- Web制作・運営
- 2019.11.09
ホームページ制作会社の見積書を理解するために
ホームページ制作会社からのお見積書を見ても、webサイトの制作費について、きっちりと理解し、ホームページ作成会社を選定されている方は、少ないのではないでしょうか。
ホームページ制作会社からの見積書を見たときに、ウェブデザイン作成費やコーディング費などは、分かりやすい項目かと思いますが、企画費やSEO対策費は、実際にどのような作業を行ってくれてその価格になっているのかが、分かりづらい項目となっています。
また、同じ20ページのwebサイトを制作する場合であっても、ホームページ制作会社ごとに項目名や単価、金額が異なるため、競合他社との比較ができないために、webサイトの制作費は分かりづらいと感じてしまい、総額だけで判断されることも少なくありません。
しかし、それでは、取り敢えずのホームページ作成であれば、問題ないかもしれませんが、目的があってホームページを制作する場合は、期待通りの成果を得ることはできません。
そこで今回は、ホームページ作成費がいまいち分からないとお悩みの方向けに、弊社のお見積書の作り方と、具体的な作業内容についてご紹介させていただきます。
HP制作会社ごとに見積額が異なる理由
webサイト制作費は、人件費や通信費、交通費、資料購入費、素材購入費など、さまざまな費用が含まれていますが、通信費や交通費、資料購入費、素材購入費などは比較的安く、ホームページ制作費の大半が人件費となっています。
そのため、ホームページ制作会社ごとに見積金額が違うのは、人件費の部分で、「会社ごとに人件費の差があること」と「見積書の項目は同じであっても、作業内容が異なるため作業にかかる時間が違う」場合になります。
人件費の差
御社のwebサイトを制作するために、どれだけ人件費が必要になるかで、見積額は大きく変わります。
例えば、規模の大きなホームページ制作会社は、間接部門が多くあったり、社員一人当たりの人件費が高いなどの理由から見積額が高くなりますが、規模の小さな制作会社であれば、人件費や間接部門も少ないため、見積額を抑えたご提案が可能です。
しかし、規模の大きな制作会社の方が、案件の進め方や、作業効率の高さ、ノウハウの蓄積量など、さまざまなメリットがあり、単に見積書の金額だけで選定するのではなく、御社にとって最も費用対効果の高いホームページ制作会社を選ばなくてはなりません。
作業内容と時間の差
見積書の項目名にある企画やコーディング、ウェブデザインなどは、項目名が同じであっても、作業内容がまったく違うことがあります。
例えば、企画であれば、調査を行わず提案書を作成する場合、その作業時間は半分以下で対応することが可能ですし、コーディングであれば、テンプレートを活用することで、制作にかかる時間を大きく削減することが可能です。
もちろん、ホームページ制作業務のすべてにおいて、ある程度のテンプレート化は必要かと思いますが、御社のwebサイトの制作目的を達成するためには、テンプレートでは対応できない項目も多くあり、御社のホームページの制作目的次第では、企画からコーディングまで全てオリジナルで対応しないといけないこともあります。
このように、ホームページ制作会社ごとに見積り項目名は同じであっても、まったく作業内容が異なることもあるため、単に金額だけでホームページ制作会社を選定するのではなく、見積書のそれぞれの項目に対して、細かく説明を求めていくことが重要になります。
弊社のホームページ制作にかかる時間
弊社で、20ページのwebサイトを制作する場合の費用は、おおよそですが525,000円になり、作業項目と作業時間は以下のようになります。
20ページのwebサイトを制作するだけでも、実に105時間もの時間が必要となり、弊社が1時間あたり5,000円となっているため、105時間×5,000円で525,000円の総額となります
ただし、人工計算でのお見積書だと、見積書が分かりづらくなってしまうため、弊社では大阪のホームページ制作の相場単価を基準にして、ページ単位でのお見積書を作成しており、もちろん総額は525,000円になります。
この総額に対して、御社のご予算に合わない場合であれば、作業工数を減らして金額調整をしたり、流用できる箇所が多いページを増やしたりすることで、ホームページ制作にかかる時間を大幅に減らすことができ、お見積り金額を下げることが可能です。
