- 2023.05.24
ホームページ制作の見積書の項目と注意点を紹介
ホームページ制作会社から提出される見積書を正確に把握したうえで、業者の選定を行っていますか?
見積書の内容を理解したうえで業者を選ばないと、いざホームページ制作が始まったら後で、「この作業は別料金なの?」と想定外の予算が必要なケースもあり得ます。
確かに業者によって、見積書の項目や単価が異なるので、分かりづらいかもしれませんが、後から問題にならないように完璧に理解しましょう。
今回は、ホームページ制作の見積書がよく分からないとお悩みの方向けに、当社の事例で、どんな項目があり、作業内容は何かを紹介します。
見積書は制作会社ごとに異なる
ホームページ制作の見積書が、業者によって異なる理由を紹介します。
人件費
ホームページ制作料金の大半は人件費です。
一応、人件費以外にも、電話などの通信や電車やタクシーなどの交通、資料や素材購入など、さまざまな費用が含まれていますが、これらの予算が高いケースは珍しいです。
この人件費は、例えば、月給250,000円の人間を利用したら、最低でも1日に1万5千円以上の売上を出さなくてはならず、これを下回ると赤字になってしまいます。
さらには、大きな業者だと、御社のホームページに関わらない、経理や事務などの職種の人件費も見積書に加えられます。
ここが大手と中小の制作会社の差になっていて、大手であれば多くの人間の人件費が乗ってきますが、中小はこれらの作業を代表などが行うので、見積書に含まれるケースはありません。
この人件費が見積書の基本ベースになると理解すれば、一気に理解度が高まります。
作業内容と時間
作業内容や専門性の高さでも費用が変わってきます。
企画やデザイン、コーディングなどは、どの業者の見積書にも存在する項目です。
ただ、業者ごとに、それぞれの項目を実行するノウハウが違い、作業内容も異なります。
例えば、企画で言えば調査を行わない、コーディングであれば雛型を利用すれば、その分早く作業を実行することが可能です。
先述の通り、ホームページ制作料金は、最終的には人件費になるので、早く作業が終わったほうが当然見積書も安くなってきます。
このように、それぞれの会社が、これまで何に力を入れてきたかで、作業時間が大きく変わり、結果として総額も異なってきます。
ホームページ制作の見積書の項目と内容
具体的に、当社の見積書の項目ごとに、作業内容や費用の考え方を紹介します。
企画・設計・進捗管理
企画・設計・進捗管理の費用は、大阪の相場で言えば、総額の20%前後が多いです。
見積書に含まれるすべての科目の合計の20%が加算されます。
当社の場合で言えば、この企画・設計・進捗管理に含まれるのは以下の予算です。
- 交通費
- 通信費
- 資料購入費
- 企画や提案書作成
- 打ち合わせ
- ホームページの設計
- デザイナーなどの進捗管理
主に、ディレクターや営業の人件費を割り当てる予算ですが、比較的に値切りやすいと思います。
ただし0になるケースはなく、もし価格交渉があれば、各業者が利益率を計算して、下げられる範囲を提案してくれます。
また、値切る場合は、「下げれば必ず発注する」などの確約をしましょう。
値段を下げるためには、利益率の計算を行っているので、その作業量も多く、「下げたけれども発注してもらえない」となると、業者は余分に労力だけを使ったことになってしまいます。
もし、発注を約束できない場合は、提出された見積書で検討しましょう。
デザイン作成
ワイヤーフレームやデザイン作成の費用で、ホームページのページ数が多いほど予算が高くなります。
特殊なページ構成やレイアウトでなければ、それぞれの業者で単価を持っています。
ワイヤーフレームとは、各ページの線画で、Adobe XDやパワーポイント、エクセルなどで全ページ分が作成されます。
線画なので、装飾や色などが一切なく、純粋に各ページの内容やコンテンツの配置が確認できます。
成果が出るホームページでは、ユーザー目線でのワイヤーフレームの作成と確認が必須になるので、分かりづらいかもしれませんが、必ず時間をかけてチェックしましょう。
そして、提案時に定めたページは、ワイヤーフレームを参考にして、デザイン案が作成されます。
作成しないページは、同じひな形で作成が可能なページや、問い合わせやプライバシーポリシーなどのシンプルなページが該当します。
デザインの修正は、次のフェーズになるコーディング段階で依頼したら、内容によっては別途費用になる可能性もあるので、必ずこの段階ですべて修正しましょう。
コーディング
ホームページ化を行うコーディングの費用になります。
極端に複雑で長くなければ、それぞれの業者で単価を明確にしています。
当社がコーディングで力を入れているのが、SEOを意識したウェブ標準とピクセルパーフェクトです。
ウェブ標準とは、W3Cと呼ばれる非営利団体が定めた世界共通のホームページの作り方です。
