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公開日:2026.05.27最終更新日:2026.05.28

PHPのバージョンアップとは?WordPressへの影響と手順、費用例を紹介

PHPのバージョンアップでホームページを安全・快適に

PHPのバージョンアップは、WordPressサイトを安全に運用し続けるために欠かせない作業です。しかし、具体的に何をするのか、放置するとどんな問題が起きるのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

このページでは、PHPのバージョンアップの基礎知識から、WordPressへの影響、各バージョンのサポート期限、実際のアップデート手順、そして制作会社や専門業者に依頼した場合の費用例までを紹介しています。

PHPのバージョンアップとは

PHPとは、WordPressをはじめ多くのホームページで使われているサーバーサイドのプログラミング言語です。お問い合わせフォームの送信やページの動的な表示など、サイト上でプログラムが動く部分にはPHPが使われており、WordPressを利用する上では欠かせない存在です。

PHPは定期的にバージョンアップが行われており、新しいバージョンではセキュリティの強化や処理速度の改善、新機能の追加が実施されます。逆に、古いバージョンのまま使い続けると、脆弱性が放置されたり、WordPress本体やプラグインとの互換性が失われたりと、さまざまなトラブルの原因になります。

特にWordPressサイトの場合、PHPはページを表示するたびに動作する基盤部分にあたるため、バージョンが古いままでは悪影響がサイト全体に及びます。安全で安定したホームページ運用を続けるためには、PHPのバージョンアップへの定期的な対応が不可欠です。

WordPressでPHPのバージョンアップを行わない時の影響

WordPressでPHPのバージョンアップを行わない時の影響

PHPのバージョンアップを後回しにしていると、WordPressサイトにどのような問題が起きるのでしょうか。影響はセキュリティだけにとどまらず、表示速度やホームページの動作にまで及びます。

セキュリティが低下する

PHPのバージョンアップを行わない最大のリスクは、セキュリティの脆弱性が放置されてしまうことです。古いバージョンのPHPには既知のセキュリティホールが残っており、不正アクセスやデータ漏洩の標的になる可能性が高まります。

WordPressは世界中で利用されているCMSだからこそ、攻撃者にとっても狙いやすい存在です。古いPHPで運用しているホームページは、そのなかでも特に狙われやすくなります。脆弱性を突かれてホームページが改ざんされたり、個人情報が流出したりすれば、ビジネスへの被害は計り知れません。

定期的にPHPをアップデートし、最新のセキュリティ対策が施された状態を維持することが重要です。

表示速度が遅くなる可能性がある

PHPのバージョンが古いからといって、それだけでホームページの表示速度が急激に低下するわけではありません。しかし、新しいPHPバージョンでは処理性能が大幅に向上しているため、周囲のホームページがアップデートを進めるほど、相対的に自社のホームページが遅いと感じられるようになります。

表示速度の差はユーザーの離脱率に直結し、SEOにも悪影響を与えます。同じサーバー環境でもPHPのバージョンを上げるだけで体感速度が改善されるケースは多いため、パフォーマンスの観点からもバージョンアップは有効な対策です。

WordPressやプラグインが正常に動作しなくなる

WordPress本体やプラグインは、新しいPHPバージョンに合わせて開発が進められています。そのため、古いPHPのまま使い続けていると、ある時点でWordPressのアップデートが適用できなくなったり、プラグインが動作しなくなったりする事態が発生します。

たとえば、WordPress公式が推奨するPHPのバージョンを満たしていない場合、管理画面に警告が表示されるようになります。さらにバージョンの差が広がると、プラグインの開発者が古いPHPへの対応を打ち切り、セキュリティパッチすら提供されなくなることもあります。

ホームページの機能を維持するためにも、PHPのバージョンアップは定期的にしておく必要があります。

PHPの互換性とWordPressのバージョンについてはこちらからご確認ください。

PHPのバージョンアップの種類

PHPのバージョンアップの種類

PHPのバージョンアップには、メジャーバージョンアップとマイナーバージョンアップの2種類があります。どちらに該当するかによって、作業の難易度やホームページへの影響が大きく変わるため、違いを理解した上で対応することが大切です。

メジャーバージョンアップ

メジャーバージョンアップとは、PHPの機能や仕様が大きく変更されるアップデートのことです。たとえば、PHP 7.4から8.0への更新がこれに該当します。

この規模のアップデートでは、古いコードとの互換性が失われることが多く、WordPressのテーマやプラグインが正常に動作しなくなる可能性があります。実際に、PHP7系から8系への移行では、非推奨だった機能が削除されたことで多くのホームページに影響が出ました。

そのため、メジャーバージョンアップを行う際は、必ずテスト環境で事前に検証を行い、問題がないことを確認してから本番環境に反映させる必要があります。

マイナーバージョンアップ

マイナーバージョンアップとは、バグの修正やセキュリティの改善を目的とした小規模なアップデートのことです。たとえば、PHP 8.4.0から8.4.5への更新がこれに該当します。

