• 公開日：2024.07.22 最終更新日：2024.07.22

リライトでコンバージョン率を伸ばす考え方と対策を紹介

アクセスはあるのに、思うように成果が出ない。そんなときこそ、新しいページを増やすのではなく、既存のページを見直すことが重要です。ただ文章を直すのではなく、ユーザーの行動を促すためのリライトができれば、コンバージョン率は大きく改善します。

この記事では、成果につながるリライトの考え方から、必要なツール、具体的な方法までを解説します。

コンバージョン率を伸ばすリライトの考え方

ホームページの成果を上げるには、ただアクセスを集めるのではなく、「どうすればユーザーが行動するか」を意識した改善が必要です。ここでは、コンバージョン率の向上に直結するリライトの考え方を解説します。

ホームページの目的は集客ではない

多くの人が「アクセス数＝成果」と考えがちですが、ホームページの本来の目的は集客ではなく、問い合わせ・購入・資料請求などの具体的なアクションを生むことです。アクセスが多くても、コンバージョンが発生しなければ成果にはつながりません。

つまり、単なる「見られるページ」ではなく、「行動を起こさせるページ」に仕上げる必要があります。リライトではこの目的に立ち返り、「誰が、なぜ、このページに来て、どう動いてほしいのか」を明確にしたうえで、構成や文章を調整していくことが大切です。

リライトだけでは難しいケースもある

リライトは非常に効果的な改善手段ですが、すべてのケースに通用するわけではありません。

たとえば、ページ構成そのものが不適切だったり、レイアウト崩れが発生している場合は、文章の修正だけでは限界があります。また、サイト全体の導線が悪かったり、ページスピードが遅い場合も、リライトでは対応しきれないことがあります。

このような場合は、ページ単体の改善だけでなく、サイト全体の設計やUXにも目を向ける必要があります。「リライトで済む内容なのか？」「そもそも設計に問題がないか？」を事前に見極めることが重要です。

良質なページが最も重要になる

リライトで成果を出すうえで、最も重要なのは「ページそのものの質」です。

見た目を整えたり、文章を修正したりしても、ユーザーにとって内容がわかりにくかったり、信頼できなければ、コンバージョンにはつながりません。

良質なページとは、ユーザーの疑問にしっかり答え、安心して次のステップへ進める内容になっていることです。無駄がなく、読みやすく、共感や納得感があり、自然に信頼できると感じてもらえるページこそが、最終的に成果を生みます。

つまり、リライトとは単なる文章の修正ではなく、ページの価値を高める取り組みです。「誰のためのページなのか」「このページで何を伝えるべきか」を軸に、一つずつ丁寧に見直すことが、コンバージョン率を伸ばす近道になります。

コンバージョンが伸びるリライトに必要なツール

リライトで成果を出すには、感覚だけで修正するのではなく、データに基づいた判断が欠かせません。ここでは、コンバージョン率を改善するために活用すべき代表的なツールを紹介します。

Googleアナリティクス

Googleアナリティクスは、ユーザーの行動データを分析できる無料のアクセス解析ツールです。

ページごとのアクセス数、直帰率、平均滞在時間などを確認することで、「よく見られているのに成果につながっていないページ」や「途中で離脱されているページ」を把握できます。

たとえば、重要なページの直帰率が高い場合は、導線やコンテンツ内容に問題がある可能性があります。数値をもとに問題ページを洗い出すことで、より効果的なリライトにつなげることができます。

ヒートマップツール

ヒートマップは、ユーザーがページ上のどこを見て、どこをクリックしたかを視覚的に分析できるツールです。

スクロールの深さや、視線が集まっている場所、まったく見られていない箇所などを可視化できます。たとえば、重要なボタンが見逃されていたり、想定外の場所に視線が集中していたりすることもあります。

これらの情報は、レイアウトや導線の改善に役立ちます。

ABテストツール

ABテストツールは、異なるバージョンのページや要素を比較して、どちらがより成果につながるかを検証できるツールです。

たとえば、CTAボタンの文言を「資料請求はこちら」から「無料で資料を取り寄せる」に変えて、どちらのクリック率が高いかを比べるといった使い方ができます。

このように、実際のユーザーの反応を数字で確認できるため、勘や印象ではなく、データに基づいて改善を進めることができます。

Googleサーチコンソール

Googleサーチコンソールは、検索結果におけるページの表示状況や、ユーザーがどんな検索キーワードでホームページに訪れているかを確認できる無料ツールです。

特定のページに、どのような検索語句からアクセスがあるかを分析することで、「ユーザーが何を求めてそのページにたどり着いたのか」を把握できます。もし、検索意図に対してページの内容がズレていれば、離脱につながりやすく、コンバージョンにも結びつきません。

