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ホームページの訪問者数の目安とは?平均値には意味がない理由も解説

ホームページの運用をしていると、自社サイトにどれくらいの人が訪れれば良いのか、目安を知りたいと感じる場面があるかもしれません。平均的なアクセス数やPV数を調べたものの、自社に当てはまっているのか分からず、判断に迷うケースも少なくありません。

このページでは、訪問者数の平均値に意味がない理由や、成果につながる指標の考え方を解説しながら、具体的な目安の立て方について紹介していきます。自社の状況に合った判断基準を持つための参考にしてください。

ホームページの訪問者数の平均値に意味がない理由

一般的な平均値を目安にしても、自社にとって適切な訪問者数を把握することはできません。業種や規模、サイトの目的によって必要なアクセス数は大きく異なります。

企業の業種や規模によって訪問者数は大きく異なる

訪問者数は、企業の業種や事業規模によって大きな差があります。たとえば、全国展開している企業サイトと、地域密着の士業のホームページでは、集客のターゲット数もニーズもまったく異なります。

前者では1日数千~数万PVを目指すケースもありますが、後者であれば月に数千PVでも十分に成果につながることがあります。このように、平均値を鵜呑みにして自社と他社を比較しても、正確な判断はできません。

平均値は一部の高アクセスなホームページに引っ張られる

平均値は、一部のアクセス数が極端に多いホームページに大きく影響されます。特にポータルサイトや大手企業のホームページは、通常の中小企業とは比べものにならないほどのアクセス数を誇ります。

そのような数値が平均に含まれることで、実際の中小企業の平均像とはかけ離れた数値になります。これを基準にしてしまうと、本来妥当な数値でも「うちは少なすぎるのではないか」と誤解してしまう恐れがあります。

アクセス数だけを増やしても成果につながらなければ意味がない

アクセス数が多くても、問い合わせや購入といった成果につながらなければ意味がありません。たとえば、集客施策によって一時的に訪問者が増えても、ホームページの内容や導線が整っていなければユーザーは離脱してしまいます。

大切なのは、訪問者数の多さではなく、目的に合ったユーザーをどれだけ集めて成果に結びつけられるかです。目安としての数値を考える際も、この点を見失ってはいけません。

ホームページの訪問者数の平均よりも大切な指標

訪問者数の平均値だけを見ても、自社の目的達成や成果にはつながりません。重要なのは、どれだけ意味のあるアクセスを集められているかです。ここでは、成果を出すために注目すべき指標を紹介します。

見込み顧客の集客数を把握する

訪問者数そのものではなく、自社の商品やサービスに関心を持ちそうな人がどれだけ訪れているかが重要です。見込み顧客を集められていない状態では、いくら訪問者数が増えても成果にはつながりません。

Googleアナリティクスで新規訪問者の流入元や、行動パターンを分析することで、見込み顧客の集客状況を把握できます。検索キーワードや広告の訴求内容がずれていないかも定期的に確認しましょう。

PV数でコンテンツへの関心度を測る

PV数は、ユーザーがサイト内のコンテンツにどれだけ関心を持っているかを測る指標です。たとえば、1人の訪問者が3ページ以上閲覧していれば、内容にある程度興味を持っていると考えられます。

逆に、訪問者数は多いのにPV数が低い場合は、トップページだけを見て離脱している可能性があります。PV数を確認することで、コンテンツの見直しや導線設計の改善点が見えてきます。

エンゲージメント率で訪問者の関心度を把握する

エンゲージメント率とは、訪問者がどれだけそのホームページに関与したかを示す指標です。具体的には、直帰率・平均滞在時間・ページ遷移数などが挙げられます。

これらを総合的に見ることで、ただ来ただけなのか情報をしっかり読み込んでいるのかを判断できます。エンゲージメントが高いユーザーは、今後の問い合わせや購入に結びつく可能性が高いため、単なるアクセス数よりも重視すべきです。

コンバージョン率で成果の到達度を確認する

最終的にもっとも重要な指標がコンバージョン率です。コンバージョンとは、ユーザーが問い合わせ、資料請求、購入などのアクションを起こすことを指します。

訪問者数が少なくても、コンバージョン率が高ければホームページの目的は果たせているといえます。逆に、アクセス数だけが増えてもコンバージョンがまったく取れていない場合は、導線やコンテンツの質に問題がある可能性が高いです。成果を正しく測るためには、コンバージョン率の定点観測が欠かせません。

ホームページの訪問者数の目安の立て方

訪問者数の目安は、平均値を見るのではなく、自社の状況や目的に合わせて判断することが重要です。ここでは具体的にどのように目安を立てていけばよいかを紹介します。

過去の実績をベースに目標を立てる

まずは、自社の過去のアクセス実績を確認することから始めましょう。

過去3〜6ヶ月の訪問者数の平均や推移を把握することで、現状の立ち位置が見えてきます。そのうえで、前年比や前月比などの成長率を考慮して、無理のない現実的な目標目安を設定します。

