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指名検索とは?一般検索との違いや調べ方、増やす方法、SEOへの影響を紹介
指名検索は、SEO効果を高めるうえで見過ごせない要素です。ユーザーが企業名やサービス名を直接検索する行動は、そのブランドに対する信頼や関心の証でもあり、検索エンジンにとっても重要な評価指標となります。
この記事では、指名検索の意味や一般検索との違い、SEOに与える影響に加えて、具体的な調べ方や増やし方までを解説します。検索エンジンからの流入を強化したい方はぜひ参考にしてください。
目次
指名検索とは
指名検索とは、ユーザーが企業名やブランド名、サービス名などを明確に指定して検索する行動を指します。たとえば、【◯◯カフェ+大阪】や【△△スキンケア公式サイト】といった検索が該当します。
一般的なキーワード検索と違い、どの店舗や商品を探しているのかが明確なため、比較検討の段階ではなく、すでに関心や信頼がある状態で検索されているのが特徴です。
指名検索は、認知度が高まっているブランドや企業に多く発生しやすく、購買や問い合わせといった行動に直結しやすい傾向があります。また、指名検索が多いホームページは、ユーザーからの信頼や関心が高いと判断されやすく、検索エンジンの評価にもつながります。
単なるアクセス数ではなく、ブランド力を示す重要な指標のひとつです。
指名検索と一般検索の違い
指名検索と一般検索の違いは、検索の目的とキーワードの内容にあります。
指名検索は、ユーザーが特定の企業名や商品名、ブランド名などを明確に入力して検索するもので、すでにその対象を認識・信頼している状態で行われます。一方で一般検索は、【おすすめ カフェ】や【スキンケア 比較】など、まだ特定の対象が決まっていない状態で、複数の選択肢を探すための検索です。
つまり、指名検索は意思決定がほぼ固まったユーザーによる行動であるのに対し、一般検索は情報収集や比較検討の段階にあるユーザーの行動です。
この違いはSEOやマーケティング戦略において非常に重要で、指名検索を増やすことは、認知や信頼を獲得できている証となり、最終的なコンバージョンにつながりやすくなります。
指名検索が与えるSEOへの影響
指名検索は、単なる検索流入にとどまらず、SEOにおいてもさまざまな良い影響をもたらします。ここでは、検索エンジンがどのように指名検索を評価し、検索順位やサイト全体の評価に影響を与えるのかを解説します。
ホームページの信頼性が高まる
指名検索が増えるということは、それだけユーザーが特定の企業名やブランド名を認識し、信頼していることを意味します。
GoogleはE-E-A-Tを重視しており、ブランド名が検索される頻度が高いことは、信頼性が高い要因の一つと見なしています。これはSEOにおいても重要な要素であり、信頼されているホームページほど評価されやすくなる傾向があります。
検索エンジンは、ユーザーが求めているホームページを正確に届けることを目的としており、特定ブランド名の検索が多ければ多いほど、そのホームページが価値のある情報源であると判断されやすくなります。
その結果、サイト全体の評価が高まり、指名されていない一般キーワードでの検索順位の向上につながる可能性もあります。
検索結果でのクリック率の向上につながる
指名検索では、ユーザーが求める企業やブランドが明確であるため、検索結果に表示されたホームページのクリック率が自然と高くなります。
Googleはクリック率もランキング要因の一つとして扱っている可能性があり、高いクリック率を持つページは、ユーザー満足度が高いと判断されやすくなります。また、指名検索でのクリックは、目的のホームページへアクセスしているため、直帰率が低く、滞在時間も長くなる傾向にあります。
これらの行動データはSEOにおいても評価の対象となり、検索エンジンからの信頼度を高める要因となります。結果として、自然検索におけるパフォーマンス全体の底上げに良い影響を与えることが期待できます。
被リンクの獲得につながる
指名検索が増え、ブランドやサービスが広く知られるようになると、外部メディアやSNSなどで言及される機会が増えます。これにより、ブログやレビューサイトなどから自然な形で被リンクが集まる可能性が高まります。
Googleは被リンクを今でも重要なランキングシグナルとして扱っており、自然発生的に貼られたリンクは、質の高い評価材料になります。無理にリンクを獲得するのではなく、ブランド力によってリンクが集まる状況は、SEO上非常に理想的です。
つまり、指名検索の増加は、そのまま被リンクの獲得にもつながり、外部からの信頼性を強化するきっかけとなるのです。
指名検索の調べ方
指名検索がどの程度行われているかを把握することで、ブランド認知の状況や対策の成果を確認できます。ここでは、調べ方としてGoogleサーチコンソールやGoogleトレンド、サジェストの活用方法を紹介します。
