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SEOで実際にあったさまざまな失敗例を紹介

SEOの失敗例

SEO対策を行ったのに、思うように成果が出なかったという声は少なくありません。なぜ失敗するのかを知ることで、自社サイトにどのような改善が必要かが見えてきます。

この記事では、実際によくあるSEOの失敗例をもとに、原因と正しい対策を紹介します。これからSEOに取り組む方はもちろん、今の運用に不安がある方にも役立つ内容です。

キーワード選定の失敗と正しい対策

SEOにおける最初のステップであるキーワード選定を誤ると、その後の対策がうまくいかなくなるケースが多くあります。ここでは、実際によくある失敗例を取り上げ、どんな視点でキーワードを選ぶべきかを解説します。

検索ボリュームだけを見てキーワードを決める

検索ボリュームが多いキーワードは、一見すると、上位表示できれば大量のアクセスが得られると考えられがちですが、それだけを基準に選ぶと失敗しやすくなります。

たとえば、整体院のホームページで【腰痛】といったビッグキーワードを狙っても、競合が多く、上位表示を実現するのは簡単ではありません。結果が出るまでに長い時間と労力がかかり、費用対効果が合わなくなることもあります。

SEOではまず、競合が比較的少ないミドル〜スモールキーワードから取り組み、サイト全体の評価を高めていく戦略が現実的です。

検索ボリュームはあくまで参考情報にとどめ、成果につながるキーワードを見極めることが重要です。

ビジネスと無関係なキーワードを選んでしまう

アクセスを増やしたい一心で、自社の事業と関係のないテーマでページを作ってしまうケースがあります。

たとえば、英会話スクールのホームページに「日本ドラマ おすすめ」といったエンタメ系のページを増やしていくと、サイト全体の一貫性が崩れ、検索エンジンから何の専門サイトか判断されにくくなります。

結果として、サイト全体の評価が分散し、本来上位表示させたい英会話関連のキーワードの順位が落ちてしまうリスクがあります。

SEOでは、ユーザーにとって有益かつサイト全体のテーマに沿った情報を蓄積していくことが、長期的な成果につながります。

キーワード調査をまったく行わない

「なんとなく思いついた言葉」や「社内で通じる用語」だけでコンテンツを作成してしまい、そもそも検索されていないキーワードを選んでしまう失敗もよく見られます。

これでは、どれだけ質の高い記事を用意しても検索結果に表示されず、流入が得られません。キーワード調査はSEOの基礎であり、ツールを使ってユーザーが実際に検索している語句を把握することが不可欠です。

GoogleキーワードプランナーやUbersuggest、ラッコキーワードなどの無料ツールでも十分に情報を得られます。ユーザーの検索行動を理解した上でキーワードを選定すれば、無駄のないSEO対策を展開できます。

コンテンツ制作の失敗と正しい対策

SEOではコンテンツの質が評価に大きく影響しますが、制作の方針を誤ると上位表示は難しくなります。ここでは、実際によくあるコンテンツ制作における失敗例と、その対策について紹介します。

とにかく文字数だけを増やしてしまう

検索順位を上げるには長文が有利という情報を鵜呑みにし、無理に文章量を増やしてしまうケースがあります。しかし、内容の伴わない長文はユーザーにとって読みにくく、知りたい情報にたどり着けない原因となります。

検索エンジンも、単に文字数が多いだけのページを評価することはありません。文字数よりも大切なのは、検索意図にしっかり応えることです。ユーザーが疑問を解消でき、次の行動につながるような構成と情報設計を意識することが正しい対策となります。

見出しタグを使わない

h2やh3などの見出しタグを使わず、単なる太字や段落分けだけでコンテンツを構成してしまうと、情報の整理ができず、読みづらいページになります。さらに、検索エンジンもページ内の構造を正しく認識できなくなり、評価が下がる原因になります。

見出しタグは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても、階層や流れを理解するための大切な要素です。適切なタグを使い、論理的で分かりやすい構成を意識することで、読みやすく評価されるページになります。

解説が浅すぎて読者の疑問が解消されない

上位表示を狙うには、単にキーワードを含めただけの表面的なコンテンツでは不十分です。ユーザーの検索意図を正しく汲み取り、その疑問や課題に対して深く掘り下げた解説を行うことが求められます。

