ホームページは制作すれば成果が出るわけではなく、企画やデザイン、コンテンツ、集客対策、運用まで幅広い工程で注意すべきポイントがあります。やってはいけないことを事前に把握しておけば、無駄なコストや時間をかけずに、コンバージョンを獲得できるホームページへと近づけることができます。
当ページでは、ホームページの制作から運用までの各工程でやってはいけないことを解説します。
ホームページ制作会社選びでやってはいけないこと

ホームページ制作を外注する際には、制作会社の選び方で成果が大きく変わります。契約内容や費用面だけでなく、公開後のサポートまで含めて比較検討することが重要です。
途中解約ができない制作会社を選んでしまう
ホームページ制作会社の中には、リース契約や長期縛りの月額プランを提案してくるケースがあります。
例えば月額5万円の5年契約だと、総額は300万円にもなり、一括払いで依頼するよりも大幅に割高です。さらに途中解約をすると残金を一括で請求されたり、サイト自体が閉鎖されてしまうこともあります。
月額払いで依頼したい場合でも、契約期間ができる限り短い制作会社を選ぶようにしましょう。
1社だけに相談をしてしまう
制作会社への相談を1社だけで済ませてしまうと、提示された金額や提案内容が適正かどうかを判断する材料がありません。
最低でも2〜3社に相見積りを取ることで、費用の相場感が分かるだけでなく、各社の得意分野やアプローチの違いも把握できます。ホームページの成果はお客様と制作会社の連携で決まるため、複数社の提案を比較しながら、自社の目的に合った業者を見極めることが大切です。
見積り金額だけで選んでしまう
制作費用が安いという理由だけで制作会社を選ぶと、公開後に後悔するケースが少なくありません。
安さの裏には、更新しづらい管理画面や、サポートが別料金といった条件が隠れていることがあります。制作会社は作業工数をもとに見積金額を算出しているため、価格が安いほど何かが削られていると考えるべきです。
費用だけでなく、求める成果やサポート内容、運用のしやすさまで含めて総合的に判断しましょう。
サポート体制を確認せずに選んでしまう
ホームページは公開してからが本番であり、運用中にトラブルや修正の必要が発生することは珍しくありません。
しかし、契約前にサポート体制を確認していないと、公開後に問い合わせても対応してもらえなかったり、ちょっとした相談にも追加費用がかかるといった事態になりかねません。契約前に、サポートの範囲や対応スピード、追加費用の有無を必ず確認しておくことで、公開後の運用を安心して進められます。
ホームページの企画でやってはいけないこと

ホームページ制作の成果は、企画段階でほぼ決まると言っても過言ではありません。目的やターゲット、競合の把握が曖昧なまま制作を進めてしまうと、デザインやコンテンツの方向性が定まらず、成果の出ないホームページになってしまいます。
目的を明確にしない
ホームページを制作する際に、目的を明確にしないまま進めてしまうケースは意外と多くあります。
目的とは、訪問者にどんなアクションを起こしてほしいかという具体的なゴールのことです。よくある失敗として、目的を聞かれたときに「かっこいいデザインにしたい」「たくさんの人に見てもらいたい」と答えてしまうことがあります。
しかし、これらは手段であって目的ではありません。問い合わせの獲得や商品の購入など、具体的なコンバージョンを目的に定めることで、デザインやコンテンツ、集客対策の方針がすべて明確になります。
ターゲットを定めていない
ターゲットが曖昧なホームページは、誰にも響かない中途半端な内容になりがちです。
ターゲットを定める際には、年齢や職業、抱えている悩みなどをできるだけ具体的に設定することが重要です。例えば、同じリフォーム会社のホームページでも、30代の共働き夫婦と60代のシニア世帯では、求める情報もデザインの好みも大きく異なります。
誰に向けたホームページなのかを明確にすることで、デザインの方向性や文章の書き方に一貫性が生まれ、訪問者が自分のためのホームページだと感じられるようになり、コンバージョン率の向上につながります。
競合調査をしていない
自社のホームページだけに目を向けて、競合の存在を無視してしまうのも企画段階での失敗です。
競合がどんなデザインやコンテンツで訪問者を集めているのかを把握しておかないと、差別化のポイントが見えず、似たようなホームページが出来上がってしまいます。
競合調査では、検索結果で上位に表示されている同業他社のホームページを3〜5社ほど確認し、掲載している情報や強みの打ち出し方を分析しましょう。競合にはない自社ならではの強みを見つけて企画に反映することが、成果を出すホームページの出発点になります。
ホームページのデザイン作成でやってはいけないこと