メジャーバージョンアップとは異なり、仕様に大きな変更はなく、既存のコードがそのまま動作するケースがほとんどです。ただし、まれに意図しない影響が出ることもあるため、更新後の動作確認は欠かさないようにしましょう。

なお、レンタルサーバーによってはマイナーバージョンアップが自動的に適用される場合もありますが、定期的にバージョンを確認する習慣を持っておくと安心です。

PHPのバージョンごとのサポート期限

PHPのバージョンアップを検討する際は、自分が使っているバージョンのサポート期限を把握しておくことが重要です。

PHPの公式サポートは、リリースから原則4年間で、前半2年間はバグ修正とセキュリティ修正が提供されるアクティブサポート、後半2年間はセキュリティ修正のみが提供されるセキュリティサポートに分かれています。

2026年5月時点でサポートが継続しているバージョンと、主要な過去バージョンのサポート終了日は以下の通りです。

バージョン リリース日 セキュリティサポート終了日
PHP 8.5 2025年11月20日 2029年12月31日
PHP 8.4 2024年11月21日 2028年12月31日
PHP 8.3 2023年11月23日 2027年12月31日
PHP 8.2 2022年12月8日 2026年12月31日
PHP 8.1 2021年11月25日 2025年12月31日(終了済)
PHP 8.0 2020年11月26日 2023年11月26日(終了済)
PHP 7.4 2019年11月28日 2022年11月28日(終了済)

サポートが終了したバージョンは、脆弱性が発見されても修正プログラムが提供されません。PHP 8.2も2026年末にサポートが切れるため、現在利用中の方は早めにバージョンアップを検討してください。

最新のサポート状況はPHP公式サイトのSupported Versionsページで確認できます。

WordPressサイトのPHPをバージョンアップする手順

WordPressサイトのPHPをバージョンアップする手順

PHPのバージョンアップは、正しい手順を踏めば大きなトラブルを防げる作業です。ただし、いきなり本番環境を変更するのではなく、確認と検証を段階的に進めることが重要です。ここでは、WordPressサイトのPHPを安全にアップデートするための手順を紹介します。

1. 現在のPHPのバージョンを確認する

PHPのバージョンアップを行う前に、まず現在使用しているバージョンを確認します。

WordPressの管理画面から「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」と進むと、現在のPHPバージョンが表示されます。

サイトヘルスについて詳しくは、WordPressのサイトヘルスとは?の記事をご覧ください。

確認できたら、合わせてレンタルサーバーで利用可能な最新バージョンもチェックしておきましょう。現在のバージョンと最新バージョンの差がわかれば、メジャーバージョンアップなのかマイナーバージョンアップなのかを判断できます。

また、「PHP 7.4から8.3 移行」のようにバージョン間の変更点を事前に調べておくと、アップデート後にどのような問題が起きる可能性があるかを事前に把握できます。

2. テスト環境を作成する

本番サイトでいきなりPHPのバージョンアップを行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。そのため、まずはテスト環境を用意して、事前に動作確認を行うことが重要です。

テスト環境の制作には、WP StagingなどのWordPressプラグインを利用すると手軽です。本番サイトと同じ構成のコピーを作成できるため、バージョンアップによる影響を安全に検証できます。

テストサイトの制作について詳しくは、テストサイトを制作する重要性!の記事をご覧ください。

3. テスト環境でPHPをアップデートする

テスト環境が用意できたら、レンタルサーバーのコントロールパネルからテスト環境のPHPのバージョンアップを行います。

なお、サブディレクトリ型のテスト環境では本番サイトと同じPHPバージョンが適用されるため、個別に切り替えることができません。テスト環境のPHPバージョンを個別に変更するには、サブドメインで環境を分けるか、レンタルサーバーのステージング機能を利用する必要があります。

PHPのバージョンアップ後は、WordPressの管理画面や各ページが正常に表示されるか、プラグインが問題なく動作するかを確認します。もしエラーや表示崩れが見つかった場合は、プラグインの更新や設定の見直し、互換性のない場合は代替プラグインへの切り替えなど、この段階で修正を済ませておきましょう。

テスト環境で問題を解決しておくことで、本番環境への反映がスムーズに進みます。

4. 本番環境のバックアップを取得する

テスト環境での検証と修正が完了したら、本番環境のPHPをバージョンアップする前に、必ずサイト全体のバックアップを取得しておきます。

万が一、本番環境でのアップデート後に想定外のトラブルが発生しても、バックアップがあれば元の状態に復元できます。バックアップはWordPressのファイルだけでなく、データベースも含めて取得しておくことが大切です。

5. 本番環境でPHPをアップデートする

バックアップの取得が完了したら、本番環境でPHPのバージョンアップを実施します。テスト環境と同様に、レンタルサーバーのコントロールパネルからバージョンを切り替えてください。