次に、上記の20ページのホームページを制作する際の見積項目に対する具体的な内容についてご紹介をいたします。
ヒアリング
科目のヒアリングで行うのは、事前調査とヒアリングになり、お客さまの作成したいウェブサイトについてや課題を明確にします。
事前調査
事前調査では、ヒアリングにお伺いする前に、クライアントさまのウェブサイトを確認する作業を行います。
ヒアリング前になるため、そこまで詳しく確認は行いませんが、それでも一通りウェブサイトを閲覧し、またホームページが抱える問題点の発見も行います。
ヒアリング
御社のホームページを制作する目的や、御社の課題、運営体制のご希望をヒアリングします。
このヒアリング内容をもとに、御社のwebサイトの企画・設計を行うため、御社のビジネスについてや、強み、サービスについて、どんな些細なことでも、お伝えいただくことが重要になります。
また、ヒアリングの際に、弊社のホームページ制作に対する考え方や、これまでの実績もご紹介します。
企画
科目の企画で行うのは、ヒアリング内容の整理と社内の打ち合わせ、キーワード調査、ライバルサイト調査、ディレクトリーリストの作成、SEO設計、サイトマップの作成、ワイヤーフレームの作成、提案書の作成、お見積書の作成になります。
具体的に作成するホームページについてと、ホームページ作成にかかる費用を資料化してご提出いたします。
ヒアリング内容の整理
ヒアリングした内容を整理し、webサイトを制作する目的を達成するための手段を検討します。
その際には、ヒアリング漏れが無いかも確認をし、ヒアリング漏れがあった場合は、お電話または、メールで確認させていただきます。
社内の打ち合わせ
ウェブデザイナーやHTMLコーダー、ウェブプログラマーと打ち合わせを行います。
主な目的は、クライアントさまのウェブサイトの制作目的やご要望などの情報共有になります。
キーワード調査
御社の見込み客が、検索するキーワードを調査します。
キーワード調査を行うメリットは、2つあり、「実際に検索されているキーワードでSEOを実施できること」と「検索ユーザが求めているコンテンツを知ることができること」になります。
SEOのメインキーワードは、例えば、弊社であれば、【ホームページ制作 大阪】などの【業種名 地域名】で行えば良いということはなく、業種によっては、【業種名 地域名】でまったく検索されていないこともあります。
そのため、SEOのメインキーワードを闇雲に決定するのではなく、御社がメインとしたいSEOワードがどれくらい検索ワードとして利用されているのかを明確に把握してから、SEOを実施しなくてはなりません。
また、メインキーワードの周りにある関連キーワードも調査することで、検索エンジンユーザが求めているコンテンツを知ることができ、その結果を生かしたコンテンツ企画を実施することで、集客力と成約率の高いwebサイトを作成することが可能になります。
ライバルサイト調査
御社のライバルとなるwebサイトのSEOやウェブデザイン、コンテンツの調査を行います。
キーワード調査の結果をもとに、そのキーワードで上位表示しているホームページを調査することで、そのwebサイトよりも検索エンジンユーザにとって良質なコンテンツを企画し、上位表示を行うための対策法を導き出します。
また、競合他社のウェブデザインの傾向や、作成しているコンテンツも調査し、競合他社のwebサイトよりも優れたホームページを作成するためのデータとします。
ディレクトリーリストの作成
ディレクトリリストとは、作成するすべてのページをエクセルにまとめたものになります
URLの構造や、ページごとの目的を明確にすることができるものになり、企画書の内容を補足する資料となっております。
SEO設計
ホームページにあるすべてのページの集客キーワードを決定し、SEO設計書を作成します。
また、合わせてページタイトルとメタディスクリプションの作成も行います。
サイトマップの作成
ディレクトリーリストは、非常に細かな資料になり、作成するページを直観的にご理解いただくことが難しいため、サイトマップの作成を行います。
主要ページのワイヤーフレームの作成
