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公開日:2026.05.15最終更新日:2026.05.24

多言語サイトとは?作り方やSEO対策、注意点を解説

多言語サイトで世界へつながる

海外の顧客やインバウンド需要を取り込むために、多言語サイトの制作を検討している企業が増えています。しかし、どの言語に対応すべきか、翻訳はどう進めるのか、SEO対策はどうすればいいのかなど、悩むポイントは少なくありません。

このページでは、多言語サイトの基本的な知識から、具体的な作り方、翻訳方法、SEO対策、制作時の注意点までを解説します。

多言語サイトとは

多言語サイトとは、日本語だけでなく英語や中国語などの外国語でも情報を提供するホームページのことです。言語ごとに個別のページを用意し、それぞれの言語を使うユーザーが自然に閲覧できるように設計されています。

似た言葉にグローバルサイトがありますが、グローバルサイトは全世界を対象としたサイト全体を指し、多言語サイトは言語や地域ごとに最適化されたページを持つホームページを指すのが一般的です。

近年はインバウンド需要の増加や越境ECの拡大を背景に、中小企業でも多言語対応を進めるケースが増えています。多言語サイトを適切に制作することで、海外の検索エンジンからの流入を獲得でき、新たなビジネスチャンスにつなげることが可能です。

多言語サイトを制作するメリット

多言語サイトを制作するメリット

多言語サイトを制作することで、国内だけでは得られないビジネスの可能性が広がります。ここでは、多言語対応によって得られるメリットを紹介します。

海外の顧客にアプローチできる

多言語サイトがあれば、海外の顧客に自社の商品やサービスを直接伝えることができます。現地の言語で情報を発信することで、言語の壁を越えたアプローチが可能になり、海外の検索エンジン経由での問い合わせや取引につながる機会が生まれます。

例えば、製造業であれば英語サイトを用意するだけでも、海外のバイヤーが自社製品を検索で見つけてくれる可能性が高まります。日本語のみのホームページでは接点すら持てなかった海外の見込み客に対して、多言語対応は最初の入口を作る手段になります。

インバウンド需要の集客につながる

観光業や飲食業、宿泊業など、訪日外国人をターゲットにしている業種では、多言語サイトがそのまま集客力に直結します。母国語で情報を確認できるホームページは、外国人ユーザーにとって安心感があり、予約や来店といった行動につながりやすくなります。

特に、メニューや料金、アクセス情報といった実用的なページを多言語化するだけでも効果は大きく、旅行前に情報収集する段階で自社サイトを見つけてもらえる可能性が高まります。

企業の信頼性やブランド力が高まる

多言語サイトを持っていること自体が、企業の信頼性やブランド力の向上につながります。海外との取引実績がまだ少ない段階でも、外国語に対応したホームページがあるだけで、国際的な対応力を持った企業という印象を与えることができます。

また、国内の取引先に対しても、多言語対応しているという事実がプラスの評価につながるケースがあります。グローバルな視点を持った企業として認知されることで、競合他社との差別化にもつながります。

多言語サイトの作り方

多言語サイトの作り方

多言語サイトを制作する際には、事前の計画が成果を大きく左右します。ここでは、具体的な制作手順をステップに分けて解説します。

STEP1. 対応する言語とコンテンツを決める

最初に、どの言語に対応するのか、どのコンテンツを多言語化するのかを明確にします。ターゲットとなる国や地域のユーザーを想定し、ビジネスの目的に合った言語を選定することが出発点です。

また、この段階で決めておきたいのが、既存の日本語サイトを翻訳して展開するのか、ターゲット国向けにオリジナルのホームページを制作するのかという方針です。翻訳ベースであればコストや手間を抑えられますが、オリジナルで制作すれば現地のニーズに合った訴求ができます。

どちらの方針であっても、ナビゲーションからリンクされるページはすべて対応言語で用意する必要があります。途中で日本語ページに切り替わるとユーザーの離脱につながるため、多言語化する範囲はサイト構成全体を見て決めることが大切です。