デザインはホームページの印象を左右する重要な要素ですが、見た目の良さだけを追求しても成果にはつながりません。訪問者が使いやすく、目的の情報にたどり着きやすいデザインを意識することが大切です。
見た目重視で作成してしまう
Webデザインで陥りやすいのが、見た目のかっこよさばかりを優先してしまうことです。確かに第一印象は重要ですが、デザインの本来の役割は訪問者を目的の情報やコンバージョンへ導くことにあります。例えば、おしゃれなフォントを使っていても読みづらければ意味がありませんし、配色が美しくてもボタンの場所が分かりにくければ問い合わせにはつながりません。
デザインは見た目ではなく、ターゲットにとって分かりやすいか、操作しやすいかを基準に判断することが大切です。
複雑なデザインを作ってしまう
情報を詰め込みすぎたり、装飾を多用した複雑なデザインは、訪問者にストレスを与える原因になります。ホームページに訪れるユーザーの多くは、目的の情報を素早く見つけたいと考えているため、どこに何があるか分からないデザインでは離脱率が高まります。
色やフォント、レイアウトに統一感を持たせて、訪問者が直感的に操作できるシンプルな構成を心がけましょう。100点を目指して複雑にするよりも、70点でも分かりやすいデザインのほうが、結果的にコンバージョンにつながります。
動画やアニメーションを多用してしまう
スクロールに合わせて文章がふわっと表示されるパララックスや、横からコンテンツがスライドするアニメーションは、適度に使えば訪問者の関心を引く効果があります。
しかし、多用しすぎると逆効果です。ページを開くたびにあちこちで動きがあると、訪問者はうるさく感じてしまい、肝心のコンテンツに集中できなくなります。さらに、アニメーションが多いとページの読み込みにも時間がかかり、表示速度の低下を招く可能性もあります。
動画やアニメーションは、注目してほしい箇所に絞って使うことが重要です。
モバイル対応を行わない
現在はほとんどのホームページがスマートフォン表示に対応していますが、対応しているだけで使いやすさまで意識できていないケースが多くあります。
例えば、ボタンが小さくてタップしづらい、電話番号がタップで発信できない、フォームの入力欄が狭すぎるといった問題は、レスポンシブ対応をしていても起こり得ます。BtoB企業でも訪問者の半数近くがスマートフォンからアクセスしており、BtoCではその割合がさらに高くなるため、モバイルでの操作性がコンバージョンに直結します。
パソコンで確認して終わりにせず、実際にスマートフォンで操作して使いやすさを確かめることが大切です。
ホームページのコンテンツ作成でやってはいけないこと

ホームページのコンテンツは、訪問者の信頼を得てコンバージョンにつなげるための核となる要素です。文章や画像の扱いを誤ると、検索順位の低下だけでなく、法的なトラブルに発展する可能性もあるため注意が必要です。
著作権フリーではない画像を利用する
ホームページに使用する画像は、著作権フリーの素材か自社で撮影したものに限定しましょう。
インターネット上で見つけた画像を無断で使用すると、著作権の侵害にあたります。フリー素材サイトであっても、商用利用が禁止されていたり、クレジット表記が必要だったりと、利用条件が設けられているケースがあります。良さそうな画像を見つけても、ダウンロードする前に必ず利用規約を確認する習慣をつけましょう。
悪質な無断使用が発覚した場合、撮影者からGoogleへ通報されて検索結果から除外されたり、法的な対応を取られる可能性もあります。
他社のホームページから文章をコピーする
ホームページの文章作成には多くの手間がかかりますが、他社サイトからのコピー&ペーストは絶対にやってはいけません。
コピーされた文章はGoogleが重複コンテンツとして検出し、検索結果から除外される可能性があります。また、コピー元の会社が気づいた場合、Googleへ著作権侵害として通報されるリスクもあります。
ホームページの文章は著作権によって保護されているため、競合サイトを参考にすること自体は問題ありませんが、必ず自分の言葉で書き直すことが求められます。
画像をトリミングしない
ホームページに掲載する画像は、必ず適切なサイズにトリミングしてからアップロードしましょう。
最近のホームページでは画像サイズを自動調整する仕組みを導入しているケースもありますが、元の画像データ自体が大きいままでは、ページの表示速度に悪影響を与えます。大きな画像が複数あるページは読み込みに時間がかかり、訪問者が表示を待てずに離脱してしまう原因になります。
画像をアップロードする前にトリミングと圧縮を行い、適切なサイズに整える習慣を身につけましょう。
真偽が不明な情報を掲載する
ホームページに掲載する情報は、事実に基づいた内容でなくてはなりません。
自社の経験をもとにした見解を述べることは問題ありませんが、根拠のない数値や裏付けのとれない情報を掲載するのは避けるべきです。Googleは情報の真偽を直接判断することは難しいですが、訪問者が不正確な内容に気づけば、そのホームページへの信頼は一気に失われます。一度信頼を失った訪問者が再びアクセスしてくれる可能性は低いため、掲載する情報には慎重さが必要です。
真偽が不明な場合は掲載を見送るか、根拠となる情報源へのリンクを併記しましょう。
ホームページ制作でやってはいけないこと

