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自分でホームページを制作する方法とは?無料ツールも紹介
自分でホームページを制作したいと考える方は年々増えていますが、実際に取り組もうとすると、手順や考えるべきことが分からず立ち止まってしまうことも少なくありません。
このページでは、自分でホームページ制作を進める前に知っておきたい基本的な考え方や必要な準備、無料・有料ツールを紹介します。
目次
自分でホームページを制作する前に知りたい内容
自分でホームページを制作すると決めたとき、まず知っておきたいのが、簡単にできると思っていたのに意外と大変だったというギャップを防ぐための基礎知識です。ここでは、よくある落とし穴について紹介します。
ホームページ作成ツールを利用すると制約がある
ホームページ作成ツールは、直感的な操作で手軽にホームページを公開できる反面、自由度に限界があります。
たとえば、デザインのカスタマイズや独自機能の追加、SEOの細かな設定などは制限されることが多く、理想の仕上がりにならないケースもあります。
また、無料プランではページに広告が自動的に表示されることもあり、ブランディングの面でマイナスになることがあります。さらに、商用利用の条件が厳しかったり、独自ドメインの使用に追加料金が必要だったりと、見落としがちな制約も存在します。
目的によっては、こうしたツールが合わないこともあるため、導入前にしっかり確認しておくことが大切です。
成果を出すにはWebマーケティングの知識も必要になる
ホームページは制作するだけでは意味がなく、訪問者に来てもらい、目的の行動をしてもらうことが求められます。そのためにはWebマーケティングの知識が欠かせません。
ターゲット設定、検索キーワードの選定、コンテンツ設計、導線の設計、アクセス解析と改善など、幅広い知識と実行力が求められます。たとえデザインが美しくても、Webマーケティングの要素が不足していると成果につながりません。
自分でホームページ制作を行う際には、こうした点も踏まえて判断することが重要です。
自分でホームページを制作する前に考えておきたいポイント
ホームページを自分で制作する際には、見た目や操作だけでなく、目的や運用のことまで幅広く検討しておく必要があります。ここでは事前に整理しておくべきポイントを紹介します。
ホームページの目的を明確にする
まず最初に取り組むべきは、ホームページを何のために制作するのかを明確にすることです。
情報発信を目的とするのか、集客や販売につなげたいのかによって、構成やデザイン、掲載すべきコンテンツは大きく変わります。目的が曖昧なまま制作を始めてしまうと、必要な要素が抜け落ちたり、訪問者に伝わりにくいホームページになってしまうこともあります。
まずはホームページのゴールを設定し、それに合った設計を考えることが大切です。
必要な機能やコンテンツを考える
目的が決まったら、それを実現するために必要な機能やコンテンツを整理していきます。たとえば、問い合わせフォーム、ブログ、商品紹介ページ、アクセスマップなどが挙げられます。
ページ構成や導線設計にも関わるため、必要な要素を漏れなく洗い出すことが重要です。また、機能面だけでなく、どのような文章や画像を載せるかといったコンテンツ内容も合わせて検討しておくと、制作作業がスムーズになります。
参考サイトを確認する
自分の理想に近いホームページを参考にすることで、完成イメージが具体化しやすくなります。競合他社や業界の事例を見て、デザイン・構成・使い勝手などの要素を分析しましょう。
良い点だけでなく、自分なら改善したいポイントを見つけることも大切です。参考サイトを複数確認しておくことで、作成ツールの選定やページ設計に役立つ判断材料が得られます。
更新ができるシステムを導入する
ホームページは一度作って終わりではなく、継続的に情報を更新していくことが成果や集客につながります。そのため、制作時点で、誰が・どのように更新するかを想定し、管理しやすい仕組みを選ぶことが重要です。
WordPressのようなCMSであれば、更新が比較的容易ですが、使い方の習得も必要です。更新が難しい設計にしてしまうと、公開後に放置されてしまうリスクもあるため、運用のしやすさも考慮しておきましょう。
スマホ対応は必ず行う
現在では、多くのユーザーがスマートフォンからホームページにアクセスします。パソコンで見やすいだけでなく、スマホでの表示や操作性にも配慮することが求められます。
スマホ対応が不十分だと、見づらさによって離脱率が高まり、検索順位にも悪影響を及ぼすことがあります。制作時にはレスポンシブデザインを基本とし、各デバイスでの見え方をしっかり確認しましょう。
セキュリティ対策が必要になる
