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HTMLでできるSEO対策の方法をホームページ制作会社が解説
一般的にSEO対策というとコンテンツの質に注目が集まりやすいですが、検索エンジンからの評価を高めるには、HTMLの中でSEOに効果のあるタグを設定することも重要です。HTMLは、検索エンジンがWebページの内容を正しく理解するための基盤となっており、適切なタグの活用が検索順位の向上につながります。
このページでは、HTMLで実施できる具体的なSEOの方法を、ホームページ制作会社の視点から解説します。
目次
SEO対策でHTMLが重要になる理由
HTMLは検索エンジンにとって、ページの内容や性質を判断するための情報源です。ここでは、なぜHTMLがSEOに影響するのかを解説します。
検索エンジンはHTMLを読み取って評価している
検索エンジンは、ユーザーが目にするデザインだけではなく、HTMLコードの内容も解析しています。
たとえば、titleタグやmeta description、構造化データなど、HTMLに含まれる各種の情報は、ページの評価に直接関係します。 これらの情報が適切に設定されていることで、検索エンジンはページの主題や内容を把握しやすくなり、SEOの面でも有利になります。
見た目だけでなく、HTML内のこうした要素が重要である理由はここにあります。
適切なタグ構造が情報の意味を正確に伝える
HTMLには、titleタグや見出しタグなど、情報の意味を示す要素が含まれています。これらのタグを適切に設定することで、検索エンジンはページの主題を理解しやすくなります。
たとえば、titleタグを設定することで、ページのテーマを検索エンジンに明確に伝えることができます。また、見出しタグを使って文章に区切りをつけることで、情報の構成が明確になり、検索エンジンにも内容の整理されたページであると認識されやすくなります。
このように、情報の意味を明示するタグを適切に活用することが、SEOの基礎的な対策のひとつです。
HTMLはユーザー体験にも関わる
HTMLの記述は、検索エンジンだけでなくユーザーの利便性にも直結します。たとえば、画像サイズを明示しておくことでレイアウトのズレを防げたり、読み込みを軽くする設定により表示速度が改善したりと、使いやすさに影響を与えます。
こうした使いやすさの改善は、直帰率の低下や滞在時間の増加といったユーザー行動の最適化につながり、結果として検索エンジンからの評価にも好影響を与えます。
HTMLは、見た目だけでなく使いやすさやパフォーマンスに直結する要素として、SEOにも間接的に重要な役割を果たしています。
HTMLでできるSEO対策の方法
HTMLを用いたSEO対策では、検索エンジンに適切な情報を伝えるためのタグ設定が重要です。ここでは、どのようなタグの記述を行うことがSEOに効果的かを解説します。
faviconの設置
faviconは、ブラウザのタブやブックマークなどで表示される小さなアイコンです。
一見SEOには関係なさそうに思えますが、ファビコンを設定しておくことでホームページの信頼性やブランドの一貫性を高めることができます。Googleも検索結果にファビコンを表示しており、ユーザーの視認性向上やクリック率の改善に貢献し、間接的なSEO効果を発揮します。
HTMLでは<link rel="icon">タグで簡単に設定できるため、忘れずに設置することが推奨されます。
faviconについてはこちらで詳しく解説しています。
titleやmeta descriptionタグの導入
titleタグはページの主題を検索エンジンに伝える最重要要素です。検索結果に太字で表示されるこのタグは、キーワードを含めて簡潔かつ具体的に記述することで、SEO評価の向上とクリック率の改善が期待できます。
また、meta descriptionタグは検索順位そのものには影響しないものの、検索結果ページでの説明文として表示されるため、ユーザーの興味を引きやすい内容にすることで間接的に流入数が向上します。
両者ともHTMLのhead内で記述され、ページごとに適切な内容を設定することが重要です。
titleはこちら、meta descriptionについてはこちらで詳しく解説しています。
canonicalタグの導入
canonicalタグは、同一または類似するコンテンツが複数のURLで存在する場合に、検索エンジンに正規のURLを伝えるために使用します。
