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不自然な被リンクとは?SEOに与えるマイナス影響と対処方法
外部サイトからの被リンクは、本来であればSEOにプラスに働く要素です。しかし、意図しない形で得られるリンクや、不適切な方法で集められたリンクは、かえって検索順位を下げる原因になります。
このページでは、不自然な被リンクの基本や、判断基準、SEOへの影響、正しい対処方法を紹介します。
目次
不自然な被リンクとは
被リンクとは、他のホームページから自サイトへ向けて設置されたリンクのことで、検索エンジンはこれを信頼性や評価の指標として活用しています。
自然な被リンクは第三者からの推薦として扱われ、SEOに良い影響を与えます。一方で、検索順位を不正に操作することを目的として設置されたリンクは不自然な被リンクと見なされます。
Googleはこうしたリンクをガイドライン違反と判断し、対策の対象としています。不自然な被リンクは、ユーザーの役に立たず、検索結果の公平性を損ねる可能性があるため、日々監視と対処が行われています。
被リンクの量だけでなく、どのような意図や背景で貼られたかという質が、今後ますます重要視されるようになっています。
不自然な被リンクの具体例と判断基準
不自然な被リンクにはさまざまなパターンがあり、見た目には判断しにくいケースもあります。ここでは、代表的な例とその判断のポイントを紹介します。
購入して得たリンク
SEO対策の一環として被リンクを購入する行為は、Googleのガイドラインで明確に禁止されています。
購入リンクは一見すると自然に見えることもありますが、リンク元の品質が低かったり、特定のアンカーテキストが不自然に最適化されている傾向があります。こうしたリンクは、手動による対応の対象になりやすいため、早期の確認と対処が求められます。
自作自演のサテライトサイトからのリンク
自社や関係者が運営する複数のホームページを使い、自作自演でメインサイトにリンクを送る行為も不自然な被リンクに該当します。かつてはSEO効果があるとされていましたが、現在では検索エンジンのアルゴリズムが進化し、こうした手法は簡単に見抜かれてしまいます。
特に、内容が薄く独自性のないサテライトサイトや、更新のない放置されたホームページからのリンクは、逆効果となるリスクが高まります。
無関係なジャンルや低品質なサイトからのリンク
リンク元のホームページと自社サイトのテーマがまったく異なる場合、それは不自然と見なされやすくなります。また、コンテンツの品質が低かったり、広告や外部リンクばかりで構成されたホームページからのリンクも評価対象外になる可能性があります。
検索エンジンは、リンクが貼られた文脈や関連性を重視しており、無関係なリンクはむしろマイナス評価を招くことがあります。
フォーラムやSNSからの無差別なリンク
掲示板やSNS、コメント欄などにURLをばらまくような行為は、短期的な被リンク獲得にはつながっても、Googleからはスパムと判断されやすいです。
特に、文脈のない投稿や自動ツールを使った大量投稿は、意図的な操作と見なされる可能性が高くなります。こうしたリンクが多くなると、手動ペナルティや信頼性の低下といったリスクを伴います。
過剰な相互リンクやキーワード詰め込みリンク
相互リンクは自然な範囲であれば問題ありませんが、明らかにSEO目的で大量に行われている場合は不自然と判断されます。また、アンカーテキストに特定のキーワードを過剰に含めたリンクも、検索エンジンにとっては意図的な操作と判断されやすくなります。
特定ワードを不自然に繰り返すリンク構造は、かえって検索順位の低下を招く結果になりかねません。
不自然な被リンクが与えるSEOへのマイナス影響
不自然な被リンクは、SEOにとってマイナスの影響を与える可能性があります。ここでは、代表的な影響として挙げられる検索順位の低下とGoogleペナルティについて解説します。
検索順位が低下する
不自然な被リンクが増えると、検索エンジンはそのリンクを評価を操作する目的で設置されたものとみなす場合があります。これにより、被リンクの総数が多くても、その質が低ければ逆効果となり、検索順位が下がる要因になります。
とくに、短期間に大量の低品質なリンクが集まったり、関連性のないホームページからのリンクが目立ったりすると、アルゴリズムが自動的にネガティブな評価を下すことがあります。また、特定のキーワードで不自然にリンクが集中している場合も、検索エンジンは不正なリンク操作を疑います。
検索順位の変動に心当たりがある場合は、リンク元を調査し、質の低い被リンクが原因となっていないか確認することが重要です。
Googleペナルティを受ける可能性がある
不自然な被リンクが深刻な場合、Googleから手動による対策を受けるリスクもあります。このペナルティを受けると、検索結果から一部またはすべてのページが大幅に順位を落とされる、あるいはインデックスから除外されるといった厳しい措置が取られる可能性があります。
手動ペナルティは、Googleサーチコンソール内のメッセージで通知されることが多く、明確に不自然なリンクが検出されたと記載されるケースもあります。
