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被リンクとは?SEO効果と調べ方、良質な被リンクの増やし方を解説
検索順位を上げたいと考えたとき、被リンクは重要な要素の一つです。けれども、そもそも被リンクとは何か、どのように調べて増やせばよいのか、明確に理解できていない方も多いのではないでしょうか。
このページでは、被リンクの基本からSEOへの影響、効果的な獲得方法までを解説します。検索エンジンに評価されるホームページ運用のヒントとして参考にしてください。
目次
被リンクとは
被リンクとは、外部のホームページやブログなどから、自社サイトに向けて設置されたリンクのことを言います。別名でバックリンクとも呼ばれ、SEOにおいて重要な役割を果たす要素の一つです。
検索エンジンは被リンクを、他のホームページから推薦されているサインとして評価する傾向があり、被リンクの質や量によって検索順位に影響を与えることがあります。
ただし、単に数が多ければ良いというわけではありません。内容の関連性や、リンク元の信頼性も評価に大きく関係します。正しい理解のもとで適切な対策を行うことが、上位表示を目指す上で欠かせません。
被リンクのSEO効果
被リンクは検索エンジンからの評価に直結する重要な要素のひとつです。ここでは、被リンクがSEOに与える効果について解説します。
検索順位が高くなる
被リンクは、外部のホームページから自社サイトへ向けて設置されたリンクです。検索エンジンはこれを信頼されている証として評価し、検索順位の決定に活用します。
特に、評価の高いホームページからのリンクはその影響力が強く、より上位表示につながりやすくなります。つまり、良質な被リンクが集まることで、検索エンジンからの信頼度が高まり、狙い通りに上位に表示されやすくなるのです。
クローラーを集客できる
被リンクは、検索エンジンのクローラーを自サイトに呼び込むための通路にもなります。他サイトに貼られたリンクをたどって、クローラーが新たなページを発見・巡回することで、サイト内の情報が検索エンジンに素早く認識されるようになります。
特に立ち上げたばかりの新しいホームページでは、クローラーに早期にインデックスしてもらうためにも、被リンクは重要な役割を果たします。
訪問者数が増えれば間接的にSEO効果が高まる
被リンクを通じて他サイトからユーザーが流入すると、訪問者数の増加が見込まれます。ユーザーがコンテンツに興味を持って滞在時間が長くなったり、複数ページを閲覧するようになれば、検索エンジンはそのホームページを有益と判断し、間接的にSEO評価が高まることがあります。
また、SNSやメディアからのリンク経由でアクセスが集まると、ブランド認知や再訪率の向上にもつながり、長期的なSEO効果にも寄与します。
なぜGoogleは被リンクを重視するのか
Googleが検索順位を決める際に、被リンクは重要な評価指標の一つとされています。その理由は、単にリンクされているという事実ではなく、リンクの背後にある評価の意図にあります。ここでは、Googleが被リンクを重視する理由を紹介します。
人気投票として評価している
Googleは、インターネット上のリンクを人気投票のような仕組みとして捉えています。つまり、他のサイトからリンクされているページは、それだけ多くの支持や信頼を集めていると判断されます。特に、信頼性や評価の高いホームページからのリンクは、より重みのある票として扱われる傾向があります。
この考え方のベースとなっているのが、Googleの初期のランキングアルゴリズムであるPageRankです。PageRankは、リンクを投票と見なし、数だけでなく投票元の価値も評価することで、検索結果に信頼性を反映させる仕組みです。
今でもこの思想は受け継がれており、リンクは単なる数ではなく、質の高い推薦として検索順位に大きな影響を与えます。
権威性や専門性の指標として使われている
被リンクは、コンテンツやサイト自体の権威性と専門性を測るための重要な材料としても活用されています。特定の分野において、第三者の信頼あるホームページから繰り返しリンクされているページは、その分野での信頼度が高いとGoogleは判断します。
たとえば、医療や法律、金融など、専門性が求められるジャンルでは、被リンクの質がより重視されます。これはGoogleの品質評価ガイドラインでも示されているE-E-A-Tの考え方と一致しています。
つまり、被リンクは単なるテクニックではなく、ホームページの価値や信頼性を測るための基盤として評価されているのです。
良質な被リンクの増やし方
被リンクは数よりも質が重要です。ここでは、自然で評価されやすい良質な被リンクを増やすための具体的な方法を紹介します。
質の高いコンテンツを制作する
最も王道で効果的な方法は、ユーザーにとって価値あるコンテンツを作ることです。役立つ情報やデータ、独自の視点を含む記事は、他のホームページから自然に紹介されやすくなります。
特に専門性が高く、ニーズに応える内容であれば、同業他社や関連メディアに取り上げられる可能性も高まります。質の高いコンテンツは、自ら営業しなくても被リンクを生み出す土台となります。
使いやすいホームページにする