STEP2. サイト構成やURLを検討する

次に、多言語ページをどのようなURL構造で管理するかを決めます。代表的な方法としては、サブディレクトリ形式(例:example.com/en/)とサブドメイン形式(例:en.example.com)の2つがあります。

サブディレクトリはドメインの評価を一つに集約できるため、SEO面で有利に働きやすく、管理も比較的シンプルです。一方、サブドメインは言語ごとに独立した運用ができるため、国ごとに異なる戦略を取りたい場合に適しています。

中小企業であれば、運用の手間やコストを考えるとサブディレクトリ形式が扱いやすい選択肢です。どちらを選ぶにしても、後から変更すると既存ページの評価に影響するため、制作前の段階でしっかり検討しておくことが重要です。

STEP3. デザインを作成する

多言語サイトのデザインでは、言語ごとのテキスト量の違いを考慮する必要があります。例えば、日本語に比べて英語はテキストが長くなりやすく、逆に中国語は短くなる傾向があります。日本語のレイアウトをそのまま使うと、文字があふれたり余白が目立ったりして見づらくなることがあります。

また、アラビア語やヘブライ語のように右から左に読む言語に対応する場合は、レイアウト自体を反転させる必要があります。対応言語が決まった段階で、各言語に合わせたレイアウトの調整を設計に組み込んでおくことが大切です。

言語切り替えの導線もデザインに含めて検討しておくと、ユーザーがスムーズに目的の言語ページへたどり着けるホームページになります。

STEP4. コンテンツを日本語で作成して翻訳する

多言語サイトのコンテンツは、まず日本語で原稿を作成し、それをベースに翻訳するのが基本的な流れです。最初から外国語で書こうとすると、内容の精度が落ちたり、社内での確認作業が難しくなります。

日本語の原稿を作成する際には、翻訳しやすい文章を意識することもポイントです。主語と述語を明確にし、曖昧な表現や日本語特有の言い回しを避けることで、翻訳後の品質が上がります。

多言語サイトの翻訳方法

多言語サイトの翻訳方法

多言語サイトの品質は、翻訳の精度に大きく左右されます。翻訳の方法にはいくつかの選択肢があり、予算や求める品質に応じて使い分けることが重要です。

プロの翻訳者に依頼する

最も精度が高いのが、専門の翻訳者に依頼する方法です。

言語の知識だけでなく、業界特有の用語や現地の表現にも精通しているため、ターゲットユーザーに違和感なく伝わる文章に仕上がります。特に、製品の仕様説明や契約に関わる内容など、正確さが求められるページではプロへの依頼が適しています。また、翻訳だけでなく、現地の文化に合わせた表現への調整まで対応してもらえるケースもあります。

費用は他の方法に比べて高くなりますが、翻訳の品質がそのままホームページの信頼性に直結するため、重要なページほどプロに任せる価値があります。

機械翻訳を活用する

Google翻訳やDeepLなどの機械翻訳は、手軽にコストを抑えて翻訳できる方法です。

近年は翻訳精度が向上しており、大量のコンテンツを短期間で翻訳したい場合には有効な手段になります。ただし、機械翻訳だけでは不自然な表現や誤訳が残ることがあり、そのまま公開するのはリスクがあります。特に、専門用語やニュアンスの伝わり方が重要なページでは注意が必要です。機械翻訳はあくまで下訳として活用し、翻訳後に人間の目で校正を行う運用が現実的です。

プロの翻訳者にすべて依頼するのが難しい場合でも、機械翻訳と校正を組み合わせることで、コストと品質のバランスを取ることができます。

WordPressの多言語プラグインを使う

WordPressでホームページを運用している場合は、多言語対応のプラグインを活用することで、翻訳コンテンツの管理を効率化できます。

代表的なプラグインとしては、WPMLやPolylangがあります。WPMLは有料ですが、40以上の言語に対応し、DeepLやGoogle翻訳との連携による自動翻訳機能も備えています。Polylangは無料版があり、手動で翻訳を管理するシンプルな運用に向いています。

