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SEOでカテゴリーページにnoindexは必要か?考え方や設定方法
カテゴリーページにnoindexを設定するかどうかは、SEOを意識したサイト運営において判断が分かれるポイントです。場合によっては効果を高める手段になりますが、誤った使い方をすれば評価を落とす原因になります。
このページでは、カテゴリーページにSEO効果はあるのか、noindexを設定すべきかどうかの考え方、設定方法、注意点を解説しています。
目次
カテゴリーページとは
カテゴリーページとは、同じテーマに属する複数のページをまとめて一覧表示するためのページのことです。
サイト全体の構造を整理し、情報を探しやすくする役割があります。たとえば、本棚に本が並んでいて、ジャンルごとに分かれている様子を思い浮かべると、カテゴリーページの役割がイメージしやすくなります。関係のある情報がひとつにまとまっていることで、読み手は目的の内容にスムーズにたどり着けます。
カテゴリーページをうまく活用すれば、ユーザーにとっても管理する側にとっても分かりやすい構造が作れ、サイト全体の使いやすさが高まります。
カテゴリーページにSEO効果はあるのか
カテゴリーページは、うまく活用すればSEOの面でも効果を発揮します。
関連するページをひとつにまとめることで、サイト全体の構造が明確になり、検索エンジンにも情報のまとまりとして認識されやすくなります。特に、テーマごとに内容が整理されていることで、検索キーワードとの関連性が高まり、評価されやすくなるケースもあります。
また、ユーザーが複数の記事にアクセスしやすくなるため、回遊性の向上につながります。こうした内部導線の強化は、滞在時間やページビューの増加にも貢献し、結果的にサイト全体のSEOにプラスの影響を与えます。
SEOでカテゴリーページにnoindexを設定すべきかの考え方
カテゴリーページに対してnoindexを設定するかどうかは、SEOにおいて慎重な判断が求められるポイントです。カテゴリーページをnoindexにするかどうかは、そのページが検索エンジンにとって意味のある内容かどうかによって決まります。
なお、noindexとは何かについて詳しく知りたい方は、noindexとは?のページをご覧ください。
SEOキーワードが同じページがないか
カテゴリーページとページで同じキーワードを使用していると、検索エンジンがどちらのページを優先して評価すべきか迷うことがあります。このような状態はカニバリゼーションと呼ばれ、意図せず評価が分散し、どちらのページも検索順位が上がらない原因になることがあります。
少数であれば大きな影響は出にくいものの、同じキーワードを使ったページが複数あると、サイト全体の評価にも悪影響を及ぼす可能性があります。
カテゴリーページとページの役割が重なってしまっている場合は、カテゴリーページの方をnoindexにすることで、評価の分散を防ぎ、キーワードの集中につなげることができます。
ユーザーに価値があるページとなっているか
カテゴリーページがSEO的に有効かどうかを判断するうえで、もっとも重要なのが、ユーザーにとって価値があるページかどうかです。
たとえば、本文がなく記事タイトルだけが並んでいるだけのカテゴリーページでは、検索エンジンにとってもユーザーにとっても価値を感じにくいものになります。このような場合、検索エンジンはそのページを、インデックスするに値しないと判断し、クロール済み - インデックス未登録として扱うことがあります。
カテゴリーページには、簡単な紹介文やキーワードの補足、構造的な工夫を加えることで価値を高めることが可能です。もし改善が難しい場合には、カテゴリーページにnoindexを設定して、サイト全体の品質評価を保つという選択も検討すべきです。
カテゴリーページにnoindexを設定する方法
カテゴリーページにnoindexを設定する方法は、サイトの作り方によって異なります。ここでは、静的なHTMLサイトとWordPressサイトのそれぞれの設定方法について解説します。
HTMLの場合
静的HTMLで制作されたサイトでは、カテゴリーページの<head>タグ内にmetaタグを記述することで、noindexを設定できます。具体的には以下のようなコードを記述します。
<meta name="robots" content="noindex">
