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ホームページリニューアルでSEO効果が落ちる原因と対策を解説

ホームページをリニューアルしたらアクセス数や検索順位が下がったというケースは少なくありません。リニューアルはデザインや機能を刷新できる大きなチャンスですが、同時にSEO効果を損なうリスクもあります。
この記事ではホームページリニューアルでSEO効果が落ちる原因と対策、さらにサーチコンソールで確認すべきポイントを解説します。
目次
なぜホームページリニューアルでSEO効果が落ちるのか
ホームページをリニューアルすると、見た目や機能が新しくなる一方で、検索エンジンからは新しいホームページとして認識される危険性があります。
検索順位はこれまで積み上げてきたコンテンツの質、被リンク、内部構造などのSEO資産によって成り立っています。しかし、リニューアルの過程でこの資産が断ち切られると、検索エンジンの評価がリセットされ、検索順位が下がることにつながります。
特にGoogleはクロールとインデックスの過程で、新しいサイト構造を評価し直します。その際に、「以前高く評価されていたページに正しくたどり着けない」「関連性がわかりにくくなった」と判断されると、検索評価が下落するのです。
つまり、リニューアルでSEO効果が落ちる根本的な理由は、見た目の変更そのものではなく、検索エンジンからの評価が途切れることにあります。
ホームページリニューアルでSEO効果が落ちる原因と対策
ホームページをリニューアルする際には、デザインや機能を改善できる一方で、SEO効果を損なうリスクがあります。ここでは、ホームページリニューアルでSEO効果が落ちる原因と対策を解説します。
URLの変更やページの削除をしてしまう
リニューアルで既存ページのURLを変更したり、ページそのものを削除すると、それまで積み重ねてきたSEO評価が失われるリスクがあります。URLは検索エンジンにとってページを識別する住所であり、被リンクや内部リンクで培われた評価をリセットしてしまいます。
また、アクセス数の多いページを削除すると、検索流入を支えていた資産を自ら手放すことになり、検索順位の下落を招きやすくなります。
対策法は、やむを得ずURLを変更する場合は必ず301リダイレクトを設定し、評価を新URLへ正しく引き継ぐようにしましょう。
また、ページ削除では、サーチコンソールやアクセス解析を確認し、可能な限りリライトで改善することが望ましいです。どうしても削除が必要な場合は、関連性のあるページにリダイレクトして評価を維持しましょう。
内部リンク切れやサイト構造が見られてしまう
内部リンクはサイト全体の評価を高めるために欠かせない要素です。
リニューアルでナビゲーションやディレクトリ構造が変わると、リンク切れやサイト構造の乱れが発生し、検索エンジンのクロール効率が落ちてしまいます。
対策法は、リニューアル前にサイト構造を確認し、リニューアル後にはリンク切れチェックツールを使って内部リンクが正常に機能しているか確認することが必要です。主要ページへの導線を確保しておくことでSEO効果を維持しやすくなります。
XMLサイトマップの作成を忘れてしまう
XMLサイトマップは、検索エンジンに対して「このホームページにはどんなページがあり、どのページを優先的にクロールしてほしいか」を伝える重要なファイルです。
特にリニューアル後はURL構造やページの配置が大きく変わることが多いため、古いサイトマップのままでは検索エンジンが新しいページを見つけられず、インデックスに登録されるまで時間がかかってしまいます。
その結果、検索順位の回復が遅れたり、新規ページが検索に反映されない事態に陥ります。
対策法は、リニューアル完了後に最新のサイトマップを必ず作成し、Googleサーチコンソールに送信することです。更新頻度が高いホームページであれば、定期的に自動生成される仕組みを導入しておくと効率的です。
robots.txtやnoindexでクローラーをブロックしてしまう
リニューアル前のテスト環境では、検索結果に出ないようにするためにnoindexタグを付けたり、robots.txtでクローラーを制御することがあります。しかし、この設定を解除しないまま本番公開してしまうと、せっかく作ったページが検索エンジンにクロールされず、インデックスから除外されてしまいます。
これはSEOにとって致命的なミスであり、サイト全体が検索に出なくなってしまいます。
