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WordPressのURL変更方法とは?リスクと変更後の対策
WordPressのURLを変更する必要が出てくるケースでは、手順を誤るとホームページが正しく表示されなくなるなどの問題が発生することがあります。また、検索エンジンの評価やリンクの整合性にも影響するため、慎重に対応することが大切です。
このページでは、WordPressのURLを変更する方法と注意点を紹介します。
目次
WordPressのURL変更が必要なケース
WordPressのURLを変更することは頻繁にはありませんが、特定の状況では対応が必要になることがあります。変更の目的や背景を正しく理解しておくことで、トラブルを避けることができます。まずは、どのような場面でURL変更が必要になるのかを紹介します。
サイトをSSL化する場合
ホームページをSSL化すると、URLがhttpからhttpsに変わります。
WordPressでは内部リンクやメディアファイルの参照先がURLに依存しているため、設定を変更しないままだと一部のページや画像が正しく読み込まれなくなることがあります。こうした不具合を防ぐには、WordPressのURLも新しい形式に合わせて更新する必要があります。
WordPressを別のディレクトリに移動する場合
WordPressをルートディレクトリや別フォルダへ移動する場合も、URLの変更が必要になります。
たとえば、https://example.com/wordpress/からhttps://example.com/への移行がこれに該当します。移動先のURLに合わせて設定を更新しないと、ページの表示やリンクの動作に不具合が生じることがあります。
WordPressのURLを変更する方法
WordPressのURLを正しく変更するためには、複数の方法を理解しておくことが重要です。基本的には管理画面からの設定変更で対応できますが、サイトの状況やトラブルの有無によっては、wp-config.phpの編集やデータベースの書き換えが必要になることもあります。ここでは、それぞれの方法を紹介します。
管理画面から変更する
もっとも基本的で簡単なのが、WordPressの管理画面からURLを変更する方法です。
管理画面にログインし、設定→一般設定にあるWordPressアドレス(URL)とサイトアドレス(URL)の2箇所を、新しいURLに変更することで反映されます。
このうち、サイトアドレス(URL)は、ユーザーがアクセスするホームページ側のURLにあたります。トップページのURLを変更したい場合はこちらを編集します。一方のWordPressアドレス(URL)は、WordPress本体がインストールされている場所のURLで、通常はフォルダ付きのパスになっていることが多いです。
ちなみに、URLの最後の/は入力しないように気を付けましょう。
変更内容は保存と同時に反映されるため、事前にリダイレクト設定や内部リンクの動作確認など、準備を整えてから変更することが大切です。
wp-config.phpを編集する
管理画面にアクセスできない場合や、強制的にURLを指定したい場合は、wp-config.phpファイルを編集する方法が有効です。
WordPressがインストールされているディレクトリにあるwp-config.phpを開き、以下のコードを追記します。
define('WP_HOME', '新しいWordPressのURL');
define('WP_SITEURL', '新しいWordPressのURL');
これにより、管理画面でのURL設定は無効になり、wp-config.phpに記述したURLが優先されます。
記述ミスをするとサイトが正しく動かなくなるため、慎重に扱う必要があります。
データベースを編集する
WordPressのURL情報はデータベースにも保存されているため、phpMyAdminなどのツールを使って直接編集する方法もあります。一般的にはwp_optionsテーブル内にあるsiteurlとhomeの値を新しいURLに書き換えます。
この方法はWordPressにまったくアクセスできない状態や、他の方法で変更してもうまく反映されない場合に使用されます。
高度な操作を伴うため、バックアップを取った上で作業を行うのが望ましいです。
WordPressのURLを変更するリスクと対策
WordPressのURLを変更すると、設定ミスや対応不足によってホームページが正しく表示されなくなったり、SEOに悪影響が出たりする可能性があります。ここでは、よくあるリスクとその対策について解説します。
ホームページが表示されなくなるリスク
WordPressのURLを誤って変更し、管理画面にログインできなくなった場合は、テーマ内のfunctions.phpにコードを追記して、一時的にURLを上書きする方法があります。以下のように記述することで、WordPressのURL設定を強制的に書き換えることができます。
update_option( 'siteurl', '新しいWordPressのURL' );
update_option( 'home', '新しいWordPressのURL' );
このコードは、テーマが読み込まれるたびに実行されるため、ログインできるようになったら必ず削除してください。削除しないままにしておくと、URL設定が毎回上書きされ、管理画面からの変更が反映されなくなる原因になります。
あくまで応急処置として使う方法のため、基本的には管理画面やwp-config.phpによる変更を優先し、どうしてもアクセスできない場合にのみ使用するようにしましょう。
SEOへの影響とリンク切れのリスク
URLを変更すると、検索エンジンにとっては別のページとして認識されるため、インデックスや検索順位に影響が出ることがあります。また、旧URLで張られていたリンクやSNSでシェアされたURLが無効になり、リンク切れが発生する恐れもあります。
これを防ぐには、旧URLから新URLへの301リダイレクト設定を適切に行うことが必要です。
特に、ディレクトリを変更する場合は、.htaccessファイルでリダイレクトルールを整備しておくことで、ユーザーのアクセスや検索エンジンの評価を新しいURLに引き継ぐことができます。変更後はサーチコンソールで状況を確認し、クローラが正常に新URLを認識できているかをチェックしましょう。
まとめ:WordPressのURL変更は計画的に行おう
WordPressのURLを変更する場面は限られていますが、設定を誤るとホームページが表示されなくなったり、SEOに悪影響を及ぼしたりするリスクがあります。
管理画面での変更が可能な場合もあれば、wp-config.phpやデータベースの編集が必要になるケースもあります。いずれの方法でも、変更前にしっかりと準備を整え、変更後は表示や動作、リンクの状況を確認することが重要です。
特に301リダイレクトや内部リンクの対応を怠ると、ユーザーにも検索エンジンにも悪影響が出るため、URLの変更は焦らず慎重に進めましょう。