめます。ほかの会社より金額が高い場合は作業内容が多いのか、安い場合は何かが含まれていないのかを確認するきっかけになります。金額だけを見るのではなく、作業内容と合わせて比べることで、見積金額が妥当かを判断できます。
相見積もりを依頼するときに各社へ伝えること
相見積もりでは、各社に同じ内容を伝えることが大切です。会社ごとに伝える内容が違うと、出てくる提案や見積もりの前提がそろわず、正しく比べられなくなります。依頼する前に、次の内容を整理しておきましょう。
ホームページを作る目的
ホームページを作る目的は、制作会社が提案を考えるうえで一番の土台になります。問い合わせを増やしたいのか、採用につなげたいのか、会社の信頼感を高めたいのかによって、必要なページ構成やデザインの方向性は大きく変わります。
目的があいまいなまま相見積もりを依頼すると、各社がそれぞれ目的を想像して提案することになり、内容がばらばらになります。「なんとなく新しくしたい」という段階でも、ホームページで何を得たいのかを一言でまとめて伝えておくと、目的に沿った提案を比べられます。
自社の事業内容や強み
ホームページ制作の相見積もりでは、自社がどのような事業をしていて、どこに強みがあるのかを伝えます。たとえば、どのようなサービスを誰に提供しているのか、ほかの会社と比べて評価されている点はどこかといった内容です。強みがはっきりしていなくても、お客様から選ばれている理由や、よく言われることを伝えるだけで十分です。
あわせて、競合になっている会社を伝えておきます。競合が分かれば、制作会社は競合他社のホームページと比べながら、どこで差をつけるかを考えた提案をしてくれます。事業内容や強み、競合の情報がそろうと、各社の提案が自社に合ったものになり、提案の中身で比べやすくなります。
今のホームページの課題
ホームページリニューアルで相見積もりを取る場合は、今のホームページで困っていることを伝えます。たとえば、問い合わせがほとんど来ない、スマートフォンで見づらい、更新の仕方が分からないといった課題です。
課題が分かると、制作会社はその課題をどう解決するかを考えて提案できます。反対に課題を伝えないと、見た目を新しくするだけの提案になりやすく、リニューアルしても同じ悩みが残ってしまいます。初めてホームページを制作する場合は、名刺やパンフレットだけでは伝えきれていないことなど、今の集客や営業で感じている悩みを伝えるとよいでしょう。
求めるデザインや必要な機能などの要望
現時点で決まっているデザインのイメージや、必要だと考えている機能があれば伝えます。デザインは、好きな雰囲気のホームページや競合他社のホームページを参考として見せると、言葉で説明するより正確に伝わります。機能は、問い合わせフォームや予約機能、お知らせの更新機能など、思いつく範囲で挙げておけば十分です。
要望をすべて決めておく必要はありません。今の要望を伝えたうえで、各社がそれに対してどのような提案をしてくるかを見ることで、ホームページ制作の進め方や考え方の違いが分かります。
想定している予算
ホームページ制作の相見積もりでは、想定している予算を伝えておくことが大切です。予算が分からないと、制作会社はどのくらいの規模で提案すればよいか判断できず、ある会社は最低限の内容、別の会社は機能を詰め込んだ内容で提案するといった差が出てしまいます。
予算を伝えておけば、各社がその範囲で何ができるかを考えて提案するので、同じ条件で比べやすくなります。はっきり決まっていない場合は、「100万円前後」のようにおおよその金額で伝えても問題ありません。
希望する公開時期
ホームページを公開したい時期が決まっている場合は、相見積もりの段階で伝えておきます。新しいサービスの開始や会社の移転、採用シーズンなどに合わせて公開したい場合は、とくに重要です。
公開時期によって、組めるスケジュールが変わります。時期が短いと対応できない会社や、急ぎの対応で費用が上がる会社もあります。希望する時期を伝えておけば、各社がその時期に間に合うスケジュールと費用で見積もりを出してくれるので、希望の時期に公開できる会社かどうかを比べられます。
相見積もりは何社に依頼するのがよいか
ホームページ制作の相見積もりは、3〜4社に依頼するのがおすすめです。当社でも、相見積もりの相談を受けたときは3〜4社を目安にお伝えしています。
2社以下だと比べる対象が少なく、提案された内容や見積金額が適切かを判断しづらくなります。2社の提案や金額が大きく違った場合、どちらが自社に合っているのか、どちらの金額が妥当なのかを見極める材料がありません。3社以上あれば、提案の傾向や金額の幅が見えてきて、極端に高い見積もりや、必要な作業が抜けていそうな安い見積もりにも気づきやすくなります。
反対に5社以上に依頼すると、提案を受け取るまでに時間がかかりすぎます。相見積もりでは、各社とのやり取りや打ち合わせ、提案内容の確認に、その都度時間を取られます。さらに、出そろった提案や見積書を比べるのにも時間がかかり、比べる項目が増えるほど判断が難しくなります。
ホームページ制作の準備に使える時間は限られているので、無理なく比べられる3〜4社に絞るのが現実的です。
ホームページ制作の相見積もりで比べる項目
ホームページ制作の相見積もりで比べる項目の中でも、とくに大切なのが提案内容と見積金額です。この2つをしっかり比べておかないと、期待している成果を得られないホームページになってしまいます。そのうえで、ほかの項目もあわせて確認しておきましょう。