このコードは、検索エンジンに対して、このページは検索結果に表示しないようにと指示するものです。設定後は、Googleサーチコンソールを使って、noindexが正しく反映されているかどうかを確認しておくと安心です。
静的なHTMLサイトでは、metaタグの記述ミスや対象ページの設定ミスが起こりやすいため、作業前に対象を明確にしておくことをおすすめします。
WordPressの場合
WordPressでは、プラグインやテーマの機能を使って簡単にnoindexを設定することができます。代表的な方法としては、SEOプラグインを使うケースが一般的です。
たとえば、All in One SEOやYoast SEOなどのプラグインでは、管理画面上からカテゴリーページのインデックス設定を変更できます。設定画面の検索での表示やタクソノミーなどの項目から、カテゴリーページをnoindexにするチェック項目を探し、ONにすることで反映されます。
テーマの場合は、カスタマイザーや独自のSEO設定メニューが備わっている場合もあります。その場合はテーママニュアルを確認し、該当項目から設定してください。
また、WordPressはアップデートやテーマを変更した影響で設定がリセットされることもあるため、意図しないタイミングでインデックスが復活していないか、チェックすることをおすすめします。
カテゴリーページをSEOに活かすための注意点
カテゴリーページを上手に使えば、SEOにも良い影響を与えることができます。ただし、正しく運用しないと逆効果になることもあるため、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。
短期間で効果を見ない
noindexを設定した場合、検索順位やインデックス状況がすぐに変化するわけではありません。
たとえば、noindexを設定したにもかかわらず、数日や数週間で成果が出ないからといって、すぐに再びインデックスに戻してしまうような対応を繰り返していると、検索エンジンからの評価が安定しなくなります。
SEOは中長期的に改善を見込む取り組みであり、カテゴリーページに関する変更も一定期間の様子を見て判断することが重要です。短期間で効果を求めて方針を頻繁に変えてしまうと、むしろマイナス評価を招いてしまう可能性があります。
カテゴリー名の作り方を工夫する
カテゴリーページをSEOに活かすうえで、カテゴリー名の設計は非常に重要です。タイトルが他のページと同じようなキーワードになっていると、意図せずカニバリゼーションが起こる可能性があります。
当社では、カテゴリーページは基本的にインデックス設定で運用していますが、その前提として、カテゴリー名が他ページと重複しないよう、設計段階で慎重にキーワードを選定しています。
カテゴリー名は、そのページの役割やまとめている記事のテーマを的確に表現できるよう工夫し、検索エンジンにも内容が伝わりやすいようにすることがポイントです。
カテゴリーのページ数でSEOを行わない
ページ数を増やすことはSEOにとって有利に働くこともありますが、カテゴリーページに関しては話が別です。
たとえば、1つの記事に複数のカテゴリーを設定し、意図的にカテゴリーページの数を増やすといった施策は、むしろ逆効果になることがあります。こうした増やし方では、カテゴリーページごとの内容に違いがなく、ほとんどが重複した一覧ページとなってしまうため、検索エンジンにとっての価値が低くなります。
また、ページが増えることでサイト全体の評価が分散して、結果としてSEO効果が弱まる可能性もあります。
カテゴリーページは量よりも質を意識し、本当に意味のある分類だけを設けることが重要です。
まとめ:ユーザーにとって価値あるカテゴリーページならSEO効果はある
カテゴリーページは、そのままインデックスさせても、noindexを設定しても、最終的にはユーザーにとって有益であるかどうかが評価の分かれ目になります。検索エンジンは、技術的な設定以上に、ページの中身が本当にユーザーの役に立っているかを重視しています。
たとえnoindexを設定していても、ユーザーにとって役立つカテゴリーページであれば、サイト内の回遊性が高まり、結果的にサイト全体のSEO評価につながることがあります。
大切なのは、機械的な判断ではなく、コンテンツの質や構造を見極めたうえで適切な判断を行うことです。