訪れたユーザーにとって使いやすいホームページは、他サイトから紹介される可能性を高めます。ページの表示速度、モバイル対応、ナビゲーションのわかりやすさなどが整っていると、紹介する側も安心してリンクを貼ることができます。
また、視覚的に見やすく、整理された構造になっていることも重要です。被リンクは、このサイトを見てほしいと思わせる設計から生まれます。
SNSでユーザーとの接点を増やす
SNSでの発信は、直接的な被リンク獲得にはつながりにくいものの、間接的にリンクされる機会を生む強力な手段です。
XやInstagramなどのプラットフォームで役立つ情報を発信すれば、多くの人の目に触れ、メディア関係者やブロガーに見つけてもらえる可能性があります。バズを狙うのではなく、ターゲット層に届く一貫した情報発信が成功の鍵です。
関連性の高いホームページと相互リンクを行う
同じ業界やテーマを扱うホームページとの相互リンクも有効です。ただし、無関係なサイト同士で過剰にリンクし合うと不自然に見えるため、テーマの一致や文脈の自然さが大前提です。
信頼できるパートナーと、訪問者にもメリットのある相互リンクを行うことで、被リンクの質を保ちながら獲得を狙えます。
業界メディアや専門サイトに寄稿する
専門性の高いメディアや情報サイトに記事を寄稿することで、プロフィールや記事内に自社サイトへのリンクを掲載してもらえる場合があります。
これらのリンクは評価の高いホームページから得られることが多いため、SEOにおける価値も高くなります。自社の得意分野を活かした情報発信を外部にも展開することが、良質な被リンクの獲得につながります。
SEOで良い影響を受けづらい被リンクの特徴
被リンクはSEOにおいて重要な要素ですが、すべてのリンクが効果的というわけではありません。中にはGoogleに評価されにくく、検索順位にほとんど影響を与えないリンクも存在します。ここでは、その代表的な特徴について解説します。
nofollow属性が付いた被リンク
nofollow属性が付いたリンクには、検索エンジンに対してリンク先にSEO評価を渡さないよう指示しています。この属性があるリンクは、Googleがクロールの対象として扱う場合もありますが、基本的にはSEO上の効果は期待できません。
代表的な例としては、SNSの投稿リンクやコメント欄のリンクなどが挙げられます。悪影響はないものの、検索順位の改善につながることはほとんどないと考えた方がよいでしょう。
簡単に投稿ができるページからの被リンク
誰でも自由に投稿できるページに掲載されたリンクは、Googleからの評価が得られにくい傾向にあります。たとえば、誰でもアカウントを作成できる無料プロフィールページや、フォーラム・掲示板への投稿内のリンクが該当します。
こうしたリンクは自作自演やリンク目的の投稿と判断されやすく、検索エンジンが意図的に無効化するケースもあります。自然に見えても、SEO効果は限定的です。
明らかに自作自演と分かる被リンク
自分で複数のブログやサテライトサイトを作り、そこから本サイトにリンクを貼るような手法は、Googleにとっては不自然なリンクパターンとして認識されやすくなっています。
特に同じ文体、同じテンプレート、同じIPなどで制作されたサイト群からのリンクは、SEO効果が得られないばかりか、過剰になるとリスクにもなります。自然さと多様性が失われたリンクは、評価されづらいものと理解しておく必要があります。
関連性が薄いホームページからの被リンク
リンク元のホームページと自サイトの内容に関連性が薄い場合、Googleはそのリンクを評価しない傾向があります。たとえば、飲食店のホームページから士業サイトへのリンクなど、業種やテーマに接点が少ない場合は、SEOへの影響も限定的になります。
ただし、必ずしもマイナス評価になるわけではありません。検索エンジンは、リンクの文脈や自然さも含めて総合的に判断しています。より効果的な被リンクを得るには、自サイトと関連性の高いホームページからのリンク獲得を意識することが大切です。
SEOでマイナス評価を受ける可能性がある被リンクの特徴
被リンクには、評価を得られないどころか、Googleからマイナス評価を受ける可能性があるものも存在します。意図的な操作と見なされるようなリンクは、ペナルティや検索順位の低下につながるリスクもあるため注意が必要です。以下に該当するリンクは、特に警戒すべき対象といえます。
購入した被リンク
金銭と引き換えに獲得したリンクは、Googleのスパムポリシーに違反する行為です。たとえば、リンク販売業者から被リンクをまとめて購入したり、報酬を支払って記事内にリンクを貼ってもらうような行為は、検索エンジンに発覚した時点でペナルティの対象となります。
Googleは、有料リンクを検出するためのアルゴリズムを進化させており、不自然なリンクパターンや突然のリンク増加は見逃されにくくなっています。短期的な検索順位の上昇を狙って購入するよりも、地道な方法で自然なリンクを獲得する方が、長期的にははるかに安全で効果的です。
関連性がないホームページからの被リンク
被リンク元のホームページと自社サイトの内容にまったく関連性がない場合、そのリンクはGoogleから不自然なつながりと判断されることがあります。たとえば、健康食品のホームページから工業系サービスのページへのリンクなど、分野が極端にかけ離れていると、リンクの意図に疑いを持たれやすくなります。