切り替え後は、テスト環境で修正した内容を本番環境にも反映し、サイト全体の動作確認を行います。管理画面、主要なページの表示、お問い合わせフォームの送信など、一通りの機能を確認して問題がなければ作業は完了です。

WordPressのPHPをバージョンアップするのにかかる費用例

WordPressのPHPをバージョンアップするのにかかる費用例

PHPのバージョンアップにかかる費用は、ホームページの規模や構成、使用しているプラグインやテーマの状況によって大きく変わります。特にメジャーバージョンアップでは修正作業が増えるため、費用も高くなる傾向があります。ここでは、制作会社と専門業者それぞれに依頼した場合の費用例を紹介します。

制作会社に依頼する場合

制作会社にPHPのバージョンアップを依頼する場合、費用は10万円からが相場です。

テスト環境での検証、本番環境へのアップデート、動作確認といった一連の作業に加え、サイト全体の構成を把握した上で対応してもらえる点が大きなメリットです。プラグインやテーマの互換性に問題があった場合も、コードの修正や代替手段の提案まで対応してもらえ、PHPのバージョンアップ後に細かな不具合が残りにくい傾向があります。

費用はやや高くなりますが、中長期的な運用の安定性を考えると安心感のある選択肢です。

バージョンアップ専門の業者に依頼する場合

WordPressやPHPのバージョンアップを専門に請け負う業者も存在しており、費用は5万円程度から対応しているところもあります。

制作会社に比べてコストを抑えられるため、予算が限られている場合には選択肢のひとつになります。ただし、専門業者の場合はPHPのバージョンアップとそれに伴う最低限の動作確認が対応範囲の中心となることが多く、表示上は問題がなくてもPHPのエラーログに警告が残っていたり、一部のプラグインで細かな不具合が出たりする可能性があります。

依頼前に対応範囲をしっかり確認しておくことが大切です。

WordPressのPHPのバージョンアップに関するよくある質問

WordPressサイトのPHPのバージョンアップについて、よくいただく質問をまとめました。

不具合が出た場合はどうすればいいですか?

テスト環境で事前に検証していても、本番環境では予期しない不具合が発生することがあります。

PHPのバージョンアップ後に問題が見つかった場合は、まずレンタルサーバーのコントロールパネルからPHPのバージョンを元に戻し、事前に取得しておいたバックアップからホームページを復元してください。PHPのバージョンを戻すだけではアップデート中に変更されたファイルやデータベースが元に戻らないため、バックアップとセットで対応する必要があります。

復旧後にテスト環境で原因を再調査し、問題を解消してから改めてバージョンアップを行いましょう。

どのくらいの頻度で行うべきですか?

PHPのバージョンアップは、年に1回を目安に検討するのが理想です。

PHPは毎年11月前後に新しいバージョンがリリースされ、各バージョンのサポート期間は4年間と決まっています。サポートが切れたバージョンを使い続けるとセキュリティリスクが高まるため、少なくともサポート期限が切れる前にはバージョンアップを済ませておくことが重要です。

自社で行うのは危険ですか?

マイナーバージョンアップであれば、手順を守れば自社でも対応できる範囲です。

ただし、メジャーバージョンアップの場合は仕様の変更が大きく、PHPのバージョンアップ後にWordPressやプラグインが動作しなくなるリスクがあります。テスト環境での検証やエラー対応に不安がある場合は、制作会社や専門業者に依頼する方が安全です。

WordPressやプラグイン、テーマも一緒に行うべきですか?

PHPのバージョンアップを行う際に、WordPress本体やプラグイン、テーマも最新の状態に更新しておくことをおすすめします。

古いバージョンのまま残っていると、PHPのバージョンアップ後に互換性の問題が発生しやすくなるためです。逆に、すべてを最新にしてからPHPを更新することで、不具合の原因を切り分けやすくなり、トラブル時の対応もスムーズに進みます。

まとめ

PHPのバージョンアップは、WordPressサイトのセキュリティや表示速度、プラグインとの互換性を維持するために欠かせない作業です。バージョンアップを怠ると、脆弱性の放置やホームページの動作不良といった深刻な問題につながる可能性があります。

対応する際は、現在のバージョン確認からテスト環境での検証、バックアップの取得、本番環境への反映と、段階的に進めることが重要です。自社での対応が難しい場合は、制作会社や専門業者への依頼も選択肢になります。

まずは自社のホームページのPHPバージョンとサポート期限を確認するところから始めてください。

この記事では、PHPのバージョンアップの基礎知識からWordPressへの影響、アップデートの手順、費用例までを紹介しました。
当社は大阪のホームページ制作会社で、WordPressサイトのPHPバージョンアップからホームページ制作、公開後の運用サポートまで対応しています。
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