ホームページを制作する際には、サーバーやドメイン、セキュリティなど技術面の選択を誤ると、公開後に大きな問題を引き起こします。見た目には分かりにくい部分ですが、ホームページの土台となる重要な要素です。
無料のサーバーを使う
ホームページを制作する際に、費用を抑えたいという理由で無料のレンタルサーバーを選ぶのは避けましょう。
無料のサーバーは、万が一ホームページが表示されなくなってもサポートを受けられないため、自力で復旧しなくてはなりません。さらに、サービスが突然終了するリスクもあり、その場合はサーバーの移行作業が発生します。
有料のレンタルサーバーでも月額1,000円前後から利用できるので、安定した運用とサポート体制を考えれば十分に投資する価値があります。
共有ドメインを利用する
レンタルサーバーやホームページ作成サービスでは、サービス提供元の共有ドメインが提供されます。
共有ドメインの場合、サービスが終了するとURLそれ自体が使えなくなるため、それまで積み上げてきたSEOの評価がすべて失われます。また、同じドメインを利用している他のホームページが問題を起こすと、自社のホームページにまで悪影響が及ぶ可能性もあります。
独自ドメインは年間数千円程度で取得できるため、ホームページを長期的に運用するのであれば必ず独自ドメインを利用しましょう。
基本的なセキュリティー対策を行わない
ホームページをインターネットに公開すると、ウイルス感染や不正アクセスといったリスクが常につきまといます。
基本的なセキュリティー対策として、まずSSLの導入は必須です。SSLとは通信を暗号化する仕組みのことで、訪問者の安全性を高めるだけでなく、SEOにもプラスの効果があるとGoogleが公表しています。現在では多くのレンタルサーバーが無料のSSLを提供しているため、費用をかけずに対応できます。
そのほかにも、管理画面のパスワード強化やプラグインの定期的な見直しなど、基本的な対策を怠らないことが重要です。
更新のしやすさを意識しない
ホームページは公開して終わりではなく、公開後の運用で継続的に更新していく必要があります。そのため、WordPressなどのCMSを導入する際には、管理画面の使いやすさを重視しなくてはなりません。
管理画面が複雑で操作が分かりにくいと、更新作業に時間がかかり、次第に更新頻度が落ちてしまいます。更新頻度の低下はコンテンツの鮮度を下げ、間接的にコンバージョン数にも影響を与えます。
制作段階から、担当者が迷わず操作できる管理画面を制作することを意識しましょう。
表示速度を軽視する
ページの表示速度は、訪問者の満足度とコンバージョン率に大きく影響します。表示が遅いページは、完全に読み込まれる前に訪問者が離脱してしまう可能性が高く、せっかくの集客が無駄になります。Googleも表示速度を検索順位の評価要素に含めているため、SEOの観点からも軽視できません。
表示速度はGoogleが無料で提供しているPageSpeed Insightsを使えば、点数として確認できます。画像の圧縮やコードの最適化など、制作段階から表示速度を意識した対応を行いましょう。
ホームページの集客対策でやってはいけないこと