こうしたリンクが多数存在すると、検索エンジンに不正なリンク構築を行っていると認識され、検索順位に悪影響を及ぼすリスクがあります。被リンクの獲得先は、テーマ性や業界の一致を重視することが重要です。
低品質なホームページからの被リンク
コンテンツがほとんどなく、広告やリンクばかりで構成された低品質なホームページからのリンクは、マイナス評価の対象になる可能性があります。いわゆるリンクファームと呼ばれるようなホームページや、自動生成されたようなスパムサイトからのリンクは、Googleにとって不自然な被リンクと見なされやすくなっています。
このようなリンクを多数受けていると、自社サイトの信頼性まで疑われてしまう可能性があります。外部サイトからのリンク状況を定期的にチェックし、悪質な被リンクが確認された場合には、Googleサーチコンソールのリンク否認ツールを活用することも検討しましょう。
アンカーテキストが不自然に最適化されている被リンク
すべての被リンクで、同じキーワードをアンカーテキストとして使用している場合、それはGoogleにとって過剰なSEO操作とみなされる可能性があります。
たとえば、すべてのリンクが、ホームページ制作というキーワードで張られていれば、不自然に感じるのは当然です。自然な被リンクは、リンクを貼る人が文脈に応じてアンカーテキストを変えているものです。
意図的にキーワードを詰め込んだアンカーテキストばかりが目立つ場合、リンク全体の評価が下がったり、スパム扱いされるリスクもあるため注意が必要です。
被リンクの調べ方
自社サイトがどのような被リンクを受けているかを把握することは、SEO対策を行ううえで欠かせません。リンク元の質や傾向を知ることで、改善のヒントやリスクの発見にもつながります。
基本的には、Googleサーチコンソールを使って被リンクを調べるのが最も確実で現実的です。Googleが実際に評価対象として認識している被リンクを確認でき、リンク元のホームページや、どのページが多くリンクされているかといった情報も把握できます。
さらに詳しく調べたい場合は、AhrefsやUbersuggest、Mozなどの外部ツールを使う方法もあります。これらは競合の被リンク分析や、サーチコンソールに出ないリンクの発見に役立ちます。ただし、無料版では情報量に制限があるため、導入目的に応じて有料版を選ぶことが重要です。
被リンクの調査では、数よりも質や関連性を重視し、定期的にチェックする習慣を持つことがSEO対策として効果的です。
被リンクに関するよくある質問
被リンクについて調べていく中で、多くの方が共通して感じる疑問があります。ここでは、特に多い3つの質問にお答えします。
被リンクは自分で増やしても大丈夫?
結論から言えば、自分で被リンクを増やすこと自体は問題ありません。ただし、その方法が不自然であったり、Googleのガイドラインに反するようなものであれば、SEO上の効果が期待できないどころか、マイナス評価を受ける可能性もあります。
たとえば、無料ブログを複数立ち上げてリンクを張る、無関係なフォーラムにURLを貼るといった方法は避けるべきです。一方で、SNSでの投稿や、自社が管理する別サイトから自然にリンクすることは問題ありません。
重要なのは、ユーザーにとって自然かどうかと文脈に沿っているかどうかです。
被リンクが多いのに検索順位が上がらないのはなぜ?
被リンクの数が多くても、質や関連性が伴っていなければ、検索順位の改善にはつながりにくいことがあります。また、同じアンカーテキストばかり使われていたり、スパム的なリンクが混じっていると、Googleに評価されないか、無効化されている可能性もあります。
その他にも、サイト内のコンテンツが低品質だったり、技術的なSEOに問題がある場合も、被リンクの効果が出にくくなります。被リンクだけで検索順位が決まっておらず、総合的な評価で決まることを理解しましょう。
悪質な被リンクを受けたらどうすればいい?
明らかにスパム性の高いホームページから被リンクを受けてしまった場合は、Googleサーチコンソールのリンク否認ツールを使うことで、評価の対象外にすることが可能です。ただし、このツールは誤って使うと正当なリンクまで無効にしてしまうリスクがあるため、慎重に扱う必要があります。
基本的には、Googleは質の低いリンクを自動的に無視する傾向があります。サーチコンソールで異常なリンクが大量に確認されたり、手動ペナルティを受けた場合に限って、否認ツールの利用を検討するのが現実的です。
被リンクに不安がある場合は、SEOに詳しい専門家に相談するのも有効です。
まとめ:自然な被リンクの獲得を狙おう
被リンクは、検索エンジンにとってそのホームページの信頼性や価値を判断する重要な要素のひとつです。ただし、評価されるのは数ではなく、質や関連性、自然な流れの中で得られたリンクです。
良質なコンテンツを発信し、ユーザーとの接点を増やすことで、自然と被リンクが集まる環境を整えることが、長期的なSEOの成功につながります。意図的に操作するような不自然なリンク施策は避け、Googleのガイドラインに沿った方法で、地道に信頼を積み重ねていくことが大切です。
被リンクは成果が出るまでに時間がかかることもありますが、正しい取り組みを続ければ、将来的に安定した集客と上位表示を実現する強力な資産となります。自然なリンクの獲得を意識しながら、自社サイトの価値を高めましょう。