WordPressでホームページを運用していると、バージョンアップ中の不具合やウイルス感染、操作ミスなど、思わぬトラブルに見舞われることがあります。こうした事態に備えるうえで欠かせないのが、バックアップの取得です。
この記事では、WordPressでバックアップが必要なタイミングと理由、バックアップすべきデータ、手動とプラグインの両方でWordPressのバックアップを行う方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
WordPressでバックアップが必要なタイミングと理由

WordPressのバックアップは、特定の作業前や日常的な運用のなかで取得しておくことが大切です。ここでは、特にバックアップを取っておきたい4つのタイミングと、その理由を紹介します。
バージョンアップを行う時
WordPress本体やプラグイン、テーマのバージョンアップを行う際は、必ず事前にバックアップを取っておくことが大切です。
バージョンアップはセキュリティや機能面で重要な作業ですが、既存の環境との互換性によっては、管理画面が開けなくなったり、ホームページの表示が崩れたりといった不具合が発生することがあります。特に複数のプラグインを併用している場合は、思わぬ衝突が起きるケースも少なくありません。
バックアップを取っておけば、不具合が発生してもバージョンアップ前の状態にすぐ戻せるため、安心して作業に取り組めます。
ホームページをカスタマイズする時
テーマファイルやCSS、functions.phpなどを編集してホームページをカスタマイズする際にも、作業前のバックアップが欠かせません。
特にfunctions.phpはわずかな記述ミスでもサイト全体が表示されなくなる可能性があり、慎重な対応が求められます。デザインの調整やレイアウトの変更でも、意図しない表示崩れが発生することがあります。
あらかじめバックアップを取っておけば、カスタマイズでトラブルが発生してもすぐに編集前の状態に戻せるため、落ち着いて修正作業を進められます。
セキュリティを強化する時
セキュリティ対策のためにプラグインを導入したり、.htaccessやwp-config.phpの設定を変更したりする際にも、事前のバックアップが重要です。
セキュリティ関連のツールはホームページの動作に深く関わるため、設定次第では管理画面にログインできなくなったり、特定の機能が使えなくなったりすることがあります。また、既存のプラグインとの相性によっては、サイト全体が停止してしまう可能性もあります。
バックアップを取ってから作業を進めれば、問題が起きても元の状態に戻せるため、安心してセキュリティ強化に取り組めます。
何もなくても月に数回は実施する
特別な作業がない時期でも、定期的にバックアップを取っておくことが安全なホームページ運用につながります。
日々の記事更新やコメントの追加、設定の細かな変更など、運用中にはさまざまなデータが少しずつ積み重なっていきます。また、サーバー障害や外部からの攻撃といった予期せぬトラブルは、いつ発生するか分かりません。バックアップを年に数回取っていない状態でトラブルが起きると、数ヶ月前に取得した古いバックアップから復元することになり、その間に更新した記事や設定がすべて失われてしまう可能性があります。
月に数回のペースでバックアップを取っておけば、どんな状況が起きても直近の状態まで復元でき、被害を最小限に抑えられます。特別な作業の有無にかかわらず、習慣として続けることが大切です。
WordPressでバックアップすべきデータ

WordPressのデータは大きく分けて、サーバー内のファイルとデータベース内の情報の2種類に分かれます。どちらか一方だけではホームページを完全に復元できないため、両方を対象にバックアップを取ることが大切です。
サーバー内
WordPressのサーバー内には、テーマやプラグイン、画像、アップロードしたファイルなど、ホームページの見た目や構成に関わるデータが格納されています。
特にwp-contentフォルダ内のthemes、plugins、uploadsというディレクトリは、カスタマイズ内容やデザイン、メディアファイルに直結する重要な領域です。これらのデータが失われると、ホームページの見た目が崩れるだけでなく、再構築には膨大な時間と労力がかかります。
サーバー内のファイルはバックアップ対象の中心となるため、必ず取得しておくべきデータといえます。
データベース内
WordPressの投稿記事や固定ページ、コメント、ユーザー情報、各種設定などのテキストベースの情報は、すべてMySQLなどのデータベースに保存されています。
データベースが破損すると、サーバー内のファイルが残っていても記事が表示されなかったり、管理画面にログインできなくなったりといった致命的な問題が発生します。特に記事数の多いホームページでは、データベース内の情報量が膨大になるため、定期的なバックアップが欠かせません。
