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ホームページ作成の費用相場とは?料金の内訳も解説
ホームページを作成しようと考えたとき、最初に気になるのが費用です。作成にかかる費用は、依頼先や目的、ホームページの規模によって大きく異なります。
このページでは、ホームページ作成にかかる費用相場や内訳、費用を抑える方法までを紹介します。検討段階での判断材料として参考にしてください。
目次
依頼先別のホームページ作成の費用相場
ホームページの作成費用は、誰に依頼するかによって大きく異なります。ここでは、大手制作会社・中小規模の制作会社・フリーランスの3つの依頼先に分けて、一般的な費用相場を紹介します。
大手制作会社
大手制作会社に依頼する場合の費用は、他の依頼先と比べて最も高額になる傾向があります。企業規模が大きく、社内にディレクター・デザイナー・エンジニア・ライターなど各分野の専門スタッフが揃っているため、対応力や品質管理の面で高いレベルが期待できます。
費用の相場としては、一般的なコーポレートサイトで100万円〜300万円以上になるケースも珍しくありません。特にブランディングやマーケティング施策を重視したホームページを作成したい場合には、大手の強みが活かされます。
ただし、打ち合わせや仕様の決定に時間がかかることもあり、納期や柔軟性の確認が必要です。
中小規模の制作会社
中小規模の制作会社は、費用と品質のバランスが取れた依頼先として多くの中小企業に選ばれています。社内の人数は限られていますが、分業体制がある程度整っており、品質や対応スピードも比較的安定しています。
費用の相場は、60万円〜200万円前後が多く、ホームページの規模や仕様によって変動します。また、直接的なやり取りがしやすく、柔軟な提案や対応をしてくれる点も魅力です。
ただし、企業ごとの技術力やデザインセンスにはばらつきがあるため、事前に実績を確認することが重要です。
フリーランス
フリーランスに依頼する場合の最大のメリットはコストの安さです。構成からデザイン、コーディングまでを1人で担当することが多く、費用の相場は10万円〜50万円程度と比較的安価にホームページを作成できます。
ただし、個人のスキルや実績に依存するため、品質の差が大きい点には注意が必要です。また、スケジュール調整や納期の管理もフリーランス自身に委ねられるため、対応力や信頼性を見極める必要があります。
費用を抑えつつ、一定のクオリティを求める場合には、過去の実績を確認することが大切です。
目的別のホームページ作成の費用相場
ホームページは目的によって必要な構成や機能が大きく異なるため、費用にも差が生まれます。ここでは、よくある4つの目的別に、それぞれの特徴と相場感を解説します。
名刺代わりのホームページを作りたい
会社や店舗の存在を伝えるための、いわゆる名刺代わりのホームページは、最もシンプルな構成になります。会社概要、サービス紹介、アクセス情報、問い合わせフォームなどの基本的なページで構成され、見た目もベーシックなデザインが多いです。
機能面の複雑さが少ないため、作成費も抑えやすく、費用の相場は10万円〜30万円程度が一般的です。
初めてホームページを持ちたい、取り急ぎ最低限の情報を掲載したいといったニーズに向いています。ただし、将来的にページ数を増やす場合は、拡張性を見据えて設計しておくと安心です。
集客目的のホームページを作りたい
インターネットからの問い合わせや来店を増やしたいと考える場合、集客を目的としたホームページが必要になります。この場合は、SEO対策を意識した構成や、ブログや実績紹介などの更新コンテンツ、導線設計、CTAボタンの配置などが求められます。
見た目だけでなく、成果につなげるための仕掛けが重要となるため、費用の相場は50万円〜100万円程度とやや高めになります。しっかりと成果を出すには、ターゲットや目的を明確にし、それに合った戦略設計を制作会社と連携して進めることが重要です。
ブランディングを意識したホームページを作りたい
企業や商品のイメージを高めたい、世界観やデザイン性を重視したいという場合には、ブランディングに特化したホームページが求められます。このタイプのホームページでは、独自性のあるデザイン、アニメーションや動画の活用、コンセプトに基づいたライティングなど、細部にわたって作り込まれるのが一般的です。
その分、作成にかかる工程も多く、費用の相場は100万円〜300万円程度となることが多いです。特にアパレルや化粧品などの第一印象が重要な業種においては、競合との差別化を図るためにも、ブランディング要素の強いホームページは重要です。