たとえば、【キッチンリフォーム 費用】というキーワードに対して、相場金額だけをざっくり紹介して終わってしまうと、読者は自分の状況に当てはまるかどうか判断できません。

「戸建てかマンションか」「部分的な交換か全体の施工か」といった条件ごとの費用差や注意点まで触れて初めて、検索ユーザーにとって有益な情報となります。

SEOでは、滞在時間や直帰率なども検索順位に影響するため、読者の疑問を的確に解消できるよう丁寧に構成することが重要です。

誰に向けたコンテンツなのかが曖昧になる

SEOでは、コンテンツの対象読者が明確であることが重要です。しかし、誰に向けて書かれたかが曖昧なままでは、語彙や情報の深さが統一されず、読み手にとって分かりにくい内容になりがちです。

たとえば、初心者向けか業界経験者向けかが定まっていないと、情報の深さや語彙の選び方に一貫性がなくなります。初心者には専門用語が難解で理解が進まず、逆に経験者にとっては内容が浅く感じられてしまい、どちらの読者にとっても満足度の低いページになってしまいます。

結果としてページの滞在時間が短くなり、検索エンジンからの評価にも悪影響を及ぼします。

SEOで成果を出すには、読者の属性や知識レベルを明確にし、それに合った情報設計と表現で構成されたコンテンツを提供することが不可欠です。

内部対策の失敗と正しい対策

内部対策は、検索エンジンに正しくページの内容を伝えるために欠かせない要素です。しかし、対策の方向性がずれると、十分な効果が得られず、SEO全体の成果にも悪影響を及ぼします。ここでは、よくある内部対策の失敗と、その改善策を紹介します。

曖昧なタイトルになってしまう

タイトルタグは、検索エンジンとユーザーの両方に向けて、ページの内容を正確に伝える重要な要素です。しかし、ブログ記事や情報ページにおいて、「当社の強み1」「おすすめのポイントその1」など、意味の分かりにくいタイトルを付けてしまうケースがあります。

これでは、検索結果に表示された際に内容が想像できず、クリック率が低下します。また、検索キーワードとの関連性も乏しくなり、SEO評価にも悪影響を及ぼします。

対策としては、ユーザーが検索する語句を意識しながら、ページのテーマが明確に伝わる具体的なタイトルを設定することが必要です。

URLが日本語になっている

CMSの自動設定などによって、URLがそのまま日本語で生成されてしまうケースがあります。

一見わかりやすく思えるかもしれませんが、実際にはSNSや他サイトでシェアした際に文字化けを起こしたり、見た目が不自然な長い文字列になってしまったりします。さらに、英数字のURLに比べて扱いづらく、被リンクされにくくなるという実害もあります。

SEOの観点からも、URLは簡潔かつ意味のある英単語を用いた構造にすることが推奨されます。たとえば、「/restaurant-launch/」のように、コンテンツ内容を端的に表す英語表記に統一することが望ましいです。

技術対策にばかり目を向けてしまう

構造化データやスキーママークアップ、PageSpeed Insightsのスコアなど、テクニカルな対策に注力しすぎてしまう例も見受けられます。もちろんこれらは重要ですが、そればかりに目が行き、肝心のコンテンツが後回しになってしまうと、SEOの成果にはつながりません。

検索エンジンは技術的な整備だけで評価を下すわけではなく、最終的にはユーザーにとって有益かどうかが評価軸となります。内部対策に偏りすぎることなく、情報の質や分かりやすさにも十分配慮し、バランスのとれたSEO対策を実施することが重要です。

外部対策の失敗と正しい対策

外部対策は、被リンクなどの外部からの評価を通じてホームページの信頼性や権威性を高めるために不可欠な要素です。ここでは、よくある外部対策の失敗例とその改善策を紹介します。

被リンクを購入してしまう

被リンクを増やせば検索順位が上がるという考えから、外部業者からリンクを購入するケースがあります。

確かに一時的に順位が上がる場合もありますが、Googleは不自然なリンクを厳しく取り締まっており、品質の低いリンクを多数受けるとペナルティの対象になります。とくに、明らかに内容が不一致なホームページや、自動生成されたページからの被リンクは逆効果です。

正しい対策としては、自社で価値あるコンテンツを制作し、自然にシェアされる仕組みを作ることです。信頼性のあるホームページからの引用や言及が、長期的にSEO効果を高めてくれます。

