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メタディスクリプションを書かないとどうなるのか
メタディスクリプション(meta description)は、検索結果でタイトルの下に表示される文章で、ユーザーにページの内容を伝える役割があります。ただし、必ず書かなくてはならないというわけではなく、あえて書かないという判断をするケースも増えています。
このページでは、メタディスクリプションを書かなくても良いのかどうかをはじめ、書かないことによるメリットとデメリット、実際に書かなくても成果が出た事例、そして無理に書いたときの失敗例について紹介します。
目次
メタディスクリプション(meta description)を書かなくても良いのか
メタディスクリプション(meta description)は、ユーザーにページの内容を伝えるために設定する項目ではありますが、必ずしもすべてのページで書く必要があるわけではありません。
Googleは検索キーワードに応じて、ページ内の文章から自動的に適切な説明文を抽出する機能を備えており、あらかじめ記述されたメタディスクリプションが使用されないケースも増えています。さらに、Googleはメタディスクリプションが検索順位の評価対象ではないと明言しています。
そのため、あえてメタディスクリプションを書かないという選択が理にかなっている場合もあります。
ただし、書かないことがすべてにおいて効果的とは限らず、コンテンツの種類や目的によっては設定した方が良いケースもあります。
メタディスクリプションを書かないデメリット
メタディスクリプションを書いていない場合、検索結果に表示される説明文は、検索エンジンがページ内の文章から自動的に生成します。しかし、理想通りの内容が抜粋されるとは限らず、ユーザーの検索意図に合わないメタディスクリプションが表示される可能性があります。
結果として、検索結果での見え方に魅力が欠け、クリック率が下がる原因になります。また、検索結果上で他の競合ページと並んだときに、訴求力のあるメタディスクリプションがないとユーザーに選ばれにくくなる傾向があります。
特に、内容が複雑であったり、多様な情報を含むページでは、狙ったメッセージを伝えるのが難しくなり、ページ本来の価値が正しく伝わらないこともあります。
メタディスクリプションを書かないメリット
メタディスクリプションは重要な要素ではあるものの、必ずしもすべてのページで記述する必要があるとは限りません。特に更新頻度が高いホームページや、情報量が多い場合には、あえて書かないことで効率的に運用できるケースもあります。
ここでは、メタディスクリプションを書かないことで得られるメリットを紹介します。
更新の手間や時間が減る
メタディスクリプションを作成するには、ページごとの内容に合わせて適切な文を考える必要があります。とくに数百ページに及ぶホームページでは、その作業はかなりの手間と時間を要します。
一方で、メタディスクリプションをあえて書かないことで、検索エンジンに説明文の抽出を任せられるため、運用工数を大幅に削減できます。特に、記事の主旨が明確で構造的に整理されたページであれば、自動生成されたメタディスクリプションでも十分に意図が伝わります。
加えて、メタディスクリプションは必ずしも検索結果にそのまま表示されるとは限らないため、必死に書いたとしても活用されないケースもあります。
こうした背景を踏まえると、あえて書かないという選択によって、無駄な作業を省き、時間と手間を抑えるというメリットが生まれます。
検索意図に合わせて最適な文を抜粋してくれる
検索エンジンは、ユーザーが入力した検索キーワードに応じて、ページ内の文を自動的に選び、検索結果の説明文として表示します。つまり、メタディスクリプションをあえて書かないことで、検索意図に合わせた柔軟な対応が可能になります。
ユーザーのニーズが多様化している今、ひとつの固定文ではすべての検索意図をカバーしきれないケースが多くあります。その点、自動生成された説明文であれば、検索クエリごとに最適な文が選ばれるため、内容のマッチ度が高まり、結果的にクリック率の向上が期待できます。
特に、汎用性の高いページや複数の検索キーワードで流入を想定している場合には、この自動抽出の仕組みが強みとなるでしょう。
