• 公開日: 最終更新日:

コーポレートサイトとサービスサイトは分けるべき?統合すべき?

コーポレートサイトとサービスサイトは、それぞれ目的や役割が異なります。分けて運用すべきか、一つに統合すべきかを判断するには、自社の状況に合わせた整理が欠かせません。

このページでは、コーポレートサイトとサービスサイトのそれぞれの違いや分けた方がよい場合、統合した方がよい場合について解説します。

コーポレートサイトとサービスサイトの違い

まずは、コーポレートサイトとサービスサイトがどう異なるのかを整理しておくことが重要です。それぞれの目的や役割の違いを理解することで、自社にとってどの構成が適しているかを判断しやすくなります。

目的の違い

コーポレートサイトの目的は、企業の信頼性を伝えたり、会社の理念や実績などを発信することにあります。一方、サービスサイトは、特定の商品やサービスを訴求し、問い合わせや申し込みといったアクションにつなげることが主な目的です。

目的が異なるからこそ、コンテンツ設計や導線の作り方も大きく変わってきます。

掲載する情報の違い

コーポレートサイトには、会社概要、採用情報、代表メッセージ、沿革、プレスリリースなど、企業全体に関する情報が掲載されます。一方でサービスサイトには、サービスの詳細、料金、導入事例、よくある質問など、購入や利用を検討している人が必要とする情報が中心となります。

ユーザーの目的に合わせて掲載情報を分けることで、より効果的な情報提供が可能になります。

ターゲットユーザーの違い

コーポレートサイトは、投資家、取引先、採用希望者、メディア関係者など、企業活動に関心を持つ幅広い層を対象にしています。サービスサイトは、主にサービスの利用を検討している見込み客をターゲットとしており、訴求内容もより具体的かつ行動を促す内容が求められます。

この違いに応じて、伝えるべき情報やデザインも変わってきます。

デザインや構成の違い

コーポレートサイトでは、信頼感や堅実さを重視したシンプルで落ち着いたデザインが多く見られます。一方、サービスサイトでは、サービスの魅力を視覚的に伝えるためのインパクトのあるデザインや、CTAの配置に重点を置いた構成が特徴です。

デザインやレイアウトは、それぞれの目的に沿った最適化が求められます。

SEO戦略の違い

SEOの観点から見ると、コーポレートサイトは会社名やブランド名での指名検索を想定した構成が中心です。一方、サービスサイトでは、ユーザーが抱える課題やニーズに対して検索されるキーワードを想定し、より具体的なコンテンツが求められます。

どのような検索キーワードで流入を狙うのかによって、SEO戦略の立て方も変わってきます。

コーポレートサイトとサービスサイトを分けた方がよいケース

すべての企業がコーポレートサイトとサービスサイトを分ける必要があるわけではありませんが、状況によっては明確に分けた方が効果的な場合があります。ここでは、サイトを分けて運用するのに適した代表的なケースを紹介します。

サービスの数が多く内容が専門的な場合

サービスの種類が多く、それぞれが異なるターゲットや専門性を持っている場合は、コーポレートサイトとサービスサイトを分けて運用する方が情報設計しやすくなります。

すべてのサービスを企業情報と同じドメイン内で扱うと、内容が複雑になり、訪問者が必要な情報にたどり着きにくくなる恐れがあります。サイトを分けることで、それぞれのサービスに特化したコンテンツ構成や導線設計が可能となり、ユーザー体験の向上やSEOの強化につながります。

ブランディングを明確に分けたい場合

企業としてのブランドと、サービスとしてのブランドを明確に区別したい場合には、コーポレートサイトとサービスサイトを分けるのが効果的です。

企業側は信頼性や組織力を中心に伝える一方で、サービス側では商品特徴や世界観を強調する構成にできます。1つのサイト内に両方を詰め込むと、メッセージがぼやける可能性があるため、役割を分離して訴求力を高める方法が有効です。

サービスが独立したマーケティング戦略を持っている場合

企業ブランドと切り離して、サービス単体で広告展開やSEO対策を行いたい場合は、別サイトとして独立させる方が柔軟に運用できます。

たとえば、サービス名でのSEO施策を強化したり、異なるトーンやコピーで広告を展開したい場合、コーポレートサイト内では制約が出ることもあります。独自のドメインや構成で展開することで、マーケティングの自由度が増し、より効果的なプロモーションが可能になります。

ターゲット層が大きく異なる場合

企業情報に関心を持つ層と、サービスに関心を持つ層が明確に分かれている場合も、サイトを分けておくと情報伝達がスムーズになります。

たとえば、採用希望者や取引先がコーポレートサイトを訪れる一方、サービスサイトには見込み顧客が集まるといった構造です。両者を同じサイトに統合すると、ユーザー導線が複雑になりやすいため、目的ごとに分けて情報を整理した方が適しています。

サービスを外部パートナーと共同展開している場合

企業単体の枠を超えて、他社と共同で提供しているサービスについては、コーポレートサイトとは切り離してサービスサイトを別に設けた方が管理しやすくなります。

たとえば、共同ブランドや協業先がある場合、企業単体のページ内で展開するよりも、専用サイトで中立かつ明確に構成した方が、関係各社や利用者にとって分かりやすくなります。

コーポレートサイトとサービスサイトを統合した方がよいケース

すべての企業がコーポレートサイトとサービスサイトを分ける必要があるわけではありません。むしろ、状況によっては統合したほうが運用しやすく、成果につながりやすいケースもあります。ここでは、統合した方がよいと考えられる代表的な状況について紹介します。