自社運営のホームページからリンクを貼らない

自社で複数の関連サイトを運営しているにもかかわらず、「リンクを貼るとスパム扱いされそう」と不安になり、まったくリンクを送らないケースも見られます。

しかし、適切な文脈と関連性があるならば、自社サイト間でのリンク設置はむしろ自然な行為です。検索エンジンも、合理的で関連性のあるリンクについては否定していません。むしろ、サービス全体の網羅性やユーザーの回遊性を高めるうえでも、こうしたリンクは効果的です。

SEOのポイントは、不自然に過剰なリンクを張るのではなく、ユーザーにとって必要性のある範囲でリンクを設置することが大切です。

闇雲に相互リンク営業をしてしまう

リンクを増やす目的で、無差別に相互リンクを依頼したり、関連性の低いホームページと大量のリンク交換を行ったりする例もあります。

一昔前は一定の効果が見込めた手法ですが、現在の検索エンジンでは、こうした不自然なリンク構造はスパムとみなされるリスクがあります。とくに、業種やテーマの違うホームページとの相互リンクは注意が必要です。

適切な方法としては、オーソリティのある専門サイトとの相互リンクを目指すことが重要です。

SEOに成功した後の失敗と正しい対策

SEOの取り組みが実を結び、検索順位が向上しても、その後の対応によっては成果につながらないケースもあります。SEOは「上がったら終わり」ではなく、「上がってからがスタート」です。ここでは、SEOが成功したあとに陥りやすい3つの失敗と、それぞれの対策について解説します。

順位が上がったことに満足して放置してしまう

検索順位が狙いどおりに上がったことで満足し、ホームページの更新を止めてしまうケースがあります。

しかし、SEOは常に変化する検索アルゴリズムや競合との戦いです。一定期間放置していると、新たな競合に追い抜かれたり、情報の鮮度が下がって評価を落としたりする可能性があります。また、Googleは継続的な更新も評価対象のひとつとして見ています。

順位を維持し、さらに成果を伸ばすためには、コンテンツの改善や内部リンクの整理、新しいトピックの追加などを定期的に行うことが大切です。

アクセスは増えたのに問い合わせが増えない

検索順位が上がりアクセス数が増えても、問い合わせや購入といったコンバージョンが伴わない場合、SEOの効果が成果に直結していないことになります。このようなズレが起きる要因には、キーワードの検索意図とページ内容の不一致、導線設計の不備、CTAの弱さなどが挙げられます。

対策としては、まずアクセス解析を通じてユーザー行動を把握し、離脱ポイントやコンバージョン率の低いページを特定します。そのうえで、ボタンの配置変更、訴求内容の見直しなどを行い、ユーザーの行動を自然に次のステップへ導けるように設計を最適化していきましょう。

引き継ぎなしで担当が変わった

SEOは継続的な対策が求められます。そのため、社内の担当者が変わる際に適切な引き継ぎが行われていないと、過去の戦略や運用の意図がわからなくなり、せっかくの成果が失われる原因になります。

とくに、ツールの設定やキーワードの選定理由、定期的に行っていた対策などが共有されていないと、引き継いだ担当者がゼロからやり直すことになりかねません。

SEOの継続性を担保するには、施策内容や運用状況を文書で記録し、社内の情報資産として蓄積しておくことが重要です。業務引き継ぎ時には、戦略概要と運用ルールを明確に伝える仕組みを用意しておくべきです。

まとめ:このページを参考にSEOの失敗を防ごう

SEOは正しく取り組めば効果が出やすい対策ですが、誤った判断や対応によって成果を得られないケースも少なくありません。特に、キーワード選定やコンテンツ制作、内部・外部対策といった基本的な部分での失敗は、全体の評価に大きく影響します。

この記事で紹介したような失敗例を事前に知っておくことで、同じ過ちを避け、リソースを正しい方向に活用することができます。

自社サイトのSEO対策を見直すきっかけとして、ぜひ本記事の内容を役立ててください。継続的な改善と検証を重ねることが、成果につながる最も確実な方法です。

当社では、大阪を拠点に、SEO対策に強いホームページ制作を行っています。今回ご紹介したようなSEOの失敗を回避し、確実に成果へつなげるためには、正しい内部設計と運用の継続が欠かせません。検索順位の改善を本気で目指したい方は、当社のSEO対策サービスをご検討ください。
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