メタディスクリプションを書かなくても成果が出た事例
メタディスクリプションを書かなくても、成果につながっているケースは実在します。たとえば、当社が制作したある企業サイトでは、各ページにメタディスクリプションを書いていないにもかかわらず、Googleからのアクセスが1日2,000人を超え、検索結果でのクリック率も平均10%を記録しています。
この結果が出ている背景には、ページ構成や見出し、本文ののわかりやすさ、検索キーワードとの自然なマッチなど、コンテンツの質の高さが大きく関係しています。
また、Googleが自動生成した説明文が検索意図にしっかり合致していたことも、クリック率の高さに好影響を与えています。
この事例からわかるのは、メタディスクリプションを書いていないからといって、SEOに必ず不利になるわけではないということです。検索意図を踏まえたサイト設計ができていれば、Googleの自動抽出でも十分に成果を出すことが可能です。
メタディスクリプションを無理に書いたときの失敗例
本来は書かなくても問題のない場面でも、「とりあえず入れておこう」と無理にメタディスクリプションを設定してしまうケースがあります。ですが、不自然な文や内容のズレは逆効果になり、検索結果での評価を落とす原因になります。
ここでは、実際によくある失敗例を紹介します。
他のページからコピーする
複数のページで同じメタディスクリプションを使い回すと、検索エンジンに重複コンテンツとみなされる可能性があります。さらに、内容が一致しないページに同一のメタディスクリプションを設定すると、ユーザーに誤解を与える恐れもあります。
特に、類似構成のサービス紹介ページやブログ記事では、手間を省こうとして流用しがちですが、それが結果としてマイナス評価につながります。
本文と関係がない内容を書いてしまう
タイトルやページの内容と関連性の薄いメタディスクリプションを書いてしまうと、検索ユーザーに誤解を与えることになります。たとえば、実際には触れていないキーワードや話題を含めたメタディスクリプションは、ユーザーの期待と一致せず、クリック後すぐに離脱される原因になります。
こうした行動が続くと、検索エンジンから「ユーザー満足度が低いページ」とみなされ、評価が下がる可能性があります。結果として、検索順位の低下やクリック率の減少にもつながるため、メタディスクリプションは内容と整合性のある自然な文章にすることが重要です。
極端に少ない文字数で書いてしまう
メタディスクリプションを短く簡潔にまとめようとするあまり、情報量が乏しくなり、ユーザーの関心を引けないケースがあります。特に30文字以下の極端に短い説明文では、ページの魅力や内容を伝えるには不十分です。
検索結果での見た目が寂しくなり、競合ページに比べて訴求力が弱くなることも考えられます。60~120文字の長さで、伝えたい内容を明確に表現することが求められます。
リライトをしたのにメタディスクリプションを更新しない
ページの内容を大幅に修正したにもかかわらず、メタディスクリプションを以前のまま放置していると、内容と説明がかみ合わず、ミスマッチを引き起こすことがあります。ユーザーは検索結果で表示された説明を読んでクリックするため、実際の内容と異なっていれば、離脱の原因になります。
リライト後には、メタディスクリプションも合わせて修正することが、ユーザーに正しい情報を提供するために重要な要素となります。
まとめ:メタディスクリプションは無理に書くと逆効果になる
メタディスクリプション(meta description)は必ずしも書かなくてはいけないわけではありません。Googleはページから自動的に説明文を抜粋することが増えており、作成したメタディスクリプションが使用されないことも多くあります。
無理にメタディスクリプションを作成する場合、内容と関連性が薄かったり、使い回しや短すぎる文章を設定すると、ユーザーの期待に応えられず、逆にクリック率が下がったり、直帰率が上がる原因となります。
重要なのは、メタディスクリプションを書くかどうかをページの内容や検索意図に基づいて適切に判断することです。場合によっては、無理にメタディスクリプションを書かずに、ページのコンテンツ全体をしっかり設計することで、十分な成果を上げることができます。