当然、サーチエンジンもウェブ標準を理解しているので、ウェブ標準に近いほど、正しく各ページを評価してくれるようになります。
次に、ピクセルパーフェクトとは、デザイン案と1pxの狂いもないことを指しています。
ホームページは、パソコンとスマートフォン、タブレットなどの媒体で閲覧されます。
さらに、グーグルクロームやエッジ、ファイヤーフォックスなどのブラウザも多く存在しています。
どのようなユーザー環境であったとしても、正しくホームページが表示されることをピクセルパーフェクトと言い、ホームページ制作では必須とも言えます。
それぞれの業者が特徴あるコーディングを実施しているので、見積書が提出されれば、どんな特徴があるかを確認してから判断をしても良いかもしれません。
システム開発
ワードプレスの実装やフルスクラッチのシステム開発を行う費用です。
昨今では、フルスクラッチシステム開発を行わなくても、ワードプレスやEC-CUBE、ウェルカートなどの既製品が優れています。
そのため、最近の当社の見積書では、大半が既製品のカスタマイズ費用になります。
もちろん、それぞれで、どんな実装やカスタマイズを行うかを、明確にするために、提案書で詳しく解説を行うのが一般的です。
その他
当社の見積書は上記が基本ですが、場合によっては、運営やSEO費用を追加するケースもあります。
もちろん、その他の作業においても同様で、できる限り詳しい品名の見積書を作成し、詳細の説明は提案書で解説します。
見積書は、単に総額が分かれば良いものではありません。
ホームページは何かしらの目的を持って制作されるので、その目的を実現するためにどんな手段を講じるのか、そのための費用はいくらかを明確にするものだと思います。
これからホームページを制作する方は、ぜひ見積書を詳細に理解して、業者選定を行うことで、費用対効果の最大化を図れます。
見積書を確認するときの注意点
見積書をチェックする際の注意点を紹介します。
曖昧にしない
初めてのホームページ制作であれば、分からない点が多いのは当然ですが、見積書で曖昧な理解しかできていない箇所が多いほど、余計な予算を使ってしまう可能性が高くなります。
そのため、見積書を確認したら、必ず完全に理解ができるまで、業者に確認を取りましょう。
誠実な業者であれば丁寧な回答をくれるので、この確認を行えば、スムーズなホームページ制作作業や担当者同士の相性の確認に有効です。
備考欄にも目を通す
当社でも、よく備考欄に重要な内容を記載しています。
例えば、素材の購入は予算に含んでいない場合や、原稿はお客さまで用意してくださいなどの記載があります。
これらを見落としていると、後から、「自社で素材の撮影か購入がいるの?」という話になり、余計な予算が発生する可能性があります。
もちろん、一般的には、プレゼン後に説明があるので問題はないですが、もし業者が説明をしてくれなかった場合は、自分でしっかりと確認するようにしましょう。
総額だけで発注先を選ばない
見積書だけで制作会社を選ぶことは非常に危険です。
提案内ようなそれぞれの制作会社の特徴と得意分野なども含め、総合的な判断を行うようにしましょう。
総額が安いだけで選んでしまうと、ホームページを制作した目的が達成できない可能性があります。
また、最悪のケースでは、もともとの総額は安かったけれども、大半がオプション扱いになっているので、結果一番高くついたというケースもあります。
そのため、見積書の総額をチェックする際には、必ず提案書も含めた確認を行い、御社にとって重要な機能を網羅したうえで安い制作会社を選定するのがベストです。
ホームページ制作の見積書を安くする方法
ホームページの見積書を安くするには、お客さまが制作会社の作業をサポートすることが大切です。
例えば、製品情報などもまったく提出されていない状態だと、制作会社は最悪のパターンを想定したホームページの設計を行います。
この最悪のパターンは、当然制作会社に作業工数がかかる想定になっているので、自然と見積書の総額も高くなってしまいます。
そのため、ホームページ制作の打ち合わせ前に、渡せる情報が何かを検討して、初回のミーティングで、できる限り整理された多くの情報を提出しましょう。
そうすれば、最悪なパターンを想定しなくても良くなり、適正価格の見積書になります。
まとめ
ホームページ制作の見積書について紹介しました。
現在、多くのホームページ制作会社があり、その数だけ見積書の雛型が存在しているので、完璧に理解することは難しいかもしれません。
ただ、業者への確認をしっかりと行うという点と、内容を理解するという点さえ守れば、大きな問題になるケースはほとんどないでしょう。
目的が達成できるホームページ制作が可能かどうかの判断は、提案書以外にも見積書も重要です。
当ページをご覧の方は、業者に見積書の内容を確認して、より良いホームページを制作しましょう。
最後に、当サイトでは制作料金を掲載していますので、もし当社の価格に興味があればご覧ください。