- 2023.06.05
canonical(カノニカル)タグでURLを正規化してSEO効果を出す
canonical(カノニカル)タグとは、ホームページ内に類似する原稿のページがあった場合に、サーチエンジンの認識でURLを正規化(統一)させるHTMLタグのことを言います。
類似する原稿は、SEOで大きなマイナス要素になるので、canonicalタグを実装して正規化すれば、サーチエンジンの評価を統一させることが可能です。
今回は、canonicalのSEO効果や設定法などを紹介します。
canonical(カノニカル)タグって何?
canonical(カノニカル)タグとは、例えば、似た原稿の2ページが存在する場合に、どちらも同じURLとして認識して欲しいとサーチエンジンに伝えることができるHTMLタグになります。
SEOで言えばページ数が多い方が上位表示ができる可能性は高まりますが、似た原稿はマイナス評価を受けるので、canonicalタグを利用して正規化した方が高いSEO効果を得れるのです。
昨今のホームページ制作では、ワードプレスを実装するケースが多いので、制作会社がcanonicalタグに該当ページのURLが自動で入るように制作してくれていると思います。
そのため、お客さまが利用するケースはないと思いますが、以下のような場合は、制作会社が指定したcanonicalタグを修正して、適切に設定しなくてはなりません。
- ネットショップで類似ページが避けられない場合
- ランディングページと本体サイトで内容が似ている場合
- パソコンとスマートフォン版で同じ内容だけどもURLが別の場合
基本は、ページとしては必要だけれども、同じ内容のページが別に存在している場合に利用されます。
このcanonicalタグを設定して正規化することで、高いSEO効果を得られる可能性があるので、ホームページを制作した会社は、基礎知識はしっかりと把握しておきましょう。
ただし、例えば、ホームページを制作後に、SEOを必死に行っているけれども、なかなか成果が出なかった場合に、canonicalタグが原因であるケースは珍しいと思います。
あくまでcanonicalは、URLの正規化が行えるタグです。
類似ページが多発している場合以外の利用は不要になるので、制作会社が定めたcanonicalタグを無理やり変更すると、逆にSEO効果が落ちる可能性もあると理解をお願いします。
もちろん、可能性は0ではないので、canonicalタグが怪しいと思えば、制作会社やSEO会社に相談をした上で対応しましょう。
canonical(カノニカル)タグのSEO効果
canonicalタグを使ってURLの正規化を行ったホームページのSEO効果を紹介します。
類似ページの回避
canonicalタグとは、ページとしては2ページだけれども、サーチエンジンの認識では1ページにすることができるHTMLタグです。
例えば、ネットショップで類似ページが多発しているホームページでは、適切なcanonicalタグを実装して正規化することで、サーチエンジンの認識効率が飛躍的に高まります。
SEOでは、ページ数が多い方が上位表示しやすい傾向が見られます。
ただ、類似ページが大量にあると、サーチエンジンはSEOを目的に同じ内容のページを量産していると判断して、ペナルティを付与してきます。
そのため、類似ページが多い場合は、適切なcanonicalタグの設定を行うことで、ホームページ全体のSEO評価を高めることが可能です。
ただし、これまでの制作経験で見ても、ネットショップや1,000ページを超えるような極端にページ数が多いコーポレートサイト以外では、お客さまは気にしなくても良いと思います。
評価の分散を防ぐ
原稿が似ている2ページが存在している場合に、多少の違いはあるにしても、上位表示ワードが似てくると思います。
このときに、サーチエンジンからの評価が分散してしまい、どちらのページも少しずつ順位を落とされている可能性があります。
サーチエンジンは、検索結果に2ページ以上が表示された場合、もともとの評価を2等分して、そこから少しずつ評価を落とす仕様になっています。
サーチエンジンが好むホームページは、ページごとに内容がまったく異なること、分かりやすく言うと各ページでSEOワードが異なっているホームページです。
昨今のホームページ制作では、1ページ1ワードと言われるのもそれが要因です。
この評価が分散されたページ数は少なければ問題がないですが、ページ数が多くなると、ホームページ全体で順位を落としています。
そのため、基本は類似しているページがあれば、どちらか一方を削除するのが一般的ですが、ユーザーには見て欲しいので削除ができない場合は、適切なcanonicalを設定しましょう。
そうすれば、評価の分散を防ぐことが可能になり、SEO効果が高まる可能性があるのです。