重複コンテンツは検索順位の分散やペナルティの原因になりかねませんが、canonicalタグを正しく設定すれば、評価を一つのURLに集中させることが可能です。特にECサイトや記事一覧ページなどでURLがパラメータによって複数に分かれるケースでは、このタグの活用が効果的です。
HTMLではhead内に<link rel="canonical" href="正規URL">と記述します。
canonicalタグについてはこちらで詳しく解説しています。
OGPタグの記載
OGPタグは、SNS上でコンテンツをシェアした際に表示されるタイトル・画像・説明文を制御するためのHTMLタグです。これらを適切に設定することで、FacebookやXなどでの見え方が整い、ユーザーのクリックを促す効果が期待できます。
SNSからの流入が増えることで、直帰率の低下や滞在時間の増加といったユーザー行動の改善ができれば、間接的に検索エンジンからの評価にも良い影響を与える可能性があります。
特に、画像のURLやサイズの指定を含め、各SNSに適した内容をHTML内に設定しておくことが重要です。
OGPタグについてはこちらで詳しく解説しています。
構造化データの記載
構造化データとは、Webページ内の情報を検索エンジンがより正確に理解できるようマークアップする仕組みで、主にJSON-LD形式で記述されます。
たとえば、企業情報・レビュー・商品データなどを明示することで、検索結果にリッチスニペットとして表示される可能性が高まります。これはクリック率の向上につながり、間接的にSEOにも好影響を与える対策です。
HTMLのhead内またはbody内にscriptタグで記述するのが一般的です。
構造化データについてはこちらで詳しく解説しています。
h3タグの利用
h3タグは、h2の下位に位置する小見出しとして、内容をさらに細分化して整理する役割を担います。見出しを適切に階層化することは、検索エンジンにとってページ構成の理解を助けるうえで重要です。
特に最近では、Googleがh3に記載された内容を直接検索結果のスニペットに使用する事例も増えており、h3を活用することはインデックス対策の一環としても効果的です。
連続的なh2より、内容を段階的に分けたh3の使用が推奨されます。
画像サイズの記載
画像の表示サイズをHTMLで明示することで、ブラウザは読み込み前にレイアウトを確保でき、表示の安定性が高まります。これにより、CLSなどのコアウェブバイタル指標が改善され、検索エンジンからの評価向上が期待できます。
また、画像の読み込み時間の短縮にもつながるため、ページ全体の表示速度にも好影響があります。
記載方法は、<img>タグにwidthとheight属性を適切に記述することが基本です。
遅延読み込みの導入
遅延読み込みは、ページ内の画像やiframeなどが表示エリアに入ったときに読み込む手法で、初期表示の高速化に効果的です。表示速度はユーザー体験だけでなく、Googleの評価指標としても重要であるため、改善を行うことはSEO対策として効果的です。
HTMLでは、<img loading="lazy">のように記述することで簡単に実装できます。特に画像が多いページでは大きな効果が期待できるため、積極的に活用すべき対策です。
遅延読み込みについてはこちらで詳しく解説しています。
CSSやJavaScriptを外部ファイルに記載
スタイルやスクリプトをHTML内に直接書かず、外部ファイルとして分離することで、コードの再利用性と可読性が向上します。また、ブラウザがCSSやJavaScriptファイルをキャッシュできるようになり、2回目以降のアクセス時に表示速度が向上するメリットもあります。
表示速度はSEOの評価対象であるため、無駄なインライン記述を避け、外部ファイル化することが基本的な対策となります。開発効率とSEOの両面でメリットがある記述方法です。
CSSはこちら、JavaScriptについてはこちらで詳しく解説しています。
まとめ:HTMLを改善してSEO対策を強化しよう
HTMLの記述は、検索順位に直接的・間接的な影響を与える重要な要素です。検索エンジンがWebページを正しく評価するためには、titleや構造化データ、canonicalタグなどを適切に設定し、ページの主題や優先度を明示する必要があります。
また、画像サイズの指定や遅延読み込み、外部ファイルの活用といった表示パフォーマンスの改善も、ユーザー行動の最適化を通じてSEOに貢献します。
こうした基本的なHTMLの対応を積み重ねることで、検索エンジンからの評価を着実に高めることができます。HTMLの改善は一度きりの対策ではなく、ホームページの更新とともに見直し続けることが大切です。
SEOの成果を安定して得るために、日々の制作や運営においても意識的に取り組んでいきましょう。