ホームページリニューアルを行う際に、多くの方は、SEO効果が落ちるのではないかと不安に感じられていると思います。闇雲に行えばSEO効果が落ちることもありますが、適切に対応することで、検索順位を上げることが可能です。
この記事では、ホームページリニューアルでSEO効果が落ちる理由と対策、高めるポイント、SEOだけを考えているとリニューアルが失敗する理由、当社の事例について解説します。
ホームページリニューアルでSEO効果が下がる理由と対策法

ホームページリニューアルでSEO効果が下がるのには、いくつかの典型的なパターンがあります。ここでは、代表的なパターンと、それぞれの対策法を解説します。
ページを削除しすぎてしまう
ホームページリニューアルを機に、内容を整理しようとしてページを削除するケースはよく見られます。
Googleのジョン・ミューラー氏は、404エラーが多くてもSEO評価が下がることはないと発言しています。しかし、削除ページと関連したページの検索順位が大きく下落した事例を多数見てきました。検索順位が落ちたのは、多くのページを削除した結果、テーマに関連したコンテンツ量や被リンク数が減ったことで、検索エンジンからの評価が低下したことが原因です。
もう役に立たないと判断したページであっても、削除する前に、リライトができないかを検討しましょう。
もしリライトができるようであれば、現在の状況に合わせたページにすることで検索順位の低下を防ぐことができます。また、リライトが難しいページについては、関連性があるページがあれば削除をして301リダイレクトを行い、なければ404エラーページを表示しましょう。
注意点は、関連性が少しだけあると判断してトップページに301リダイレクトを行うことです。検索意図が異なる場合にトップページにリダイレクトすると、検索エンジンからソフト404と判断され、旧ページの評価が引き継がれません。
多くのページでURLを変更してしまう
ホームページリニューアルを機に、多くのページのURLを変更するケースをよく見かけます。例えば、ブログ記事のURLが「/blog/カテゴリー名/スラッグ/」であった場合に、カテゴリー名を取り「/blog/スラッグ/」へと変更するケースです。
この場合、URLだけを変更すると、旧URLが持っていた被リンクや検索エンジンでの実績が新しいURLに引き継がれず、該当ページで上位を狙うキーワードでの検索順位が下がる原因になります。さらに、実際には移動だとしても、検索エンジンが認識しているURLが404エラーになるため、関連性の低下や被リンク数の減少からサイト全体のSEOに悪影響を与えます。
SEO効果を下げないためには、URLを変更する場合は、元のURLから新しいURLへと301リダイレクトを実施しましょう。適切にリダイレクトを設定することで、検索順位の低下リスクを抑えることができます。
原稿のボリュームが大幅に下がってしまう
リニューアルの際に、見栄えを良くするために原稿ボリュームを減らすホームページはよく見られますが、減らしすぎるとSEOに悪影響を与えます。
原稿ボリューム自体はSEOにおいて重要ではないのですが、極端に減らしすぎると、検索意図に応えられないページになってしまい、検索順位が低下します。
ホームページリニューアルで原稿量を減らしたいと考える場合は、検索意図に応えられる範囲にとどめる必要があります。これはブログ記事だけの話ではなく、トップページやサービスページなどサイト全体に影響する話です。
内部リンク数が大幅に減ってしまう
ホームページリニューアルの際に、よくやってしまうのが、内部リンク数の大幅な減少です。
例えば、グローバルナビゲーションやフッターをシンプルにしたり、ブログ記事から関連サービスへのリンクを無くしたりすると、内部リンク先のページのSEO効果が大きく減少する恐れがあります。また、内部リンクは検索エンジンに対してサイト構造を伝える役割も持っていて、大幅に減らしてしまうと、検索エンジンが正しくホームページを認識できなくなってしまいます。
内部リンクを減らしたい場合は、サイト構造が検索エンジンに正しく伝わる形を保ちながら、バランスよく減らす必要があります。
ホームページの表示速度が低下してしまう
ホームページリニューアルでデザイン性を高めるために高品質な画像を使ったり、JavaScriptを活用してホームページに動作をつける場合にも注意が必要です。
高品質な画像やJavaScriptはホームページの魅力を高めるために必要な技術ではありますが、多用してしまうと、表示速度が低下するリスクがあります。昨今では通信環境が良くなり、ユーザーは表示の速さに慣れていて、表示に時間がかかるホームページはすぐに離脱されてしまいます。
検索エンジンもユーザーが快適に閲覧できるホームページを優先的に上位表示させているため、表示速度はSEOで重要な要素の一つです。
過剰に高品質な画像やJavaScriptを活用するのは控え、公開前に目視とPageSpeed Insightsで表示速度の確認と問題点を改善することが必要です。
ホームページの使いやすさが低下してしまう
ホームページリニューアルで、見た目の印象だけを意識して、ユーザーの使いづらさが目立つ場合もSEOで注意が必要です。
検索エンジンは、ユーザーにとって有益で使いやすいホームページを上位表示しようと考えています。つまり使いづらいホームページはSEOで不利になっており、見た目よりもユーザーがスムーズに操作でき、知りたい情報をすぐに知れるホームページでなくてはなりません。