自分でホームページを制作する場合でも、最低限のセキュリティ対策は欠かせません。たとえば、SSLの導入、パスワード管理、定期的なバックアップなどが基本となります。
特にフォームやログイン機能がある場合は、不正アクセスや情報漏洩のリスクも伴います。無料ツールやCMSを使う場合も、常に最新の状態に保ち、セキュリティ対策を怠らないよう注意が必要です。
自分でホームページを制作する3つの方法
ホームページを自分で制作する方法にはいくつかの選択肢があります。目的やスキル、予算に応じて、自分に合った方法を選ぶことが大切です。ここでは代表的な3つの方法を紹介します。
ホームページ作成ツールを利用する
もっとも手軽に始められる方法のひとつが、ホームページ作成ツールの利用です。
Wixやペライチなどのツールは、テンプレートやドラッグ&ドロップ機能が充実しており、プログラミングの知識がなくても感覚的に操作できます。初期費用も抑えられ、公開までのスピードも早いことが特徴です。
ただし、デザインの自由度や機能の拡張性には限界があるため、目的によっては物足りなく感じることもあります。あくまで簡易的なホームページや短期運用に向いています。
HTMLやCSSを記述する
本格的に自由なデザインや機能を実現したい場合は、HTMLやCSSなどのコードを自分で記述して制作する方法があります。この方法では、レイアウトや構造、細かな見た目まで完全にコントロールできるため、オリジナリティの高いホームページを制作できます。
ただし、一定のスキルが必要となり、制作にかかる時間も長くなる傾向があります。ホームページ制作の基礎を学んでいて、自分で細部まで設計したいという方に適した方法です。
導入部分を制作会社に依頼して残りは自分で作る
自分ですべてを行うのが難しい場合は、初期設定やトップページの制作など、導入部分だけを制作会社に依頼し、下層ページの作成などは自分で行うという方法もあります。
この方法は、制作の負担を軽減しつつ、費用を抑えることができる現実的な選択肢です。WordPressの制作のみを依頼して、その後の運用は自分で行うケースなどが代表例です。自力での制作に不安がある方にとって、専門家のサポートを受けながら進められる点が大きなメリットです。
自分でホームページを制作する際に必要なもの
自分でホームページを制作するには、デザインや制作の前に準備すべき基本的な要素があります。ここでは、最低限そろえておきたいものを紹介します。
ドメイン
ドメインとは、インターネット上の住所にあたるもので、ホームページのURLとして利用されます。
オリジナルのドメインを取得することで、信頼性やブランド認知の向上につながります。ドメインは.comや.jpなどさまざまな種類があり、取得には年額費用がかかるのが一般的です。後から変更することは難しいため、最初の段階で慎重に選ぶことが大切です。
サーバー
サーバーは、ホームページのデータをインターネット上に公開するために必要な場所です。自分でレンタルサーバーを契約して運用するのが一般的で、プランによって容量や表示速度、セキュリティ性能などが異なります。
CMSを使う場合は、対応しているかどうかの確認も必要です。無料サービスもありますが、商用利用には安定性と信頼性の高い有料サーバーを選ぶのが安心です。
管理表
ホームページの運用には、各種IDやパスワード、契約情報などの管理が欠かせません。ログイン情報を一元管理できる管理表を用意しておくと、トラブル時にもすぐに対応できます。
サーバーのコントロールパネル、ドメイン管理会社、CMSのログイン情報など、分散しがちな情報をまとめておくことで、社内や他の担当者との共有がスムーズになります。Excelやスプレッドシートで作成し、常に最新の情報にしておくことが重要です。
原稿・画像・動画
ホームページに掲載するテキストやビジュアル素材も事前に準備しておく必要があります。会社概要やサービス内容の原稿、店舗や商品を紹介する画像、必要に応じて動画コンテンツも用意しましょう。
素材の質はホームページの印象に直結するため、自社での撮影やライティングが難しい場合は、プロに依頼するのも選択肢です。また、画像サイズやファイル形式にも注意し、表示スピードやデザインとの相性を考えて最適化することが大切です。
自分でホームページを制作できる無料ツール
無料で使えるホームページ作成ツールを活用すれば、コーディングの知識がなくても簡単にサイトを作ることが可能です。ここでは、代表的な無料作成ツールを紹介します。
WordPress
WordPressは、世界中で広く利用されているホームページ作成ツールです。
無料で利用できるオープンソースのCMSで、カスタマイズ性の高さが特徴です。豊富なプラグインやテーマを活用することで、ブログや企業サイト、ECサイトまで幅広い用途に対応できます。ただし、独自のデザインやSEO対策を強化する場合、有料テーマの導入やサーバー設定の知識が必要になることもあります。
