- ・制作と運営
- 2021.12.27
見積書を理解し適正価格のWeb制作を
ホームページを公開するためには、どれくらいの費用が必要になるのかは、最初に知りたいポイントの一つになっていると思います。
今回ご紹介するWeb制作にかかる料金は、あくまで弊社の価格になっているのですが、しかし実際に弊社がお客さまに対して提案を行っていて、「大体どの会社も似たような価格になっている」と言われることが多いので、大体の大阪の相場くらいであると考えていただいても問題がないと思います。
そしてこの価格としては、大きく分けて「毎月の支払が必要となるサーバー・ドメイン費」と「ホームページを作るために必要な費用」、「公開した後にかかる運営費」の3つが必要になります。
これらの料金は、提案内容や地域によって変わってくるため、見積書は非常に分かりにくいものとなってしまいます。
そのため今回は、弊社の事例として、見積書をより深く理解するための基礎知識をご紹介いたします。
大半が人件費

Web制作は、基本的には人工計算で料金を算出しております。
人工計算とは、例えば、ホームページを作るために必要な人員は、「ディレクター1名」と「デザイナー1名」、「HTMLコーダー1名」、「プログラマー1名」と、4名体制が多く、それぞれの人員が時間給いくらで、何時間取り組むかによって、お見積金額を算出する方法のことを言います。
そして、費用の大半が人件費となるため、人工計算でお見積書を作成することが一般的ですが、人工計算でのお見積書はよく分からないとお客さまからご指摘をいただくことが多くあったため、現在、弊社では人工計算のお見積書をページ単価のお見積書に変更をして、お客さまにお見積書をご提出いたしております。
時間給について
時間給は、Web制作会社ごとに異なりますが、一般論として規模の大きな会社であればあるほど、時間給も高くなる傾向があります。
もちろん、規模の大きな会社は、さまざまな施策を行ってくれることが多いこと、さらには作業の効率化を徹底的に行っているのが一般的で、総額で見たときには、大きな会社と小さな会社で総額が2.5倍以上変わるというのは見たことがありません。
作業時間について
Web制作の作業時間は、どの会社も少しでも効率化を行いお客さまに提出する見積書の郷額を抑えようと、作業時間が短くなるように日々対策を行っております。
もちろん、効果的な施策だけど時間がかかる作業はやらないと言うことはなく、その作業の効率化を図ることで、より安く効果的なホームページを実現しております。
ただしこの作業時間は、それぞれの会社で得意分野と不得意分野があり、得意分野は短時間で行うことができますが、不得意分野は結構時間がかかります。
弊社の相場

弊社のWeb制作費の総額については、基本的には大阪の相場くらいであると認識しております。
と言うのが、基本的には相見積りでご相談を受けることが一般的なのですが、ホームページの提案後に「競合他社さんと比べて費用感はどうですか?」とお聞きすることがございます。
そしてその際に、もっとも多い回答が「どの会社も同じような総額」という回答になっているため、基本的には弊社の価格は大阪の相場くらいになっていると思います。
具体的な弊社の価格については、弊社の価格表のページに記載しておりますので、もしご興味がございましたら、価格表のページもご覧ください。
では、実際に見積書をより深く理解するために、それぞれの項目についてご紹介をいたします。
サーバーとドメイン費

Web制作を行うには、サーバーとドメインをご用意いただく必要があります。
このサーバーとドメイン費については、レンタルサーバー会社などに直接費用を支払うものになっております。
サーバー費
まずサーバー費についてですが、Web制作を行ったとしても、アクセス数がそれほど多くならないホームページであれば、エックスサーバーなどの弊社がオススメするサーバー会社をご提案しております。
具体的に、サーバー費用としてどれくらいの費用がかかるのかについては、エックスサーバーの場合であれば、初期費用は初年度のみになりますが1,000円、月額が1,000円程になっており、非常に安くレンタルサーバーを契約することが可能です。
そしてこの費用は、レンタルサーバー会社ごとに異なるものになっていて、もちろん一般的なコーポレートサイトであればエックスサーバーがオススメですが、それ以外のサーバー会社であっても特に問題はありません。
ただし、もし知り合いなどからサーバー会社の紹介があったとしても、即決でそのサーバー会社を選択するのではなく、自社でしっかりと機能性と料金、ホーム―ジの予測アクセス数などから選択することが重要です。
ドメイン費
ドメインについては、ホームページの住所のようなものになっており、こちらもサーバーと同様にWeb制作を行うのであれば必ず必要になっております。
このドメイン費用もドメイン管理会社ごとに料金が異なっており、自社がどのようなドメインでホームページやメールアドレスの運営を行っていくのかを検討をしていく必要があります。
例えば企業であれば、「co.jp」のドメインが人気になり、大体ですが年間で10,000円程度で利用することが可能ですが、そこまで費用をかけたくないという場合は、もっと安い「com」や「biz」、「jp」などのドメインでも問題はありません。
基本的には、ドメイン名でホームページの成果に影響があると言うことは一切ありませんので、どのようなドメイン名が良いかやその年間費用から取得されるドメインを検討することが重要です。
最後に1点だけ注意点があり、サーバー費用は基本的には月額になりますが、ドメイン費用は年間の費用になっております。
価格の内訳