ECサイトを作りたい
自社商品やサービスをオンラインで販売するECサイトは、商品管理やカート機能、決済システムなどが必要となるため、通常のホームページよりも作成が複雑になります。さらに、UI/UX設計、商品登録、セキュリティ対策など、実用面でも考慮すべき点が多くあります。
そのため、費用の相場は100万円〜400万円以上と高額になるケースが多く、特にフルスクラッチでの開発や独自機能を追加する場合はさらに費用がかかります。販売戦略や運用面も含めて計画的に進めることが成功の鍵となります。
規模別のホームページ作成の費用相場
ホームページの費用は、ページ数やボリュームによっても大きく変わります。ここでは、小規模・中規模・大規模の3つの規模に分けて、費用相場を紹介します。
小規模サイト(10ページ未満)
小規模サイトは、ページ数が少なく構成がシンプルなホームページです。会社案内、サービス紹介、お問い合わせなど、基本的な情報のみを掲載するケースが多く、必要な設計やコンテンツ量も最小限に抑えられます。
そのため、作成工数も少なく、費用の相場は30万円〜50万円程度が一般的です。テンプレートの活用や一人の制作者による対応も可能で、スピーディーに立ち上げられる点がメリットです。スタートアップ企業や、まずはWeb上で自社の情報を発信したいと考える個人事業主に適しています。
ただし、後からページを増やす予定がある場合は、あらかじめ拡張性のある構成にしておくと安心です。
中規模サイト(10ページ〜30ページ未満)
中規模サイトは、複数の事業紹介、実績紹介、ブログの更新機能などを備えた、より情報量の多いホームページです。導線設計やコンテンツ設計も重要になり、構成やライティング、デザインにも一定の工数がかかります。
こうした要素に対応するため、費用の相場は60万円〜100万円程度になることが多いです。また、WordPressなどのCMSを導入して更新性を高めるケースも多く、その分の開発費用も加味されます。
事業内容をしっかり伝えたい中小企業や、集客を意識したい企業にとって、コストと成果のバランスがとれた規模と言えます。
大規模サイト(30ページ以上)
大規模サイトは、ページ数が多く、機能も複雑な構成になります。多事業部展開の企業サイト、商品点数の多いECサイト、複数言語に対応したホームページなどが該当します。サイト構造の設計、コンテンツ戦略、CMSのカスタマイズなど、多くの工程が発生し、プロジェクト管理も高度になります。
こうした要素を含むため、費用の相場は150万円〜300万円以上になるケースが多いです。特にブランディングやマーケティング視点も取り入れる場合はさらに高額になる傾向があります。
社内外の関係者が多く関与するため、要件定義やスケジュール調整の管理も重要です。
ホームページ作成の料金内訳
ホームページ作成では、費用の総額だけでなく、その内訳を理解することも重要です。ここでは、作成工程ごとに発生する主な内訳費用と、一般的な相場感を紹介します。
ディレクション費用
ディレクション費用とは、ホームページ作成全体の進行を管理・調整するために発生する費用です。具体的には、ヒアリングや要件定義、スケジュール管理、外部との連携、品質チェックなどが該当します。
ディレクターは、クライアントの意図を正確にチームに伝える役割を担い、成果物の完成度に大きく影響する存在です。特に複数の担当者が関わる中〜大規模案件では不可欠な工程となります。
費用の相場は、全体費用の10〜20%程度、もしくは10万円〜50万円前後が一般的です。軽視されがちですが、スムーズな進行のために重要なコストです。
デザイン費用
デザイン費用は、ホームページの見た目やユーザー体験を形づくるための設計にかかる費用です。ロゴや配色、レイアウトの設計、写真、アイコンの選定など、訪問者に与える印象を左右する要素が含まれます。
デザインの良し悪しは、第一印象や信頼感に直結するため、慎重に設計されるべき部分です。デザインの自由度やオリジナリティに応じて費用は大きく変動します。
相場はトップページが10万円~、下層ページは1ページあたり1万円〜3万円程度が相場です。
テンプレートを利用した場合は比較的安く抑えられますが、完全オリジナルデザインを依頼する場合はその分費用も高くなります。
ブランディングやターゲット層への訴求を重視する場合には、投資の価値がある工程といえるでしょう。
コーディング費用
コーディング費用は、デザインを実際のWeb上で動作する形に変換するための作業にかかる費用です。HTMLやCSS、JavaScriptなどのマークアップが含まれます。見た目通りに正確に動くことはもちろん、読み込み速度やSEOの基本的な最適化、アクセシビリティなども考慮されます。