回復には、問題となるリンクの特定と削除、もしくはリンク否認ツールの活用、さらにGoogleへの再審査リクエストが必要となります。一度ペナルティを受けると、検索流入が激減し、復旧までに時間と手間がかかるため、定期的なリンクチェックと予防的な対策が欠かせません。
不自然な被リンクの確認方法
自社サイトに不自然な被リンクがついていないかどうかを把握するには、定期的なチェックが欠かせません。ここでは基本的な確認方法を紹介します。
まずはGoogleサーチコンソールで確認する
不自然な被リンクの確認には、まずGoogleサーチコンソールを活用するのが基本です。サーチコンソールでは、リンクレポートを使って外部から貼られている被リンクの一覧を見ることができます。
リンク元ページのURLや、リンクされている自サイト内のページ、アンカーテキストの情報などが確認できるため、不審なリンクがないかを目視でチェックすることが可能です。
チェックの際は、関係のないホームページからのリンクや、同じドメインから大量に貼られているリンク、不自然なアンカーテキストが繰り返されているケースなどに注目するとよいでしょう。
無料で使える上、Googleの評価軸に近い視点で確認できる点が大きなメリットです。
追加で調べるのであればSEOツールを活用する
Googleサーチコンソールでは把握しきれないリンクや、より詳細な情報を得たい場合は、外部のSEOツールを併用すると効果的です。代表的なツールにはAhrefs、Moz、Semrushなどがあり、それぞれ被リンクの質やスパムスコア、リンク元のドメイン評価などを数値化して表示してくれます。
これらのツールでは、リンクの獲得日時や被リンクの種類も確認できるため、短期間に急増したリンクや低品質なドメインからのリンクを特定するのに役立ちます。
また、過去との比較やトレンド分析も可能なため、不自然な動きがあった際の原因追及にもつながります。有料ツールになるものの、精度の高い情報を得て的確な判断を下すためには、必要な投資といえるでしょう。
不自然な被リンクの対処方法
不自然な被リンクを発見した場合には、状況に応じて適切に対処することが重要です。ここでは具体的な対応手段について紹介します。
被リンク元サイトの運営者に連絡を入れる
基本的な対処方法は、リンク元のサイト運営者に直接連絡を取り、リンクの削除を依頼することです。メールフォームや問い合わせ窓口が設けられている場合は、そこから丁寧に事情を説明し、削除をお願いしましょう。
この方法は、Googleも、まずはサイト運営者と連絡を取るようにと推奨されており、否認ツールを使う前の対応として位置付けられています。
ただし、すべてのホームページが応じてくれるわけではなく、返事がないケースや運営実態のないことも存在するため、現実的には対応が難しいこともあります。それでもまず一度、正規のルートを試す価値はあります。
リンク否認ツールを活用する
運営者に連絡が取れない、削除に応じてもらえない場合は、Googleのリンク否認ツールを使って対処します。
このツールを利用することで、Googleに対して、このリンクは評価対象から除外してほしいと申請することができます。 リンク否認を行うには、対象リンクのURLまたはドメインを一覧にまとめたテキストファイルを作成し、サーチコンソールからアップロードします。
間違って正当なリンクを否認してしまうとSEOに悪影響を及ぼすため、慎重に精査した上で実行する必要があります。 リンク否認ツールは強力な手段である一方で、誤用のリスクもあるため、不自然な被リンクによって明確な悪影響が出ている場合に限り使用するのが望ましいです。
SEOへのマイナス影響が低ければ何もしない
すべての不自然な被リンクが、必ずしも対処を必要とするわけではありません。検索エンジン側でも一定のフィルタリング機能があり、質の低いリンクやスパム的なリンクは自動的に無効化されるケースがあります。
そのため、SEOへの影響が明らかに確認できない場合や、サーチコンソールに警告が表示されていない場合は、無理に対応せず様子を見るという選択肢もあります。
Googleも、被リンクの大部分を自動で無視していると明言しており、軽微なものであれば対応不要とされています。むしろ過剰に反応して誤ったリンクを否認してしまうことの方が、リスクになり得ます。
状況に応じて、対応すべきかどうかを見極めることも重要な判断の一つです。
まとめ:不自然な被リンクは定期的に確認して適切に対処しよう
不自然な被リンクは、気づかないうちに検索順位の低下やGoogleからのペナルティにつながる可能性があるため、早期の発見と対処が重要です。
万が一、不自然なリンクが見つかった場合でも、冷静に対応すればリスクを最小限に抑えることができます。運営者への削除依頼やリンク否認ツールの活用など、段階的に対処していくことが大切です。検索順位の低下や手動ペナルティが発生していない場合は、無理に手を加えず静観する判断も有効です。
検索エンジンの評価を健全に保つためにも、被リンクの質を意識し、定期的なチェックと適切な対応を習慣にすることが重要です。