Wix
Wixは、テンプレートの豊富さと直感的な操作性が魅力のツールです。
ドラッグ&ドロップで簡単に編集できるため、初心者でも短時間でデザイン性の高いサイトを作成できます。また、AIサイトビルダー機能を利用すると、質問に答えるだけで最適なデザインが自動生成されるため、時間をかけずにサイトを作りたい人にも向いています。
無料プランではWixの広告が表示されますが、ビジネスプランにアップグレードすると独自ドメインの利用や広告の非表示が可能になります。
Jimdo
Jimdoは、シンプルな操作でホームページを作成できるツールです。
コードの知識がなくてもドラッグ&ドロップでレイアウトを調整でき、デザインの自由度が比較的高いのが特徴です。無料プランでも基本的な機能を利用できますが、独自ドメインの設定やSEO対策を強化する場合は有料プランへのアップグレードが必要になります。
シンプルなビジネスサイトやポートフォリオサイトを作成するのに適したツールです。
Ameba Ownd
Ameba Owndは、直感的な操作で簡単にサイトを作成できるツールです。
デザインテンプレートを変更してもコンテンツが維持されるため、後からデザインを変更しやすいのがメリットです。ただし、問い合わせフォームや決済機能などの一部機能は外部ツールで補う必要があり、本格的なビジネス用途には向いていないケースもあります。
シンプルなサイトを作りたい個人や、小規模な事業者におすすめです。
ペライチ
ペライチは、1ページ完結型のシンプルなサイトを作るのに適したツールです。
操作が非常に簡単で、初心者でも数分でサイトを公開できます。ただし、ブログ機能がないため、継続的にコンテンツを更新するような運用には向いていません。無料プランから始めて、必要に応じて有料プランに移行することも可能です。
ランディングページやイベントサイトの制作に適しています。
Crayon
Crayonは、スマホだけでホームページを作れるツールです。
専用アプリを使ってサイトを編集できるため、パソコンがなくてもホームページを管理できます。ブログ機能やネットショップ機能も搭載されており、モバイルファーストなサイト制作に適しています。
無料プランから始められますが、ページ数や機能が制限されるため、本格的な運用を考える場合は有料プランの検討が必要になります。
自分でホームページを制作できる有料ツール
有料のホームページ作成ツールを利用すれば、プロのデザインを活用しながら、一部の調整や運営を自分で行うことが可能です。無料ツールと比べて、独自ドメインの利用や広告非表示、高度なSEO対策ができる点がメリットになります。ここでは、評価の高い有料作成ツールを紹介します。
Zius
Ziusは、ライド株式会社が提供するホームページ作成ツールで、プロのデザインと使いやすい管理画面を低コストで利用できるのが特徴です。操作性が高く、初心者でも簡単にサイトの更新や修正が可能です。
導入実績は25,000社以上にのぼり、顧客満足度は99%と高評価を得ています。料金プランは基本・カスタマイズ・オリジナルの3種類があり、企業の規模や用途に合わせて選択できます。特に中小企業向けには、カスタマイズプランが機能面とコストのバランスが良く、利用しやすいプランとなっています。
BiNDup
BiNDupは、株式会社デジタルステージが提供するノーコードのホームページ作成ツールです。HTMLやCSSの知識がなくても、視覚的な操作で簡単にページを作成できます。
ベンチャー企業から大手企業まで約20万社に導入されており、デザインの自由度が高い点が強みです。ただし、管理画面の操作には少し慣れが必要なため、初心者は最初に使い方を覚える必要があります。
料金プランはエントリー・基本・ビジネスの3種類があり、一般的な企業サイトであれば基本プランで十分な機能を利用できます。エントリープランは初年度無料ですが、2年目以降は月額528円がかかるため、長期的な運用を考える際はコスト面も検討しておくとよいでしょう。
まとめ:自分でホームページを制作するには正しい判断と知識が必要
自分でホームページを制作することは可能ですが、思いつきやツール任せで進めるとうまくいかないこともあります。目的や必要な機能を整理し、運用のしやすさやセキュリティまで視野に入れることが大切です。
また、制作方法や使用するツールによって得られる成果や手間も大きく異なります。手軽さだけで選ぶのではなく、自分のスキルやホームページの目的に応じて、最適な方法を選びましょう。
判断の軸となるのは何を達成したいのかとそれを実現するための知識や準備があるかです。制作前に正しい判断と必要な知識を持って進めることで、自分でも成果の出せるホームページ制作を実現できます。