Web制作費のそれぞれの項目についてご紹介をいたします。
企画・設計・進捗管理
企画・設計・進捗管理費では、以下でご紹介するワイヤーフレームやデザイン、コーディング費などの合計の20%の費用をご提出しております。
もちろんこの企画・設計・進捗管理の中には、営業にかかるコストやお客さまとのやり取りに必要な通信費、書籍代、紙代、印刷代なども含めており、これらを総合すると大体20%くらいがぎりぎりの費用になってくると思います。
2015年頃においては、結構お客さまにお見積書をご提出すると、「企画・設計・進捗管理って何?」や「そんなのタダでできないの?」と言われることがありましたが、最近はほぼすべてのお客さまにご納得をいただいていると思います。
もちろん、企画・設計・進捗管理費を無料で提供しているお客さまもいらっしゃり、その場合はお客さま自身で企画を立てていただいているのですが、やはり成果を考えるとしっかりとWeb制作会社が企画や設計などを行うことが重要になっていると思います。
また、費用については20%という曖昧なものになっているのですが、ここばかりはどうしてもどれくらいの時間がかかると言うことが明確に算出することができませんので、もちろん相場だとは思いますが、弊社ではコーディングやデザイン、プログラムの開発の20%と一律で設定させていただいております。
ワイヤーフレーム
ワイヤーフレームとは、デザイン要素を除いたそれぞれのページの線画のことを言います。
弊社ではデザインを作成する前に、ワイヤーフレームをご用意しており、ワイヤーフレームの価格は1ページあたり2,000円前後になっております。
例えば10ページのWeb制作であれば、10ページ×2,000円になるため、20,000円の費用を見積書に含まさせていただいております。
このワイヤーフレームは2018年頃まではデザイン費に含んでおりましたが、見積書に項目が無いとしっかりと確認されることが少ないように思われましたので、デザイン費からワイヤーフレームの費用を取り出して現在では別に項目立ててお見積書を作成しております。
このワイヤーフレームで行いたいことは、基本的には、それぞれのページの集客キーワードの設定と、そのページに掲載する内容の決定、さらには情報の配置になっており、これらをしっかりと定めておくことで、デザインをより効果的なものとすることが可能になっております。
デザイン
ワイヤーフレームが完成したら、ワイヤーフレームをもとにデザインをJPGで作成いたします。
もちろんその際には、ワイヤーフレームの見た目のままデザインとするのではなく、縦横比や情報の見せ方はデザイナーがより見栄えが良いように改定を行ってのデザイン化を実施しております。
また、すべてのページのデザインを作成するわけではなく、基本的にはWeb制作の企画書に記載されたページのみのデザインとさせていただいており、トップページ1ページと下層ページを5,6ページとすることが一般的です。
もちろん、すべてのページのJPGを作成することも可能ですが、その場合は総額が上がり過ぎてしまうことが多くなるので、基本的には重要ページをJPGのみとさせていただき、その他のページはJPGとワイヤーフレームを参考にしております。
デザイン作成費については、トップページが100,000円くらい、下層ページは10,000円くらいになっております。
コーディング
デザインが確定したら、ワイヤーフレームとデザインをもとに、コーディングと呼ばれるホームページ化、すなわちWeb制作の作業を行っていきます。
このコーディング費は、トップページが50,000円くらい、下層ページは10,000円くらいでお受けしております。
そして弊社のコーディングとしては、「どのようなブラウザでホームページを閲覧しても、1pxも狂いのないコーディング」と「SEOに最適化されたコーディング」の2点に力を入れております。
SEOについては基本的には現在のグーグルはHTMLだけではなく、CSSやJava Scriptも確認しており、これらのCSSやJava Scriptをしっかりと作成するだけでもSEOに効果的なコーディングとすることが可能です。
そしてこのコーディングは実はSEOを含めると結構時間がかかるものになっていて、弊社の場合ですが、大体20ページくらいのホームページであっても1ヶ月くらいの期間を頂戴することが一般的です。
レスポンシブWebデザイン
上記はすべてPC版だけの話になっており、実はスマートフォン対応にも費用が発生しております。
このスマートフォン対応については、レスポンシブWebデザインを実施しているのですが、基本的にはデザイン代とコーディング代の6掛けの費用が必要になっており、10年前と比べてWeb制作の総額が一気に向上した原因の一つがレスポンシブWebデザイン作成費になっております。
このレスポンシブWebデザインでは、お客さまが所有しているスマートフォンやタブレットはもちろんですが、弊社が所有しているiPhoneとGoogle Pixel、iPad miniでのレイアウト確認を行っており、これまでの経験で言うと、弊社が所有しているスマートフォンとタブレットに対応していれば、ほぼすべての媒体で対応できております。
システム開発や導入
そしてシステム開発や導入の費用が発生いたします。
このシステム開発は基本的にはフルスクラッチでのシステム開発を指しており、弊社ではコンテンツ管理システムの開発とショッピングカートシステムの開発をオリジナルで行うことが可能です。
ただし、このオリジナルのシステム開発はプログラマーが関わってくるので、できる限りお見積書を安くしたい場合においては、既製品のワードプレスやEC-CUBEなどを利用することがオススメになります。
このオリジナルシステム開発なのか既製品のシステムの導入なのかについては、大きく総額が変わってくるのですが、一般的に弊社の実績ではワードプレスやEC-CUBEを利用するよりも、フルスクラッチでのオリジナルシステム開発の方が、Web制作費の総額が70万円ほど上がることが多いように思われます。
また、ワードプレスやEC-CUBEの費用については、こちらも行いたいことで費用が異なっており、大体ですが30万円からのお見積りが多くなっていると思います。
運営費