取り扱っているサービスが少ない場合

自社で提供しているサービスの数が少なく、情報量がそこまで多くない場合は、あえてサイトを分ける必要はありません。

コーポレートサイトの中にサービスページを組み込むことで、全体の構成をシンプルに保ち、ユーザーが目的の情報に素早くアクセスできるようにできます。

運用リソースが限られている場合

社内でホームページを管理・更新する担当者が少ない場合や、十分な運用予算を確保できない場合には、サイトを統合して一元管理する方が現実的です。

複数のサイトを並行して運営するには、更新作業やセキュリティ対応、SEO施策など、多くの手間と時間がかかります。統合することでそれらの負担を軽減し、限られたリソースでも効率的にサイト運用が可能になります。

サービスと企業ブランドを一体で見せたい場合

企業としてのブランドとサービスブランドを明確に分ける必要がない場合は、統合することで企業全体の信頼感をサービスにも活かすことができます。

特に、企業の理念やビジョンがサービスに強く反映されている場合には、同一サイト内で一貫したメッセージを伝えることで、ユーザーの共感や安心感を得やすくなります。ブランドイメージを統一したい企業にとっては、統合が効果的です。

検索流入や被リンクを1つのドメインに集約したい場合

SEO対策の観点からは、複数のホームページに情報を分散するよりも、1つのWebサイトに集約することで評価が集中しやすくなります。

たとえば、企業名での検索とサービス名での検索の両方を同一サイトで受け止められるようにすることで、検索流入のチャンスを広げることができます。また、外部からの被リンクも1つのサイトに集まるため、ドメイン全体の評価が高まりやすくなります。

サービスの認知度がまだ低く企業ブランドの信頼が重要な場合

サービスを立ち上げたばかりでまだ世の中に認知されていない段階では、企業ブランドの信頼を活用することで、ユーザーの不安を払拭しやすくなります。

サービス単体で展開すると情報の信頼性や実績の裏付けが薄く見えてしまうことがありますが、企業サイト内で紹介すれば、安心感や信頼感を高めることができます。初期フェーズでは統合による効果が期待しやすいです。

サイトを分ける場合も統合する場合も確認しておきたいポイント

コーポレートサイトとサービスサイトを分けるか統合するかを決める際には、それぞれのメリットや課題だけでなく、事前に確認すべき共通の検討項目があります。ここでは、分離・統合どちらの判断をする際にも見落とさずにチェックしておきたい要素を紹介します。

ドメイン設計はどのように考えるべきか

サイトを分ける場合は、独自ドメインにするのか、サブドメインやサブディレクトリで運用するのかを慎重に判断する必要があります。

統合する場合でも、サービスのURL構造やドメイン全体の設計が後々のSEOや運用に大きな影響を及ぼします。検索エンジンからの評価を分散させたくない場合は、可能な限り1つのドメイン内で整理するのが効果的です。

URL構造と導線設計をどう整理するか

サイトの構造や内部リンク設計は、ユーザーの利便性やSEOの観点から非常に重要です。

サイトを分ける場合は、それぞれの導線が明確に分かれている必要があります。統合する場合も、コーポレート情報とサービス情報が混在しないよう、階層やカテゴリー分けを適切に行いましょう。目的別に情報が探しやすい構造が求められます。

管理や更新にかかる運用体制をどう組むか

複数のサイトを運用する場合は、それぞれの更新管理体制や責任者を明確にする必要があります。統合して1つのサイトにまとめる場合でも、コーポレート情報とサービス情報では更新頻度や優先順位が異なるため、役割分担を考慮した運用体制が不可欠です。

継続的にコンテンツを整備するための仕組みづくりが成果に直結します。

SEO効果を分散させずに活かすにはどうするか

サイトを分けるとSEOの評価が分散しやすくなります。一方、統合すると特定キーワードに対する集中度は高まりますが、テーマの幅が広がりすぎて焦点がぼやけるリスクもあります。

どのようなキーワードで流入を狙うのか、ユーザーの検索意図に対して情報がまとまっているかなどを踏まえて、SEO上の効果が最大化される形を検討しましょう。

ブランディングを一貫して伝えるための工夫はあるか

分ける場合でも統合する場合でも、サイト全体でブランドの統一感を保つことは重要です。

分離した場合はロゴや配色、トーン&マナーなどで統一感を持たせ、統合した場合は情報の整理によってコーポレートとサービスそれぞれの個性を明確に伝える工夫が求められます。ブランドイメージがユーザーにきちんと届くように設計することが、信頼性の向上につながります。

まとめ:コーポレートサイトとサービスサイトは自社に合った形を選ぼう

コーポレートサイトとサービスサイトは、それぞれ役割や目的が異なるため、どのように構成するかは自社の状況に合わせて判断する必要があります。

サービスの数や専門性、社内の運用体制、ターゲット層の違い、SEO戦略の方向性などを踏まえた上で、分けた方が効果的な場合もあれば、統合した方が管理しやすく成果につながるケースもあります。

大切なのは、どちらがユーザーにとって使いやすく、自社にとって運用しやすいかを見極めることです。検討の際は、目的やリソースに応じた最適なサイト設計を選びましょう。

関連サービス

コーポレートサイト制作
ニーズに応えて成果を出すコーポレートサイト制作サービス
記事一覧に戻る
ページトップに戻るの画像