対策法は、公開直後にnoindexとrobots.txtの設定を確認して、必ず解除する必要があります。
モバイル対応が不十分になってしまう
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、検索順位はスマートフォンでの表示や使いやすさを基準に決まります。もしモバイル対応が不十分で、文字が小さすぎたりボタンが押しづらかったりすると、ユーザーの離脱率が高まり、SEO評価が下がる原因となります。
対策法は、レスポンシブデザインを採用するだけでなく、スマートフォンやタブレットなどの実機で表示や操作を確認し、文字サイズ、ボタンの押しやすさ、フォーム入力のしやすさなどをチェックすることです。ユーザーが使いづらいと感じる箇所を一つずつ改善していくことが、SEO効果を維持するための最も確実な方法です。
表示速度が低下してしまう
ページの表示速度はユーザー体験だけでなく、Googleが公式にランキング要因としている重要指標です。
リニューアルでデザイン性を重視しすぎると、大きな画像や動画を多用したり、不要なJavaScriptやプラグインを追加したりして、ページの読み込み速度が著しく低下することがあります。これにより直帰率が高まり、検索順位にも悪影響を及ぼします。
対策法は、まずGoogle PageSpeed InsightsやLighthouseを使って速度を測定し、改善点を洗い出すことです。
画像はWebP形式で最適化し、不要なスクリプトは削除、キャッシュを活用してサーバーの応答時間を短縮します。さらに、CDNを導入すれば、地域に関わらず高速な表示が可能になり、SEOとユーザー体験の両方でメリットを得られます。
リニューアル後にサーチコンソールからSEO効果を分析しよう
リニューアル後は、実際にどのようにSEO効果が変化しているのかを検証することが欠かせません。Googleサーチコンソールを活用すれば、検索エンジンの評価状況やエラーの有無を把握でき、改善が行えます。ここでは、リニューアル後にサーチコンソールからSEO効果を分析する方法を紹介します。
カバレッジレポートを確認する
カバレッジレポートは、ページがGoogleにどのようにインデックスされているかを示すレポートです。
リニューアル直後は特に、旧URLから新URLへのリダイレクトが正しく機能しているか、新規ページがインデックスに登録されているかをチェックする必要があります。
未登録に該当するページが多い場合は、リダイレクトの不備やrobots.txtの設定ミスが原因になっているケースが少なくありません。早期に修正すればインデックスの遅れや検索順位の下落を防げます。
リニューアル後1〜2週間の間にカバレッジレポートを継続的に確認し、未登録ページの増減を監視することが重要です。
検索パフォーマンスを確認する
検索パフォーマンスレポートでは、Googleの検索結果でのクリック数・表示回数・平均CTR・平均掲載順位といった主要指標を確認できます。
リニューアル前後のデータを比較することで、どのページやクエリで流入が減少しているのかがわかります。
たとえば、検索順位が急に落ちたページは内部リンクが途切れていたり、コンテンツ構成が変わった影響を受けている可能性があります。また、CTRが下がっている場合はタイトルやディスクリプションの変更が要因かもしれません。
リニューアル後1〜3ヶ月の推移をモニタリングし、特に流入が減少したページについてはタイトルの改善や内部リンクの再設計、リダイレクト設定の再確認などを行うことが求められます。定期的な分析と改善を繰り返すことで、リニューアル効果を最大化できます。
まとめ:SEO効果を落とさないホームページリニューアルを行おう
ホームページのリニューアルは、見た目や機能を新しくするだけでなく、企業の信頼性や集客力を高める大きなチャンスです。しかし、SEO効果を落としてしまえば本来の目的を果たせず、むしろ成果が下がってしまう危険もあります。
大切なのは、リニューアルをデザインの刷新だけで終わらせず、SEO資産を守りながら成長させるプロセスとして捉えることです。具体的には、既存ページの評価を失わないように事前準備を徹底し、公開後はサーチコンソールなどのツールで状況を数値的に把握し続けることが欠かせません。
これにより、検索順位やアクセス数の落ち込みを最小限に抑え、リニューアルによる集客力の向上という本来の目的を確実に実現できます。
SEOを落とさないホームページリニューアルは、結果的にユーザー満足度を高め、長期的な成果につながる大きなメリットをもたらします。

