- 2023.09.19
2020年9月30日でネイバーまとめが終了!キュレーションサイトのSEO効果
当記事は2020年8月のリライト記事になります。
2020年9月30日、キュレーションサイト「ネイバーまとめ」のサービスが終了となりました。この終了がホームページ制作やオンラインマーケティングの世界にどんな影響を及ぼすかは、SEO専門家やビジネスオーナーの間で大きな関心事となっています。当社もネイバーまとめを頻繁に利用していたわけではありませんが、SEOの観点から見ると、この変動は無視できない事態です。この記事では、ネイバーまとめの終了に伴い、SEOの風景がどのように変化するかの見解と、その対応策を詳しく解説していきます。ホームページ制作のプロセスや最適化の考え方に影響が出るかもしれませんので、ぜひ最後までご一読ください。
キュレーションサイトとは
キュレーションサイトとは、特定のテーマやカテゴリに特化した情報を集め、整理し、一つのサイト上で再発信するウェブサイトのことを指します。一言で言うと、ウェブ上の情報の海から、必要な情報を取り出し、それを分かりやすくまとめた「情報の選別者」のような存在です。このキュレーションサイトの存在は、ユーザーにとっては情報過多となるインターネットの中で、関心のある情報を効率的に手に入れる手段として非常に価値があります。
その名前の由来は、美術館などの展示物を選び、配置する役職「curator(キュレーター)」からきています。同様に、キュレーションサイトもウェブの広大な情報から選りすぐりのものを提示する役割を担っています。
ホームページ制作の観点から言うと、キュレーションサイトは短期間で大量のコンテンツを作成・公開することが可能なため、初期のSEO効果を迅速に得ることが期待できる点がメリットとして挙げられます。一方、そのような特性から一時期は多くのキュレーションサイトが乱立し、その質の低下やコピーコンテンツの問題なども生じました。
しかし、その後のGoogleのアルゴリズムの変更により、単に情報を再配信するだけのキュレーションサイトはSEOの評価が低下。真にユーザーにとって有益なコンテンツを提供するサイトが評価されるようになりました。これにより、ホームページ制作の際のキュレーションの取り扱い方や、その質への注視が一層重要となっています。
ネイバーまとめとSEO
ネイバーまとめは一時期、SEO対策の一環として注目される存在でした。2015年頃、このプラットフォームを活用して、まとめ記事を多数制作し、被リンクを積極的に獲得することで本体のホームページの検索順位を上げる効果があるとの声が業界内で囁かれていました。当社、ホームページ制作を手がける立場としては、この噂は知っていました。しかし、乱立するまとめ記事による被リンクは短期的な効果しか持たず、長期的にはリスクを伴うとの見解から、私たちはこの手法を推奨していませんでした。
それにもかかわらず、実際にネイバーまとめを使ったSEO戦略で効果を公言しているホームページも存在し、一部のユーザーや制作会社にとっては、短期的ながらも有効な手段として利用されていたのです。
ネイバーまとめは、キュレーションサイトとしての側面も持っていました。キュレーションサイトは、特定のテーマやカテゴリーに焦点を当てた記事をまとめたページで、SEOにおいても非常に有効なツールとして認識されています。実際、2020年の現在も多くの企業がキュレーションページを活用し、SEOの強化を図っています。
ネイバーまとめの終了は、ホームページ制作を行う当社としても大きな驚きでした。多くのホームページが、簡単に上位表示を実現するための手段としてネイバーまとめを活用していたため、その終了はSEO業界にとっても大きな影響をもたらすこととなりました。
ネイバーまとめが終了した理由
ネイバーまとめが終了した背景には、いくつかの要因が考えられます。ネイバーまとめからの公式なアナウンスによれば、サービスの将来性を評価した結果、伸びしろが限定的であるとの判断から終了を決定したとのこと。しかしながら、ホームページ制作の専門家としての私たちの視点では、その終了の背後にはSEOの観点からの要因が大きく影響していると見受けられます。