どちらのプラグインも、言語ごとのページ作成や言語切り替え機能の設置といった多言語サイトに必要な機能をカバーしています。さらに、DeepLやGoogle翻訳と連携した自動翻訳にも対応しているため、翻訳作業から公開後の管理まで一つのプラグインで完結できるのが大きなメリットです。

多言語サイトのSEO対策

多言語サイトのSEO対策

多言語サイトを公開しても、SEO対策が不十分だと各言語の検索エンジンで上位に表示されません。ここでは、多言語サイトならではのSEO対策のポイントを解説します。

hreflangタグを正しく設定する

hreflangタグとは、ページの言語や対象地域を検索エンジンに伝えるためのタグです。このタグを設定することで、日本語ユーザーには日本語ページ、英語ユーザーには英語ページというように、ユーザーの言語に応じた適切なページが検索結果に表示されるようになります。

設定方法としては、HTMLのheadタグ内にlink要素として記述するのが一般的です。例えば、日本語と英語のページがある場合、以下のように記述します。

<link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://example.com/" />
<link rel="alternate" hreflang="en" href="https://example.com/en/" />

この記述を日本語ページと英語ページの両方に設置する必要があります。自分自身のページも含めてすべての言語版を記述する点がポイントです。

hreflangタグの設定に漏れや誤りがあると、検索エンジンが言語の対応関係を正しく認識できず、意図しない言語のページが検索結果に表示されることがあります。ページの追加や削除を行った際にも、タグの更新を忘れないようにしましょう。

言語ごとにXMLサイトマップを作成する

多言語サイトでは、言語ごとにXMLサイトマップを作成し、検索エンジンに各言語のページ構成を正確に伝えることが重要です。サイトマップを分けることで、どのURLがどの言語に対応しているかを検索エンジンが効率的に把握でき、インデックスの精度が向上します。

例えば、英語用のサイトマップにはexample.com/en/配下のURLを、日本語用にはexample.com/ja/配下のURLを記載します。さらに、サイトマップ内にhreflangの情報を含めることで、headタグへの記述と合わせて二重に言語情報を伝えることもできます。

WordPressの多言語プラグインを使っている場合は、言語ごとのサイトマップが自動生成されるものもあるため、プラグインの機能を確認しておくとよいでしょう。

URL構造を適切に設計する

多言語サイトのURL構造は、検索エンジンの評価に直接影響するため、制作段階で慎重に決めておく必要があります。主な選択肢は4つあります。

サブディレクトリ形式(例:example.com/en/)は、メインドメインのSEO評価を活かせるため、管理のしやすさとSEOのバランスが良い方法です。

サブドメイン形式(例:en.example.com)は、言語ごとに独立した運用ができるため、国ごとに異なる戦略を取りたい場合に向いています。

また、.usや.ukのようなccTLD(国別コードトップレベルドメイン)で独自ドメインを取得する方法もあります。検索エンジンに対象国を明確に伝えられる反面、それぞれのドメインでゼロからSEO評価を積み上げる必要があり、管理コストも増えるため、運用体制に余裕がある場合の選択肢です。

なお、example.com?lang=enのようなパラメータ形式は、Googleが公式に非推奨としているため避けましょう。

URL構造は後から変更するとページの評価がリセットされるリスクがあるため、最初の設計が重要です。

国ごとに運用の中でSEOキーワードを調整する

多言語サイトでは、言語が異なればユーザーが検索に使うキーワードも変わります。日本語の直訳が現地で実際に検索されている表現とは限らないため、国や地域ごとのキーワード調整が必要です。

例えば、同じ「スニーカー」でもアメリカでは「sneakers」、イギリスでは「trainers」が一般的に使われます。こうした違いは翻訳だけでは対応しきれないため、翻訳者や制作会社にキーワードを意識した表現を依頼することが大切です。

