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Google・Yahoo!・Bingにサジェストを削除依頼する方法
検索結果に表示されるサジェストによって、企業や個人の印象が大きく左右されることがあります。気になるサジェストを目にしたとき、削除できるのか、どう対応すればよいのか悩む方も少なくありません。
このページでは、Google・Yahoo!・Bingのサジェストを削除したいと考えている方に向けて、削除依頼の方法について紹介します。サジェストの削除を考えている方は、まず全体の仕組みや選択肢を知ることから始めてみてください。
目次
サジェスト削除が必要な理由
検索エンジンでキーワードを入力した際に表示されるサジェストは、ユーザーが次に入力しそうな言葉を予測して自動で表示される機能です。たとえば企業名や個人名を入力した際に、【●● 詐欺】や【●● ブラック】などのネガティブなワードがサジェストとして表示されることがあります。
このサジェストは、検索結果そのものではありませんが、多くのユーザーの目に触れるため、企業や個人の印象に大きな影響を与える存在です。特にビジネスでは、信頼性やブランドイメージを損なうリスクがあるため、サジェストの削除を検討する理由として十分な要因になります。
また、こうしたサジェストは一度表示されると、ユーザーの検索行動やクリックによってさらに強調されやすくなり、放置すると検索候補として定着してしまう恐れがあります。早めの対策を取ることで、風評被害の拡大を防ぎ、検索結果の印象をコントロールすることが可能になります。
サジェストを削除依頼する前に確認するポイント
Google・Yahoo!・Bingに、サジェストの削除依頼をする前に、原因の整理と削除を求める理由の準備をしておくことが重要です。準備不足だと申請が通りにくくなります。ここでは、サジェストを削除依頼する前に確認するポイントを紹介します。
自社コンテンツ内のサジェスト要因を削除したか
サジェストは、検索ユーザーの行動や公開されているWebページの情報などをもとに生成されます。そのため、自社が運営しているブログサービスやSNS、ホームページなどに、削除したいワードを含むコンテンツが残っていないか確認することが必要です。
たとえば、過去のトラブルや社内のネガティブなキーワードがタイトルや本文に含まれている場合、それがサジェスト生成の一因になっている可能性があります。サジェストの削除を依頼する前に、まずは該当キーワードを含む自社コンテンツを削除する対策を取っておきましょう。
他社の該当ページに削除依頼を出したか
自社に原因がない場合でも、他社の運営するブログなどにネガティブな記載が存在するケースがあります。そうしたページが原因でサジェストが生成されている可能性があるため、その運営者に対して削除依頼を行うことも、サジェストを削除依頼する前段階として重要です。
削除依頼は、問い合わせフォームや記載された連絡先から行うのが一般的です。特に法的に問題のある内容が含まれている場合は、弁護士の協力を得ることでスムーズに対応できることもあります。
まずは、検索エンジンなどを利用して、他社の該当ページを特定し、対応状況を整理しておくことが、サジェスト削除の成功率を高めるポイントとなります。
削除を求める正当な理由を示す
検索エンジンにサジェストの削除依頼をする際には、単なる不快感や都合の悪さだけでは受け入れられません。
名誉毀損やプライバシー侵害、虚偽の情報、法的に問題のある内容など、削除を求める正当な理由を明確に示すことが不可欠です。
また、スクリーンショットや関連する法律・規約など、客観的に裏付けできる資料を添えることで、検索エンジンに真剣に検討してもらえる可能性が高まります。
しっかりと根拠を整えてから申請に臨むことが、削除依頼を成功させる大きなポイントとなります。
Googleにサジェストの削除依頼をする方法
Googleでは、表示されたサジェストに問題がある場合に、ユーザー自身が削除依頼を行う手段が用意されています。ここでは、Googleに対してサジェストの削除を依頼する方法を紹介します。
法的な問題を報告する
権利侵害や名誉毀損といった法的な問題が関係するサジェストの削除を希望する場合、Googleの専用フォームから依頼することができます。
この方法は、違法性のある内容に対して削除を求める正式な手段です。
申請には、申立人の情報のほか、問題となる検索キーワード、不適切なサジェスト、対象の国、該当する法律と法的根拠の説明などを記載する必要があります。また、該当する内容を示すスクリーンショットや引用文も求められます。
入力フォームには必須項目が設定されており、必要事項を正確に記載することが求められます。法的な根拠に基づいた申請であれば、Google側が内容を確認し、サジェストが削除される可能性があります。
申請から結果の通知までには、1週間〜1ヶ月程度かかるのが一般的です。
不適切な検索候補として報告する
Googleの検索画面には、ユーザーが不適切だと感じるサジェストを簡単に報告できる機能が備わっています。この方法は、法的申請よりも手軽に利用でき、すぐに操作できます。
パソコンの場合、検索キーワードを入力してサジェストを表示させると、候補リストの右下に「不適切な検索候補の報告」というリンクが表示されます。そこから報告フォームに進み、問題のあるキーワードを選択し、理由を記入して送信するだけで完了します。