1ページ単位での作業量が明確で、費用相場は、トップページが5万円~、下層ページは1ページあたり1万円〜2万円程度が一般的です。
ページ数や複雑さで費用は上下しますが、品質の高いコーディングはホームページの安定性に直結します。
スマホ対応費用
スマートフォンやタブレットなど、さまざまなデバイスに対応させるための費用がスマホ対応費用です。現在ではレスポンシブデザインが主流であり、PCと同じ情報を最適なレイアウトで表示できるようにする作業が必要になります。
この工程を行うことで、ユーザーの離脱を防ぎ、Googleからのモバイル評価が向上します。スマホ対応はデザインやコーディングの延長線上で対応する場合もありますが、特別な設計が必要な場合は追加費用が発生します。
費用の相場はデザインとコーディング費用の4~6掛け程度になり、複雑なUI設計が求められる場合はさらに高くなることもあります。
CMS構築費用
CMS構築費用は、WordPressなどのCMSを導入し、クライアント自身でページ更新ができるようにするための開発費用です。テンプレートのカスタマイズや投稿機能の設定、管理画面の調整などが含まれます。特に頻繁にニュースやブログを更新する予定がある場合、CMSは効率的な運用に欠かせない機能となります。
構築の内容や機能の範囲に応じて金額は変動し、費用の相場は10万円〜50万円程度が一般的です。オリジナルの投稿機能や会員機能などを追加する場合は、さらにコストがかかります。
ホームページ運営の費用相場
ホームページは公開して終わりではなく、運営・管理にも継続的な費用がかかります。ここでは、ホームページ運営において代表的な費用項目である保守管理費用とコンテンツの追加や更新費用の相場を解説します。
保守管理費用
保守管理費用は、ホームページを安定して運用するために必要なメンテナンス作業にかかる費用です。具体的には、WordPressなどCMSのアップデート、セキュリティ対策、軽微な不具合の修正、フォームの動作確認などが含まれます。
また、定期的なバックアップの取得や、サーバーの稼働チェックといった作業も含まれることが一般的です。
制作会社や委託先によって内容は異なりますが、月額5,000円〜3万円程度が相場です。ページ数が多いホームページや、複雑な機能を含む場合は保守内容も増えるため、やや高めになることがあります。
保守契約を結ばない場合、自社での対応が必要になりますが、技術的リスクやトラブル対応の負担が増えるため、特に企業サイトでは保守契約を結ぶことをおすすめします。
コンテンツの追加や更新費用
コンテンツの追加や更新費用は、公開後のホームページに新たな情報を反映する際に発生する費用です。代表的な作業には、新着情報の投稿、実績ページの追加、スタッフ紹介の更新、既存ページの文言修正などがあり、都度の対応として依頼するケースと、月額契約で定期的に運用サポートを受けるケースがあります。
単発で依頼する場合の相場は、1件あたり5,000円〜2万円前後が一般的で、作業内容やボリュームによって変動します。定期更新を前提とした契約の相場では、月額1万円〜5万円程度が相場となります。
とくに集客を目的とするホームページでは、検索エンジンからの評価を向上させるために、継続的な情報更新が欠かせません。運用を外注することで、社内の負担を軽減しながら効果的にホームページを活用できます。
ホームページ作成外にかかる料金の費用相場
ホームページ作成に必要な費用は、デザインやコーディングなどの作業だけではありません。公開・運用にあたっては、ドメインやサーバー、素材の購入、ライティングといった付随費用も発生します。ここでは代表的な3つの項目について、それぞれの相場を解説します。
サーバー・ドメイン費用
ホームページをインターネット上に公開するには、サーバーとドメインの契約が必要です。
サーバーはWebデータを保管・配信する場所であり、ドメインはインターネット上の住所にあたります。どちらも年単位での契約が一般的で、維持費として継続的に発生します。
費用の相場は、サーバーが年間10,000円〜30,000円程度、ドメインが年間1,000円〜10,000円程度です。法人用途で安定性や表示速度を重視する場合は、ビジネス向けのサーバーを選ぶのが無難です。また、ドメインは取得後の変更が難しいため、会社名やブランドに合ったものを選びましょう。
素材購入費用
ホームページで使用する写真やイラスト、アイコンなどの素材は、オリジナルで用意するか、素材サイトから購入する必要があります。商用利用可能な素材を使用しないと、著作権や利用規約の違反になる恐れがあるため注意が必要です。