2013年頃まで、ネイバーまとめは検索結果に頻繁に登場していました。特定の一般的なキーワードでのランクインは難しかったものの、それを少し下げると頻繁に検索結果に表示されていたのです。しかし、近年ではそのような検索結果からネイバーまとめの存在が減少し、アクセス数も低下しているとの指摘が出ています。さらに、被リンク獲得を目的とした利用も減少傾向にあり、これがサービス終了の一因となった可能性があります。
私たちの推測としては、グーグルのアルゴリズムの変化が大きな要因です。被リンクを中心としたSEO戦略から、コンテンツの質を重視する方向へのシフトが進んでいます。このため、被リンクの獲得を主目的としたネイバーまとめの存在価値が低下してきたのではないでしょうか。その結果、多くのユーザーがネイバーまとめから離れ、サービスの継続が困難になったと考えられます。
この変化は、SEOの世界では常に進行しているもの。ホームページ制作の際には、常に最新のトレンドやアルゴリズムの変化に対応して、長期的な視点での戦略を組み立てる必要があると改めて感じさせられる出来事でした。
キュレーションページの乱立は続いている
キュレーションページの勢いは止まらない一方で、SEOの視点からは賛否両論が交差しています。この波に乗ってホームページ制作の一環としてキュレーションページを取り入れる企業も増えています。しかし、その中には実際のユーザーのニーズを無視した、単なる検索順位を追求するためのページも散見されます。
例として、キーワード「ホームページ制作 大阪」と関連性の低い東京のWebサイト制作会社が上位に表示される現状があります。これはキュレーションページがSEOの評価で高く、多くの制作会社がこれに目を付け、乱立させている結果です。しかし、ユーザーにとって、情報の価値や正確性はどうなのでしょうか。実際のところ、これらのページの多くは、真の価値を持つ情報提供よりもSEO効果を追求した結果であることが否めません。
そして、これらのキュレーションページがSEO評価で高くなっている今、グーグルのアルゴリズム変更の恐怖も忘れてはならない点です。突然の変更により、これまでの努力が水の泡となるリスクを孕んでいます。制作業界の中には、これらの短期的な効果を追求する企業もあれば、本当のユーザーニーズを追求する企業もあります。この二つのアプローチの違いは、中長期的なビジョンの有無によるものです。
私たちホームページ制作会社としてのスタンスは明確です。短期的な利益を追求するのではなく、真のユーザーニーズを満たすコンテンツ制作を心掛けるべきだと考えています。現在、キュレーションページの乱立は確かにSEO効果がありますが、将来的にはその効果も薄れてくると予測されます。そのため、質の高いオリジナルコンテンツ制作に力を入れ、ユーザーにとって真に価値のある情報提供を心掛けることが、持続的な成果をもたらす鍵だと信じています。
まとめ
キュレーションサイトやページに関する当社の立場は明確です。実際に、それらがユーザーの役立つコンテンツを提供するものならば、その存在には価値があると認識しています。しかし、単に検索順位の上昇を追求するためだけのページやサイトは、継続的な運営においてリスクが高まることを理解する必要があります。
グーグルのアルゴリズムは常に更新されており、SEOのタクティクスに偏りすぎると、突然の順位低下やペナルティのリスクが高まるのです。具体的には、ネイバーまとめのような大手キュレーションサイトが終了する事態も起こり得るため、持続的な戦略が必要とされます。
ホームページ制作において、当社は常にユーザーセンターのアプローチを取り入れています。ユーザーのニーズや課題を解決するコンテンツの提供が、長期的な成功に繋がると信じています。SEOは大切ですが、それだけを追求するのではなく、ユーザーにとっての価値を最優先に考えることが必要です。
現在キュレーションページやサイトを運営されている方には、今一度その方針を見直すことをお勧めします。ネイバーまとめの終了は、キュレーションの世界における大きな変化を象徴しています。この変化を機に、真のユーザーニーズを追求するホームページ制作やコンテンツ制作に取り組むことで、より多くのユーザーにとって価値のあるサイトを作り上げることができるでしょう。