公開後は、Googleサーチコンソールで各言語ページの検索クエリを確認し、実際にユーザーがどのような言葉で検索しているかを把握しましょう。そのデータをもとにタイトルやメタディスクリプション、本文の表現を調整していくことで、各国の検索結果での表示順位を改善していくことができます。

多言語サイト制作の注意点

多言語サイト制作の注意点

多言語サイトは公開して終わりではなく、ユーザーが実際に利用する場面まで想定した準備が必要です。ここでは、制作時に見落としやすい注意点を紹介します。

翻訳データをそのまま使わない

プロの翻訳者に依頼した場合でも、機械翻訳を使った場合でも、翻訳データをそのまま公開するのは避けるべきです。

翻訳の精度が高くても、実際にホームページに組み込むと文脈に合わない表現や、レイアウトに収まらないテキストが出てくることがあります。また、業界特有の用語や自社独自の表現が正しく反映されているかは、翻訳者だけでは判断しきれない部分です。

公開前には必ず、対象言語がわかる人にサイト上での表示を確認してもらい、不自然な箇所がないかチェックする工程を設けましょう。

文化や習慣の違いを考慮する

多言語対応は、言葉を置き換えるだけでは不十分です。

国や地域によって、好まれるデザインの傾向や色の持つ印象、写真の選び方まで異なります。日本では好印象を与える表現が、別の国では違和感や誤解を招くこともあります。例えば、日本では一般的なお辞儀の写真も、文化的な背景を共有しない国のユーザーには意味が伝わりません。

ターゲットとする国の文化や習慣を事前にリサーチし、コンテンツやビジュアルに反映させることで、現地ユーザーに受け入れられるホームページになります。

問い合わせ後の対応体制を準備する

多言語サイトを公開すると、外国語での問い合わせが届く可能性があります。

ホームページは外国語で用意したのに、問い合わせへの返信が日本語しかできないとなると、せっかくの見込み客を逃してしまいます。外国語対応ができるスタッフがいない場合でも、翻訳ツールを活用した返信フローを事前に決めておく、問い合わせフォームに対応可能な言語を明記しておくなど、できる範囲での準備が重要です。

多言語サイトの制作と合わせて、問い合わせ後の対応体制まで整えておきましょう。

外国人向けのアクセスマップを用意する

店舗や事務所への来訪を想定している場合、アクセスマップも外国人ユーザーを意識した内容にする必要があります。

Googleマップの埋め込みだけでは、周辺の目印や経路がわかりにくいケースがあります。最寄り駅からのルートを写真付きで案内したり、外国人にも認識しやすいランドマークを目印として記載するなど、土地勘のないユーザーでもたどり着ける工夫が大切です。

日本語の看板や標識に頼らない案内を意識して作成しましょう。

まとめ

多言語サイトは、海外の顧客やインバウンド需要にアプローチするための有効な手段です。制作にあたっては、対応言語の選定からURL設計、翻訳、SEO対策まで、事前に検討すべきポイントが多くあります。

特に、hreflangタグの設定やXMLサイトマップの作成といったSEO面の対応は、多言語サイトならではの要素です。また、翻訳データの校正や問い合わせ後の対応体制など、公開後の運用まで見据えた準備も欠かせません。

すべてを一度に完璧に仕上げる必要はありませんが、サイト構成やURL構造のように後から変更しにくい部分は、制作段階でしっかり設計しておくことが成功のポイントです。

多言語サイトは、海外展開やインバウンド集客を目指す企業にとって、大きなビジネスチャンスを生み出す手段です。対応言語の選定やURL設計、翻訳方法の検討など、制作段階での判断がホームページの成果を左右します。
大阪のホームページ制作会社セブンデザインでは、多言語対応を含めたサイト設計や、SEOを意識したホームページ制作をサポートしています。
多言語サイトの制作やリニューアルをお考えの方は、お気軽にご相談ください。

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