- 2023.08.22
訪問者の平均値はホームページには存在しない
ホームページ制作の際、当社はグーグルアナリティクスの導入を推奨しています。多くのクライアント様から、自社の訪問者数が業界平均と比較してどうかという質問を頂戴しますが、
実は、業界全体の訪問者数に一律の「平均値」は存在しません。
ホームページの成功は、あらかじめ設定された目標や成果に対する達成度で判断されるべきです。従って、ご自身のホームページ制作時に設定した目標に対する現状の成果を評価することが最も重要となります。
ホームページの平均訪問者
ホームページ制作を進める際、多くの企業が一番気にするのは「訪問者数」です。確かに、多くの訪問者が来れば、一定の成果は期待できます。しかし、ホームページの真の目的は単なる訪問者数の増加ではなく、具体的な成果、例えば成約の向上を目指すものです。
一般的に、訪問者数が多いことはホームページ制作の成功を示す指標の一つと考えられがちです。しかし、業界全体での「平均訪問者数」なるものは存在しないのです。
かつて、グーグルアナリティクスには、業界別の訪問者数を確認する「ベンチマーク」という機能がありました。しかし、約5年前にこの機能は廃止されました。その理由は、ベンチマークが提供する数値が、実際のホームページ制作の目的とは異なるため、具体的なアクションを起こすための参考にはならなかったからです。
例えば、ある企業Aが月間訪問者数10万人を誇り、成約率が1%の場合、実際の成約数は1,000件です。一方、別の企業Bが月間訪問者数が1万人で、成約率が10%の場合、同じく成約数は1,000件となります。見た目上は企業Aのホームページが優れているように感じますが、成果を考えると両社は同じ結果を出しているのです。
このように、ホームページ制作の際には、業界全体の「平均」を追い求めるよりも、自社の目的に合わせた最適な戦略を立てることが重要です。平均値に囚われず、自社の真の目的を追求することで、ホームページの真の価値を引き出すことができるのです。
目標訪問者数の定め方
ホームページ制作の過程で、訪問者数の目標設定は実は「成功の鍵」を握っています。一般的な業界の「平均訪問者数」のデータが存在しない中、企業や組織はどのようにして自社の目標を設定し、実現に近づけるのでしょうか。
一般的に、目標を定める際の第一歩は、現状の市場や環境を的確に把握すること。ホームページ制作を進める上で、各業界やビジネスモデルの特性を理解することは不可欠です。そして、その上で、独自の目標を設定することが求められます。
制作の初期段階では、事業の目的や期待する成果を明確にし、それに合わせて具体的な数値目標を設定します。例えば、ブランドの知名度向上を目的とするコーポレートサイトでは、ページビューや訪問時間、問い合わせ数などが指標として挙げられます。一方、売上を重視するネットショップでは、販売数やカートに入れられた商品の数が重要なKPIとなります。
そして、これらの目標を基に、訪問者数を逆算。どれくらいの訪問者が必要かを計算し、その達成のための戦略を練ります。
しかし、ここで注意が必要なのは、初期の成約率や訪問者数は予測に過ぎないということ。ホームページのデザインやコンテンツ、ターゲットとするユーザー層の属性、さらには業界のトレンドなど、様々な要因が成約率に影響を与えます。したがって、ホームページ制作後も継続的にデータを収集・分析し、調整や改善を行っていく必要があります。
最後に、目標設定は成功への第一歩であり、その達成のための具体的なアクションや取り組みが重要です。SEO対策や広告活動、SNSの活用など、様々な手段を駆使して、訪問者を増やし、目標達成に向けた成果を上げていきましょう。
まとめ
ホームページの成果は、決して平均訪問者数の存在有無で決まるものではありません。それよりも、成約率やその他の要因をベースにした目標値の定め方が重要です。
制作を進める中で、初めて目標値の計算に触れる方々は、難しさや煩わしさを感じるかもしれません。確かに、専門的な内容を含む計算は、ホームページ制作会社の役割とも考えられます。しかし、それを理由にクライアント側がこの計算から距離を取るのは推奨されません。
なぜなら、ホームページの公開後、様々な要因が変わってくるからです。SEOのアルゴリズム変更や、主要なソーシャルメディアの仕様変更など、これらの動向は定期的に変動します。それらの変更に対応するためには、目標値の再計算が不可欠となることもあります。
そういった背景を考慮し、計算方法をシンプルに保ち、多くの方々に理解していただきたいのです。そして、ホームページ制作会社との連携を深めながら、共に最適な運用方法を見つけ出していくことが、ウェブ戦略の成功へとつながります。
本ページを通じて、その意義や重要性を再認識していただけることを心より願っています。