初期段階では今よりどれくらい増やせるかを基準にし、急激な目標設定は避けるのがポイントです。

フェーズに応じて目標を立てる

ホームページの運用段階によって、目指すべき訪問者数の水準は異なります。

立ち上げ直後はまず認知拡大が目的になりやすいため、少しずつアクセスを増やすのが現実的です。反対に、既に運用が安定しているホームページであれば、目標値も高めに設定しやすくなります。

フェーズを正しく捉えることで、的外れな目標設定を防ぎ、段階的な改善につなげやすくなります。

事業規模・業種・商圏に応じて目安を設定する

同じ業種でも、企業の規模や商圏の広さによって、適正な訪問者数は大きく異なります。たとえば、全国展開している企業と、地域密着型の中小企業ではターゲット数がまったく違います。

小規模な事業で月間500PVでも成果が出ることもあれば、ECサイトでは数万PVが必要なこともあります。自社の立ち位置を見極めたうえで、目安となる数値を設定することが大切です。

ホームページの目的から必要な訪問者数を逆算する

訪問者数の向上は、目的ではなく手段であるべきです。重要なのは、何件の問い合わせがほしいのかといった目的から逆算して、必要な訪問者数を算出することです。

たとえば、1ヶ月に10件の問い合わせが必要で、コンバージョン率が1%なら、最低でも1,000訪問が必要になります。目標の精度を高めるには、まず成果目標を明確にすることが不可欠です。

集客チャネルごとに目標を設定する

アクセスの流入元ごとに、訪問者数の目安を分けて考えることも有効です。検索エンジン、リスティング広告、SNS、メルマガなど、それぞれのチャネルで期待できる流入数やユーザーの質は異なります。

たとえば、SEOは長期的な安定集客、SNSは短期的な拡散に強みがあります。チャネルの特性に合わせて、それぞれの目標値を持つことで、全体の訪問者数に対する戦略設計がしやすくなります。

当社が提案する中小企業のホームページのアクセス数の目安

アクセス数の目安は業種や事業規模によって大きく異なりますが、ここでは当社がこれまで多数の中小企業を支援してきた経験から、実際に成果につながった目安の数値を紹介します。一般的な平均値ではなく、現場感に即したリアルな目安としてご活用ください。

訪問者数の目安

中小企業のコーポレートサイトやサービスサイトであれば、まずは月間3,000セッションを目安とすることをおすすめします。特にBtoBや地域密着型のビジネスでは、むやみに多くのアクセスを集めるよりも、自社サービスに関心を持つユーザーに的確にリーチすることが成果への近道です。

なぜ3,000を基準とするのかというと、SEO効果を実感しやすくなるラインであり、問い合わせや資料請求などのコンバージョンが見え始める数値だからです。

もちろん、3,000を超えた後は業種やホームページの性質に応じて異なりますが、5,000〜10,000アクセスを次のステップとして目指す企業も多く、日々の集客対策を積み重ねることで、より高い成果が期待できます。

PV数の目安

PVは、ユーザーがサイト内で閲覧したページ数を示す指標です。中小企業のホームページでは、1セッションあたり平均5ページの閲覧を目安とします。

たとえば、月間3,000セッションであれば、15,000PVが目標値となります。これは、入口ページからサービス紹介、問い合わせフォーム、確認画面、サンクスページまで、コンバージョンに至るまでに必要なページ数が約5ページになるためです。

当社の実績でも、多くの企業が1人が見た平均ページビュー数を5に維持することを成果指標として取り組んでいます。単純なPV数よりも、1人あたりの閲覧ページ数を意識することが、コンバージョンにつながるサイト改善になります。

ECサイトの目安

中小企業のECサイトでは、月間の訪問者数を10,000〜30,000程度に設定するのがひとつの目安です。ただしこの数値は、商品単価・リピート率・購入率によって大きく変動します。

たとえば、単価の高い専門商材を扱っている場合は、少ないアクセスでも十分な売上につながるケースがあります。逆に、単価が低い商品を扱う場合は、より多くの訪問者数が必要になります。

重要なのは、月間の注文件数などの成果目標から逆算して、必要なアクセス数を設定することです。たとえば、月に100件の注文を目指し、コンバージョン率が1%であれば、月間10,000アクセスが必要になります。

ECサイトでは、単なるアクセス数の多さではなく、注文数を基準にしてアクセスの目安を定めることが成果につながるポイントです。

まとめ:ホームページから成果を出すための訪問者数の目安は一律ではない

ホームページの訪問者数に関する目安は、業種や規模、運用フェーズ、目的によって大きく異なります。一般的な平均値を参考にするだけでは、自社にとって適切な数値を見誤る可能性があります。

大切なのは、成果につながる数値を基準に目標を設定することです。アクセス数だけにとらわれず、見込み顧客の集客数やコンバージョン率など、目的達成に必要な要素を明確にしながら、現実的な目標を立てていくことが成果への近道です。

自社の状況に合わせて柔軟に目安を設計し、定期的に見直すことが、成果の出るホームページにつながります。

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