Googleサーチコンソールで確認する
Googleサーチコンソールでは、ユーザーがどのようなキーワードで自社サイトを検索結果に表示させたかを確認できます。これらのクエリの中から、自社名やブランド名を含むものを抽出すれば、指名検索の傾向や増減を把握することが可能です。
操作はシンプルで、まず「検索パフォーマンス」レポートを開き、画面下部の「クエリ」タブが選択されていることを確認します。次に、フィルタリングボタンから「上位のクエリ」を選び、自社名やブランド名などのキーワードを入力すると、それに該当する指名検索のデータに絞って確認することができます。
この方法を使えば、指名検索キーワードごとの表示回数やクリック数、クリック率、平均掲載順位まで確認が可能です。Googleサーチコンソールは無料で使えるうえに精度も高く、指名検索の調べ方としてまず取り組むべき基本ツールです。
Googleトレンドやサジェストを確認する
Googleトレンドでは、自社名やブランド名を入力することで、過去の検索ボリュームの推移や地域別の関心度を視覚的に確認できます。特定のキャンペーンや広告施策後に検索数が上昇していれば、その施策が指名検索に貢献したと推測する手がかりになります。
一方、Googleの検索窓にブランド名を入力した際に表示されるサジェストは、ユーザーがどのようなキーワードと組み合わせて検索しているかを知るヒントになります。検索ボリュームの増減は分かりませんが、ユーザーの関心の方向性や検索意図を把握するための参考情報として活用できます。
指名検索を増やす方法
指名検索を増やすには、自社名やブランド名をユーザーに知ってもらい、記憶に残るような接点を築くことが大切です。ここでは、効果的に指名検索を増やすための具体的な方法を紹介します。
コンテンツマーケティングで認知を広げる
コンテンツマーケティングは、ユーザーの課題や関心に応える情報を継続的に発信し、認知度を高める非常に有効な手段です。
たとえば、ブログ記事やホワイトペーパーなどで業界知識やノウハウを提供することで、ユーザーとの接点を築くことができます。訪れたユーザーが記事に価値を感じれば、企業名やサービス名を覚えてもらえる可能性が高まり、後日改めて指名検索がされる流れを生むことができます。
コンテンツマーケティングは、SEOやSNSとも相性が良く、時間をかけてブランドを育てていく戦略の一つとして非常に有効です。
広告でブランド名を露出させる
広告施策は、短期間で指名検索を増やす上で効果的です。リスティング広告やSNS広告、YouTube広告、オフラインのチラシやCMなどを活用することで、ブランド名を多くの人の目に触れさせることができます。
たとえば、ある商品名や企業名を広告で見かけたユーザーが、あとで「○○って何だったっけ」と思い出してブランド名で検索するのは自然な行動です。このように、直接的なクリックを目的としない広告であっても、認知から検索へつながる導線を作ることが可能です。
認知度向上と指名検索数の増加をセットで捉えることがポイントです。
顧客体験を改善して口コミを促す
既存顧客に満足してもらうことは、指名検索を増やすための土台になります。
良質なサービスや製品を提供し、サポート体制や購入後のフォローまでを丁寧に対応することで、顧客はそのブランドに好印象を持ちます。その結果、自然な形で友人やSNSで紹介されたり、レビューサイトに書き込まれたりすることで、ブランド名が広がりやすくなります。
他者からの情報をきっかけに検索するユーザーは、指名検索に繋がりやすく、信頼度も高い傾向があります。顧客体験の向上は、リピートやロイヤルティ強化だけでなく、新規層からの指名検索を生む効果も期待できます。
オウンドメディアやメルマガで接点を増やす
自社で運営するオウンドメディアやメルマガは、ユーザーと定期的に接点を持つうえで有効です。
オウンドメディアでは、ブランドやサービスに関連するテーマの記事を掲載し、指名検索につながるキーワードとともに価値ある情報を届けることができます。一方で、メルマガは既存ユーザーや見込み客に対して継続的に情報を発信するツールとして活用できます。
定期的な接触により、ブランド名がユーザーの記憶に残りやすくなり、必要なタイミングで検索されやすくなります。広告に頼らずとも認知と記憶に訴える仕組みとして、指名検索の増加に貢献します。
まとめ:指名検索を増やしてSEO効果を高めよう
指名検索は、ユーザーからの信頼や関心が高まった結果として起こる検索行動であり、SEOにもさまざまな良い影響を与えます。ホームページの信頼性向上やクリック率の改善、被リンクの獲得など、検索順位の向上にもつながる重要な指標です。
調べ方を把握し、コンテンツ発信や広告、顧客体験の改善などを通じて指名検索を増やしていくことは、ブランド価値の向上に直結します。長期的に成果を出すためにも、日々の対策に指名検索の視点を取り入れてはいかがでしょうか。