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ソーシャルシグナルとは?SEOで重要な5つの理由
ソーシャルシグナルとは、ソーシャルメディア上でのいいねやシェア、コメントなど、ユーザーの反応を通じて得られるホームページへの関心や評価を示す情報のことです。これらの反応が集まることで、そのページが信頼されている、話題性が高いと検索エンジンが判断することがあり、SEOにおいて重要な要素とされています。
本記事では、ソーシャルシグナルの基本的な意味と、SEOで重要視される5つの理由、そしてソーシャルシグナルを効果的に増やすための具体的な方法について解説します。
目次
ソーシャルシグナルとは
ソーシャルシグナルとは、ソーシャルメディア上でのいいねやシェア、コメントといったユーザーの反応を通じて、Webページやブランドに対する注目度や信頼性が検索エンジンに伝わるきっかけとなる情報です。
具体的には、XでのリツイートやFacebookでのシェア、Instagramでのコメントなどが代表的な例です。これらの投稿に自社サイトへのリンクが含まれていたり、企業名・商品名などが明確に記載されていた場合、検索エンジンはそれをコンテンツへの関心の高さを示す手がかりとして認識します。
その結果、該当するWebページが多くの人に支持されていると判断され、間接的にSEOに好影響を与えることが期待されます。
ホームページを運営する上で、こうしたソーシャルシグナルを意識しながら情報を発信していくことは、新たな訪問者を獲得するうえでも重要な戦略の一つとなります。
ソーシャルシグナルはランキング要因ではない
ソーシャルシグナルが検索エンジンのランキング要因かどうかは、Web担当者にとって関心の高いテーマです。
しかし、GoogleのGary Illyes氏は、ソーシャルシグナルを直接のランキング要因として使用していないと明言しています。詳しくは、海外SEO情報ブログのなぜGoogleはソーシャルシグナルをランキング要因として利用しないのか?をご覧ください。
検索エンジンがソーシャルシグナルをランキング要因として扱わない理由はいくつかあります。
まず、ソーシャルメディアのサービスは予告なく終了する可能性があるため、長期的に安定した評価基準として利用しづらい点が挙げられます。また、投稿が必ずしも公開設定になっているとは限らず、検索エンジンがすべてのデータを取得できるわけではありません。
さらに、いいねやシェアなどのアクションは、ツールやボットを使えば人工的に増やせるため、検索エンジンが信頼できる評価指標として扱うのが難しくなります。
このような理由から、ソーシャルメディアでどれだけ多くのいいねやシェアが集まっても、それだけで検索順位が上がることはありません。検索エンジンは、ソーシャルメディア上のアクションそのものを評価対象にはしていないのです。
ソーシャルシグナルがSEOで重要な理由
ソーシャルシグナルは直接的なランキング要因ではありませんが、間接的にSEOに影響を与える重要な要素です。以下に、ソーシャルシグナルがSEOにおいて重要とされる理由を説明します。
ホームページのアクセス数が増える
ソーシャルメディア上でコンテンツがシェアされると、多くのユーザーの目に留まり、ホームページへの訪問者数が増加します。
この増加したトラフィックは、検索エンジンにホームページが多くの人に支持されていることや、役立つ情報を提供していることを示すシグナルとなり、間接的にSEO効果が高まります。
サイテーションが集まる
サイテーションとは、企業名やサービス名、コンテンツ名などが他のメディアやサイト上で言及されることを指します。リンクが貼られていなくても、名前が取り上げられるだけで検索エンジンにとっては評価の対象となる場合があります。
ソーシャルメディアでコンテンツが多くの人にシェアされると、それをきっかけにブログやニュース記事で紹介されることがあります。また、SNS上で企業名やサービス名が繰り返し言及されることで、検索エンジンはその名前が話題になっていると認識しやすくなります。
このようなサイテーションが多く集まると、情報の信頼性や認知度、権威性が高まっていると判断され、結果として検索順位の向上につながります。
ブランド認知が向上する
ソーシャルメディア上で企業やサービスに関する投稿が増えると、ユーザーの目に触れる機会も自然と多くなり、ブランドへの信頼や親しみが少しずつ育まれていきます。これは自社による発信に限らず、ユーザーによる言及やシェアも含まれます。
その結果、ユーザーが検索エンジンで情報を探しているとき、検索結果に見覚えのある企業名が表示されると、無意識のうちにそのホームページをクリックしやすくなります。
検索結果でのクリック率の向上は、検索エンジンにとってもユーザーに選ばれているホームページとしての評価につながり、間接的にSEOに良い影響を与えます。
滞在時間が伸びる
ソーシャルメディア上で興味を引かれたリンクをクリックして訪れたユーザーは、すでに内容に一定の期待や関心を持っていることが多く、ページをじっくり読む傾向があります。