無料素材もありますが、クオリティや表現の幅に限界があるため、有料素材を使う場面も多くなります。
写真素材はの相場は1点あたり500円〜3,000円前後、イラストやアイコン素材の相場は1点あたり数百円〜1,000円程度が一般的です。
制作会社に依頼する場合は、見積もりに含まれているか確認しましょう。オリジナル撮影を希望する場合は、別途カメラマンの費用が発生します。
ライティング費用
ライティング費用は、ホームページに掲載する文章をプロのライターに依頼して作成する場合に発生する費用です。自社で文章を用意できる場合は不要ですが、サービスの魅力を的確に伝える表現やSEOを意識した構成を求める場合は、ライターのスキルが成果に直結します。
費用相場としては、1ページあたり1万円〜5万円程度が一般的で、ページ数が多いほど費用はかさみます。業界理解や専門知識が求められるジャンルでは、さらに高額になるケースもあります。
文章の質がサイト全体の信頼感や検索順位に影響するため、特に集客を重視するホームページでは重要な投資といえるでしょう。
ホームページ作成費用を安くする方法
ホームページ作成にはさまざまな費用がかかりますが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。ここでは、無理なく予算内に収めるための具体的な方法を紹介します。
素材は自社で用意する
写真や文章などの素材を制作会社に用意してもらうと、別途費用が発生します。たとえば写真であれば、素材サイトの購入費用やプロカメラマンの撮影費が必要になるケースもあります。
自社で撮影した画像や、既に持っているデータを活用すれば、その分のコストを抑えることができます。文章も自社である程度作成しておけば、ライティング費用の削減にもつながります。
ただし、商用利用に適した品質が求められるため、クオリティのチェックも忘れずに行いましょう。
テンプレートを活用する
オリジナルデザインではなくテンプレートを活用することで、デザイン作成の工数を削減でき、費用を大きく抑えることが可能です。
WordPressなどのCMSには無料・有料問わず多くのテンプレートが用意されており、初期費用を抑えたい企業にとって非常に有効な手段です。特に予算が限られている場合は、テンプレートのカスタマイズで十分な機能とデザイン性を確保できます。
ただし、他社と似たデザインになる可能性もあるため、最低限のブランディング調整は検討したいところです。
最初から完璧を求めない
ホームページを最初から完璧に仕上げようとすると、コンテンツの作り込みや機能開発が増え、結果的に費用が膨らんでしまうことがあります。まずは最低限必要な情報を整理し、後から段階的に追加していくスモールスタートの考え方が有効です。
初期段階ではシンプルな構成にとどめ、後々アクセス状況やユーザーの反応を見ながら、必要な部分だけを強化する方法であれば、無駄なコストを抑えながら効果的なサイト運用が可能です。
3社から5社に見積もりを取る
費用を安く抑えるには、複数の制作会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。1社だけの提案では相場感がつかめず、不要な項目に料金が上乗せされている可能性もあります。
3社から5社を目安に見積もりを依頼することで、価格・内容・対応姿勢の違いが見えてきます。また、交渉の余地があるかどうかの判断材料にもなります。ただし、極端に安い見積もりには注意が必要で、品質や納期のリスクも考慮して選定しましょう。
見積もりの根拠を確認する
見積もりの内訳が不明確な場合、不要な費用が含まれていたり、必要な作業が抜けていたりする可能性があります。各項目の金額に対して、なぜこの費用が必要なのかを制作会社に確認し、納得のいく説明が得られるかどうかが重要です。
また、初期費用が安く見えても、運用開始後に追加費用が発生するケースもあるため、全体の支払い計画を見通す視点が必要です。見積もりの根拠を確認することは、適正価格での発注と、トラブルの防止につながります。
まとめ:ホームページ作成の費用相場で適切な料金で発注しよう
ホームページ作成にかかる費用は、依頼先や目的、ホームページの規模によって大きく変わります。また、ディレクションやデザイン、コーディングといった各工程の内訳や、公開後の運営費用、外部コストなども事前に把握しておくことが大切です。
見積もり内容をしっかり確認し、相場と照らし合わせて判断することで、無駄な出費を避けながら、目的に合ったホームページを実現することができます。この記事を参考に、自社にとって適正な費用感を持ち、納得のいく形でホームページ作成を進めましょう。