その場合は、タイトルや見出し、本文の内容を見直す必要があります。ユーザーの検索行動とページの内容のギャップを埋めることが、リライトによる成果向上につながります。

コンバージョンを伸ばすリライトの方法

リライトで成果を出すには、なんとなく文章を直すのではなく、どのページに問題があるのかを特定し、内容や構成を一つひとつ見直していくことが大切です。ここでは、コンバージョン率を高めるためのリライトの方法を紹介します。

問題のページを発見する

リライトを始める前に、まずどのページに改善の余地があるのかを見極めることが重要です。その判断には、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを活用しましょう。見るべき指標は多くありますが、リライトの効果が出やすいのは以下の2つです。

ただし、これらのデータだけを見るのではなく、アクセス数も合わせて確認しましょう。一般的には、サイト全体の5％以上のアクセスがあるページから優先的に取り組むと、改善のインパクトが出やすくなります。

すべてのページを一度にリライトする必要はありません。まずは、「多く見られているのに成果が出ていないページ」から優先的に取り組むのが効率的です。

なお、分析時に気づいたことや数値の異常などは、ページごとに簡単なメモとして記録しておくと、リライト作業が格段にスムーズになります。

問題のあるコンテンツを発見する

次のステップは、ページ内のどこに離脱や迷いが生じているのかを見つけることです。この判断には、ユーザーの行動を可視化できるヒートマップツールの活用が効果的です。

ヒートマップでは、スクロールの深さやクリック箇所などから、ユーザーが実際にどのようにページを見ているかが視覚的にわかります。これにより、ページのどこに注目が集まり、どこが読み飛ばされているのかといったユーザー行動の傾向が見えてきます。

こうしたデータをもとに、以下のような点をチェックしてみましょう。

このように、ユーザー行動とページ構成のズレを確認することで、単なる文章の修正ではなく、ページ全体の流れや訴求の強化につなげることができます。

ページの目的を再確認する

リライトに取りかかる前に、そのページの目的を明確に再確認することが重要です。

資料請求なのか、サービスの理解を深めることなのか、問い合わせにつなげることなのかなど、目的によって、構成や訴求の仕方は大きく変わります。

目的があいまいなまま手を加えると、かえってページの軸がぶれてしまうこともあります。「誰に、何を伝え、どんな行動をしてほしいのか」をあらためて明文化してから、リライトを進めましょう。

ユーザー目線でリライトする

Googleアナリティクスやヒートマップ、サーチコンソールなどの分析結果から明らかになった課題は、ユーザー目線に立って丁寧に改善していく必要があります。

伝えたいことを並べるのではなく、ユーザーが本当に求めている情報を、わかりやすく、行動につながるように伝えることが重要です。表現や構成を工夫し、読みやすく親切な内容に整えましょう。

また、改善方法が複数ある場合は、A/Bテストを行って成果を比較し、より効果の高いパターンを採用するのも効果的です。

画像を使い読みやすさを高める

文章だけが続くページは、どうしても読者の集中力が途切れがちです。説明が多い箇所や重要なポイントには、適切な画像や図解を挿入することで、理解と印象を深めることができます。

特にサービスの仕組みや手順などは、テキストよりも図解のほうが直感的に伝わります。視覚的な情報があるだけで、ユーザーの離脱率や理解度が大きく変わります。

内部リンクの設置を意識する

ユーザーが次に知りたくなる情報へスムーズに誘導できるように関連ページへの内部リンクを設置しましょう。回遊性が高まることで、ユーザーの理解も深まり、結果的にコンバージョン率の向上につながります。

「読み終わったあとにどう動いてほしいか」を考えたうえで、リンク先を設計するのがポイントです。

効果測定と改善を繰り返す

リライトは一度で完了ではありません。

更新後にどんな変化があったかを必ず測定し、必要に応じて再度改善を加えることが重要です。リライト前後のデータを比較し、良くなっていない場合は、別の要素に課題があるかもしれません。

仮説 → 修正 → 計測 → 再改善というPDCAサイクルを継続することで、ユーザー満足度の高いページに育てていくことができます。

まとめ：リライトでコンバージョンを最大化しよう

ホームページのコンバージョンを伸ばすには、新規ページを作るだけでなく、既存のページをリライトすることが欠かせません。リライトは、今あるコンテンツの質を高め、ユーザーの行動を促すための効果的な手段です。

アクセス解析ツールやヒートマップなどを活用して課題を把握し、ユーザーにとってわかりやすく、行動しやすい構成へと改善していくことで、ページの価値が高まり、コンバージョン率も向上します。

公開したページを放置せず、定期的に改善を重ねることが、成果を最大化するための近道です。