サーバー内のファイルと比べて変化の頻度が高いため、自動バックアップの仕組みを取り入れておくとより安心してホームページ運用を進められます。
手動でWordPressをバックアップする手順
WordPressのバックアップは、プラグインを使わずに手動で取得することも可能です。手動の方法には、レンタルサーバーが提供している機能を活用するやり方と、FTPソフトやデータベース管理ツールを使って自分で取得するやり方の2種類があります。ここでは、それぞれの手動バックアップ方法を紹介します。
レンタルサーバー会社の機能を使う
多くのレンタルサーバーでは、管理画面から簡単にWordPressのバックアップを取得できる機能が標準で用意されています。
たとえば、エックスサーバーやさくらサーバー、ロリポップなどでは、サーバー内のファイルやデータベースを自動で定期保存し、必要なタイミングで任意の日付のデータをダウンロードできる仕組みが整っています。専門的な知識がなくても管理画面を操作するだけでバックアップが取れるため、初心者にも扱いやすい方法です。
また、復元機能も合わせて提供されているケースが多く、トラブル発生時にも短時間で元の状態に戻せます。念のため、定期的にダウンロードして自分のパソコンにも保存しておくと、より安心してホームページを運用できます。
自分でサーバーとデータベースをバックアップする
より確実にバックアップを取得したい場合は、FTPソフトとデータベース管理ツールを使って、自分でWordPressのデータを直接取得する方法があります。
まずFTPソフトでサーバーに接続し、wp-contentフォルダを含むWordPress全体のファイルをダウンロードします。続いてデータベースは、サーバーに用意されているphpMyAdminにアクセスし、対象のデータベースをエクスポートすることでバックアップが可能です。この方法は手間がかかるものの、必要なデータを細かく選んで管理できるというメリットがあります。
WordPressの構成をある程度理解している方や、確実にデータを保全したい方に向いている方法といえます。
WordPressのバックアップに使えるプラグイン
WordPressにはバックアップ作業を効率化してくれるプラグインが多数公開されています。プラグインを使えば、専門的な知識がなくても管理画面から簡単にバックアップを取得でき、自動化の設定も可能です。ここでは、無料で使える代表的な2つのバックアッププラグインを紹介します。
BackWPupを利用する
BackWPupは、WordPressのバックアップを自動化できる高機能な無料プラグインで、世界中で多くのユーザーに利用されています。
ファイルとデータベースの両方を対象に、スケジュールを設定して定期的なバックアップを自動実行できる点が大きな特徴です。保存先はサーバー内のフォルダだけでなく、DropboxやFTPなど複数のストレージに対応しており、運用スタイルに合わせて柔軟に選べます。
2025年のアップデートでは無料版にも復元機能が追加され、以前よりも使いやすくなりました。設定項目がやや多いため初回は戸惑うかもしれませんが、一度設定してしまえば安定したバックアップが可能なプラグインです。
WPvivid Backup & Migrationを利用する
WPvivid Backup & Migrationは、バックアップ、復元、サイト移行の機能がひとつにまとまったオールインワン型のプラグインです。
無料版でもファイル容量の制限がなく、ワンクリックでバックアップの取得から復元までが行えるシンプルな操作性が支持されています。Google DriveやDropbox、OneDriveといった主要なクラウドストレージとの連携も無料で利用でき、保存先の柔軟性が高い点も魅力です。スケジュール機能を使えば自動バックアップも設定でき、日常的な運用の負担を減らせます。
初心者でも扱いやすく、中小企業や個人商店のホームページ運用に向いているプラグインといえます。
まとめ
WordPressのバックアップは、安全にホームページを運用するための基本的な備えです。
バージョンアップやカスタマイズ、セキュリティ強化といった作業の前はもちろん、特別な作業がない時期でも定期的にバックアップを取っておくことで、予期せぬトラブルから大切なデータを守れます。
手動で取得する方法もあれば、BackWPupやWPvivid Backup & Migrationといったプラグインを使って自動化する方法もあり、自分の運用スタイルに合った手段を選ぶことで無理なく続けられます。
この記事で紹介した内容を参考に、今すぐバックアップの体制を整え、安心してWordPressを運用しましょう。