また、読みやすく整理された文章や、関連する情報へのリンクがページ内に設けられていることで、「この内容の続きを知りたい」「他にも役立つ情報があるかもしれない」と感じたユーザーが、自然と他のページへも移動するようになります。結果として、サイト全体の滞在時間が伸びやすくなります。
検索エンジンは、こうしたユーザー行動を通じて「このホームページはユーザーにとって有益である」と判断する材料のひとつとしています。そのため、滞在時間の長さは間接的にSEO評価を高める要因となり得ます。
クローラーを集客できる
ソーシャルメディア上に投稿されたリンクには、多くの場合nofollowが付与されますが、検索エンジンはそれらを完全に無視するわけではなく、手がかりとして扱います。
そのため、ソーシャルメディアでシェアされたリンクが検索エンジンのクローラーを呼び込むきっかけとなり、ページがクロールされることで、まだ検索エンジンに登録されていない新規コンテンツであればインデックスが促進されます。
また、すでにインデックス済みのページであっても、再クロールによって更新内容や注目度が検索エンジンに伝わり、検索順位の再評価につながる可能性があります。
ソーシャルシグナルを増やす方法
ソーシャルシグナルを増やすためには、ソーシャルメディア上での反応が集まりやすい仕組みや導線を整えることが重要です。ここでは、ソーシャルシグナルを効果的に増やすための方法を紹介します。
ソーシャルメディアアカウントを開設する
ソーシャルシグナルを増やすには、まずソーシャルメディアの活用が欠かせません。
自社のターゲットが多く利用しているソーシャルメディアを選び、公式アカウントを開設しましょう。X、Facebook、Instagramなど、それぞれの特性を理解したうえで、目的に合った媒体を選定することが重要です。
投稿の軸となるテーマを決める
ソーシャルメディアの運用を始める前に、まずどのような内容を投稿するのかを決めることが重要です。ビジネスにあったテーマを設定し、それに沿って継続的に発信することで、フォロワーにとって一貫性のあるアカウントになります。
たとえば、業界の最新ニュース、ユーザーに役立つノウハウなどを発信することで、エンゲージメントを高めることができます。重要なのは、一度決めたテーマに基づいて運用を続けることです。
アカウントのプロフィールを作成する
プロフィールは、ユーザーが最初に目にする重要な要素です。
どのようなテーマを発信するアカウントなのかを簡潔に伝えるとともに、運営者や企業の基本情報を記載しましょう。あわせて、プロフィールにはホームページへのリンクを設置し、ユーザーがスムーズにホームページへアクセスできるようにしておくことも大切です。
有益なコンテンツを投稿する
ソーシャルシグナルを増やすには、ユーザーがシェアしたくなるようなコンテンツ作りが不可欠です。
視覚的に魅力的な画像や動画を活用し、分かりやすく情報を伝えましょう。また、トレンドを意識した投稿や、ユーザーがコメントやリアクションをしやすい内容を発信することで、拡散される可能性が高まります。
見込み顧客とコミュニケーションを行う
一方的に情報を発信するだけでは、ユーザーの関心を引き続けることは難しく、エンゲージメントも高まりにくくなります。
コメントやリプライにはできるだけ反応し、フォロワーとのやり取りを大切にしましょう。ユーザーとの対話が活発になることで、投稿がアルゴリズムにより優先的に表示され、多くのユーザーに届きやすくなります。
サイト内のコンテンツを良質にする
ソーシャルメディアでの拡散を促すためには、サイト内のコンテンツ自体も魅力的である必要があります。
ユーザーが価値を感じる情報を提供し、シェアしたくなるような構成にすることで、ソーシャルシグナルを高めることができます。
サイト内にソーシャルボタンを設置する
コンテンツを手軽にシェアしてもらえるように、サイト内のページにソーシャルボタンを設置しましょう。
ただし、すべてのページに一律で設置するのではなく、シェアされやすいコンテンツに絞って設置することが重要です。たとえば、ブログ記事や事例紹介など、拡散される可能性が高いページに限定することで、不要なボタンを避け、ページ全体の視認性やユーザー体験を損なわずに効果的な拡散が期待できます。
まとめ:ソーシャルシグナルはSEOに間接的な影響を与える重要な要素
ソーシャルシグナルとは、ソーシャルメディア上での「いいね」や「シェア」といったユーザーの反応を通じて、コンテンツやブランドに対する関心や評価が検索エンジンに間接的に伝わる情報のことを指します。
検索順位の決定に直接使われているわけではありませんが、ユーザー行動や、nofollowリンクとサイテーションの増加といった形で間接的な影響を与えます。
ソーシャルシグナルを高めるには、ターゲットに合ったソーシャルメディアを選び、価値ある情報を継続的に発信することが大切です。加えて、サイト内にソーシャルボタンを設置したり、ソーシャルメディア上でユーザーと積極的に対話することで、自然な拡散を促す環境を整えることが重要です。
検索エンジン対策とあわせて、ソーシャル上での評価にも目を向けることが、これからのSEOにおいてより大きな意味を持ちます。