ただし、この方法はフィードバックの一種であり、Googleからの返答があるわけではなく、削除が確約されているわけではありません。即時対応や確実な削除を求める場合は、法的な申請も視野に入れましょう。
Yahoo!にサジェストの削除依頼をする方法
Yahoo!のサジェストを削除したい場合は、専用のお問い合わせフォームから依頼します。削除対象があるURLやキーワード、削除理由などを入力して送信する流れです。
手順としては、まずYahoo!JAPANにログインし、お問い合わせページを開きます。続いて、問い合わせ項目の中から関連検索ワードの情報削除を選択し、申請フォームに移動します。
フォーム内では、対象となる検索結果ページのURL、表示されているサジェスト、削除を求める理由などを入力し、確認後に送信します。なお、Yahoo!IDがあれば本人でなくても申請可能です。削除対応が行われた場合でも、Yahoo!側から個別の回答はありません。
削除までにかかる期間は、おおむね1週間から1ヶ月程度とされています。
Bingにサジェストの削除依頼をする方法
Bingでも、サジェストや表示内容に問題がある場合、専用フォームを通じて削除申請を行うことが可能です。申請は、Bingに関する問題を報告というページから行えます。
フォームを開くと、Bing検索を選択し、報告する問題の種類などの項目を選んでいきます。その後、詳細入力画面にて、氏名、メールアドレス、検索語句、該当URLなどの情報を入力し、その他の情報欄には、問題となるサジェストによってどのような影響があるかを記載します。
すべての項目を入力したら送信し、Bing側による確認と審査が行われます。明確な基準は公開されていませんが、内容に問題があると判断された場合は、サジェストが削除されます。
削除までにかかる期間は、おおむね1週間から1ヶ月程度とされています。
サジェストが削除できない場合は弁護士に相談
自分で削除依頼を行っても通らない場合や、削除依頼そのものが難航している場合は、弁護士への相談をおすすめします。特に、名誉毀損やプライバシー侵害などの法的問題が関係しているケースでは、個人で対応するよりも、法的な専門知識をもつ弁護士に対応を任せたほうが、削除される可能性が高まります。
弁護士を通じて行うサジェストの削除依頼では、検索エンジン側に対して正式な法的根拠を示しながら申請を行うため、対応の優先度や信頼性が上がる傾向があります。また、GoogleやYahoo!、Bingが削除に慎重な姿勢をとる場合でも、弁護士名義の申請であれば対応してもらえるケースがあるというのも実情です。
削除に関する対応が個人レベルでは難しいと感じたとき、または早急に対応したい場合には、インターネットに詳しい弁護士への相談を早めに検討することが重要です。
サジェスト削除に関するよくある質問
サジェストの削除には、「申請は必ず通るのか」「申請しなくても自然に消えるのか」など、多くの方は様々な疑問をお持ちです。ここでは、サジェスト削除に関するよくある質問と回答を紹介します。
削除申請をしなくても自然に消えますか?
結論から言うと、「自然に消える可能性はゼロではないが、期待しすぎない方がよい」です。
サジェストは検索ユーザーの行動や、関連するWebページの存在によって決まります。そのため、ネガティブな検索が一時的に増えた場合でも、時間が経てば減少し、結果的にサジェストから消えるケースはあります。
ただし、これには明確な消える基準はなく、数ヶ月〜数年かかる場合もあります。その間に多くの人が目にしてしまえば、企業や個人の信頼を損なうリスクが続くことになります。
自然消滅を待つのはリスクが高い方法といえるため、企業や個人の評判に関わる内容であれば、早めに削除申請や改善策を講じることをおすすめします。
削除申請をしたら必ず削除されますか?
残念ながら、「削除申請=必ず削除」ではありません。
Google・Yahoo!・Bingは独自の審査基準を持っており、削除が認められるのは法律や規約に抵触する場合に限られることが多いです。
具体的に削除が認められる可能性があるのは、以下のようなケースです。
- 名誉毀損に該当する表現
- プライバシー侵害に当たる個人情報
- 虚偽や誤解を招く明らかな間違い
- 法的に問題がある内容
逆に「不快だから」「都合が悪いから」という理由では、受け付けてもらえないのが現実です。 そのため、申請前に削除を求める正当な理由を整理し、スクリーンショットやURLなどの客観的な証拠を添えることが成功率を高めるポイントになります。
削除申請は弁護士が必要ですか?
削除申請そのものは本人や企業担当者でも行えます。
しかし、GoogleやYahoo!、Bingでサジェストが実際に削除されるのは、法的な根拠に基づく申請が認められた場合に限られることが多いのが実情です。そのため、名誉毀損やプライバシー侵害といった法的根拠を整理し、弁護士名義で申請する方が成功率は高まります。
結論として、形式的には個人でも申請できますが、確実に通すためには弁護士を通じた法的申請がほぼ必須と考えるべきです。
まとめ:サジェストの削除依頼は早めが肝心
サジェスト削除は、表示される検索候補によって風評被害や信用低下のリスクがある場合に、効果的な対策のひとつです。まずは自社や他社の関連コンテンツを見直し、削除できる要因がないか確認したうえで、Google・Yahoo!・Bingに対してサジェストの削除申請を行いましょう。
それでも対応が難しい場合は、インターネットに強い弁護士に相談することで、確実な対応が可能になります。サジェストの削除に悩んでいる方は、状況に応じた最適な方法を選び、早めに行動することが大切です。