- 2022.12.06
賃貸マンション管理会社のホームページ制作法
賃貸マンション管理会社のホームページを制作しました。
もちろん目的は、自社管理物件の空室率減少もありますが、それ以外にもマンションオーナーが管理委託を検討した場合に、問い合わせを獲得する目的になります。
そこで今回は、賃貸マンション管理会社のホームページ制作法についてご紹介をいたします。
賃貸マンション管理会社のホームページ制作企画
今回ご紹介する賃貸マンション管理会社は、特に成果を求めておらず、ホームページくらいは制作しないと信頼性に問題があるという理由からご依頼をいただいています。
ただ、当社としては、成果を追求したホームページ制作を売りにしていて、何とか成果を出したいと思って真剣に取り組んでいます。
まず賃貸マンション管理会社における成果とは以下の3点になっています。
- 自社が管理している物件を埋める
- 法人社宅に関する問い合わせ
- マンションオーナーから管理の依頼
これら3点が狙うべきホームページ制作の成果になっています。
そして、これらを成功させる集客法としては、SEOに限定することとしています。
と言うのも、ソーシャルメディア運用は継続した作業が必要になり、打ち合わせで話をしていても、日々作業をする必要がある対策はいらないと言われています。
さらには、ホームページ制作で成果を求めておらず、広告やサテライトサイトなどの実装は、予算がかかり、ほぼ不可能だと考えました。
そのため、対策としては、SEOに限定をしています。
SEOであれば、飛び飛びのスケジュールでサイト運営を行っていても、検索エンジンが認める情報量になればランキングが上がると判断しました。
ただ、問題はサイト運営量になっていて、それほど多くの作業は絶対に行ってくれそうにもありません。
そのため、成果をフェーズ分けしてしまい、実際にSEOで成果が出せるターゲットのみに絞ってホームページを制作いたしました。
まず自社が管理している物件名で上位表示を行う対策は、競合が非常に強いです。
大手賃貸不動産会社になるホームズやスーモ、アパマンショップ、ミニミニなど、大手に勝たなくてはならず、かなりのサイト運営時間が必要になっています。
そのため、まずは自社が管理している物件名での上位表示対策は、当初の成果から外しています。
次に、マンションオーナーから管理の依頼ですが、こちらも結論を言うと除外しています。
その理由は、単純にマンションオーナーは、まだまだネットを利用していない世代になっているからです。
管理会社を探すオーナーもいるとは思いますが、そこをターゲットにホームページを制作しても母数がまったく足りない可能性があるからです。
そのため、制作するホームページは、社宅を探している法人に絞ってホームページを制作いたしました。
もちろん、拡張性を意識していて、成果が出た後、もう少し真剣にサイト運営をしようと考えたときに対応ができることを考えています。
賃貸マンション管理会社のホームページ制作法
具体的にどう考えて賃貸マンション管理会社のホームページを制作したかを紹介します。
btobがターゲットでホームページを制作
今回のターゲットは、一般顧客になるBtoCではなく、社宅を借りたいと考えている企業、すなわちBtoBになります。
サイト構成の基本的な考え方は、BtoBでもBtoCでも変わりませんが、ウェブデザイン作成では、少し企業っぽいウェブデザインで作成をしています。
非常に表現が難しいですが、対企業となると、しっかりと企業サイトであると打ち出したレイアウトが重要になっています。
そのため、遊びっぽさがなく、一般的なBtoB企業と同様に丁寧に作り込まれたウェブデザインを作成しています。
もちろん、BtoBだと遊びっぽさがいらないという意味ではありません。
ただ、今回は、訪問者が楽しめるようなコンテンツもなく、さらにはSEOを考え、テキスト重視であり、そのようなウェブデザインとしています。
特に気を付けたのが情報量です。
アパマンショップやミニミニなど、大手賃貸仲介業者でありさらには管理も行っている企業に情報量では絶対に勝てません。
そのため、個々のウェブページで、本当に訪問者が知りたいをすべて網羅させることに注力いたしました。
SEOの基本は管理マンションの紹介