ホームページを制作しても、集客対策を誤ると訪問者は増えません。間違った方法に手を出すと、成果が出ないどころかGoogleからペナルティを受けるリスクもあるため、正しい知識を持って取り組むことが重要です。
集客対策を全く行わない
ホームページを公開しただけで訪問者が集まると考えてしまうのは、よくある誤解です。インターネット上には膨大な数のホームページが存在しており、何も対策をしなければ見込み顧客に見つけてもらうことはほぼ不可能です。
集客の方法にはSEOやSNS、リスティング広告などさまざまな手段がありますが、まずは自社のターゲットに合った方法を1つ実行に移すことが大切です。ホームページは制作がゴールではなく、集客対策を行って初めてコンバージョンにつながるという意識を持ちましょう。
SEO対策に依存してしまう
SEOは費用を抑えて長期的に集客できる有効な手段ですが、SEOだけに頼りすぎるのは危険です。
Googleの検索アルゴリズムは定期的にアップデートされるため、昨日まで上位に表示されていたページが突然順位を落とすことは珍しくありません。SEOに依存した状態でこのような変動が起きると、集客が一気にゼロになる可能性があります。
SNSやリスティング広告、メールマーケティングなど複数の集客チャネルを組み合わせることで、アルゴリズムの変動リスクを分散させることができます。
被リンクを購入してしまう
被リンクとは外部のホームページから自社サイトに向けて張られたリンクのことで、SEOにおいて重要な評価要素の1つです。そのため、被リンクを購入して検索順位を上げようとする手法が過去には横行していました。
しかし、現在Googleはリンクの売買をガイドラインで明確に禁止しており、不自然な被リンクが検出されると手動ペナルティの対象となります。ペナルティを受けると検索順位が大幅に低下し、最悪の場合は検索結果から除外されることもあります。
被リンクは購入するのではなく、質の高いコンテンツを発信して自然に獲得することを目指しましょう。
ホームページ運用でやってはいけないこと

ホームページは公開してからが本番です。制作時にどれだけ力を入れても、運用の段階で手を抜いてしまうと、集客力やセキュリティ効果が徐々に低下していきます。
ホームページを更新しない
ホームページを公開した後、そのまま放置してしまう会社は少なくありません。しかし、長期間更新されていないホームページは、訪問者に「この会社はまだ営業しているのか」という不安を与えてしまいます。
掲載している料金やサービス内容が古いままであれば、信頼を損なう原因にもなります。また、定期的にコンテンツを追加・更新しているホームページのほうが、検索エンジンにも評価されやすい傾向があります。
月に数回でも新しい情報を発信する習慣をつけることが、集客とコンバージョンを高めるための基本です。
CMSやPHPのバージョンアップを行わない
WordPressなどのCMSやPHPのバージョンアップを放置しているホームページは、セキュリティ上の大きなリスクを抱えています。
バージョンアップには不具合の修正だけでなく、脆弱性への対策が含まれているため、古いバージョンのまま運用を続けると、不正アクセスやウイルス感染の標的になりやすくなります。バージョンアップの作業は手間に感じるかもしれませんが、万が一ホームページが改ざんされた場合の復旧コストに比べれば、定期的なアップデートのほうがはるかに負担は少なく済みます。
バックアップを取っていない
ホームページのバックアップを取っていないと、トラブルが発生した際に復旧ができなくなります。サーバーの障害やウイルス感染、操作ミスによるデータ消失など、予期せぬ事態はいつ起きてもおかしくありません。
バックアップさえあれば、問題が起きても元の状態に戻すことが可能ですが、バックアップがなければゼロから作り直すことになり、膨大な時間と費用が必要です。レンタルサーバーの自動バックアップ機能を利用するか、手動でも定期的にデータを保存する運用ルールを決めておきましょう。
まとめ
ホームページ制作・運用でやってはいけないことを、制作会社選びから企画、デザイン、コンテンツ、制作、集客対策、運用まで解説しました。
やってはいけないことを事前に把握しておくことで、無駄なコストや手間を省きながら、成果の出るホームページへと近づけることができます。すべてを一度に完璧にする必要はないので、まずは自社のホームページに該当する項目がないかを確認して、優先度の高いものから改善に取り組みましょう。