何をもって使いづらいかは判断が難しいものになりますが、デザイン案やテストアップ中に、ユーザー目線になってホームページを確認することが重要です。また、予算に余裕がある場合は、社内だけではなくユーザーにテスト利用してもらう方法も効果的です。
ホームページリニューアルでSEO効果を高めるポイント

ホームページリニューアルを行うのなら、SEO効果を高めたいと考えるのが一般的だと思います。ここでは、ホームページリニューアルでSEO効果を高める方法を紹介します。
アクセス解析を使って強化すべきページを特定する
ホームページリニューアル前に、必ずGoogleサーチコンソールやGA4、ヒートマップツールを使い、どのページのどこが問題かを明確に定める必要があります。検索エンジンは、ユーザーに役立つホームページに対してSEO評価を与えており、問題のあるページの発見と改善は検索順位を高めるのに必須の対策です。
まず、Googleサーチコンソールで検索結果のパフォーマンスやページのインデックス登録レポートを確認し、SEO目線で評価が高いページと低いページを把握します。評価の高いページはリライト不要ですが、評価の低いページはリライトの対象になります。
次に、GA4とヒートマップツールでは、ユーザー目線で各ページの状態を把握します。直帰率や滞在時間などの指標が良好なページは改善不要ですが、数値が悪いページはヒートマップを確認し、具体的にどのコンテンツが読まれていないか、離脱の原因になっているかを把握して改善策を検討します。
ホームページリニューアルは既存サイトのデータを確認できるので、新規制作よりも成果が出る可能性が高くなります。
サイト全体でテーマが統一されているかを確認する
ホームページリニューアルのサイト構成やサイトマップを確認したら、トップページのテーマと関係がないページが含まれていないかを必ず確認しましょう。
1つのホームページでいくつもテーマがあると、検索エンジンから正しく評価してもらうことが困難になってしまい、結果としてSEO効果を十分に発揮することができません。
そのため、必ずサイト全体でテーマを1つに絞り、その内容についてのみ書かれているホームページかを確認し、必要に応じて修正してからリニューアルに着手することがSEOで成功するための第一歩です。
サイト全体でE-E-A-Tを強化する
昨今のSEOでは、E-E-A-Tを高めることが重要とされています。
E-E-A-Tとは、「Experience(経験)」・「Expertise(専門性)」・「Authoritativeness(権威性)」・「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字をとった略語で、Googleが高品質なコンテンツを判断する際に重視している考え方です。E-E-A-T自体が検索順位を直接決めるわけではありませんが、デザイン性を高めても中身が伴わなければ、上位表示にはつながりにくくなります。
ホームページリニューアルでは、サイト構成を見直すタイミングなので、E-E-A-Tを高めるページをしっかりと作り込むことができます。
たとえば、会社案内では、事業内容や沿革、所在地、代表者名などの基本情報を正確に掲載することで、実在する信頼できる会社であることを伝えられます。実績や施工事例などのページでは、これまでの経験を具体的に紹介でき、お客様の声を掲載すれば、第三者からの評価を示すことができます。
さらに、代表挨拶やスタッフ紹介を設けることで、どのような人が事業を行っているのかが伝わり、ユーザーの安心感につながります。
これらのページは、リニューアル前のホームページでは情報が古くなっていたり、簡素なまま放置されていたりすることがよくあります。リニューアルを機に内容を見直し、ユーザーが安心して問い合わせできるホームページを目指すことが、結果としてSEO効果を高めることにつながります。
公開前の確認を徹底する
ホームページリニューアルが完了した後の最終チェック段階では、細部まで確認することが大切です。
まずはPCでレイアウト崩れや、誤字・脱字はないか、リンク切れはないかなどを確認しましょう。PCで問題がなければ、スマホやタブレットの実機を使って確認しておくことで、すべてのユーザーにとって扱いやすいホームページに仕上げることができます。デザインは直接的にSEOへの影響は低いですが、ユーザー満足度を高めることは間接的にSEO効果を発揮します。
さらに、最低限の知識は求められますが、ソースコードを確認して、タイトルやメタディスクリプション、タグの閉じ忘れ、構造化データの実装状況などを確認しておくことも重要です。特にタイトルは検索順位と検索結果でのクリック率、メタディスクリプションは検索結果でのクリック率への影響が大きく、必ず確認しておく必要があります。
加えて、リニューアルならではの確認として、旧URLから新URLへのリダイレクトが正しく動作しているか、テスト環境で設定したnoindexやrobots.txtのブロックが解除されているかも必ず確認しましょう。特にnoindexの解除忘れは、公開後にホームページが検索結果に表示されなくなる原因になるため注意が必要です。
管理画面の操作性を確認する
ホームページリニューアルで忘れてはいけないのが管理画面の操作性です。
管理画面の操作性がよければSEO効果が向上することはありませんが、管理画面が扱いやすいほど更新のハードルを下げることが可能です。ホームページを継続的に更新できる状態にしておくことは、SEOにおいて重要な意味を持ちます。