基本的には、一般的にあるコンテンツしか作成しておらず、今回の提案ではノウハウを公開するスタッフブログもありません。
そうなってくると問題は、情報量の不足からSEO効果が出ないという点です。
ただ、それらを回避する方法として、マンション名や地域名を含む少しニッチなフレーズで上位表示を狙う戦略を立てました。
例えばですが、【賃貸マンション 法人 大阪】などになっていて、大阪は都島などの区名や京橋駅などの駅名でも上位表示を狙っています。
検索ボリュームが多いキーワードはおそらく上記の大手がすでに高いSEO評価を受けている可能性があります。
そのため、そこを外して、検索者数は少ないけれども、ニッチなキーワードを意識してホームページを制作しました。
このニッチなキーワードで攻める場合は、ホームページ制作時から、日々新規ページ作成を行える仕組みを構築することが一般的です。
当社のホームページ制作でよくある提案では、ニッチなキーワード1つに付き1ページで着実に上位表示を狙う提案をしています。
ただ、今回は、新規ページ作成数が少ないと予測されていて、そういう訳にもいきませんでした。
そのため、情報の正確性やユーザーの知りたいに応えるさまざまなコンテンツを詰め込み、1ページでできる限り多くのSEOキーワードを設定しています。
ただ、この設定については、実際に当社が各ウェブページで、このキーワードで上位表示を狙いましょうとは提案していません。
具体的には細かな調整は、何か更新依頼をいただいたときに行うとして、取り敢えず各物件詳細にユーザーが気になるポイントをすべて網羅していただきました。
実際にそちらの会社さまでは、チラシを1枚持って営業マンが飛び込み営業で、総務部などの社宅を管理されている部署の部長に提案をしていました。
そのため、営業マンに具体的にどういった内容を気にされているかをヒアリングして、その情報を公開できるよう骨組みを作っています。
そしてこれらが定まったら、後はクライアント自身で情報を公開していくことにより、さまざまなキーワードで上位表示を狙います。
管理物件情報は正確に
そしてもう一点気を付けた点が、情報の正確性です。
一般論として、個人で物件を探すときに、制作されたホームページで公開されている物件の話を聞きに行くと、すでに契約され紹介できないと言われた経験は誰でもあると思います。
確かに、賃貸不動産仲介会社は、非常に忙しく、仕方がないことであるとは思います。
ただ、実際に足を運んで、「その物件はすでに契約済みで・・」と言われると非常にがっかりしてしまいます。
これらをすべてなくすことを考えて、管理物件詳細ページでは、すでに契約済みのマンションは、契約済みと大きく出るようにしています。
なぜ削除しないかと言うと集客力に影響があるからです。
例えば、SEOで言うと、ウェブページを作成するのはしっかりと行う必要がありますが、削除は絶対にしない方が良いです。
現在のグーグルの仕様は、どういう原理か分かりませんが、ウェブページを削除すると、必要以上にさまざまなウェブページで検索順位が落ちてしまいます。
そのため一度公開した情報はずっと出し続ける前提をしていました。
また、管理から外れた場合は、内部リンク本数を0にして、当社の管理マンションではありませんと表示されています。
次に、ターゲットとは違いますが、個人の方が良い物件を見つけたと思って、ツイッターなどにURLアドレスを告知したとします。
このときにウェブページが削除されていると、404 NOT FOUNDページへ移動してしまいます。
それであれば、しっかりと契約済みと打ち出して、代わりのマンション詳細ページへと誘導することとしています。
基本はBtoBで法人からの問い合わせを狙っていますが、個人であったとしても管理物件が埋まることで、オーナーからの信頼が勝ち取れ、個人の対応も行っています。
日記1ページで5記事を掲載
管理物件には、上限があり、作成できるウェブページ数には限界があります。
そのため、週に1度で良いので、500文字程度で日記をアップしていただくようにしています。
500文字でも5記事あれば、1ページあたり2,500文字です。
文字数とSEOは関係がないというのが一般的ですが、当社では、あまりに文字数が少ないウェブページを作成するのはリスクであると考えています。