主要なページのコンテンツの配置が分かるワイヤーフレームを作成します。
ただなんとなくコンテンツを配置させるのではなく、配置の根拠についても詳細にご説明します。
提案書の作成
上記の調査データなどをもとに、ホームページ制作のご提案書とざっくりとしたスケジュールを作成します。
お見積書の作成
ご提案内容を実施するためのお見積書を作成します。
弊社のお見積書は、取捨選択いただけるように作成しておりますので、ご予算が合わない場合は、優先順位の低いものを第2フェーズ以降で対策いただくことが可能です。
ご提案
科目のご提案で行うのは、ホームページ制作のご提案とお見積書の説明になります。
ご提案
ホームページ制作やリニューアルのご提案をさせていただきます。
お見積書のご説明
作成したお見積書について、細かくご説明をさせていただきます。
デザイン
科目のデザインで行うのは、トップページデザイン作成と下層ページデザイン作成、その他ページのワイヤーフレーム作成になります。
弊社では、トップページのデザインのご承認をいただいた後に、下層ページのデザイン作成とワイヤーフレームの作成を行っております。
トップページのデザインを作成
ワイヤーフレームをもとに、トップページのデザインを作成します。
原則、トップページのデザイン案は1案のみの作成とさせていただきますが、ご要望がございましたら、別途費用になりますが、2案作成することも可能です。
その他のページのデザインを作成
トップページのデザインが決まりましたら、下層ページのデザインを作成します。
作成する下層ページは、ディレクトリーリストに記載させていただいておりますので、そちらからご確認いただけます。
その他ページのワイヤーフレーム作成
デザインを作成しないページについては、ワイヤーフレームを作成します。
コーディング
科目のコーディングで行うのは、トップページコーディングと下層ページコーディングになります。
主要なブラウザでレイアウト崩れが起こらないことはもちろん、SEOを意識したコーディングをいたします。
トップページコーディング
トップページのデザイン案からコーディングを行います。
下層ページコーディング
下層ページのデザイン案やワイヤーフレームからコーディングを行います。
システム
科目のシステムで行うのは、お問い合わせフォームの構築になります。
メールフォームの構築
入力項目や必須項目、送信メールアドレス、受信メールアドレス、メール文言を確定し、メールフォームを構築します。
その他
科目のその他で行うのは、主要ブラウザでの全ページの確認とマニュアルなどの資料を作成、SEOに重要な各種ファイルの作成とツールの導入になります。
主要ブラウザでの全ページの確認
コーディングが完了しましたら、全ページをインターネットエクスプローラー11とファイヤーフォックス最新版、グーグルクローム最新版、オペラ最新版、エッジ最新版、アイフォンとアンドロイドの初期ブラウザ、アイパッドの初期ブラウザで確認します。
弊社の確認作業と修正が完了しましたら、お客さまにもご確認をいただきます。
マニュアルなどの資料を作成
ホームページの更新マニュアルの作成や、サーバーなどのパスワードを記載したパスワード管理表などを作成します。
SEOに重要な各種ファイルの作成とツールの導入
グーグルアナリティクスとグーグルサーチコンソール、ビングウェブマスターツールの導入や、XMLサイトマップの作成、ロボットテキストの作成など、基本的なSEOを実施します。
まとめ
ホームページ作成費は、非常に分かりづらいため、総額が高いか安いかで判断されてしまうことがあります。
しかし、金額の内訳や具体的な作業内容が分からずにホームページ制作会社に発注してしまうと、見積金額に、調査費用を含んでいなかったため、調査を行わずに企画提案をしており、まったくホームページから成果が出ないや、案件が進むにつれて、修正指示で依頼した内容が別料金になってしまうなど、さまざまな問題が発生してしまいます。
そのため、お見積書を確認する際には、その項目がどのような作業を含んでいるかを明確にしてから発注しなくてはなりません。
これからホームページ制作をご検討の方は、ぜひお問い合わせを行ったウェブサイト作成会社に、お見積について詳しく確認をされてみてはいかがでしょうか。