そのため、公開前の確認段階で必ず実際に各コンテンツを新規作成したり、リライトしたり、削除してみたりと普段の運営で利用する機能を一通り試してから納品してもらうことが大切です。
ホームページリニューアルでSEOだけを考えると失敗する理由
SEO対策は目的ではなく手段です。本来ホームページリニューアルで実現したいことはSEOで成功することではなく、問い合わせや商品購入などの成果数を高めることになります。
SEOだけを考えてホームページリニューアルをしてしまうと、サイト全体で検索エンジン目線になってしまい、ユーザーには魅力が伝わらないホームページとなってしまいます。魅力が伝わらないと、どんなに上位表示を実現したとしても、成果につながりません。
昨今のSEOでは、ユーザー目線を追求することが検索順位の向上につながる傾向があり、SEOではなくユーザーを中心に据えたリニューアルを行うようにしましょう。
ホームページリニューアルでSEO効果が上がった事例
ここでは、当社がホームページリニューアルを担当した企業様で、リニューアル後に【地域名+サービス名】のキーワードで1位を獲得した事例を紹介します。
このリニューアルで徹底したのは、URLの変更とページの削除をできる限り行わないことです。既存のURLには、これまで積み上げてきた検索エンジンからの評価や被リンクが紐づいているため、むやみに変更や削除をすると、その評価を失うことになります。
とはいえ、すべてのページをそのまま残したわけではなく、削除したページやURLを変更したページもありました。
削除については、Googleサーチコンソールで各ページの検索クエリを確認し、メインキーワードが近い別のページがあるものに限って行い、そのページへ301リダイレクトを設定しています。URLを変更したページについては、すべて旧URLから新URLへ301リダイレクトを設定し、評価を引き継げるようにしました。
原稿については、全ページを新たに作成しています。サイト全体のテーマと各ページのテーマを当社で設計し、その枠組みの中で、お客様にはユーザーに伝えたいことを最優先に原稿を書いていただきました。
つまり、制作会社はSEOを意識してサイト構成やリダイレクトを設計し、お客様はユーザーのための原稿づくりに集中するという役割分担です。検索エンジンが評価しやすい土台を制作会社が整え、その上にお客様が自社のことを一番よく知る立場からユーザーに役立つ原稿を載せたことで、リニューアル後にメインキーワードで1位を獲得することができました。
ホームページリニューアルのSEOに関するよくある質問
ここではホームページリニューアルのSEOに関するよくある質問を紹介します。
リニューアルでSEO効果を必ず上げると言いきれますか?
当社だけではなく、他の制作会社であったとしても、言い切ることはできません。
SEOは、テクニックではなく、ユーザー目線の追求が重要になり、各制作会社はユーザー目線を追求してホームページを制作しています。しかし、最終的な判断は検索エンジンが行うため、100%効果が出るとは言い切れないのが実情です。
しかし、これまでの経験で見ると、ユーザー目線の徹底と検索エンジンの認識力を向上させる対策をしっかりと行ったホームページを制作し、公開後はお客様がブログや実績などのコンテンツで新規ページを作成することで、その大半が上位表示を実現できています。
そのため、必ず上がるとは言えませんが、可能性を最大限高めるホームページリニューアルを提案することは可能です。
リニューアル後に検索順位が下がるのはよくあることですか?
リニューアル後は検索順位が不安定になることが一般的です。
もちろん、検索順位が下がらないホームページもありますが、一時的に下がるホームページもあります。その理由は、コンテンツを大幅に変更したため、検索エンジンがサイト内を再評価しており、その期間に一時的に下がってしまいます。
当社の経験では、多くの場合で1週間から1ヶ月の間で元の検索順位よりも高い順位にランクインしているため、一時的なものだと理解をして中長期的なSEO対策に取り組むことをおすすめします。
また、検索順位が下がってしまった場合、主要なページに対してGoogleサーチコンソールからURL検査を行い、インデックス登録をリクエストすることで、検索エンジンによる再評価を早め、順位が下がっている期間を短縮できます。
リニューアル時にサーバーを変更したらSEOに影響しますか?
サーバーを変更してもSEOに影響はありません。
ただし、ネームサーバーの切り替えミスなどでホームページが数週間単位で表示されなくなった場合や、新サーバーの性能が低く表示速度が落ちた場合は、検索順位に影響が出る可能性があります。
サーバー会社の選定やネームサーバーの設定に不安がある場合は、ホームページリニューアルを依頼した制作会社や、契約したサーバー会社にサポートを依頼しましょう。
まとめ
当社へホームページリニューアルをご相談いただく方の多くが、SEO効果が下がらないかを意識されています。
検索順位が下がる可能性は0ではありませんが、多くのケースで見ると、適切な対応を行うことで、検索順位が下がらない、むしろ上がっていることが大半です。
SEO評価を守る対策と高める対策の両方をバランスよく行い、検索エンジンだけでなく訪問者の視点を持ってリニューアルを進めることが、成果につながるホームページへの近道です。