ただ、週1程度の更新であり、そこまで高い効果は期待しておらず、成果が出れば良いな程度になっています。
サイト運営が大変な賃貸マンション管理会社
ホームページ制作が完了して、数ヶ月経った頃に、サイト運営が順調かのヒアリングを行いました。
そこで言われたのがやはり更新が大変だと言っています。
と言うのも、賃貸不動産管理会社においては、賃貸物件紹介会社に契約してくれと紹介したり、レインズという不動産屋だけが見れる賃貸物件の紹介サイトで告知をしています。
そのため、自社で契約をしていなかったとしても、他の賃貸物件紹介会社が契約を取る可能性もあり、その度にサイト更新が大変だと言われてしまいました。
ただ、こればかりはどうしようもありません。
一応、3クリックで更新ができるようには設計をしているのですが、これ以上楽にはできないので頑張って欲しいとお願いをしました。
営業部長は、SEOのことは分からないけれども、ユーザーにとって良いホームページを制作したと思えるように頑張りたいとおっしゃっていただいていました。
そのため、当社では対処ができませんでしたが、あれから半年くらいは経過していますが、現在でも、しっかりと物件更新業務をしていただいています。
賃貸マンション管理会社のホームページ制作の成果
賃貸マンション管理会社の効果としては、正直それほど高い効果を得ていません。
ただ、オーナーと話のネタになったり、飛び込み営業時に営業マンがアイパッドでホームページをお客さまに見せていて、役には立っているとおっしゃっていただいています。
やはり情報量が少なく、ライバルサイトが強すぎ、SEO効果が出づらいと言うのは、かなりのウィークポイントです。
さらには、その他の集客対策も一切行っておらず、成約率を高める効果分析を行うほど見込み顧客が集客できていません。
そしてさらには、まだすべての管理物件を公開していないというのもかなり痛手です。
ただ、せっかく当社にホームページ制作をご依頼いただいているので、どこかのタイミングで、当社が写真以外は無料で登録をしようと考えています。
そうしてSEO効果が出て問い合わせ数が上がってくれれば、真剣にサイト運営を行ってくれると信じています。
ちなみにですが、現状で、ホームページを制作して1年くらい経過がしていますが、効果としては、営業メールを除き、問い合わせ数が10本くらいになっているようです。
そのため、月に1件近くは問い合わせが獲得できていて、現状で完璧に対策を取れ切れておらず、しっかりと登録作業を行えばもう少し増えるかもしれないとお伝えしています。
賃貸マンション管理会社サイトに関する質問
賃貸マンション管理会社のホームページ制作でよくある質問と回答をご紹介します。
更新可能なコンテンツは何?
更新可能コンテンツとしては、物件詳細と新着情報、スタッフブログになっています。
この3コンテンツを更新していただくことで、SEO効果を出そうと考えています。
ただ、現状で言うと物件詳細ページは、管理物件が決まったときに、契約済みなどの表示切替はしていただいていますが、すべての物件登録がまだです。
新着情報は、詳細ページを持たせず、トップページだけに表示されていますが、しっかりと更新していただいているようです。
スタッフブログは、先述もしている通り、1記事500文字程度で週1更新を提案していますが、現状では月1更新くらいになっています。
実際何ページある?
目標値としては、2,000ページちょっとです。
部屋ごとに1ページを作成する予定をしていて、大きめのマンションの場合は、その1棟だけで100ページくらいが量産されます。
ただ、現状で登録がすべて終わっていないという状態であり、実際に現在公開しているウェブページ数は100ページくらいになっています。
後1,900ページくらいは作成ができるので、例えば、年間営業日が200営業日としたら、1年計画として1日10記事くらいを公開していただければと思っています。
実際に、部屋ごとに1ページ作成し、コピー&ペーストはいけませんが、それほど多くの労力がかからないと考えています。
更新頻度はどれくらい?
更新頻度ですが、非常にこれだとは言い切れませんが、半月に1回程度でしょうか。
当社ホームページ制作ではかなり低い部類になっています。
もちろん、更新頻度と比例して成果も出ておらず、せめて週1か2くらいでは更新していただければと思っています。