canonical(カノニカル)タグの設定方法
適切なcanonicalタグの設定方法を紹介します。
<head></head>内に
canonicalタグは、ソースコードの<head></head>内に設定しましょう。
<head>ではなく<body>内に入れてしまうと、サーチエンジンから無視されてしまうので、せっかく実装していても、まったく評価されなくなってしまいます。
<head>内であれば、どこでも問題はないと思いますが、当社ではメタディスクリプションの下に記載しています。
サーチエンジンはソースコードを上から順に見ているので、できる限り上部にあったほうが良いと考えています。
ただし、基本は<head>内であればどこでも良く、制作実績でも</head>の直前に記載したお客さまでも上位表示を実現しているケースがあります。
設定内容
設定内容は、<link rel="canonical" href="ページのURL" />になります。
「ページのURL」は、httpsから始まる絶対パスで設定する必要があり、相対パスだとサーチエンジンから無視されてしまいます。
1ページに1つ
たまに見る事例で、1ページに2つ以上のcanonicalタグを設定している会社があります。
2つあったとしても、サーチエンジンから認識されるのは1つです。
どちらのcanonicalタグが認識されるかは、最終的にはサーチエンジン次第ですが、制作経験から多いのが上部にある方が評価されます。
しかし、どちらが認識されるか分からないのは不安になるので、1ページ1つのルールを設け、本当に必要なcanonicalタグだけを実装しましょう。
ちなみに、類似ページがない場合にもcanonicalタグは必要で、その場合は該当ページのURLを設定し、一般的には制作会社が指定してくれています。
canonical(カノニカル)は不用意に触る必要はない
ホームページ制作後にどんなにSEO作業を継続しても検索順位が上がらない場合に、canonicalタグを触る必要は基本的にありません。
間違えたcanonicalタグを設定してしまうと、おかしな正規化になってしまい、大きくSEO効果を落とす結果になるので、不用意に触らないようにしなくてはいけません。
ただ、SEO効果が出ない理由で、canonicalタグに問題がある可能性も0ではないので、もし怪しいと思えば、制作会社やSEO会社に相談してみると良いでしょう。
これまでの制作経験で見ても、お客さま自身で、canonicalタグを触った経験は1度しかありません。
そのお客さまは、5,000ページを超える膨大なページ数を抱えるネットショップであり、非常にまれなケースだと思います。
不用意に触ってしまい、SEO効果が落ちてしまうと、リカバリーが面倒なので、触る前に、必ず制作会社やSEO会社に相談するのが良いでしょう。
canonical(カノニカル)タグに関するFAQ
制作実績のお客さまからいただく機会が多いcanonicalタグに関する質問を紹介します。
canonicalタグを意識した方が良いの?
お客さまは、canonicalタグを意識する必要はありません。
基本的には、制作会社が導入していて、該当ページのURLが自動出力されるようにしてくれているので、お客さまが触る必要はありません。
もしcanonicalタグに関する質問や要望がある場合は、自分で調べるのではなく、必ず制作会社やSEO会社に相談をするようにしましょう。
間違った使い方をするとSEO効果が落ちるので、注意する必要があります。
別ドメインにcanonicalタグを向けても良い?
別サイトにcanonicalタグを向けることも問題はありません。
サーチエンジンが仕様を変更していなければ、別サイトへのcanonicalタグを向けると、リダイレクトと同じ効果になっています。
基本的には、SEOとしてはそれほど高い期待はしないようにして、類似コンテンツと見なされることを回避するために行いましょう。
まとめ
ホームページ制作時には、類似したページを作成するケースはないでしょう。
しかし、公開後の運営の中で、新規ページ作成やリライトを行っていると、原稿が類似してしまう可能性は0ではありません。
そういった場合には、基本スタンスは、ページを削除したり、リライトを行うことがSEOへの最適化になっています。
ただ、作成したページの内容が、類似はしているけれども、ユーザー目線で考えると削除できないというケースもあり得ます。
そういった場合に、適切なcanonical(カノニカル)タグを設定すれば、サーチエンジンからのマイナス評価を受けるリスクを回避できます。
これまでの制作経験で見ても、一般的なホームページであれば不要ですが、担当者はcanonicalタグを理解して、適切な対応を行える準備はした方が良いでしょう。