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Googleアナリティクスで自分のアクセスを除外する方法
Googleアナリティクスを使ってアクセス解析を行う際に、自分自身のアクセスデータが含まれていると正確な分析が難しくなります。特にGA4では設定方法が以前と異なっており、操作に戸惑う方も少なくありません。
このページでは、GA4で自分のアクセスを除外する方法と注意点を解説します。
目次
Googleアナリティクスで自分のアクセスを除外する理由
Googleアナリティクスを正しく活用するには、自分や社内のアクセスを計測対象から除外しておくことが重要です。社内メンバーがWebサイトを確認するたびに記録されるアクセスは、実際のユーザー行動とは異なるため、ページビューや平均滞在時間、直帰率といったデータを正確に分析できなくなります。
たとえば、公開後の確認やコンテンツのチェックなど、日常的な社内アクセスが増えると、本来の訪問者の動きが埋もれてしまいます。施策の効果を正しく評価し、ユーザー目線で改善を進めるには、こうした内部アクセスを除外しておく必要があります。
除外すべきアクセスの種類
Googleアナリティクスでは、自分だけでなく社内のメンバー全員のアクセスも除外しておくことが重要です。
社内からのアクセスは、日々のページチェックや更新確認などで繰り返されるため、ユーザー行動とは異なるデータとして記録されてしまいます。これにより、ページビューや平均滞在時間などの指標が実際よりも大きく変動し、サイトの評価や改善施策の判断に影響を及ぼす可能性があります。
また、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットといった複数の端末からアクセスするケースも珍しくありません。特にスマホは通信環境によってIPアドレスが変わりやすく、PCと同じ方法では除外しきれない場合もあるため、端末ごとの対策も必要になります。
正確なアクセス解析を行うには、自分一人の設定で満足せず、社内全体のアクセスと複数の端末すべてに対して除外設定を検討することが大切です。
GA4の画面からIPアドレスを指定して除外する方法
GA4では、IPアドレスを条件に自分のアクセスを除外する設定が可能です。
オフィスや自宅の固定ネット回線を使っている場合は、IPアドレスを特定して除外設定を行うことで、アクセス解析に余計なノイズが入りにくくなります。特に社内全体でアクセスが多い場合や、運用担当者が頻繁にページを確認するような環境では、IPアドレスを使った除外が効果的です。
IPアドレスを使った除外設定では、まず現在利用しているIPアドレスをサーバー監視/ネットワーク監視サービスにアクセスをしてIPアドレスを確認します。
その後GA4の設定→データの収集と修正→データストリーム→タグ設定を行う→内部トラフィックの定義→作成ボタンをクリックします。その後、IPアドレスを入力し、画面右上にある作成をクリックすれば完了です。
パソコンのブラウザにアドオンを入れてアクセスを除外する方法
IPアドレスを使った除外が難しい場合は、Google Analyticsオプトアウトアドオンを活用するのもひとつの方法です。 このアドオンをブラウザに追加すると、Googleアナリティクスがそのブラウザからのアクセスを測定しなくなるため、アクセス解析のデータに自分の行動が含まれなくなります。
特に固定IPではないインターネット接続を利用している方や、複数の場所から作業する方には効果的です。また、アドオンはGoogle Chromeだけでなく、Microsoft Edgeなどの主要なブラウザにも対応しています。
導入は簡単で、公式の配布ページから数クリックでインストールできます。
スマホからのアクセスを除外する方法
スマートフォンからのアクセスも、アクセス解析に影響を与える要因の一つです。iPhoneやAndroidを使って自社サイトを確認する機会が多い場合は、個別に除外設定を行う必要があります。ここではスマホからのアクセスを除外する方法を紹介します。
iOSの場合
iPhoneを使用している場合は、AdFilterという広告ブロックアプリを活用することで、Googleアナリティクスへのアクセス計測を防ぐことが可能です。Safariブラウザにコンテンツブロッカーとして設定でき、特定サイトのアクセス解析のみをブロックできます。
まず、AdFilterをApp Storeからインストールします。次に、iPhoneの設定アプリを開き、Safari→コンテンツブロッカーと進み、AdFilterをオンに設定します。