提案内容
提案内容では、自社が伝えた目的や課題に対して、どのように解決しようとしているかを比べます。ページ構成やデザインの方向性、必要な機能が、目的とどうつながっているのかが説明されているかを確認しましょう。
たとえば、問い合わせを増やしたいという目的に対して、見た目をきれいにする話ばかりの提案と、問い合わせにつながるページの流れやフォームまでの導線を考えた提案では、公開後の成果が大きく変わります。提案書の見た目や分量ではなく、自社の目的に対して筋の通った提案になっているかどうかで比べることが大切です。
見積金額と内訳
見積金額は、合計金額だけで比べるのではなく、提案内容と照らし合わせながら内訳を確認します。ホームページ制作の費用は作業時間と結びついているので、提案された作業内容が多ければ、その分だけ金額は高くなります。反対に金額が安い場合は、作業内容が少ないか、必要な作業が含まれていない可能性があります。
内訳を見るときは、各項目にどのような作業が含まれているのかを確認しましょう。同じ「デザイン費」や「ページ制作費」という項目でも、何ページ分なのか、スマートフォン対応や原稿の作成が含まれているのかは会社によって違います。「一式」とまとめて書かれている項目があれば、どこまでの作業が含まれているのかを聞いておくと安心です。
そのうえで、提案内容に対して金額が見合っているかを比べ、最も費用対効果の高い会社を選ぶのが理想です。
ここで気をつけたいのが、他社の見積書を見せて値下げを求める交渉はしないことです。「A社はこれくらい安いので、もう少し下げてほしい」とお願いすれば、制作会社は費用を下げてくれることもあります。ただ、費用を下げた分、作業にかけられる時間が減る可能性があります。
各社の提案は、お客様の目的を達成するために必要な作業をもとに作られているので、単純に金額だけを下げてもらうのはおすすめしません。
費用を抑えたい場合は、予算に合わせて作業内容を減らす提案をしてもらうのが基本です。優先度の低いページを後回しにする、原稿を自社で用意するなど、何を減らせば予算に収まるかを相談すれば、目的から外れずに費用を調整できます。なお、多少の値下げであれば、一般的にどの制作会社も応じてくれることが多いです。
制作実績
制作実績では、これまでにどのようなホームページを作ってきたかを確認します。自社と同じ業種や、似た目的のホームページを手がけた実績があれば、業界の事情を理解したうえで提案してもらいやすくなります。
制作実績を見るときは、デザインの好みだけで判断しないようにしましょう。そのホームページがどのような目的で作られたのか、公開後にどのような成果が出たのかまで説明してもらえると、制作会社の力量を判断しやすくなります。
担当者の対応
ホームページ制作は、依頼してから公開まで数か月かかることが多く、その間は担当者とやり取りを続けることになります。相見積もりの段階での担当者の対応は、制作が始まってからのやり取りを想像する手がかりになります。
質問への返信が早いか、専門用語を使わずに分かりやすく説明してくれるか、こちらの話をしっかり聞いたうえで提案しているかを確認しましょう。相見積もりの段階で連絡が遅れがちな制作会社や、説明が分かりにくい制作会社は、制作中も同じようなやり取りになる可能性があります。
制作スケジュール
制作スケジュールでは、公開までの期間と、その中でどのような流れで進めるのかを比べます。打ち合わせやデザインの確認、修正の回数などが具体的に示されていれば、制作の進め方がイメージしやすくなります。
公開までの期間が極端に短いスケジュールは、確認や修正に十分な時間が取られていないこともあります。自社側で原稿や写真を用意する期間や、社内で確認する期間が含まれているかも、あわせて確認しておきましょう。
公開後のサポート体制
ホームページは公開して終わりではなく、公開後に文章の修正や不具合への対応が必要になることがあります。公開後にどのようなサポートを受けられるのか、費用はどのくらいかかるのかを比べておきましょう。
サポートの内容は会社によって大きく異なります。月額の保守契約に更新作業が含まれる会社もあれば、修正のたびに費用がかかる会社もあります。見積書に公開後の費用が書かれていない場合は、必ず確認しておくと安心です。
著作権やデータの扱い
制作したホームページのデザインや写真、プログラムなどの著作権がどちらにあるのかを確認します。著作権が制作会社に残る契約の場合、ほかの会社にリニューアルを依頼するときに、今のデザインやデータを使えないことがあります。
あわせて、ドメインやサーバーの名義が誰になるのかも確認しておきましょう。制作会社の名義で契約されていると、リニューアルを考えたときにドメインの移管でもめることがあります。相見積もりの段階で各社の扱いを比べておけば、将来の制作会社の変更にも困りません。
まとめ
ホームページ制作の相見積もりは、自社に必要なページや機能を知り、成果を出せそうな制作会社を見極めるために欠かせません。依頼するときは、事業内容や強み、目的、課題、要望、予算、公開時期を各社に同じように伝え、3〜4社に絞って比べるのがおすすめです。
比べる項目の中でも、とくに大切なのは提案内容と見積金額です。提案内容と照らし合わせながら内訳を確認し、作業内容に対して金額が見合っているかを比べましょう。あわせて、制作実績や担当者の対応、制作スケジュール、公開後のサポート体制、著作権やデータの扱いまで確認しておけば、依頼してから後悔しない制作会社を選べます。