運営費のご説明はお客さまのご要望によって異なってくるため、非常に難しいものになりますが、弊社の事例としてよくある運営のご依頼からご説明をさせていただきます。
また、運営費については弊社は大阪の相場よりも安いと言われることが多く、お客さまが現在依頼されているWeb制作会社の費用が高いと言うことはございません。
テキストや画像の変更
弊社の中で最も多いご依頼がテキストや画像の変更のご依頼になっております。
テキストや画像の変更の費用においては、Web制作時は基本的には必要がなく、運営時にかかる費用になっており、テキストの差し替え程度であれば営業マンが行える範囲だと思いますので、営業マンがご依頼いただいた内容を短時間でできるようであれば無料でご提供をいたしております。
また、画像の差し替えについては、基本的には枚数にもよりますが、費用が人工計算になっているため、多くの場合で1時間未満の作業になっており、数千円でのご提供をさせていただいております。
もちろんお客さまとの関係性次第では、これくらいの作業であれば無料で行えますよと言うように、臨機応変での対応が可能になっております。
新規ページ
次に多いご依頼が新規ページの作成になっていると思います。
この新規ページでは、基本的にはWeb制作時の1ページを作成したときの費用がお見積りになるのですが、具体的には15,000円からでのご提供になっております。
ただしあくまで上記は概算費用になっており、極端に縦に短いページであればもう少し安い価格でご提供することが可能ですし、さらには極端に縦に長いページであれば、もう少し費用が必要になっております。
集客サポート
集客サポートについては、基本的には弊社の作業性次第ですが、電話やメールサポートだけであれば、無料で提供をしております。
お客さまが集客に真剣であればあるほど、結構この集客サポートをご利用いただくケースが多いように思われ、実際に弊社のWeb制作実績のWith Copperさまでは、頻繁にお電話をいただいており、無料でSEOサポートを実施しております。
そのため、こちらは基本的には無料になっているのですが、調査や資料化を行ったり、訪問での解説を行ったりする場合に費用をいただいております。
基本的には作業時間によるものになっており、大体のご要望を聞いて、作業時間ではなく作業日数でのお見積書を作成しております。
その他の費用

上記以外にも、例えば画像を購入する場合や、カメラマンを手配して写真撮影を行う場合などにも費用が発生いたします。
これらの細かな費用については、当ページですべてをご説明することが難しくなるので、その他の費用として発生することが比較的多い項目をご紹介いたします。
- 写真の購入
- ロゴ作成
- カメラマンによる写真撮影
- ライターによる原稿の手配
- 動画撮影
上記については、基本的にはWeb制作会社にかかる費用ではなく、発注される会社さまへの費用になるので、具体的な費用につては、発注した会社さまのお見積書でご確認をお願いいたします。
見積書を理解して発注を決めよう

上記がお見積書をより深く理解するための基礎知識になっております。
実際に、お客さまによっては、総額だけを見て判断されることがありますが、Web制作は人件費がベースになっているため、成果を出そうとするとそれなりの作業時間が必要になってくるのです。
そのため、基本的には、しっかりとその内訳までを見て判断することが重要で、弊社のお見積書では内訳をしっかりと作成してそれぞれの作業にどれくらいの単価でどれくらいの時間が必要になるのかをお見積書に記載して提出させていただいております。
もちろん、昔は弊社のお見積書は、人工計算で出していたのですが、人工計算は、よく分からないという声が非常に多かったため、現在ではページ単価でのご提出を行っております。
そしてこのページ単価でのお見積書は単に人件費だけで計算はしておらず、時代ごとに変化する単価に対応するために、弊社が料金を決定する際には、ホームページの費用・料金の相場一覧【2021年改訂版】を参考にしております。
見積書は少し理解がしづらいものになっていると思われますが、発注先を検討する際には、しっかりとお見積金額の内訳までを理解したうえで会社の選定を行うようにしましょう。