続いて、AdFilterアプリ内で詳細な設定を行います。アプリを開き、高度なブロックからGoogleアナリティクスをオンにします。その後、サイト別設定から除外したいドメインを追加し、アクセス解析ブロックをオンにして保存すれば設定は完了です。
この方法を使えば、指定したサイトに対してだけGoogleアナリティクスのアクセスを防ぐことができ、他のサイトの利用には影響を与えません。
Androidの場合
Android端末を利用している場合は、Adblockerというブラウザアプリを使ってアクセス除外の設定ができます。このアプリはアクセス解析をブロックするブラウザとして機能し、自社サイトの閲覧時に限定して利用することで、Googleアナリティクスのデータに自分のアクセスを含めないようにできます。
まず、Adblockerをインストールして起動すると、プライバシー保護に同意する画面が表示されるので、内容を確認して同意します。
次に、デフォルトのブラウザに設定しますか?といった確認が表示された場合はキャンセルを選択してください。普段使いのブラウザとは分けて使うことをおすすめします。その後は、Adblocker内のブラウザから自社サイトを閲覧することで、アクセス解析を回避できます。
この方法は端末やIPの制限を受けず、外出先でも活用できるため、スマートフォンを頻繁に使う担当者にとっては手軽で効果的な手段となります。
アクセスが除外できているかを確認する方法
アクセス除外の設定が完了したら、実際に自分のアクセスがGoogleアナリティクスに記録されていないかを確認することが大切です。設定ミスや反映の遅れによって、意図しないデータが蓄積されてしまう可能性もあるため、確認作業は欠かせません。
確認には、GA4のリアルタイムレポートを利用するのが最も簡単です。Googleアナリティクスの管理画面にログインし、レポートからリアルタイムを選択します。そして、自分の端末で対象のWebサイトを表示し、そのアクセスがリアルタイムレポートに表示されているかをチェックしてください。
アクセスが表示されていない場合は、除外設定が正しく反映されていると考えられます。逆に表示されてしまっている場合は、IPアドレスの指定ミスやアドオンの未反映など、設定内容に問題がある可能性があるため、改めて設定を見直しましょう。
自分のアクセスを除外する時の注意点
アクセス除外の設定は、一見すると簡単に見えますが、環境や使用している端末によっては正しく機能しないケースもあります。設定が無効にならないように、事前に注意点を把握しておくことが大切です。ここでは自分のアクセスを除外する時の注意点を紹介します。
動的IPの場合はIP指定を行わない
自宅やモバイル回線などで使われている多くのネット接続環境は、動的IPアドレスを採用しています。この場合、接続のたびにIPアドレスが変わる可能性があるため、Googleアナリティクスで特定のIPを除外設定しても、別のIPに変わった瞬間から除外が機能しなくなります。
動的IPかどうかは、契約しているプロバイダや使用している回線によって異なりますが、基本的に家庭用のインターネット環境では固定IPが割り当てられていないケースが多いです。
除外したつもりが再び計測されるリスクがあるため、動的IP環境ではIPアドレスによる除外設定は避けた方が無難です。このような場合は、オプトアウトアドオンの利用やスマートフォン用のアプリを使った除外方法に切り替えるのが適切です。
オプトアウトアドオンはブラウザごとの反映になる
Google Analyticsオプトアウトアドオンは便利なツールですが、その効果はアドオンをインストールしたブラウザのみに限定されます。たとえば、Chromeでアドオンを追加しても、FirefoxやSafariでは効果がないため、別のブラウザを使ってアクセスすれば計測されてしまいます。
こうした特性を理解せずに設定してしまうと、除外したはずなのに記録されているといったトラブルが発生しやすくなります。オプトアウトアドオンを使用する場合は、使っているすべてのブラウザで個別に導入されているかを確認することが非常に重要です。
まとめ:GA4から自分のアクセスを除外して正確な分析を行なおう
Googleアナリティクスでは、自分や社内のアクセスを除外しておかないと、正確なユーザー行動を把握することができません。誤ったデータをもとにサイト改善を進めれば、本来の効果が得られない可能性もあります。
GA4では、IPアドレスの指定やオプトアウトアドオンの利用、スマホ向けの設定など、環境に応じた複数の除外方法があります。それぞれの方法の特徴や制限を理解し、自分に合った対策を講じることが大切です。
正しく設定できれば、ノイズの少ない信頼できるアクセス解析が可能になり、サイト運営の質が向上します。この機会に、自分のアクセスが記録されていないかを確認し、必要な設定を行いましょう。