- 2023.12.25
301リダイレクトを行わないホームページリニューアルのSEO効果
ホームページをリニューアルする際に、削除するページがある場合、301リダイレクトが必要です。
ただ、当社では、過剰な301リダイレクトは中長期的なホームページの運営を考えると、SEOの足かせになる恐れがあるので、なるべく控える提案をしています。
制作実績のホームページで、301リダイレクトを行わずにリニューアルした経験があるので、そのときに実施した内容や効果について紹介します。
ホームページリニューアル前に301リダイレクトを説明
お客さまには、当社のホームページ制作の考え方として、301リダイレクトを過剰に行わないことを提案しました。
301リダイレクトの考え方は、URLを変更したページがある場合に、関連ページに301リダイレクトを実施すれば、SEO評価を引き継ぐことができるので、該当ページの検索順位が下がりません。
ただ、だからと言って、301リダイレクトが過剰に多いホームページと言うのは、中長期的に見たときに、SEOの足かせになる恐れがあるのです。
と言うのも、301リダイレクトは、リダイレクト元と先のページで原稿や画像が同じ場合、80%のSEO評価を引き継げるものになっています。
そこからテーマが異なるにつれて、少しずつ割合が落ちていき、まったく関係がないページに301リダイレクトを行うと、マイナス評価を受ける可能性もあるのです。
すなわち、原稿が異なっている場合に301リダイレクトを過剰に行いすぎると、順調に検索順位が高まっているホームページであれば良いですが、検索順位が高まらなかった場合には、301リダイレクトに原因があるのかもしれないと無駄なことを検討する必要があります。
そこで、当社では、お客さまに、ホームページをリニューアルする際に、なるべくURLの変更を行わない提案をしています。
また、URLを変更した場合にもホームページリニューアルの当初は、301リダイレクトを行わずに、404 NOT FOUNDにして、検索順位の変化を見ながら、必要に応じて301リダイレクトを実施するように提案しました。
301リダイレクトを行わないホームページリニューアルのSEO効果
ホームページのページ数は1,000ページくらいで、そのうち404 NOT FOUNDになったのは200ページ前後になります。
404 NOT FOUNDが増えた結果、ホームページの検索順位をGRCで計測していたのですが、主要な30キーワードすべてで検索順位を落とす結果になっています。
また、3キーワードほどが100位以下になっており、ホームページの1/5ページほどを消したくらいで、ここまで落ちてしまうのかと驚きました。
ただ、ホームページの訪問者数としては、それほど落ちておらず、リニューアル前と変わらず5,000人前後という結果になっていました。
Google自体は、404 NOT FOUNDはホームページを運営していれば自然と発生するものになるので、SEOにマイナス評価はないと言っていますが、404 NOT FOUNDのページが過剰に増えてしまうと、ホームページのユーザーエクスペリエンスの低下から検索順位が落ちてしまうようです。
そのため、お客さまとの約束通り、301リダイレクトを行う流れになりました。
ホームページの検索順位が落ちたので301リダイレクトを実施
ホームページにある404 NOT FOUNDのページを関連するページに301リダイレクトする際に、いくつかのフェーズに分けて実施しています。
初めに被リンクを獲得しているページに実施
最初に行ったのが、Googleサーチコンソールのリンクに掲載されている被リンクを獲得しているページに対して301リダイレクトを行っています。
被リンクを獲得してたページは50ページほどになり、1営業日で対応を終わらせて、半月ほど様子を見ることにしています。
ただ、被リンクを獲得しているページに301リダイレクトを行っても、100位以下のページは90位台になっていましたが、大きく検索順位が向上することはありませんでした。
2番目に主要なサービスに関するページ
次に主要なサービスに関するページの301リダイレクトを行ってみました。
ページ数としては、100ページほどになっていて、似た原稿のページに301リダイレクトを行った結果、30のキーワードの明暗がはっきりと分かれる状態になりました。
リダイレクト数が多かったキーワードでは、一気に検索順位を高めており、リダイレクトと関係がなかったキーワードでは少し高くなった程度です。
その結果、一例ですが、15のキーワードでは平均で20位前後、残り15のキーワードでは平均で50位前後という結果になっています。
最後に404 NOT FOUNDのページ
まだホームページをリニューアルする前の検索順位より低いので、削除したページすべてに対して、301リダイレクトを行いました。
その結果、リダイレクトを実施した翌日から検索順位を高めており、さらには1週間ほど様子を見ると、もともとの検索順位よりも高い結果になっています。
ホームページをリニューアルして、2ヶ月ほどが経過していましたが、お客さまは十分に満足できる結果となりました。
この結果を受けて、404 NOT FOUNDは危険だと認識し、お客さまには、ホームページの運営中に、404 NOT FOUNDが発生せず、さらには中長期的なSEOを考えた場合には、301リダイレクトも増やさないよう注意いただくようにしています。
まとめ
Google曰く、404 NOT FOUNDはホームページを運営していれば発生するので、SEOにマイナス評価はないと公表しています。
しかし、制作実績のホームページでは、大きく検索順位を落としています。
当ページのご覧の方は、404 NOT FOUNDが発生しないホームページの運営を心がけることが大切で、さらには301リダイレクトが過剰に多いホームページも中長期的に見ればSEOの足かせになる恐れがあるので、不要と感じるページに対しては、リライトで対応することをおすすめします。